Disruption This Week—–16/4/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年4月12日から2021年4月16日まで。

世界最大手の通信社Reutersが、自社Webサイトをリニューアルし、ペイウォール化を発表。登録と無料プレビュー期間を経て、購読料は、Bloomberg Newsのデジタル購読料と同額の34.99ドル(月額)となる。これまで速報やお楽しみ動画を求めて来訪してきた読者は剥落するのだろう。今後は特定業界ごとの分析などを強化し、ニューズレターなども投入するという。
Amazonの現CEOであるJeff Bezos氏、株主宛て書簡で、Amazon Prime会員が2億人を突破したことを公表。20年1月に1億5,000万人を突破したと公表して以来の進ちょく。ちなみに、Netflixの会員は2億4,000万人、Disney+では1億人を突破したばかりだ。Bezos氏は以後会長職へと退くため、この書簡は最後のものとなる。
英メディアPress Gazetteが、10万人以上のデジタル購読者を有する英語ベースのニュースメディアをランキング。1位のNew York Times(670万人)から、28位のInvestor’s Business Dailyまで。興味深いのは、ニューズレターのSubstackも新顔で10位にランクイン。
「ローカルの事業主は、フェイスブックやグーグルでは届かない特定のマーケットにリーチすることを知っています。もし、経済的に平均的、あるいは平均以上の成長が見込めるコミュニティで、そこに根を下ろしたオーナーや発行人がいれば、住民やローカルビジネスの最大のニーズに応じる決断を下すことができます」。

——「ニュース砂漠と幽霊新聞 ローカルニュースは生き残るか?」調査に携わったPenny Abernathy教授へ、ジャーナリストの津山恵子氏がインタビュー。上記の報告の良いサマリーでもある。

クリエイターやブランドの収益化と読者データ管理のPicoがバージョンアップし、資金調達。共同創業者のJason Bade氏は、最も重要な進化として「CRMの力でクリエイターが読者を理解できるようになった」と述べ、「PicoがクリエイターエコノミーのためのOSになる」と主張する。
Vanity Fair(Condé Nast傘下の老舗メディア)の元編集長Jon Kelly、著名作家らを集めたメディアを計画。作家らには出資金と配当ベースの還元を行う計画で、タイトルは未定だが「Substack時代のVanity Fair」と呼ぶ。クリエイターエコノミーと伝統的出版を連携する取り組みだそうだ。
米Vergeから独立、個人メディア「Platformer」を運営するCasey Newton氏、同メディアの報道をベースに議論をするコミュニティ「Sidechannel」の開設を公表。Discordサーバーで運営する。仲間の7人のジャーナリストも参加するという。ジャーナリストが本能的にコミュニティ形成を恐れる理由に触れ、Disocordでは匿名アカウントでも参加できるとメリットを語る。
「開封やクリックだけでなく、ホワイトペーパーのダウンロードやウェビナーへの登録など、ウェブサイトでの行動パターンをCRMで追跡することができた」。
航空関連出版社の事例。印刷物購読者データとオンライン行動など組み合わせて「深く豊か」なファーストパーティデータの利用手法を取り上げた記事。
米Wall Street Journalは、新聞ビジネスとしては異例なほど成功を持続。だが、そのためにイノベーションが遅れてもきたという。「購読者が減る一番の理由は、彼らが死ぬことだ」とは同社編集者のジョークだ。これを早急に若返らせる必要がある。電子版購読者数を、現在の246万人を、24年には倍増しなければならないのだ。
だがそこに文化的壁が立ちはだかる。詳細に解説する記事。
英Hearst傘下のCosmopolitanは動画に注力中だ。動画担当責任者Edie Jefferys氏へのインタビュー。同氏はForbesの「30 under 30」受賞の著名ディレクター。Cosmopolitan UKは、昨年、動画再生回数を40%増加させ、収益は27%増となったという。
【ご紹介】:
私が編集に携わるMedia×Techから新着記事です。有料購読モデルに挑戦中の「KAI-YOU Premium」の挑戦を紹介します。
【ご紹介】:
SmartNewsが「ワクチン」チャンネルを開設。地元での接種時期や接種会場などがわかる機能を盛り込んでいます。ITmedia Newsが記事にしてくれました。

Disruption This Week—–9/4/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年4月5日から2021年4月9日まで。

「(Facebookが買収した)tbhは、わかりやすさを重視したQ&Aアプリで、エグジット前の9週間でアクティブユーザー数を250万人に伸ばし、質問への回答の投稿は10億件を上回った。Hotlineで、ハザード氏は再びQ&Aスペースで製品開発を行うこととなった」。

——FacebookがClubhouseに似たサービスを試験的にローンチ。オリジナルは同社が買収したtbhというサービスで、著名人らに対して、参加者がライブに質問ができるというもの(Q&Aサービス)。その創業者がHotlineプロジェクトを担当する。

数日前に紹介したことだが、米Forbesがその表紙のデジタルアートをNFT(非代替性トークン)化してオークションにかけた。その結果、最高入札額333,000ドルで売却が決まったという(記事は、オークション中としているが)。収入は市民団体へ寄贈されるという。
【有料購読者向け記事】:
直前に投稿したPew Researchの調査に対し、米The Information編集者Martin Peers氏が興味深い解説。YouTubeは、Googleファミリービジネス中では“貧弱”なビジネスとする。規模でFacebookをしのぎながら、収入では4分の1程度。さらに、そこからクリエータへの収入シェアが加わる。また、ショートフォームビデオのTikTokらも追撃を見せている。

Social Media Use in 2021

Pew Research Center: Internet, Science & Tech

米シンクタンクPew Research Centerが21年に入って、米成人を対象に「ソーシャルメディアの利用動向」を調査。全世代を通じて最も利用されているSNSは、YouTubeで81%。Facebookの69%をしのいだ。前回調査(19年)以降で成長を見せたのは、YouTubeとRedditだけだった。
Apple、来るiOS14.5で実装される「App Tracking Transparency」の詳細を公表。開発者向けにFAQも用意。この機能が搭載されて以降は、ユーザは、自身をターゲットとして追跡することを、アプリごとに管理することができるようになる。
「例えば、ホテル予約のための会話ボットをAmazon Lexで開発する場合、あらかじめ『ホテルを予約したいのですが』『ホテルを予約する』『{Location}で{Nights}泊の予約を取って』など、ホテル予約を意図するいくつかのフレーズを設定しておきます」。

——AWSが(Alexa)より柔軟な音声対話サービスを開発できる「Amazon Lex」を提供開始。意図はAWS上で使える開発者向けコンポーネントとして提供することで、AWSを介したアプリやサービスが出てくることを狙うということだろう。事例として示されているホテル予約などのように、柔軟に応用サービスが開発できそうだ。

米サンフランシスコの老舗新聞「San Francisco Examiner」(創刊156年)は、編集長に前Googleのコンテンツ部門在籍のCarly Schwartz氏を採用と発表。同氏はGoogle社内で「Google Insider」の編集責任者、それ以前はHuffPostの要職にあった。同氏がGoogleに移籍する際には、ジャーナリストがテック企業に移籍という点で興味を惹いたが、いまや、テック企業から老舗ジャーナリズムの頂点に移籍で驚かされる時代へ。
【有料購読者向け記事】:
デジタル広告のシェアを二分するGoogleとFacebookに注目が集まる間、Amazonがその2社に迫ってきた。Amazonの全米での広告事業は急成長中。2020年は売上で前年比で50%強伸ばした。これで米市場の10%を突破とeMarketerは発表。Google、Facebookはそれぞれ約30%、25%。Amazonが伸ばした理由は、D2C市場が活性化しており、この分野をブランド(広告主)が重要視しているからとする。
米国ではエンターテインメントやスポーツ分野におけるストリーミングサービスがいよいよメインストリームになってきたが、いま、放送各社によるニュース番組のストリーミング化がホットに。ニュース番組のストリーミング化は、広告市場の純増効果をもたらすと見込まれているからだ。
米Axiosの報道によると、デジタル分野の市民権を扱う団体「Access Now」が、Spotify社のCEO宛に書簡を送り、倫理的な問題から、同社が特許を取得した音声認識を用いた感情、性差、年齢の検出技術を放棄するよう求める。同社この特許を製品に用いる計画があるかは不明だ。
【ご紹介】:
連載執筆の記事が日経新聞電子版に掲載されました。よろしければどうぞ。➡ ネットフリックス独走に待った 動画配信、ディズニーが猛追

Disruption This Week—–2/4/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年3月29日から2021年4月2日まで。

少し前に紹介したAmerican Press Institute(AMI)の購読者維持策に関する調査結果から。31もの購読者引き留め(リテンション)策を一覧に整理した記事。本質的に購読を魅力的にする施策から、付け焼き刃な引き留めまで含まれているのだが。
「動画配信サービスは、古いテレビ的価値観から心が離れ始めている次世代を意識した番組づくりに定評があり、ネットメディアと相性がいい。ネットに合う記事づくりのノウハウをそのまま番組の台本や企画に活かせるからだ。」。

——合併を発表したBuzzFeed Japanとハフポスト日本版。ハフポストの竹下隆一郎編集長が、今後の戦略を詳しく説明。自分として注目したのは、引用箇所のような「動画」分野。NetflixのようなOTTを前提にユニークな動画カルチャーの創造を視野に入れている。これには興味を惹かれる。

「講談社も電子コミックを中心とする電子書籍の伸長、コミック・書籍原作の映像化、ゲーム化、商品化のアジア・北米での積極的展開によって、収益構造が変わりつつあることを示している。
それはコミックを有する小学館や集英社も同様であろうし…」。

——デジタル版権分野を中心とする「事業収入」が、初めて紙媒体の売上を上回った決算を受けてのコメント。デジタルが印刷を逆転するまでの経営刷新力に驚き、敬服するが、一方で、コミックスによる主導だとすると、同社のような総合出版社としての構えが維持できるのかどうかが気がかりだ。

元英国副首相で、現在、FacebookのVP・公共政策担当(要はロビーイング担当トップ)のNick Clegg氏、Mediumに驚きの長文投稿。
Facebookは長く用いられてきた“News Feed”に大がかりな改修を施す。従来のランキングアルゴリズムを排除してタイムライン化するなどを選択できるようにするなどカスタマイズを可能にするという。エイプリルフールかと思わせるような内容だ。タイトルに使われている「タンゴ」の比喩は、人間と機械(アルゴリズム)がペアで踊るという意。
「幼少期からネットに触れてきた世代が2022年度から学ぶことになる高校の新教科書。30日に公表された各教科書には、情報を読み解く『メディアリテラシー』や『ファクトチェック』など、ネットやSNSの功罪がふんだんに盛り込まれた」。

——高校生の教科書に「ファクトチェック」や「メディアリテラシー」の概念が。単にコトバだけでない実践的な教育手法も生まれてくるだろうか。

米ニューズレター配信サービスのSubstack、Andreessen Horowitzをリード投資家として6,500万ドルを資金調達(時価総額は6億5,000万ドルとされる)。同社公式ブログでその投資(支出)計画を説明。ニューズレターを始める執筆者のリスク軽減を筆頭策を筆頭に掲げる。
「ジャーナリズムは難しいビジネスであり、それを試そうとした世間知らずのハイテク企業のほとんどは、血まみれになって去っていった。Mediumが最後になることはないだろうし、ジャーナリストも用心するに越したことはない」。

——先日のMediumにおける編集系チームの大規模な早期退職勧奨をめぐるオピニオン。「長期的に見て、自らのジャーナリズムのサポーターとしてハイテク企業だけに頼ることには非常に注意が必要だ。あるいは、技術系企業に雇われてジャーナリズムを行おうとすることも」との評言は覚えておこう。

【有料購読者向け記事】:
「米 マイクロソフト は、ゲームプレーヤー向けチャットサービスを手掛ける米ディスコードを100億ドル(約1兆0900億円)以上で買収する方向で交渉しており、交渉は進んだ段階にある。関係筋が明らかにした」。

——早ければ4月中にも発表の可能性がある。TikTok買収に乗り出したりとMicrosoftのコンシューマサービス戦略はやや? なところもあるが、Discordのポテンシャルは大きく、メディアの青図に見えてくる要素がある。

米国の若者(10代〜20代)をターゲットにした“ニュースのTikTok”をめざすニュースアプリ「Volv」の話題。2020年創業のスタートアップで、一つの記事は“9秒以内”で読め、次の記事へはスワイプするだけ。1日50本程度を発行し、リテンション率は高いと創業者らは語る。
デジタルメディアを支援する5つのテクノロジー・スタートアップを紹介する記事。サイトパフォーマンスの分析ツールに始まり、やはり目に付くのは、サブスクの最適化や記事単位でのマイクロペイメントの支援だ。
【ご紹介】:
私も編集に携わっている「Media×Tech」から新着記事です。よろしければどうぞ。➡ 画像の評価、複数のデータソースで記事分析…Googleデータポータルを便利に使う7の方法
【ご紹介】:
私が運営に携わるJIMA(インターネットメディア協会)で開催、人気を博した田島将太氏の講演取材記事。Media×Techで公開しました。メディア運営に携わる方はぜひ参考にして下さい。
【ご紹介】:
2020年1年間を対象にした優れたメディアの試みを顕彰する「Internet Media Awards(第1回)」の受賞作を発表しました。力作揃いです。各作品をぜひご一読ください。

Disruption This Week—–5/3/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年3月2日から2021年3月5日まで。

 

 

「“他のプロバイダーのように”サードパーティーCookieの代わりにユーザーを一意に識別するような識別子を使うことはしないとGoogleは強調する。Googleが採用するのは、プライバシーサンドボックスをベースとするFLoC(Federated Learning of Cohorts、群れの連合学習)と呼ぶAPI」。

——いよいよ“ポスト・クッキー”時代に向けた技術的なコンセプトを固めたGoogle。問題はその精度であり、広告を嫌うトレンドをなだめられるような“体験”を提示できるかだ。

 

 

【有料購読者向け記事】:
米Wall Street Journalがデジタル戦略を強化中。新規購読者獲得(と若者層へのアピールのため)のためにSEOに取り組み成果を挙げている。だが、内部からはトレンド記事や検索に最適化された記事執筆への反感の声もあがり緊張感が高まっているという。

 

 

ジャーナリズム、とりわけ発展途上国におけるジャーナリズムにとって要となる資源は、「フリー&オープンソフトウェア」(FOSS)だと指摘するカタールNorthwestern大の研究者Lugo-Ocando教授。資金援助も重要だが、ジャーナリズム活動を可能とする養成教育や、ソフトウェアやデータなど資源の利用の確保が重要と述べる。

 

 

米New York Times、「2021年はライブの年になる」として、ライブ報道チームを組成した。同社の編集幹部Marc Lacey氏が同ライブチームの編集者3名を紹介する。編集者と特派員が組み、ライブ報道のフォーマットを洗練させ、リアルタイム・ジャーナリズムを強化していくとする。

 

 

【有料購読者向け記事】:
「『世界の消費者の81%が企業の個人情報の取り扱いに対する懸念を強め、48%はプライバシーへの不安から商品やサービスの購入・利用を中止している』。グーグル幹部は調査結果を引用してこう説明する」。——Googleが、データを収集してユーザターゲティングを行っていく振る舞いに規制を強化していく方針を改めて発表。Googleは代替技術に一定の目途を見いだしたということだろう。Facebookにいたっては、いまもターゲティング広告の有用性をキャンペーンしている状況。その間にも引用で示したように、ユーザの広告忌避感が高まっている。

 

 

「新しい『fan-powered』ロイヤリティの下では、アーティストは自分のファンの実際のリスニング習慣に基づいて支払われる。熱心なファンが特定アーティストの音楽を聴いている時間が多いほど、アーティストはそれに応じてより多くの収入を得られる」。

——SoundCloudが収益配分モデルをいよいよ変更。アーティストらはサービス全体の収入から機械的な配分を受けるのではなく、“自分のファンから収入を得る”。これは昨今のホットになりつつあるクリエイターエコノミーの文法に則るものだろう。

 

 

カナダで創刊175年の歴史を誇る老舗新聞社Globe and Mailが立ち上げたAIプロジェクト「Sophi.io」をめぐる解説記事。プロジェクト立ち上げ時、編集部は広告収入に影響あるPVにのみ固執していたが、新プロジェクトでは購読者獲得につながる指標もスコア化した。

 

 

「新型コロナワクチン誤情報ラベルは、まずはTwitterの人間のチームが誤情報と判断したツイートに追加する。この評価をAIツールに学習させることで、将来的には自動化していく。それには時間がかかるため、最初は英語のツイートへのラベル付けから開始する」。

——ワクチン関連情報をめぐるファクトチェック態勢づくりは急務だが、Twitterがプラットフォームとしてどのような態勢を組むか、一つのアプローチを見せた。記事に詳しいが、「ストライク制」は、興味深いレギュレーションだ。

 

 

米Northwestern大のMedill Spiegelリサーチセンターが45の米ローカルニュースを調査したところ、そのデジタル有料購読者の49%が、月に1度も購読メディアのサイトを訪れない“ゾンビ読者”だった。電子版購読者を将来の読者基盤と見たい業界にショックを与えている。

 

 

すでに一度紹介したが、Google検索のコアアップデートが2か月以内に行われる。「Core Web Vitals」と呼ばれるアルゴリズムでは、ページロード速度、反応性、視覚的安定など体験面の指標が重視されるが、普及しているCMSのWordPress(のエディタGutenbergのコード)での対応が遅れており危険水域にあるとする記事。

 

 

【ご紹介】:
私が編集に携わる「Media×Tech」に新着記事。注目の『デジタルエコノミーの罠』への書評です。➡ 書評:「空想のインターネット」に対する追悼文——『デジタルエコノミーの罠』

Disruption This Week—–26/2/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年2月22日から2021年2月26日まで。

 

 

「ストゥルームは、ストゥルームのアプリでさまざまなサービスを提供し、利用者には月額でサブスクリプション料金を請求することで運営する。しかし、アプリ内でコンテンツが使い放題になるのではなく、クラスパスとジムの提携の仕組みと同じように、利用者にはコンテンツの試用や利用に使うことができる『クレジット』が一定数与えられる」。

——これは面白い事業モデル。サブスクサービスのアグリゲータだが、各種サービス事業者のためにユーザを見つけ出し、引き合わせる機能を持つわけだ。

 

 

【有料購読者向け記事】:
日ごろは他メディアの追っかけ記事の多い米Insiderだが、時々プレミアムな良質記事を公開する。本記事は、重要なテック系ジャーナリストを網羅した記事。批判的な視点に貫かれた良質な記事を繰り出すライターらが勢ぞろいする素晴らしい記事。組織に帰属する人々が多いが、もちろん、Casey Newton氏のように、独立系も紹介。
個人的に初見だったのはJohana Bhuiyan氏(サムネールになっている人物)。LA Timesの記者で、米Amazonが配送員宛ての顧客からのチップを、配送員に渡さず、他への支払いに流用していたことを暴露報道。FTCとの弁償を含む和解を引きだした。

 

 

「プラットフォームが個人データをすくい上げてターゲット広告に利用できるかを、ユーザーが選べるようにする必要がある。そして、標準での設定は『使用できない』とすべきだ。そうすれば、蝕まれたユーザーのプライヴァシーを回復できるだけでなく、ニュース企業が失った広告費の一部を回収できる機会を提供することになる」。

——スティーヴン・レヴィ氏による論説。要するに、リンクやスニペットの活用は、ユーザもメディア企業も恩恵を蒙っている。それに対して、ターゲティング広告がメディア界のエコシステムを破壊しているのだという指摘。こちらをなんとかしろというわけだ。とても重要な論点の転換。

 

 

Twitterが事業説明会「Analyst Day」を開催。今後3年間で1億2,300万人のユーザを獲得する野心的目標を発表。また、クリエータエコノミー活性化に向けて、有料事業をいくつも計画。eコマース、ニューズレターやプレミアムなフォロワー機能などでクリエータに還元をめざす。

 

 

「『マスコミ四媒体広告費』は、2兆2,536億円(前年比86.4%)に。『新聞広告費』『雑誌広告費』『ラジオ広告費』『テレビメディア広告費』はすべて大きく前年割れし、6年連続の減少となった。
一方、『インターネット広告費』は、2兆2,290億円(前年比105.9%)となり、「マスコミ四媒体広告費」に匹敵する市場となった」。——いろいろな説明があり得るのだが、ネット広告は、“それでも成長した”。

 

 

Spotify傘下のポッドキャスト制作配信サービスであるAnchor、有料購読のための各種機能や施策を展開中。有料版でアクセスできるボーナスコンテンツや、ディスカバリ機能を強化する。Spotifyにとって、これはクリエータを確保するアプローチでもある。

 

 

「欧州の報道機関でつくる4団体と米マイクロソフトは22日、IT(情報技術)大手による記事利用料をめぐる枠組みづくりで連携すると発表した。報道機関側が正当な対価を受け取れるよう、契約交渉や支払いで紛争が生じた際の仲裁メカニズムを整備することを域内で働きかけていく」。

——こちらはEU域内で適用される2019年の著作権指令に基づく動き。当然ながら、これに続いてGoogleなどより大手とのせめぎ合いが生じることになるのだろう。

 

 

【有料購読者向け記事】:
「ゲーム実況は巨大メディアに成長している。米国ではツイッチをグーグル系の『ユーチューブ・ゲーミング』、フェイスブック系『フェイスブック・ゲーミング』が追う。米ストリームラボの調査では、主要サービスの20年の合計視聴時間は前年比約2倍の279億時間に」。——ゲーム実況プラットフォームは、引用以外にもTwitchも強い。自分はこの種の“Live”市場が、メディアの隆盛に影響を及ぼすと見ている。

 

 

Spotify、ポッドキャストに自動的に掲出するオーディオ広告ネットワーク「Spotify Audience Network」を発表。Spotifyが運営するプラットフォームへのマーケットプレイス型広告配信基盤。今後はセルフサービス型出広、Spotify外のポッドキャストへの広告配信も手がける。

 

 

「Circleの最終的な目標は、ニュースレターやポッドキャストの公開から、動画ストリーミング、イベントチケット販売、商品通販、イベントカレンダーの設定まで、クリエイターがユーザーのニーズを満たすために必要なツールをすべて1つに統合することだ」。

——詳細を勉強しないとだが、流行り言葉風にいえば、“クリエーター・エコノミー”は随所で活性化している。クリエーターそのものの支援策を生み出す段階に。

 

 

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SlowNewsプロジェクトから本格的なジャーナリズム作品が読み放題の購読サービスがついに誕生。読み応えがありすぎて困る宝の山。表示も快適です。私もさっそく購読。

 

 

SmartNewsを通じて良質なコンテンツを送り届ける仕事です。
アルゴリズムの理解と使いこなし力も重要ですが(入社後に習熟)、それ以上にコンテンツへの知識や関心、そして愛情をSmartNewsに注ぎ込んでくれるような方をお待ちしています。