Disruption This Week—–14/8/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年8月11日から2020年8月14日まで。

 

 

Reuters、歴史的ビデオの発見を迅速化するAIベースのツールを発表。Googleのファンドの支援を受けて開発。ベータ運用を始めた。動画内の人間の出演時間をタイムスタンプし、音声からテキストへのトランスクリプトや翻訳を作成することができるという。日本でも報道映画などを対象にこの種のサービスが誕生するといいし、コンテンツホルダのビジネスチャンスにもなると思う。

 

 

ByteDance社、同社がインドネシアで展開していたニュースアプリにおいて、中国政府に批判的な記事の検閲を行っていたと、関係者がReutersに証言。ByteDanceはニュースアプリ各国版(日本にも)を提供している。米政府の排除令に傍証を与える報道と言えそうだ。

 

 

「この方式は、News+の会員のフラストレーションの原因を1つ取り除く。月に9.99ドル払うと、The New YorkerやThe Wall Street Journalなどのパブリッシャーの有料記事を読めるが、それはパブリッシャーのウェブサイトではなく、Newsアプリからでないとアクセスできない」。

——この議論で、パブリッシャーが怒るとすると(実際にそのような声について記事は触れているが)、Webワールドと(モバイル)アプリワールドの観点のギャップがある。このケースではApple+の有料購読者にとっては、ニュース体験の改善が見込まれるメリットをもたらすからだ。このギャップは、実はいまも随所に残っており、利用者、パブリッシャー、そしてアプリ開発者の悩ませている。

 

 

「状況はこれまで以上に『スプリンターネット(splinternet)』に近づいている。
テック業界のリーダーたちは、世界中の国家が他国のウェブサイトや製品をシャットアウトすることで、ワールド・ワイド・ウェブ(WWW)が終焉を迎える可能性があると長い間警告してきましたが、8月5日にトランプ政権が提案した新しい計画は、アメリカがその方向に一歩踏み込んだことを表している」。——十数年前から指摘されてきた、“インターネット上で起きる国家間の分断”がスプリンターネットが現実のものになってきている。実際のところ、ロシア、中国、北朝鮮と、強権的な政治体制を敷く諸国では、ネットの本質である双方向性を阻害する仕組みが組まれてきているわけだが、いまや米国をはじめとする対抗軸もあからさまな姿を見せつつある。

 

 

【全文閲覧には要購読】:
「調査では、ライブエクスペリエンスに対する支出は過去30年間で70%増加し、コンテンツを自動的にカスタマイズすることが重要と答えた生活者の割合は67%という結果が示された。その一方で、パーソナライズされた広告コンテンツが倫理的であると回答した割合は17%、ニュースフィードでは24%と、広告やニュースフィードが倫理的かどうかについては、消費者は懐疑的であることが見受けられた」。——コンテンツの表示について、消費者の揺れる判断。ライブエクスペリエンス(さまざまなイベント性のある事象)に強い関心が取り出された点にも、興味を惹く。

 

 

大成功だった8年間の任期を終えようとしている、米New York Times CEOのMark Thompson氏、気楽になっているのか、CNBC Proの広範囲な質問に大胆に答えている。興味を惹いたのは、大流行のポッドキャストの先にあるニュースの未来形は、単に聴き流すモデルではなく、問えば答えるようなフォーマットだとしている点だ。

 

 

【有料購読者向け記事】:
「ネットフリックスが大事にしているのは、『ユーザーが観たい作品を探すまでの時間をいかに短くし、実際に観ている時間を最大化するか』ということです。
そのためには、個々人に合った作品をおすすめするパーソナライゼーションは欠かせません。
どのようにして行っているのか、詳しく説明しましょう。ステップは大きく3つ。①作品ごとに、ジャンルやテーマなどをタグ付けする②ユーザーの好みを学習する③その人に合ったおすすめを表示するという流れです」。——Netflixユージーニー・ヨウ氏のコメント。そのレコメンデーションの仕組みについて、踏み込んだ解説をしている。タグ付けは人間の仕事と明言している。

「『ボット』によって『いいね』や『シェア』を自動的に増幅させることも可能になり、そのようなサービスを提供する業者もある。
そしてこのような『フェイクエンゲージメント』がフェイクニュース氾濫を後押ししている、とも指摘されてきた」。——コメントの書き込みや「いいね!」などのリアクションが、そのコンテンツへの信頼感や親しみを醸成すること、さらに、その種のリアクションを偽造できることは知られてきた。したがって、本論で紹介されている研究結果は、概ね想定されることだが、依然としてボットによる偽造対策が進んでいない事態が重要だと思う。

 

 

いま、ポッドキャストに代表されるオーディオビジネスに何が起きようとしているのかを、段階を分けて整理した論。完成段階として、収入モデルを内部化したアグリゲーションプラットフォームの誕生期に入ろうとしているという論。そのリーダーはもちろん、Spotifyだ。

 

 

「フェイクニュース問題に取り組んできたジャーナリズム組織『ファースト・ドラフト』は3月に公開した『コロナウイルス:責任ある報道と倫理』という記事で、13のルールを紹介した」。

——もちろん、偽情報の流布においては、“確信犯”の存在も重要だ。だが、他方、そこかしこで、誤った情報発信による過誤も指摘される。つまり、情報伝播のメカニズムを見誤ることによって、意図せぬ誤情報としての広がりを招くというリスク。このメカニズムについても、理解を深めていく必要がある。

 

 

【ご紹介】:
「デマはあらゆる国で拡散されています。今回、国連の新しいキャンペーン『Pause/ちょっと待って』をFIJとともに展開することは、日本におけるデマ拡散の防止と『シェアする前に考えよう』という考えの浸透に大きく貢献すると信じています」。——私も参加しているファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)は、国連が行っている「ちょっと待って」キャンペーンに、日本から協力している。5つの“W”について、注意を向けていきたい。

Disruption This Week—–24/7/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年7月20日から2020年7月24日まで。

 

 

【有料購読者向け記事】:
米The InformationのCEO、早くもNew York Times次期CEOに指名されたMeredith Kopit Levien氏にインタビュー。
NYT次期CEOのビジョンとは、ジャーナリズムに投資するのは当然として、同時に、同社を世界最高クラスのテック企業とすることと述べる。音楽やゲームをしながらニュースを消費できるようにするというものだ。

 

 

「この記事で最も注目すべきところはラインで区切られた部分より下、『Now for the fun part』以降にあります。ここでマヌエル氏は上記記事の本文部分が自分の書いたものではなく、GPT-3が書いたものであることを明かしています」。

——ここのところテック界を騒がせているGPT-3。その出現のインパクトに、メディア業界が騒がないのはなぜだろう?

 

 

「広告大手のWPPが、世界中に数万人いる社員に対し、ちょっと変わった企業研修ヴィデオを送付した。AIの基本的なコンセプトを説明する映像なのだが、プレゼンターはヴィデオを観る社員たち一人ひとりの名前を呼び、それぞれの言語で話している」。

——ディープフェイクの事例と呼ぶことがここで重要なのではない。このような仕組みが、どれだけコスト的にも、そして精度が高まれば、どれくらい一人ひとりに親密な影響を与えられるか、次のメディアの可能性としても大きなインパクトを海だそうだ。

 

 

Spotify、動画ポッドキャストを発表。世界中で利用可能になる。当初は、無料ユーザーと有料版ユーザのいずれも、厳選されたクリエイターのポッドキャストで実施される。動画版と音声版を使い分けることもできるという。音声ストリーミングと動画のそれとの境界が消失する?

 

 

「仕様を認識しているか否かを問わず、リツイートした人の行為が著作者人格権侵害の主体であること」「リツイート時に著作者名を追記しなかった」「リツイートした画像をクリックすれば署名などが表示されるが、Twitterの利用者が必ずしもクリックして閲覧するわけではなく、リツイートした人が著作者名を表示したことにはならない」。

——これは知財高裁の判決上の指摘だが、最高裁でもおおむね同様の指摘のようだ。Twitterの仕様では画像は“サムネール”であり、リンクから著作権を明示したオリジナルに到達することができるわけだが、そのような行為(リンクバック)を誰もがするわけではないと解釈。

 

 

「CMP(Consent Management Platform/同意管理プラットフォーム)とは、訪問者の利用目的ごとにユーザー本人の同意を取得・管理することができるツールです。言い変えると、『同意していないユーザーのデータを”保持しない”ための機能』でもあります」。

——言わずもがなのことだが、従来、サービスを利用したいがために、過度な許諾をWebやアプリのサービスに与えすぎ、結果として個人をめぐるデータが過度に利用されるという“社会問題”があった。また、分散的に取得されたデータが統合されることで、個人データがまるごと掌握されるような意図せぬ事態も生じてきた。これを管理するためのツールがCMP。だが、CMPを提供・運用するのがプラットフォーマに占有されてはいけない(なんとかサンドボックス)。これからの大きなテーマだ。

 

 

米Fox Sportsは、ライブスポーツへの希求が高まる中、テクノロジーで視聴者の欲求を満たす取り組みを続けている(先日も紹介した)。この記事では、MLBのゲームを中継するアプリを開発。Tinderのような左右スワイプを取り入れ、直観的な操作で試合情報を得られようにと工夫しているという。この分野は、いろいろとやれること・やるべきことが多そうだ。

 

 

WNPが、欧州メディアにアンケート調査を実施中。(途中経過の)その結果、メディアの7割が新たな収益源を模索している。記事が注目するのは、リードジェネレーション型広告の一種で「コンテンツ・ツー・キャプチャー」と呼ぶ手法。一般的なリードジェン型に比し3割CPCが高いという。

 

 

米地方紙Salt Lake Tribuneが営利事業を非営利化する選択して1年。その間、寄付基金も設置した。その後、同メディアと基金は、個人から3,000件以上の寄付を受け付け、入金も好調だ。メディアへのアクセスと購読は伸びたがパンデミックの影響も大きく、今後は不確定とする。

 

 

【有料購読者向け記事】:
「ニュースレターのサブスクライバー数は3000人超。そのなかの400人以上が、ボーナスコンテンツの『フライデーQ&A(Friday Q&A)』読むために、月額5ドル(約534円)、または年額30ドル(約3211円)の有料会員になっている。このSubstackでの収入は現在、いまやケネディ氏の支えになっているという。現に業界では、いまやSubstackは『生活費を稼げるレギュラーの仕事』を意味する、フリーランサー用語になっている」。——上記は、あるフード関連ライターが、自身の志向を反映できるパーソナルメディアとしてニューズレターを創刊、その後、誤って有料化ボタンを押してしまったところ、続々読者からのチップが入ってきた……という部分。面白いエピソード。

 

 

【ご紹介】:日経MJ紙への月いち連載が、日経電子版に掲載されました。よろしければどうぞ。➡ アップル、スマホの次はウエアラブル 立体音響技術でARに布石

Disruption This Week—–17/7/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年7月14日から2020年7月17日まで。

 

 

新型コロナウイルスのその後にどう備えるか? 英Telegraphは、“コロナショック”時に新規購読者が例月の400%に急増。だが、その後は半分に急減。そのため、この時期の新規加入者に対し、どうやってコロナ報道以外のサービス価値を知ってもらうかに取り組んでいるとの記事。単一機能(この場合は、新型コロナウイルス報道)を目当てに購読開始した人々へのリテンション施策だ。

 

 

【有料購読者向け記事】:
「これまで日経電子版では、独自指標『F√V(Frequency:訪問頻度 √ Volume:閲覧コンテンツ本数)』を用いて、有料購読者のエンゲージメントを可視化。その向上に努めてきた。そして直近では、顧客のエンゲージメントだけでなく、多様な数値を掛け合わせた独自指標を開発し、質の高いコンテンツ作りも追求しているという」。——新型コロナウイルス禍の下で、有料購読者が急増する一方、緊急事態宣言以後も、解約数の増は見られない、という。さすがの論点。

 

 

Substack、Revue、そしてTinyletterなど、米国ではニューズレター(メルマガ)配信基盤が人気。記事は、本職の記者やビジネスマンが、本業の傍らで自身のメルマガを運営するのが静かなブームと紹介する。自身の価値を訴求するある種のスタイルにもなってきているのか? 日本ではnoteの広がり方もそのような印象がある。

 

 

“反ユダヤ的、パレスチナのテロリストシンパ”と、人権活動家夫婦を攻撃するフリージャーナリスト「Oliver Taylor」。Reutersが、当人に接触を試み調べていくと、その人物は、経歴や画像などが偽造され、精巧に作られた人工ジャーナリストらしいことが見えてきたという。衝撃のリポート。

 

 

豪News Corpは、新型コロナウイルス禍の影響を受け、50もの印刷版新聞事業を休刊したが、ようやく“デジタル再建”計画が見えてきた。米ABCによると、まず9月に15タイトルをオンライン新創刊。その後順次拡大するというもの。小さな編集部を想定し、最小単位は記者1人もあるという。

 

 

米Appleは、音声ニュースコンテンツ配信・ローカルニュースのキュレーションなど、コンテンツの拡張に乗り出した。特に音声では、Appleが選択した記事20本/週を、プロのナレータで音声化。また、「News Today」もAppleが選択したトピックをまとめ、音声化する。

 

 

【有料購読者向け記事】:
米スポーツ放送チャンネルのFox Sports、Google Cloudと組み、機械学習技術などを活用、過去の放送シーンから魅力的なクリッピング制作を行えるよう取り組みを開始。米スポーツシーンは実況機会が激減。膨大な過去映像の再利用に活路を見いだしているというわけだ。

 

 

昨日紹介したTNI(Trusted News Initiative)関連の続報。老舗メディアらは、米大統領選をめぐって彼ら老舗のブランドを騙る誤情報・偽情報の流布。そこでTNIは、「プロジェクト・オリジン」と呼ぶ“デジタル透かし”技術の運用を計画。まだスペック面での議論中というのだが、間に合うのか。もう一つ、記事が指摘するのは、その運用は選挙期間の1か月限定だということだ。

 

 

「平たく言うと、ページ上でなぜユーザーが無意識にスクロールしないのか、あるいは、すべてのリンクをクリックしたりしないのかは、情報採餌によって説明がつく。ユーザーは利益率を最大にしようとして、できるだけ短時間で多くの関連情報を取得しようとするからだ」。

——“情報採餌”理論の概説。引用箇所だけ読むと、ユーザは合理的に行動するという、ありえない論に聞こえるかもしれないが、そうではない。その点も含めてとても興味深く読んだ論。

 

 

「新型コロナウイルスに関連した問題に限らず、ミスインフォメーションの内容は多岐にわたり、また大部分がソーシャルメディアを介し、時に急速に拡散するようになりました。クローズドのグループ内など『内輪』でシェアされているうちに早期発見して見守り…」。

——Global Fact7をめぐって、ファクトチェック・イニシアティブの奥村信行理事が、網羅的なリポートを連載中。自分が感じているのは、この論にあるように国際的な協調行動の重要性。新型コロナウイルス問題は、やすやすと国境を越えて情報が往来する。対抗する動きも国際協調が必須だ。

Disruption This Week—–10/7/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年7月6日から2020年7月10日まで。

 

 

【有料購読者向け記事】:
「テクノロジーを“権力”と見る」。Politicoが満を持して開設した、テック分野を調査報道・ファクトチェックなどを通じてジャーナリスティックに扱うメディア「Protocol」が苦戦している。NYT、WSJなど老舗、Axiosなど新興がこの分野を狙い、そして、パンデミックに見舞われ、広告収入面で打撃を受けてしまった。興味深いテーマなだけに、苦境を乗り越えてもらいたい。

 

 

短尺動画を主とするモバイルストリーミングの「Quibi」、サービス開始の4月からの最初の無償サービス期間の終了機が到来。リポートによれば、8%程度が有償ユーザへ転換。一般論として、そう悪い転換率ではないと思うが、期待値を満たしたとは言えないようだ。新規ダウンロード数も低迷しているとされ、方向転換など戦略の見直しが必要になるだろう。

 

 

元米BuzzFeedのシニア記者だったAlex Kantrowitz氏、独立して大手ITプラットフォーマを対象とするニューズレター「Big Technology」を創刊。シリコンバレーで記者生活を過ごした同氏は、自由で形式に縛られないメディアには、ニューズレターの形式が最適と考えついたという。

 

 

パンデミックを「コンテンツ(メディア)イノベーションで、チャンスに変える」。
“ガジェット雑誌”Wired UKが、新型コロナ禍を大きな転換点に、科学、技術、政治、外交などをめぐる硬派メディアに生まれ変わったのを筆頭に、さまざまなメディアのイノベーションを整理した論。

 

 

【閲覧には要購読記事】:
「足元の視聴者の増加で黒字浮上の時期が視野に入りつつあるようにみえる。市場では『22年9月期に黒字に浮上する可能性がある』(JPモルガン証券の森はるか氏)との見方も出始めた。ABEMAの収入は主に番組の合間に流すCMの広告と、有料会員向けの課金からなる」。——外部からの視点、かつ、「22年9月期」という近未来だが、それにしても黒字化が見えてきたというのは、すごい。

 

 

Spotify、ジムでワークアウトに邁進する人々向けに、自分用のワークアウト・サウンドトラックを生成してくれるカスタマイズサービスを提供開始。「Soundtrack Your Workout」というページ(日本語版もある)で、8種類のワークアウトから、質問に答えていけば、プレイリストが生成される。なかなか興味深いアプローチだ。

 

 

世界のニュース・財務情報配信の大手Dow Jones、AWSと提携、同社のニュースおよびデータ5年分の閲覧や分析用に提供。利用者には年間購読料1万5,000が求められる。発表では、これらのデータは、アルゴリズム取引をはじめとする各種の定量的な取組みに利用可能と述べる。

 

 

検索アルゴリズムをめぐり、ニュース大手Mail OnlineとGoogleの間の応酬が英議会を巻き込み大きくなっている。昨年のアルゴリズム変更でトラフィックの50%を失った(そして、継続的に検索結果で過小評価されている)とするMail、特定のイデオロギーに対して人間的な判断は関与しないとGoogle。この件を問う議員団のリーダーは、ニュース利用料支払問題へと論戦を拡大。

 

 

メディア内部の実務担当者にインタビューするシリーズ企画。今回は著名雑誌ブランドのTIMEオンラインが、次々とバーティカル(Kids、Health、Learningその他)を立ち上げ、新型コロナ専門ニューズレターを推進している動きを、Conde Nastから着任したばかりのSVPに訊ねている。

 

 

YouTubeのディスカバリ(コンテンツ推奨)アルゴリズムと、関連してクリックスルー率と平均滞在時間というコンテンツのパフォーマンスをどう見るべきか、同社のマネージャが“一般的な見解”を示した。

 

 

【ご紹介】:
中日新聞・東京新聞の話題の連載「デジタルメディアの現在地」、西山記者に取材したいただきました。よろしければ。➡ ニューズピックス、スマートニュース~コロナ禍で躍進の次世代メディア

Disruption This Week—–26/6/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年6月22日から2020年6月26日まで。

 

 

米University of North Carolinaジャーナリズムスクールなどの調査「ニュース砂漠とゴースト新聞:地方ニュースは生き残れるか?」を公開。15年の間に米地方新聞の25%が消滅。取り扱うのは新聞だけでなく、公共放送、コミュニティメディアなど広範囲にわたる。

 

 

Google、「News」担当幹部が公式ブログで新たなパートナープログラムとプロダクトのローンチを予告。提携は、まずドイツ、オーストラリア、そしてブラジルのメディアと交わされた。「今年後半」に新たなニュース記事アクセスのサービスを提供するとしている。中途半端な発表だが、たぶん発表を急いだが、肝心要の最大手との調整がすんでいないのだろう。
ブログでは「Googleは、利用可能な場合には、ユーザーが出版社のサイトで有料の記事を読むための無料アクセスを有料で提供する」と複雑な表現。要するにGoogleが、有償コンテンツへのアクセス料金を買い取り、読者は無料でこのプレミアムコンテンツへアクセスできる仕組みを提供するということだろう。

 

 

「ベライゾンが所有するメディア『テッククランチ(TechCrunch)』は、この4月に、有料会員限定の投資家向け質疑応答イベント『エキストラクランチライブ(Extra Crunch Live)』をスタートさせ、同社のサブスクリプションサービスである『エキストラクランチ(Extra Crunch)』を通じて、すでに10回のウェビナーを開催してきた」。

——先の投稿でも述べたように、オンラインイベント(や派生のオンラインコミュニティ)は、これからのメディアの重要なビジネス基軸になっていくと思う。集合形式(まさにイベント)もあれば、仮想的には読者一人ひとり向けのコミュニケーションまで、幅広く捉えて構想するべき時機だと思う。

 

 

Bloomberg MediaのCEOへのインタビューと、同社のメディアビジネスを概観する記事。ペイウォール(購読制)ビジネスについても、高い価格設定と無料表示記事数(購読制であっても広告も表示している)の調整など、なかなか興味深い話題が並ぶ。

 

 

「Safariの新しいトラッキング防止機能はブラウザ上部のアドレスバーの隣に表示され、ウェブを閲覧する際に侵略してくるトラッカーをブロックする。ユーザーはトラッキング防止機能を開いて、プライバシーレポートからページ上のすべてのトラッカーの詳細を閲覧できる」。

——今年秋にリリースされる次のSafariでは、IPA(Intelligent Tracking Prevention)機能をより強化する。ユーザに詳細を見せる仕組みを提供するのだという。
ページに、むやみにビーコンを貼り付けてきたメディアは、なんとなくページ表示が遅い…といった不満が、より可視化された不満へと転化するリスクを意識すべき。

 

 

【全文閲読には要購読】:
「(怪しい情報を見かけた際に)『真偽を調べない方が多かった』と回答した割合はほぼ半数の49.1%。『真偽を調べることが多かった』は30.5%だった。若年層ほどデマヤフェイクニュースを信じる傾向にあったが、真偽を調べる割合は年代が若いほど高い傾向が見られた」。——重要な傾向が見て取れる。情報をさまざまなタイプの“検索”行為から調べていく習慣が身についていると理解すべきなのかもしれない。

 

 

「彼の投稿の中で、熱く語っていたことは、優秀なジャーナリストがたくさんいるにもかかわらず、壊滅的なビジネスモデルにより大量解雇など大きな損失を生んでいると。また、米国での大手新聞メディアの倒産や合併によりローカルメディアの衰退は明らかです。メディア業界の大量解雇の一番の要因のひとつは多くのメディアのマネタイズが広告モデルであること」。

——「個人をエンパワーメントするプロダクト」とある。また、「読者との強いつながりとプロダクト」とも。最近のnoteの快進撃などともつながっている動きに見える。

 

 

【有料購読者向け記事】:
米BuzzFeed Newsや同地方紙のThe Arizona Republicなどがテキストメッセージ(SMS)でニュースを読者に送信する“サービスジャーナリズム”事例を報じた記事。双方向性に大きな特徴を持つ一方で、New York TimesのようにSMSを試行し、その後、その役割をアプリへと移行し、SMSは終了した事例などもあるとする。

 

 

米Bloomberg News、テクノロジーとツールの統合チームのトップおよびプロダクトマネージャにMonique White氏が就任したことを発表。同氏が機械学習を活用し、ニュースを伝える取り組みを推進し同社の報道をより速く、よりスマートにするプロジェクトに取り組んできたとする。編集主幹がニュースをコントロールするのは当然だが、ニュース全体を技術の側から進化させるために、「プロダクト責任者」が必要になっている象徴的な事例。

 

 

TikTok、様々な要素の“透明化”を進めている。今度は、「おすすめ」フィードに表示されるコンテンツをめぐるアルゴリズムについて、自ら解説。「ユーザとのインタラクション」「動画についての情報」「デバイスとアカウント設定」が、主要なポイントだとする。

 

 

【ご紹介】:
月一の連載コラムが日経電子版に掲載されました。よろしければどうぞ。➡ 躍進「ディズニー+」日本での死角 得意の組み合わせ販売できず

 

 

【ご紹介】:
世界のファクトチェッカーが集まる年次会議のGlobal Fact」。今年はオンラインイベントで開催。3日めには、アジア・中東のファクトチェック団体のリーダーがディスカッション。日本からはFIJの立岩氏が登壇、発言をした。

 

 

【ご紹介】:
私も編集に携わる「Media×Tech」から新たな投稿。ユニークなメディアビジネスの奮闘を紹介しています。