Disruption This Week—–28/2/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年2月25日から2020年2月28日まで。

 

 

「本調査では、日本には他国では類を見ない信頼パラドックスが存在することが判明しました。日本人の大多数が、比較的国内情勢が安定しているにもかかわらず、長期にわたって自国組織への信頼度が低い水準で推移しており、将来的に自分を取り巻く経済的な状況にも悲観的です」。

——信頼感をめぐる国際的な調査結果。日本での特性は引用したようなものだが、メディアに対する信頼性についても、「知識層」と「一般層」との間でギャップがある。

 

 

Netflixの最大の悩みの一つは、“パスワード共有”。家族や知人間でアカウントを使い回し、購読課金を免れているケースだ。積算するとユーザー数で1,500万人、額で1億4,000万ドルに及ぶ。中心は若者。
だが、この層こそ将来の中核オーディエンスだ。メディアはこの課題にどう取り組むべきか。単に排除を強めるのか、あるいはうまく取り込み育てるのか? New York TimesやLe Monde、The Washington Postなどの事例も紹介。

 

 

イスラエル発、フットボールを皮切りにスポーツ競技に焦点を当て、現在はNYに拠点を有するMinute Media。傘下にはデレク・ジータが始めた「Player’s Tribune」や「The Big Lead」などがある。同社がVCから資金調達し、調達後の時価総額は5億ドルを超える規模に。同社の特色は、述べたように濃いスポーツメディアとコミュニティに焦点を当て、収益源はこのようなコミュニティ運営のためのソフトウェアなどのサービスに求める点だ。新しいメディア経営のスタイルに見える。

 

 

米レコード協会(RIAA)が、2019年通年のレコード(録音された楽曲各種の)市場をリポート。米国における音楽市場は、この数年のトレンドどおりに、有料ストリーミングサービスが力強くけん引。産業全体の収益で13%成長。そこでストリーミングが占めるシェアは約8割に到達した。

 

 

開設間もない米新興調査報道メディアの「The Markup」から早速刺激的な報道。それはGmailが“選挙の行方を左右する?” 近年、Gmailはメール分類でアルゴリムズ制御を強めているが、編集部はGmailアカウントを作り、4か月間、候補者支持団体からのメール受信を分析。その結果は…。

 

 

先週に紹介したとおり、IT大手企業や政府などを対象に、データジャーナリズムの手法を用いて調査報道を行う新メディア「The Markup」が開設。すでにいくつかの記事が掲載されているが、紹介するのは編集長の巻頭言。1記事に1つのデータセットを用いるとの約束を述べる。

 

 

パブリッシャーにダイナミック・ペイウォールのソリューションを提供するDeep BI。そのアルゴリズムについて解説する記事。Deep BIは、ユーザーを繰り返しの再訪者か偶然の訪問者かなどを弁別するRFV分析をリアルタイムに行い、読者へのオファリング最適化を支援するという。

 

 

Google傘下のテクノロジー課題を扱うシンクタンクJigsaw、各種課題を追うオンラインマガジン「The Current」を創刊。第1号は「Disinformation(偽情報)」を特集。含まれる複数の記事は、それぞれ読み応えがあるが、動画像を含んだ構成は、新メディア形式としても要参照だ。

 

 

今年4月、新たなデータジャーナリズム・アワード「Sigma Awards」が誕生する。イタリアで開催されるジャーナリズムフェスティバルで発表される。賞は、データドリブン報道、ビュアリゼーション、イノベーション、オープンデータなどに分類、世界各国の候補者に授与される。

 

 

「日本のパブリッシャーにおいて、マネタイズの多様化は進んでいるようだ。しかし、そのバランスの最適解は、まだ見つかっていない」。

——貴重なコメントの数々。メディアの継続をめぐる重要課題が浮かび上がってくる。

 

 

‪【ご紹介】:
藤村が毎月連載執筆する記事、日経電子版に掲載されました。よろしければどうぞ。➡️ 故ジェームス・ディーンの「新作」 AIで蘇生、実用に 先読みウェブワールド

 

 

【ご紹介】:
SlowNewsが支援するフロントラインプレスの調査報道が、文春オンラインに掲載されました。三部作の一挙掲載です。

Disruption This Week—–21/2/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年2月17日から2020年2月21日まで。

 

 

Twitter、米政治家や公人ツィートが誤りや真偽上問題あるツィートを投稿した場合、その直下に派手なオレンジで「有害でミスリーディング」といったラベルの注意喚起を行う機能(記事半ばに、その表示イメージがある)を開発中とするリーク報道。
登録ずみのジャーナリストやファクトチェッカーらの検証をスコア化して用いる。一般ユーザーも、コミュニティへの参加を通じて、判定に加わることができるという。

 

 

「Chroma LabsのChroma Storiesアプリを使うと、Instagram StoriesやSnapchatなどに投稿するための、スタイリッシュなレイアウトテンプレートやフレームを使ったコラージュを作ることができる」。

——元FacebookやInstagram所属メンバーらが創業したスタートをアップをTwitterが買収。写真、動画、テキストをコラージュして動的に表示する“ストーリーズ”形式コンテンツを生成できる。これがツィートの表現を変えていくのか? タイムラインはどうなっていくのか興味深い。

 

 

メディアビジネスでは、新規(一見の)読者との接点の設計から始まり、それを習慣性の高い愛読者へと変身させていくプロセス全体の設計が、広告モデル、購読モデルいずれにおいても重要だ。それは「ファネル(漏斗)」として表現できる。その考え方を詳解する重要な記事。

 

 

昨年11月に英国でスタートしたThe Future News Fund。地域と消費者をめぐって新しく継続可能なジャーナリズムを創発する企画を募ってきたが、17の受賞企画が選ばれ、総額200万ポンド(約2億9,000万円)が支払われる。要参照の興味深い企画が並ぶ。

 

 

【有料購読者向け記事】:
ドイツの大手新聞社Axel Springer、傘下の2つの新聞メディアで購読モデルを磨き、電子版購読者増大を加速する。ひとつの材料は動画で購読者獲得効果が高い。さらにプライシングに工夫。3つの価格設定を2つに絞るなど、獲得とLTV(顧客生涯価値)の上昇効果を見ながら改善を進める。

 

 

アウトドアをはじめとして20種近い雑誌タイトルを運用する米Bonnier Corp。最近では英Wow! Stuffと提携してのSTEM(科学・芸術・数学などを組み合わせた)教育玩具のコマースに着手するなど、雑誌出版にはコマースとライセンスという収益多様化の道があると、同社幹部は力説する。

 

 

先日、初めて単独の収益を開示したYouTube。今度は、CEOのSusan Wojcicki氏が自らのブログで、昨年度の音楽業界への使用許諾料の支払いが30億ドル超となったことを明らかに。ちなみに、先日明らかになった広告収入は、150億ドル超だ。サブスクなどの収入の内訳は非公開だ。

 

 

ニュースメディアにとって、その読者基盤を強化できる最大の機会は、読者が来訪する習慣の形成であるとして、その内・外の要因に整理して検討するリポート。NYT、WSJ、Guardianなど購読制にチャレンジする著名メディアらからヒアリングした結果を整理。

 

 

【有料購読者向け記事】:
「グーグルは発表文で『質の高いジャーナリズムが発見されやすくするようにしたい。このことは十分な情報を伴う民主主義にとって重要であり、ニュース業界を持続可能とすることにも寄与する』と述べた」。——Googleは、デジタル広告市場の6割を、Facebookと分け合っている。ニュースの発見を助けているだけでは、釣り合わないほどの収益をあげているというわけか。では、どのような支払モデルが可能だろうか。

 

 

Apple、iOSに実装ずみのARkitを拡張。EC、Apple Payと連携して、商品を、消費者が自分の家、部屋に置いてみて購買へとスムーズにつなげることができるようにした。

Disruption This Week—–31/1/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年1月24日から2020年1月31日まで。

 

 

偽情報、虚偽ニュースに抗していくには、ジャーナリストや少数のファクトチェッカーにのみ頼るのではなく、「メディアリテラシー」の啓蒙をテコに、その“外部”の人々、特に影響圏の大きいインフルエンサーらに働きかけるべきと提唱する、ブラジルのプロジェクトの話題。

 

 

【有料購読者向け記事】:
“メディア王”Rupert Murdoch氏率いるNews Corp、新たなニュースアグリゲーションサービス「Knewz(ニューズ)」サイトをオープン。アプリも提供する。サービスは400タイトルを網羅し、NYT、WaPoなどビッグネームも参加。Googleらプラットフォーマに圧力をかけることが意図されていると、記事は述べる。

 

 

「Cookieレスな未来に向けて Googleは、プライバシーサンドボックスが設定する基準にもとづく、広告ターゲティングや測定、詐欺防止の実現を目指しています。プライバシーサンドボックスでは、5つのAPIがCookieの代わりとなります。広告主は各APIを使って、コンバージョン(自社広告のパフォーマンス)やアトリビューション(購入に貢献したエンティティ)などのポイントに関する集計データを受け取ることになります」。

――Googleが提唱する、Cookieに代わるターゲティング広告の仕組みである「プライバシーサンドボックス」の機構について詳しく解説する論。留意したいのは、実装までに2年を想定するベータ版であること。さらに、Appleは、プライバシーサンドボックスを“標準”と見なさないだろうということだ。

 

 

英BBC、News部門から450名の人員削減を行うことを発表。2022年までに8,000万ポンドの支出減を進める。幹部はデジタル分野へのシフトという観点を強調する。公共放送といえども容赦なしということか。

 

 

投資会社Berkshire Hathawayを率いる著名投資家Warren Buffett氏、長年傘下に置いてきた米国内の新聞社30社あまり(を保有する持ち株会社)を売却。同氏は長年新聞事業に愛着を示し投資を続けてきたが、近年、その見直しを臭わす発言もしてきたところだ。

 

 

Webサイト分析サービスAlexaが、45万のサイトを20のカテゴリに整理、その上位勢が、「検索」「ダイレクト」「紹介(リファラ)」「ソーシャル」のトラフィックにどの程度依存しているか大がかりな調査を実施。検索が強いのは自明としても、「ダイレクト」が大きいのは発見だ。

 

 

昨日、紹介した購読型ニュースアプリの「Scroll」。自分もユーザ登録してみた。実はコンテンツ自体を各メディアから集めたりはせず、各メディアに対しある種の「広告ブロック」として機能することがわかった。iPhoneではSafari の広告ブロック機能を利用するという仕組み。Scrollアプリは、Scrollと協業するメディアへの“入り口”を提供する。いわばメディア公認広告ブロッカーで、連携するメディアのリストをユーザーに提供し、一括して購読料金を徴収する仕組み。Scrollが集めた購読料金は、各メディアごとの滞在時間を案分して支払われる。「The Verge」この記事は、支払額はまだ「少ない」としている。

 

 

急速に広がる新型コロナウィルスにまつわる偽情報。世界的なファクトチェック団体IFCN(International Fact-Checking Network)が、30か国48のファクトチェック団体に対策を呼びかけた。FIJ(ファクトチェック・イニシアティブ)も、求めに応じて活動を開始する。
偽情報のタイプは大きく3つ。強力な特効薬(ワクチン)があるというもの、大量の偽データ、そしてこのウィルスは誰か(もしくは某国)の陰謀だというものだ。

 

 

Voxをフラグシップに、New York Magazine、Record、Cut、Vergeなど数々の個性豊かなメディアを傘下に擁する米Vox Media。これらメディアブランドから生まれた200ものPodcast番組は、昨年1,000万ドルを売り上げた。2020年は倍増、2,000万ドルの収入を目指すとの大号令だ。

 

 

NetflixのCEO、2019年第4四半期業績開示の際に、改めて広告ビジネス(広告モデルバージョン)への参入可能性を否定。Google、Facebook、そしてAmazonらの蓄積に対抗するには力不足と。また、同社は、パーソナライズを積極的に活用しているが、それは地理情報やユーザー満足を高めるために活用しているとし、ユーザーデータの不当な利用の否定を明言した。

 

 

【ご紹介】:
藤村の月一連載コラムが、日経電子版に掲載されました。よろしければどうぞ。➡ データでオーダーメード消費 車も歯ブラシもつながる

 

 

【ご紹介】:
私も編集に携わる「Media×Tech」に新着記事です。
米Washington PostとそのCMS「arc publishing」をめぐる話題を、arcの日本国内ビジネスに携わるDACの砂田和宏さんに寄稿いただきました。モダンなメディア運営が浮かび上がります。

Disruption This Week—–10/1/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年1月6日から2020年1月10日まで。

 

 

英BBC、Amazonの音声サービスに提供しているBBC Voice Newsの会話機能を強化すると発表。同ニュースを聴きながら、巻き戻しやスキップ、さらには、より長い(詳しい)コンテンツを、音声で指示できるという。
「放送の100年になかった歴史的出来事」と担当責任者は述べる。もっと自然な会話機能が提供されれば、真に革命的な出来事になる。

 

 

デジタルメディア界で最も重要な調査、Reuters Instituteらの「Digital News Project」が、2020年1月版「
Journalism, Media, and Technology Trends and Predictions 2020」を発表。回答メディアの5割が、“最も重要な収入源”として読者収入をあげた。「読者収入と広告」を選択したのも、4割近くある。

 

 

「樽石さんが手がけた“AIライター”である『まとめ記事自動生成ソリューション』の作成記事数は、1年間で2万ページ以上。シェア数が多いなど支持されている口コミの学習結果から、検索結果で上位表示されやすいと見込まれる記事を、AIが作成している」。

——過去にも、海外で不動産物件を紹介する記事を機械生成しているメディアについて、紹介したことがある。とても有望なアプローチだが、利用する“素材(情報)”をどう扱うかなどに、ガイドラインやら技術提供者の倫理が追随できていなければならない。

 

 

ハリウッドとIT経営の大物らが組んだ新興企業Quibi、モバイルに特化した動画サービスを予定するが、今年4月のサービスインを前に、CESに併せた各種ブリーフィングを行った。興味深いのは、記事が紹介する「Turnstyle」。スマホをタテ・ヨコいずれに持っても最適な映像を表示する。

 

 

「訴訟は、竹書房のWebサイト『WEBコミックガンマ』に『どるから』を連載中の漫画家・ハナムラさんと共同で起こした。竹書房は、Cloudflareに要求する損害賠償は最低限にとどめ、『著作権侵害を容易に行えなくする環境整備への道筋となる判決を強く望む』としている」。

——問題提起の意義が強い話題だが、CDN事業者(情報の配信過程にあって、情報をキャッシュしているだけだとすると)に対してコンテンツ盗用の幇助的責任を問えるのか注目。

 

 

昨日も紹介した米BuzzFeed復活の話題。同社が精力的に取り組むのは、収益源の多様化。とりわけECだ。CEOのJonah Peretti氏が強調するのは、メディアが喚起した消費意欲を回収するのが、メディア当体ではなく、Googleなどミドルマンだということ。“(価値)帰属問題”と提起する。

 

 

「1stパーティデータを再構築、つまり同意の取り直しを行う必要もでてくるだろう。この際、保有している1stパーティデータがそもそも持っていても大丈夫なのか、保持していることが逆にリスクになるダークデータではないのか検証すべきだろう」。

——充実した論考。中でも、注目しているのは引用箇所。“どうデータを使おうか?”と考えるメディアが増えているが、法制的、技術的にデータを持つリスクを検討すべき。

 

 

昨年発表された調査「Reuters Institute’s Digital News Report 2019」から、若者を始めとする消費者がニュースに目を向ける“瞬間”を4つに分類できることを取り上げた論。1) 習慣化された日時(週末や夜間など)、2) 起き抜け、3) 暇つぶし、そして4) プッシュなどでブレークを、メディアは戦略化すべきとする。

 

 

「日教販の決算は専門取次ゆえに、書籍が学参、辞書、事典で占められていることから、返品率は13.9%となっている。だから減収減益にしても利益が出ている。
それに比べて、日販は書籍が33.4%、雑誌が47.5%、トーハンは書籍が43.5%、雑誌が49.0%で、この高返品率が改善されない限り、両社の『本業の回復』は不可能だろう」。——2019年11月の単月では、書籍の復調でやや救われたが、通期が厳しい基調なのは、揺るがない。“配本”流通というメカニズムの不思議なところは、配本量を減らすことではネガティブスパイラルが止まらないということ。流通メカニズムを異次元化することが問われる。

 

 

米AdAgeデータセンター調べ。米国のTV・ラジオ・新聞・雑誌では2009年からの10年間で、雇用が21万人減。だがインターネットメディア関係では19万人増と、雇用が3倍増に。

 

 

【ご紹介】:
日経MJへの連載記事が、年末に日経電子版に掲載されました。よろしければどうぞ。➡ TikTokが政治の渦中に 国の検閲やデータ利用に懸念

 

 

【ご紹介】:
私が編集に携わるメディア「Media×Tech」、新たな書評記事が公開されました。よろしければどうぞ。➡ 書評:サブスクモデルにもヒント――アダム・オルター『僕らはそれに抵抗できない 「依存症ビジネス」のつくられかた』

 

 

【ご紹介】:
私が運営に携わっているJIMA(インターネットメディア協会)。坂本旬さんに「メディアリテラシーとは」というテーマで寄稿いただきました。概念の整理や認識を深めるための手がかりがまとまっています。

 

 

【ご紹介】:
ファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)が、ソウル大学ファクトチェックセンター所長のチョン・ウンリョンさんらをお招きしてセミナーを開催します。➡ セミナー「韓国メディアで広がるファクトチェック」を開催します。

 

 

【ご紹介】:
FIJ理事・奥村信幸氏が先ごろ開催された「APAC Trusted Media Summit」のイベント報告が掲載されました。ファクトチェックを軸にメディアをめぐる課題や活動の数々が整理されています。ぜひ、ご一読を。

 

 

「日本でも『NASAによるオーストラリアの山火事の様子』『宇宙から見たオーストラリア』などとして拡散したこの画像。
実際は、オーストラリアで写真やポストプロダクションを手掛けているAnthony Hearsey氏が作成した合成画像だ」。——私も運営に携わるFIJ(ファクトチェック・イニシアティブ)のメディア・パートナーでもあるBuzzFeedから最新のファクトチェック記事。SmartNewsや東北大研究室が開発に携わる警報システムを利用しているとある。

Disruption This Week—–26/12/2019

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2019年12月23日から2019年12月26日まで。来年は1月10日から更新します。

A call for context

Nieman Lab

 

 

「ニュースとは、コンテキスト(背景、文脈)の中に位置づけられたデータのこと(であるべき)」。2016年大統領選の帰趨を見誤ったことを嚆矢として、ジャーナリズムは、大局観(全体像)や、あるトピックを深く掘り下げる際に必須なコンテキスト理解の重要性を忘れてはならないとの論。時代が、散乱した“情報”の高速な配信をニュースとする動きへと傾くときに、重要な命題。

ネット広告への「苦情」さらに増加 2019年度上半期JARO広告審査統計 | AdverTimes(アドタイ) by 宣伝会議

AdverTimes(アドタイ)宣伝会議が運営する、広告界のニュース&情報プラットフォーム

 

 

「媒体別の苦情の件数はテレビ(1962件)に次いで『インターネット』の広告に関する苦情が多く(1907件)、前年同期比で144.3%に達した。
苦情の内容は大別すると『表示』『表現』『手法』に対するものがあり、今期は『表示』が増え、過半数(54.1%)を占めている」。——広告を表示・表現・手法などから整理する視点に感心。それはさておき、自分たちは、この「苦情」の広がりに対してどう行動できるだろうか……。

 

 

「実業之日本社は、コンソーシアム型のブロックチェーン技術を活用し、著作権者との合意内容のオープン化、電子契約(スマートコントラクト)や暗号資産(仮想通貨)による決済も可能な拡張性を持つネットワークシステムを構築することで、国内外からの出版コンテンツの利活用を促進するとともに…」。

——権利侵害の可能性が極小化できれば、コンテンツ流通にもっと大胆に取り組めるはず、といったユースケースを積み上げていく必要があるが、いずれは汎用性の高いプラットフォームとなっていくはず。

 

 

「ファクトチェック・プロセスの強化は理にかなっているものの、今回の施策は専門のレビュアーを雇わず、外部委託された低賃金のパートタイムのアマチュアに依存するものだ。またやや不可解なことに、米国居住者全体ではなく代表的な米国のフェイスブック・ユーザーの集団から選ばれることが決まっている」。

——わが国でも“対岸の火事”とたかをくくっているわけにはいかない。直接政府機関が介入することは避けるのは当然としても、自主的な改善に向かうようフォーラムの開設など、縛りは厳しくなる。

 

 

【有料購読者向け記事】:
“消費者は多すぎる広告に飽き飽きしている”。Bank of Americaが調査した米消費者の意向では、Facebookを筆頭に、広告表示が消費者の受容限界を超えつつある。収益多様化の道を探る巨人たちが直面する課題や変化を論じた記事。

 

 

“リストラPTSD”世代を自称する筆者が主張するのは、メディアが、広告をバックにしたビジネスから、VCや大手プラットフォームに駆動されるビジネスへと変質。来年には、ブランドがスポンサードするビジネスモデルが台頭するというもの。特定テーマに絞ったメディアには適合しそうだ。

 

 

「単にクッキーや位置情報を使ったターゲティング広告がやりにくくなるという次元の問題ではなく、巨大プラットフォーマーとは違う消費者との繋がり方を考える時代となった。
大したデータでもないのに『データを所有しているから、なにかマネタイズできないか』というような議論から早く脱却して本質論に向き合うべきである」。——そもそも誰が言ってるんだかとのツッコミはしないとすれば、非常に正論。現在の広告ビジネスへのステークホルダーが心して読まなければならない論。

 

 

特定テーマに焦点を当てたミニメディア(たとえば、「気候変動」)は、不特定の広範なトピックスを追うニュースメディアに比べて、組織しやすく読者エンゲージメントも形成しやすい。また、プラットフォームによる拡散メカニズムとの相性も良いと重要な仮説を提起するコラム。

 

 

「日本テレビ、テレビ朝日、TBSテレビ、テレビ東京、フジテレビジョンの民放5社は2019年12月から2020年2月にかけて、関東地区のインターネット接続テレビを対象に、視聴者を特定しない仮名の視聴履歴をインターネット経由で収集・集約する技術検証実験を実施する」。

——興味深い調査。リアルタイムで視聴動向を確認できる時代。TV放送局はNHKも含めて共有データプラットフォームとして、大切に育てていくべきでは。

 

 

米Spiegel Research Centerでのニュース購読者調査で、この数年来の読者における広告体験の悪化が証明。広告ブロック利用者は、非広告ブロック利用者に比べ購読者であり続ける顕著な傾向があるという。