Disruption This Week—–6/12/2019

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2019年12月2日から2019年12月6日まで。

米ローカルニュース、NPOメディアの代表格「The Texas Tribune」。開設から10年で、70名のスタッフを擁し、4,000を超す有料購読者と月間来訪者200万人弱にまで成長。この間、個人から企業までの拠出金を60億円近く集めた。同社の収入開発ラボが積み上げたノウハウを他のパブリッシャーに公開すると発表。記事は、そのラボの責任者へのインタビュー。
先ほどは、米Digidayによる調査で、メルマガが購読者(サブスク)獲得の原動力という話題を紹介した。American Press Instituteによれば、購読者獲得に重要なのは、“オンボーディング”(乗船=購読し立て)での仕掛けとする。記事は各社が行っているウェルカムメッセージや最初の利用チップス紹介など事例を取り上げている。
昨日、Apple Newsがメルマガを発行、という話題を紹介した。米「Digiday」が140近くのパブリッシャー幹部に対し行った聞き取り調査では、“サブスク(購読)”読者獲得に効くのは、「メルマガ」とする回答が65%でダントツのトップ(自社広告が16%で、No.2)。
ちなみに、同調査を紹介したDigidayの元記事は有料購読者向け記事だが、紹介するこの記事からのリンクからは、読むことができるようだ。
「Wojcicki氏はインタビューで、『レコメンドするすべてのコンテンツについて法的責任を負わなければならないとすれば、われわれは1つひとつ内容を吟味しなくてはならない』として、『そうなればユーザーが見つけられる情報はもっと限られた小規模なものなるだろう』と述べた」。

——YouTubeのCEOは、このインタビューでレコメンド(アルゴリズム)の低性能は、多様なコンテンツを届け、新たな発見をユーザーに提供することとの間にトレードオフを認めよとするもののようだ(原文に当たる必要がありそうだが)。テクノロジーの限界を、テクノロジーの権化のような企業トップがそう述べているというわけだ。

【有料購読者向け記事】:
「計画の中心は、アレクサのユーザーとの対話を、受動的なものから、ニーズを察知する積極的な対話へ変えることだ。指示が出されるまで待ち、応答するのではなく、ユーザーが望むものを予測するようになる。いつでもどこでも一緒にいて積極的にユーザーの生活全般に影響を与え、支援する伴侶にアレクサを変えることを目指す。そのためには、アレクサがこれまで以上にユーザーについて詳しく知る必要がある」。

——必然的な研究開発の方向性だが、ともかく興味深い。と同時に、これがユーザープライバシーの保護を併せて発展していくことの難しさ、機微を感じさせる。

Reuters Instituteらの最新調査によれば、ブームのポッドキャスト、中でも「ニュース」分野が急成長を続ける。今年1月からの10か月推移で、コンテンツが昨年比3割増。調査は日本を含まない5か国が対象。聴取者は青少年層に集まるという特徴を有し、また、仏を除き、オリジナルは(ラジオではなく)ネイティブポッドキャスト由来というのも興味深い。
いつの時代にも、秘密文書の暴露や内部通報者に駆動される調査報道は存在する。だが一方、そのような“秘密”に依存せず、公開データの数々を束ね合わせて隠された事実を解き明かす道もある。オープンソースデータを活用する調査報道プロジェクト「Bellingcat」を紹介する刺激的な記事。
Forbes Media、AIによる予測分析スタートアップ「Quantalytics AI Labs」を買収、統合。同スタートアップは、株価の変動などを予測できるという。Forbesは10年来の好業績を背景に収入源の多様化を模索中。この5年で、非広告収入が倍増、全体の3割強となったとする記事。
「SNS(交流サイト)などインターネット上に流れるフェイク(偽)ニュースへの対策についての論点整理案をまとめた。SNSなどを運営する『プラットフォーマー』と呼ばれるIT企業に対して法規制を打ち出すのではなく、自主的な取り組みを促すことが柱となる。国内外のIT企業や政府関係者らで構成する協議体を設置し、取り組みの状況をチェックすることなども示された」。

——いきなり“法的規制”に出ることがなかったというのは、歓迎。ただし、協議会をつくって“丸投げ”。推移に任せるというので良かったのかは謎だ。

先日紹介したところだが、シンガポール政府が定めた“反フェイクニュース法”により、フェイクニュース判定されたFacebook投稿の修正命令に対し、Facebookが対応を実施。投稿の文言自体への修正はせず、ラベルと法による強制によるとの断り書きを掲記した。
【ご紹介】:
月一連載が日経電子版に掲載されました。よろしければどうぞ。➡ TikTokが政治の渦中に 国の検閲やデータ利用に懸念
【ご紹介】:
SlowNewsが支援する調査報道プロジェクト。今回は、医療をめぐる深刻な実情に切り込みます。「東洋経済オンライン」に掲載されています。

Disruption This Week—–22/11/2019

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2019年11月18日から2019年11月22日まで。

「広告が嫌われる本当の原因は、広告そのものが悪いのではなく、広告やマーケティングに携わる多くのマーケターが、生活者にとってより良いコミュニケーション設計をするための十分なリソース(時間や情報)を割けていない状況により、ユーザーファーストではない広告が氾濫していることだと思います」。

——悩ましいテーマ。嫌われない広告と、嫌われる広告。それ以前に広告そのものが嫌われているのではないかという課題もある。現代的なテーマとして、自分はマイクロターゲティング問題を意識するが、いっぽうで、消費者が気にするのは、自分が読みたいと思う体験を邪魔されることへの抵抗感でしかないかもしれない。

「ここ数カ月、TikTokが中国の親会社であるByteDanceからそれほど独立していないという報道が出ている。TikTokの元従業員6人がワシントン・ポストに語ったところによると、中国の従業員がどのコンテンツをブロックするか、あるいは制限するかについて『最終決定』をしているという」。

——「The Guardian」が報じた記事を念頭に補足すると、TikTokの内部における運用指針に、中国国内とその他地域を含めた世界での運用に境界線がないということ。つまり、国内での運用に準拠すると、当然、香港や新疆ウイグル地区など、デリケートな分野での投稿は世界中で排除されるということ。

こちらも5G関連の動き。米AT&Tと同じく米Washington Post、2020年大統領選報道に向けて、5Gを生かしたアプリ開発を行うことを発表。WaPoのCTOは、「5Gは、より迅速にニュースを届けるだけでなく、新たな手法により説得的なニュース体験を提供できる」と述べる。
【有料購読者向け記事】:
米大手キャリアのVerizonとSnapchatの運営企業Snap、提携を発表。眼目は5G+ARだ。Verizonが販売するスマホにSnapchatをプリインストール。SnapchatはARコンテンツの開発を進めており、それをVerizonにまず提供しようということだ。
「主な変更点は3つ。まず、ターゲティングを、年齢、性別、地域(郵便番号レベル)を含むいくつかのカテゴリのみに制限する。ただし、経済記事を読む層、などのコンテンツターゲティングは許可する」。

——個々のターゲティング規制項目に目を向けて是非を問うよりも、マイクロターゲティング自体を今後とも許していくかどうかというテーマがポイントだろう。

「これら(=人気健康情報サイト)は利用者の同意を得ておらず、欧州連合(EU)の規制では違法行為となる。 データの最も一般的な送り先はグーグルの広告部門であるダブルクリック(DoubleClick)で、FTが調査したサイトのうち78%がダブルクリックにデータを送信していた」。

——訪問者の個人データを構成するCookieの利用の許諾については、個々の(ここでは医療健康情報サイト)で行われている“はずであり”、Googleはそれに関与しないということか。

先ほどの米Digidayの調査と併せて、FIPP(世界雑誌連合)による世界のメディア72タイトルごとの、サブスク数を網羅した貴重な資料(PDFでダウンロードできる)。それによると1年半前に比べ、購読者数は倍増し2,000万に(まだその程度とも言えるが)。
「Googleが小規模なビジネスよりもAmazonとかFacebookといったビッグビジネスを優遇すべくアルゴリズムを調整しているらしいことです。WSJいわく、2014年にGoogleからeBayに流れるトラフィックが3分の2に激減したときには、GoogleがeBayからのリクエストに応える形でトラフィック回復のためのアドバイスをしていたそうです」。

——一昨日紹介した米WSJ記事を紹介するもの。
過去、アンディ・グローブ氏が“企業が言っていることとしていることのギャップが大きくなったとき、変曲点が近づいている”といった趣旨を述べている。

米カンザス州で従業員3名で運営するローカルジャーナリズム「The Shawnee Mission Post 」。サブスクリプションに舵を切って2年。購読者数は2650名に。来年は広告収入の比率を20%にまで下げる計画だという。「広告は、零細ローカルジャーナリズムが依存するものではない」と。
米New York Times CEOのMark Thompson氏が第3四半期業績開示後、インタビューに応える。同社のサブスクスライバー(購読者)は500万に近づいたが、25年までに1000万とするのがゴール。そのためには、1) コンテンツを深める、2) プロダクトを拡大する、が大きな戦略だという。
【ご紹介】:
FIJセミナー「<偽情報>深まる脅威〜最前線レポート」開催します!(12月5日)
平 和博(桜美林大学教授/ジャーナリスト)さん、一田和樹(作家)さんを招いて、ディープフェイクなど、顕在化する新たな脅威と戦いを論じてもらいます。(藤村が司会します)|

Disruption This Week—–15/11/2019

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2019年11月13日から2019年11月15日まで。

Mozを率いてきたランド・フィッシュキン氏が立ち上げた調査会社SparkToroが分析したリポート。「ウォールドガーデン化を突き進むGoogle」。
検索がWeb界を“支配”しているのは周知だが、その検索結果が“ゼロクリック化”(利用者が、検索結果ページでだけで調べ物が完結する)する問題。
「ニュースメディアのDigital Media Wireが、調査会社Apptopiaの調査結果として報じたところによると、Disney+のモバイルアプリはサービス開始から24時間で320万回ダウンロードされ、全体の89%がアメリカからだった。同じ期間にネットフリックスは、全世界で66万2000回ダウンロードされた」。

——すでに1日で1,000万購読者が生じたことは紹介した。その迫力を、ジャーナリストの津山さんが紹介。巨人ディズニーが、新興分野の巨人Netflixの前に立ちはだかる。

Facebook、難航する「Libraプロジェクト」を脇に、自前の送金・支払サービス「Facebook Pay」を自社圏域でスタートへ。当面のユースケースは、アプリ内課金やクラウドファンディング系だが、記事は、コンテンツへの小額課金などの可能性を論じて興味深い。他方、Facebookへの信頼性を懸念もする。
Ken Doctor氏による英Financial Times CEOのJohn Ridding氏へのインタビュー記事。前回の日経喜多恒雄氏へのインタビューに続くもの。Ridding氏との会話では米国戦略などが多いが、メディア戦略指標「RFV」(recency, frequency, and volume)による来訪者分析と、ニューズレターを筆頭にしたミニブランドづくり戦略が興味深い。
メディア内「読者開発」(Audience Development)担当者が集まるイベントが初めてヨーロッパで開催。European Journalism Centreが主催。目的は良質なコンテンツを作りっぱなしにせず、それを求める読者を引き寄せること。データやその指標化が重要だが、完璧な指標は存在しない。いかにデータと会話する文化を築くかだという。
「問題は、マイクロターゲティング広告が、属性や興味関心、『いいね』などのネット上の行動履歴などに基づいて、ユーザーにピンポイントで配信されるため、社会一般の目に触れることがない、という点だ。
このため、たとえフェイクニュースであっても、それをメディアなどが把握し、検証することができないまま、しずかに拡散していってしまう」。

——米国で政治広告の掲載の有無についての是非を問う議論が、政治広告におけるマイクロターゲティングの是非へと進んでいる。であれば、政治広告か否かをも超えて、マイクロターゲティングそのものが議論されるべきなのだろう。実際に、倫理にもとるターゲティングも俎上にあがる昨今なのだから。

スタートして、1日強。米Disneyが投入したストリーミングサービス「Disney+」、契約購読者数が早くも1,000万を突破。もちろん、初期7日間フリーのキャンペーン期間中のため、すべて残存する購読者かどうかは不明。先行するHuluが2,800万、そしてNetflixが6,000万と比較しても、ロケットスタートといえそうだ。
「低品質なコンテンツ環境に広告が表示されることは、ブランドパーセプションに非常にネガティブな影響があることも今回の調査により判明しました。低品質なコンテンツに表示された広告を鬱陶しく感じると回答した消費者はおよそ9割に上り、それだけでなく、34%が好感度が下がる、65%がそのブランドの使用を取り止める可能性があると回答」。

——ビューアビリティやブランドセーフティをビジネスにするIASによる調査だということを念頭にして。それにしても、この種のメディアブランドや広告ブランドへの“マイナス効果”について、もっと真剣に取り組まないといけない。低品質コンテンツとブランドの関係もそうだが、低品質広告(クリエイティブ)とブランドメディアとの関係もだ。

米Hearst社の高級誌「Esquire」、同誌の常連人気ライターCharles Pierce氏の投稿記事とメルマガ、そしてトートバッグなどをセットにした “有料マイクロ・メンバー制”をスタート。
ゲームやエンタメでは“ヒト”をマネタイズの対象とすることは普及している。確かに面白い試みだ。
“サブスクリプションに埋没した世界”。世界はすべて所有から利用に向かっているかのようだ。だが、多くの消費者にとって、サブスクビジネスには解かなければならない課題がある。1) コンテンツそれ自体、2) 値付け、そして3) 支払体験だとする論。
【ご紹介】:
私も運営に加わっているJIMA(インターネットメディア協会)。その記事企画で、Forbes JAPAN Web編集長・林亜季さんが、ジャーナリスト下村健一さんのインタビューに応えました。ご一読を。

Disruption This Week—–1/11/2019

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2019年10月28日から2019年11月1日まで。

団体としてのフランクフルトブックフェアらが、出版(メディア)におけるAIの影響を、17か国233媒体(社)からヒアリング。白書へまとめる。「課題」の最大は投資額の問題。効果が期待できる分野は、「マーケティング」(編集は3番手)が一番手。
「19年の書店閉店は多くのチェーン店や大型店にも及んでいる。またコンビニの場合もセブン-イレブンは1000店の閉店が伝えられているし、書店とコンビニの出版物販売額はさらなるマイナスが続いていくことが確実であろう」。

——書店閉鎖の大きな動きは、コンビニ業界の縮小で第二幕へ移行しようとしている。

SEOとUX(ユーザー体験)の関係:情報アーキテクチャとリンク階層

アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ|SEO Japan

「ユーザー体験(UX)とは、単純性とデザインという領域に留まるものではなく、『ユーザーがそのサイトをどのように体験したか』についてのものだ。
Webサイトの体験は次の3つに要約される。
・サイトに到達する
・コンテンツを探す
・コンバージョンする。もしくは、ニーズを満たす」。

——“そもそも”なことから、各種の概念整理など、読むに値するWebサイト構築をめぐる王道の議論。

「『カクヨム』に作品を投稿したユーザーは自分の作品の閲覧ページの表示回数や広告効果への貢献度により、広告収入の一部を得られるようになります。今後は、読者から作者もしくは作品に対して金銭的な支援ができる仕組みも提供予定とのことです」。

——興味深い取り組み。コンセプトに共鳴。

ニュースサイトが発信する情報の信頼性を人力も使って評価、公表するスタートアップNewsguardが、英大手広告代理店IPG Mediabrandsと提携。Newsguardが「Red」評価したWebメディアの広告収入の減少するブランドセーフティ施策を発表。
「公取委は、利用者の行動追跡に利用できるCookieが個人情報などに当たるとして、取得時に利用目的の明示などを求める考え。一方、経団連は『経済の発展を阻害する』として規制案に反対している」。

——経団連など経済界が反対しているというが、先に紹介した「強まる個人データ保護強化の波」を読んでもらえれば、世界の動きとの乖離が一目瞭然となる。

「調査では、虚偽の報道で人権が侵害されることもある、社会が混乱したり、風評被害が起こりうるなど、フェイクニュースによって被害を受ける人のために罰則が必要という意見が多く挙がりました。一方、言論の自由が脅かされたり、情報規制されることを懸念する声もありました」。

——「調査対象は17~19歳の男女1,000名」だという。罰則や規制に対して容認的にも見えるが、全体的に非常にバランスが取れていて理性的に見える(見えすぎる?)。

「英公共放送局BBCは10月23日(現地時間)、国民に対してWebサイトへのアクセスを制限している国からも同メディアを閲覧できるようにするために、Torネットワーク経由でのWebサイト利用を可能にしたと発表した」。

——厳しい検閲下でも、ニュースを“知る権利”を行使するには。BBCの試みは、それなりのコストを発生する行いだが、重要なことだ。

独ベルリンで開催されたニュースメディアらによる「Digital Growth Summit」。テーマは、ニュースを読む読者の習慣をどう形成するか、3つのポイントを紹介する記事。1) すでにある習慣をより強化する、2) 解答に至るまで実験を繰り返す、3) まず、組織文化から変えていくことだという。
「同図書館は古典文学を世界に広めるというミッションを基にストーリズ(=Instagramの)を通じて若者をターゲットに作品を立て続けに発表。2019年9月末までの約1年間で30万ユーザーがInsta Novelsを閲覧したとのこと。ニューヨーク公共図書館のInstagramアカウントフォロワー数は13万に上る」。

——面白い事象。“インスタで小説を提供”と“公共図書館が”という2つのトピックスが混じり合っている。

【ご紹介】:
月いち連載の原稿が日経電子版に掲載されました。よろしければどうぞ。➡️ ラジオの未来、ラジコ型かスポティファイ型か

SmartNews Fellowship Program

SmartNews Fellowship Program

【ご紹介】:
「スマートニュースメディア研究所では、地方紙・地方局をはじめとするローカルメディアの若手記者等の皆様に、『米国の地方』を取材して発信していただくプロジェクト『SmartNews Fellowship Program』を開始します」。

——2016年大統領選、そして2018年中間選挙などでは、スマートニュースのCEOやメンバーが米国各地をめぐったが、今回は、ローカルジャーナリズムの重要性という視点を念頭に企画。

【ご紹介】:
私が編集に携わるメディア実務家向けメディア「Media x Tech」で、eプライバシー法(規則)などの動向が、どうメディア事業に影響をもたらすかなどを論じる企画をスタートしました。よろしければ参照下さい。
【ご紹介】:
スマートニュース社の子会社、「スローニュース」がやろうとしていることはなにか。代表の瀬尾傑がインタビューを受けました。よろしければどうぞ。

Disruption This Week—–25/10/2019

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2019年10月21日から2019年10月24日まで。

かつて「国際雑誌連合」と自称、デジタル化の現在は、メディアのグローバルネットワークをテーマとする団体「FIPP」。FIPPが見るメディアの収入手法は、現在12(サブスクリプションからデータ販売、スポンサードなど)あるとレポートされているが、来年は少なくとも14以上とレポートされるという。(記事内では現在、11とあるが、FIPPのレポートでは12種が扱われている)
70年以上の歴史を誇るFender Musical Instruments、レジェンドアーティストが愛する老舗ギターメーカーが、デジタル化のピッチを上げている、Fender Play、同Tune、ToneそしてSongsとサブスクベースの学習アプリを投入。新任CEOの戦略は、初学者を固定客に変身させることだ。
21世紀の音楽産業を蘇生させつつあるSpotify。
Taylor Swiftの初期の反応のように、Spotifyは音楽の価値をゼロ(ただ)に固定化すると見なされた。だが、いまやAriana Grandeは4,800万人にリーチ、そのプラットフォームの全容が見えてきた。だが、収益化への道のりは険しい。
Spotifyの現在の到達点が俯瞰できるありがたい記事。
【全文閲読には要購読】:
米CNN、自社のプレミアムコンテンツと他社ニュースを組み合わせるニュースアグリゲーションサービス(アプリ)を開発中との報道。社内でのプロジェクト名称は「NewsCo」。外部コンテンツは対価を支払う。ビジネスモデルはサブスク+広告と見込まれている。
以前紹介したように、WSJを傘下に置くNewsCorp.グループも「Knewz」というアグリゲーションサービスを開発中とされる。
米広告団体IAB、2019年上半期の米国内のデジタル広告支出を発表。最大のインパクトは、前年同期比(前年上期比)では成長したものの、クリスマス商戦を含む前期比(前年下半期比)で初の減少を示したこと。これはIABにとり初の事態。
「例えばロシアトゥデイなど、米国の政治関連ニュースを多数投稿する『政府の編集管理下に全面的あるいは部分的にある』メディアには、国営メディアというラベルを付ける。
これは11月からスタートし、2020年初頭からは、Instagramの投稿にも同様のラベルを付ける計画だ」。

——さまざまな対策を盛り込んだ発表を行った。特に海外政府が公然もしくは隠然とした後ろ盾の「メディア」の扱いが難しかったが、これが可視化されることには意義がある。

米Vox Media「体験マーケティング」担当幹部Vanessa Fontanez氏へのインタビュー。同氏はCondé Nastの雑誌ブランドのマーケティングなどを経て着任。イベントのチケット販売やスポンサードイベント企画など「ライブ体験」のビジネス化、同社のIP(編集者やライターなどのタレント、コンテンツ)をビジネス化する役割と述べる。
米Medium、現在、3万人のブロガーに600万ドル(月次?)の支払いをしているという。一方、その分配額を決める指標は、以前は「拍手」(いいね!に相当)の数だったが、現在は、「基本的に」閲読時間を基にして算出するという。Mediumは、相変わらず“変化”が止まらない。
この6月、Spotifyはアルゴリズム生成のプレイリストとして「Your Daily Drive」を公開した。従来通り楽曲やアーティストの自動推奨するが、曲間にはニュースやエピソードなどのポッドキャストを盛り込む。実現するものは、ユーザー単位に絞り込まれた「マイクロ放送局」なのかと問う記事。
カナダのコンサルティング企業Viafoura、600ものメディアへのサービス提供から生成した、メディアと読者との間のエンゲージメントに関するリポートを発表。読者エンゲージメントを強化するためのフレームワークと4ステップを解説する。
【ご紹介】:
先日、「TBSグループ Media Tech Hub」公開イベントに参加しました。その模様を同僚が書き起こしてくれました。さまざまな話題が盛り込まれています。よろしければご一読を。