Disruption This Week—–13/1/2023

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2023年1月5日から2023年1月13日まで。

Opinion | Does Twitter Disinformation Even Work?
【有料購読者向け記事】:
2016年大統領選を巡りSNS経由でのロシアによる工作の影響度については、いまだに研究が進められている。Facebook上の活動は広く知られたが、Twitter上での影響力は小さかった? 米NYUの研究者らによる研究が学術誌「Nature Communications」に掲載された。
How the Star Tribune aims to retain its 100,000 digital subscribers - WAN-IFRA
創刊155年の米ローカルニュース「Star Tribune」。購読者のリテンション担当者が語る取り組み。重視している「KRP:キー・リテンション指標」という考えは参考になるはず。また、購読中止方法をあえて電話のみからオンラインに変更して、効果をあげたという事例も興味深い。
テレビ番組のネット配信、認知は8割前後に スマホの存在感増す──MMD研究所調査
「サッカーワールドカップのカタール大会が話題になった2022年12月上旬(5~7日)に18歳以上の男女1万100人を対象に調査した。これによるとテレビ放送後の番組をネット配信する『見逃し配信』の認知は80.1%で、このうち利用したことのある人は38.0%だった。また放送と同時に配信する『リアルタイム配信』の認知も77.4%と高く、利用経験者は33.3%だった」。

——「日本VSクロアチア戦」が行われたのが12月6日だから、国内で最大の注目を浴びていた時期の調査。ネット上での調査(八票元のデータを手続きしてダウンロードしないとデモグラ等がわからないのだが)と想像するのでその偏りはあると思うが、大きな認知向上があったと見る。また、発表元では、利用しているサービスも調査され、TVerとABEMAが上位に。

Pro-Putin operatives in Germany work to turn Berlin against Ukraine
ドイツ国内で秋以降、親ウクライナへの動きに反対する反米親露活動が活発に。活動の中心的人物は、たとえば、元ロシア空軍将校、もう一人は元ロシア軍事情報機関の将校だったりと、彼の国のエージェントの可能性が濃厚に。内容はもちろん、ビジュアルでも見応えのあるReutersの調査報道。

Journalism, media, and technology trends and predictions 2023

Reuters Institute for the Study of Journalism

Journalism, media, and technology trends and predictions 2023
例年、新年早々に公開されるReuters Instituteによるメディアとジャーナリズムをめぐる大規模な調査。2023年版が公開された。今後関連するトピックスを紹介していくことにする。やはり最大のイシューのひとつが「ニュース忌避」現象の行方ということになるだろう。
How Finland Is Teaching a Generation to Spot Misinformation
【有料購読者向け記事】:
Open Society研究所の調査で、フィンランドは誤報に対する強靭さで欧州41カ国中5回連続で1位を獲得した。ロシアとの間に長大な国境を有し、昨年NATO参加を決めた同国の実践的なメディアリテラシー教育の現場を取材した記事。ある中学の授業ではTikTok投稿を毎週3本見せて、議論したりしているという。
NATO入りを表明したとたん、首相がクラブで踊ったり、ドラッグ疑惑が流れるなど、認知戦が渦巻く同国の状況は実践的に学ぶ価値がありそうだ。
Microsoft eyes $10 billion bet on ChatGPT | Semafor
米Microsoft、ChatGPTを擁するOpenAIに100億ドルを投資検討。米新興メディアSemaforがスクープ。その際の企業価値は290億ドルと見込まれているという。Microsoftとしては、PCの次の波であるモバイルには乗り遅れたが、さて、生成型AIの波にはどうだろうか?
China, a Pioneer in Regulating Algorithms, Turns Its Focus to Deepfakes
【有料購読者向け記事】:
中国、ディープフェイクなど、“深層合成(Deep Synthesis)”技術を用いたコンテンツ、メディアの運用について、今月から新法で厳しく取り締まる運用に入った。この種の技術が経済や国家安全保障を混乱させるような情報の拡散させることを禁止する。
Ghost Writer: Microsoft Looks to Add OpenAI’s Chatbot Technology to Word, Email
【有料購読者向け記事】:
こちらもMicrosoftがChatGPTを取り入れる動向をThe Informationが独自取材した記事。なんとMSは、Word、Outlook、PowerPointなどにChatGPTを取り入れ、ユーザの簡単な指示で文書やプレゼンを生成できるような機能実現を目指しているのだという。
Partisan media offers easier-to-read political news than mainstream outlets, study suggests
米メディア研究者の研究論文「米国メディアにおける読みやすさ、学年、感情、トーンの評価」は、党派性に傾いた政治的メディア(記事)ほど、親しみやすく・シンプル・否定的トーンを用いて読者を引きつけているとの見解。
メディアをめぐる多様性のリアル――ONA2022現地レポート - Media × Tech
【ご紹介】:
Media×Techから年末更新の記事。昨年米国で行われたONA2022から、「メディアをめぐる多様性(ダイバーシティ)」の動き。海外、特に米メディアはどう考え、取り組んでいるのかを伝えます。

Disruption This Week—–30/12/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年12月26日から2022年12月30日まで。

後藤達也の特別授業at東工大 個人ジャーナリズム・クリエイターのあり方とは
私個人的には、お歳暮もしくはお年玉的価値のあるレクチャー。
Gaming takes over everything
“ゲームこそストリーミングの最大の競合”との認識は新しいものではない。今度は、ハリウッドやストリーミングがゲームを題材に次々と大作。23年には「The Super Mario Bros. Movie」、そしてPlayStation題材の作品などが控えている。もちろん、ゲーム開発をめぐってはサウジアラビアが動き出すなど、ゲームはますますエンタメの中心、カネの集まる場へと向かっているとする記事。
Creator Financing Is Going Mainstream
【有料購読者向け記事】:
大手プラットフォームでは、“クリエイターエコノミー”トレンドに絡んで設立した“基金”から撤退する動きが目立つが、クリエイター向けファイナンススキームづくりに初期から関与してきた投資家が、着実に前進しつつある現況と進む方向を詳細に解説した記事。
The AI spammers are coming
「よくできていて、説得力があり、そしてまったく間違っている」コンテンツスパムが、ChatGPTのようなテクノロジーで大量に算出される。それはSEOのあり方を変える。10年続いたプラットフォームがメディアへ与えた影響力に匹敵する地殻変動が来年以降やってくるとの論説。
「イノベーション促進へ内製化によるデータビジネスの推進を」:毎日新聞社 高添博之 氏 | DIGIDAY[日本版]
「『re:Invent』に弊社からエンジニアを派遣しました。今回は「データビジネス」関連の新サービス・新機能が多く発表されています。AWSが言うように『データアクセスの民主化が企業のイノベーション促進』することを実現するため内製化を進めていきたいと考えています」。

——読者についても、コンテンツについても、老舗メディアの強みはその膨大な“資産”だ。だが、その資産をデータとして活用できなければ、つねに“フロー”としてのビジネスであり続けることを強いられる。資産の活用が手がけられれば、展望が見えてくるはずだ。

The rise of misinformation and how governments are combatting it
「エコーチェンバーからの脱出:各国政府はどう偽情報と闘っているか」。欧州の各国政府関係者向けメディア「Global Government Forum」が政府広報担当者のパネルディスカッションを開催。欧州各国の「偽情報」への対処を議論。基本は、政府と市民間のコミュニケーションをどう増やしていくかが課題ということに。
米サウスカロライナ州Furman大の教授は、ある学生がChatGPTを用いて課題論文を提出したのを発見。課題は“恐怖のパラドクス”を論じることだが、論文は哲学者ヒュームに結びつけ自信満々に誤った引用をしていた。教授はこれがChatGPTの特徴をなすと指摘する。
Googleは敵か味方か 米メディアに「現実主義」の兆し
【有料購読者向け記事】:
「多くの新聞社にとってテック企業は『宿敵』というのが定説だが、ドクター氏(=メディア評論家で、自らも地方メディア「ルックアウト・サンタクルーズ」を立ち上げたケン・ドクター氏)は『グーグルやフェイスブックと競うつもりはない』と言い切る。きめ細かい需要開拓の結果、『地域の潜在顧客とつながる新たな方法のニーズがある』と分かってきたことが大きい」。

——糧道を食われ、窮地の老舗メディア群が法案に支えられてプラットフォームと戦う、もしくは支払交渉に持ち込む……という見慣れた図式から、プラットフォームとの協業関係を引きだす動き。当然ながら望ましい構図だが、プラットフォームの動きが単なるポーズで止まらないようにするためにも、注視を続ける必要がある。

The Atlantic introduces dynamic paywall with varying prices as it hopes to attract 1 million subscribers
米Atlantic、1月より読者の行動から購読料金を変化させる“ダイナミック・ペイウォール”制を開始する。従来は電子および印刷版の組み合わせ、プレミアム版など3種の価格があったが、読者1人当たり収入の増加を目指して動的に価格が変化する新システムを稼働させる。
A New Chat Bot Is a ‘Code Red’ for Google’s Search Business
【有料購読者向け記事】:
新しい種類のチャットボット技術が従来の検索エンジンを再発明、あるいは代替する態勢を整えたことで、Googleは同社の主要な検索ビジネスに対する初めての深刻な脅威に直面している可能性がある。ある幹部は、これが同社の将来を左右すると評する。
検索生み出す収益は同社全体のそれの8割に及ぶという(記事)。そのような強力なビジネスモデルを持てば、この刷新に向かうことは難しくなると、New York Timesの記事は結論として述べている。
AI創造作品、「人工合成メディア」への懸念
【ご紹介】:
日経MJ紙への寄稿が日経電子版に掲載されました。よろしければご覧下さい。➡ AI創造作品、「人工合成メディア」への懸念

NHK、BBCなどと偽情報対策で連携へ【ファクトチェック通信】

FIJ|ファクトチェック・イニシアティブ

NHK、BBCなどと偽情報対策で連携へ【ファクトチェック通信】
【ご紹介】:
FIJ(ファクトチェック・イニシアティブ)が時々のファクトチェックに関連する話題を配信するニューズレター「ファクトチェック通信」にWeb版ができました。ぜひご活用下さい。

Disruption This Week—–16/12/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年12月12日から2022年12月16日まで。

An Alternate Reality: How Russia’s State TV Spins the Ukraine War
【有料購読者向け記事】:
米New York Times、ロシア最大の国営メディア企業「全ロシア国立テレビ・ラジオ会社(通称VGTRK)」から流出した膨大なデータからメール通信部分を分析。ウクライナ侵攻開始後のやり取りから、数々の情報工作(キャンペーン)の実態を明らかにした。
ユーチューバー、映像権売却で大金獲得
【有料購読者向け記事】:
「同氏(=ジャスティン・ワトキンス氏)はあるスタートアップ企業からの売り込みに驚いた。それは、同氏が制作した何千もの古い動画から得られる広告収入と引き換えに200万ドル(2億7000万円)以上を受け取らないかというものだった」。

——過去の投稿記事をめぐる権利を売却するような取引がYouTuberにも生じている。もちろん、このトレンドは音楽業界で起きており、ビッグネームが次々と過去の楽曲をめぐる権利を手放している。個人的にはこのスキームをより小型にして汎用化できないものかと考える。もちろん、それもまた今起きているトレンドだ。

Synthetic media forces us to understand how media gets made
「実在の人物がしてもいないことをしているリアルなシーンや、性的な女性の画像、あるいは戦争犯罪の偽画像の氾濫を簡単に偽造できるようにすることは、決して笑えない事態だ」。
“ジェネレーティブAI”が生み出す人工合成メディアの時代に備え、取り組む動きを紹介・論説する記事。
Twitterの「シャドウバン」の実態を暴露するイーロン・マスクお墨付き社内文書「Twitterファイル」第2弾が公開される
「Twitter Japanの公式アカウントが2020年に『Twitterがシャドウバンを行っていると指摘されますが、現在も過去にも行ったこともありません』と述べるなど、Twitterはシャドウバンの実施を否定しています。
そんなシャドウバンの実態を明かす『Twitterファイル』第2弾が、2022年12月9日に公開されました」。

——昨日から紹介しているTwitter社内で行われてきた恣意的な投稿検閲(党派的な偏りから投稿を排除するなどの行為)、“シャドーバン”について、第2弾の報道が米国で行われている。記事はそれを紹介したもの。興味深い事例が含まれている。

Will your paywall kill your website traffic (and ad revenue)? | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
従量型ペイウォール(たとえば、月々一定数の記事は無料とし、それ以上を有料とするような運用)を推進する筆者が、設計によってペイウォール化しても読者流入、広告収入などを激減させることはなく、むしろ向上させるケースがあるのだと論説する記事。
Bari Weiss reveals business plan for buzzy new media startup
Elon Musk氏がSubstack買収に関心を持つようになった背景? New York Timesコラムニストを辞め、Substackニューズレターで独立メディアを立ち上げたBari Weiss氏の話題。Musk氏提供の資料でTwitter内部における“影の検閲”体制を暴いたことから知名度急上昇だ。
Who will win digital advertising’s ‘Game of Thrones’?
米Insider Intelligenceアナリストらによる、2023年のデジタル広告市場予測。15年にはGoogleとMetaで8割近くを占めるという複占状況が相当程度崩れる。市場伸長のわずか15.8%を両社が占めるのみに。では成長株は…? チャートを見れば一目瞭然だ。
The traditional story structure gets deconstructed
「ニュースのテクノロジーは大きく変化しているが、今日の記事の基本構成は、例えば1932年のものと大きくは変わっていない」と指摘し、新興メディアのAxiosやSemaforなどについて触れ、今後のChatGPTなどとのインタラクションに可能性を見る論説。短いが刺激的だ。
How ChatGPT could disrupt the business of search
米Axiosが「ChatGPTがどう検索ビジネスをディスラプトするか」との論説。簡単な質問を文書で入力すると、ひとつのまとまった文章で回答を返してくれるChatGPT。あふれかえる候補群とリンクの束がかえってくるのとどちらが消費者にとって魅力的に見えるか? 答えは見えている。
BBC preparing to go online-only over next decade, says director general
英BBC会長Tim Davie氏、今後の10年間で放送を終了し、BBCがオンライン専業となるビジョンを呈示。
「やがて、リニア放送は減少し、よりカスタマイズされたオンラインサービスが提供されることになるだろう」「BBCを1つの提供物(アプリ)にまとめる」とも述べた。
実践ノウハウ公開!ニュースレターとポッドキャストで「個人メディア」 - Media × Tech
【ご紹介】:
Media×Techから新着です。個人メディアの運営にまつわるノウハウ、実践記をお届けします。ぜひご参考に。

Disruption This Week—–2/12/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年11月28日から2022年12月2日まで。

Andreessen Horowitz's buzzy tech publication Future is shutting down
【有料購読者向け記事】:
最大手の投資会社米Andreessen Horowitzが2021年6月に開設したテクノロジー特化の専門メディア「Future.com」が閉鎖に。プラットフォームやテック系企業に徐々に批判的な立場へと傾く商業ジャーナリズムに業を煮やしたオウンドメディア企画で、開設当時のインパクトは良くも悪くも大きかったが、あっけなく終えんへ。この数か月、記事の更新が途絶えていたという。
https://www.businessinsider.com/a16z-future-closes-staff-exit-2022-11
アマゾン、「Echo Show」でオリジナルのお話絵本が作れる新機能「Create with Alexa」
「『アレクサ、お話を作って』と話しかけ、指示に従い『宇宙探検』『海中』『魔法の森』などの舞台、登場キャラクターの名前、『ばかばかしい』『幸せ』『神秘的』などの雰囲気を指定する。すると、5行から10行の文章と、5枚の絵で構成された物語が作られる。同じ設定で制作しても、異なる物語になるという」。

——文字どおりの“子どもだまし”と見るか、子どもにプログラミングを教えるのと同じぐらいのインパクトがあると見るか。自分は、ここに、“ジェネレーティブAI”のパワーを注ぎ込めば、すごい幼児巨匠が生まれるような気がしている。

MAU月間6,000万のメディアパワーを有するLGBTQ+向けメディア英「PinkNews」。LGBTQ+読者に向けられ続けたヘイトに対抗し、“気分の上がる”ニュースだけを表示するパーソナライズ(フィルタ)機能を提供開始。ニュース忌避現象への解ともなるか?
Washington Post launches “Newsprint”: Personalized interactive feature revealing content subscribers enjoyed most | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
「この機能は、購読者の過去のニュースに対する興味や、購読者の読書習慣が他の人と比べてどうであるかなど、パーソナライズされた様々な洞察を表示します。まず始めに、一部の購読者は、自分専用の『ニュースプリント』にリンクしたメールを受け取り、自分の『1年間のニュース』の概要を確認することができます」。

——米Washington Postが読者のパーソナリゼーション・サービスにトライ。明示的に読者がオプトインをして、自身の閲読傾向を統計化したり、他の閲覧者との比較で“気づき”を提供するという。WaPoが求めるのは、これらによって、閲覧時間を増やしていく方向だろう。

Your Key Questions Answered: Media Moments 2022 - Interhacktives
Media Voicesが例年行うメディア関連トレンドを語る「Media Moments」2022年版が公開。トレンドの一つとしてニューズレターをあげる。SubstackやAxiosがこれで米ローカルニュースに希望をもたらしたと。
また、オンライン出版協会では会員の平均購読料収入が15%増となったとする。これは、サードパーティCookieの終焉から読者エンゲージメント重視への転換でもたらされたという文脈で説明している。
https://www.interhacktives.com/2022/11/30/media-moments-2022-key-questions-answered/?
出版状況クロニクル175(2022年11月1日~11月30日) - 出版・読書メモランダム
「2021年の『携帯電話通信料』と『インターネット接続料』はそれぞれ10,424円、2730円で、合わせて13,154円である。『書籍』『雑誌』の963円に対して、13倍の支出となり、出版物が占めていた社会的役割が失墜してしまった現実をあからさまに照らし出している」。

——今月の「出版状況クロニクル」は読みどころが多い。国文社の廃業は、個人的な想いがいろいろとある。それはともかく、引用箇所は、わが国生活者の「有料ベースの」情報消費の仕方の変遷として、興味深いものがある。実はこの背景にテレビの時間消費が無量であるために隠されているし、オンラインコンテンツも同様と考えるからだ。情報消費における支出は「時間ベース」の視点を交えないと実態は見えづらい。

Why Shutterstock is betting on generative AI for the future of stock images
レンタルフォトのシャッターストックは、テキストベースの「プロンプト」を入力することで、コンピュータが作ったユニークなデジタル画像を生成できる新たなイノベーション「ジェネレーティブAI」の活用実験を開始した。遂に機械生成まで作品の品ぞろえを強化したことに。
「創造するAI」が進化 テキストからついに動画を生成
【有料購読者向け記事】:
「グーグルは説明会で、PhenakiとImagen Videoを組み合わせ、長文のストーリーから動画を出力させた例を見せた。その他にも多数の『創造するAI』を紹介した。キーワードを入れると、小説のような文章の一節を出力してくれる」。

——数行程度の簡単なテキストでヒントを入力すれば、驚くような静止画像が出力される、ということで世を驚かせた「創造するAI」(ジェネレーティブAI)技術。それもつかの間、今度は動画も生成してくれるという。ワクワクさせられるが、「ディープフェイク」の“超進化版”が続々誕生すると思えば、恐怖のシナリオでもある。

Post News, a Twitter alternative, gets funding from a16z
著名な投資ファンドAndreessen Horowitzの出資を得、著名な学者Scott Galloway氏やジャーナリストKara Swisher氏らを顧問に据え、Twitterオルタナティブ「Post News」がスタート。商業コンテンツを記事単位の小額課金の手法で提供するというアプローチを採る。
【マンガ業界Newsまとめ】ウェブトゥーン各社、映像化、業務提携、収益還元、受託専業など展開加速中 等|11/27-079|菊池健|note
「出版社としては、日本で一番デジタルコミックを販売しているであろう集英社がそのデータをしっかりみていこうとしている取組と言うことで、マイクロソフト社のサイトに事例紹介されていました。
Azureとは、サーバー利用を中心とした様々なツールを活用できるマイクロソフトのクラウドサービスです。この分野ではamazonのAWSが圧倒的にシェアを持っています」。

——いつも勉強になる菊池健氏の業界ウォッチ。感じることは、マンガ(コミック)業界でDXが進んでいること。Webtoonが起爆剤となって、世界的な需給インバランスが生じており、その解消のためにも、制作インフラや業界再編が生じていると理解できる。

「メディアイノベーターズ 未来を拓くための記録」Kindle版を発刊しました - #JCEJ 活動日記
【ご紹介】:
「2021年の5月から1ヶ月間にわたり開催したリレートークイベント『ジャーナリスト図鑑をつくろう!』を再編集し、メディア激動の10年を実践者として切り拓いてきた25人による『時代の証言』を記録しました」。

——Kindle版で入手できるようになりました。私も「時代の証言」というものに参加しています。よろしければご一読を。

データアナリストが見たONA〜世界の編集者はどれくらいGoogle Analyticsを使っているのか? - Media × Tech
【ご紹介】:
Media×Techからの新着記事です。SmartNewsのデータアナリスト有野寛一が見た世界最大級のメディア関係者向けイベント「ONA22」リポートです。ぜひご一読を。
JIMA : Internet Media Awards 2023ーあなたの心と社会を動かした、信頼のおけるコンテンツを教えてください。Internet Media Awards 2023 開催!12月1日(木)より応募受付開始
【ご紹介】:
2023年もやります。JIMA主催「Internet Media Awards」。2022年中(2022年1月1日〜12月31日)に公開されたコンテンツ作品または活動/信頼性のある情報をわかりやすく正しく世の中に伝え、社会をよりよい方向に導いている作品または活動を世に伝えていきます。

Disruption This Week—–18/11/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年11月14日から2022年11月18日まで。

Focus on value instead of reach: Ideas for metrics to use in your newsroom | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
広告収入中心時代では、UUやPVが重視され、その結果として老舗メディアもSEO対策に走ったが、購読や会員制中心では、「購読者1人当たり売上」から「購読者生涯ボリューム」指標へと向かうべきと説き、経年的な寄与度変化を見る手法をチャートで解説した論考。実務家の参考になりそうだ。
ニュース配信事業者の利用料支払い、公取委が調査開始…報道機関300社にアンケート
【有料購読者向け記事】:
「公正取引委員会は16日、米グーグルやヤフーなどのニュース配信事業者の取引実態を調査すると発表した。新聞やテレビなどの報道機関に支払っている利用料が不当に低い水準になっていないかといった点を調べる。報告書をまとめ、問題を解決する提言も行う方針だ」。

——注目の動き。「提言」を待つ。

Tortoise's Ceri Thomas on the future of podcasting: 'It is the bedrock of everything we do' - Press Gazette
「Tortoiseでわかったのは、スマホで2、3千字を読むように求めたのだが、それはまったく機能していなかったということ。2、3段落の文章は読んでもらえたが、だんだん読めなくなってきたんだ」。

——スローニュースを提唱するTortoiseが音声分野にピボットした経緯を伝える記事。Tortoise Studiosの編集長であるCeri Thomas氏への取材記事。同氏は放送局から移籍して、最初はテキストメディアに取り組んだが、その後、音声分野に転換し、鉱脈をつかんだ。

中国テック事情:ロシアを劣化コピーする中国のネット工作
「中国に拠点を置く3つのアカウント・ネットワークのうちの1つは、わずか300件あまりのツイートしか含まれていないが、フロリダ州の民主党候補を支持し、銃規制や中絶の権利について肯定的なツイートをしている。また別のネットワークでは、2020年の大統領選挙に不正行為があったという誤った見解など、右派の主張を広めており、ローレン・ボーバート下院議員のような共和党の扇動者たちを頻繁にリツイートしていた」。

——今回の中間選挙などを標的にした中国のデジタル選挙介入(おもにTwitterのボットネットワークを活用)について、米スタンフォード大の研究者らの分析を紹介する記事。中間総括としては、中国はロシアをお手本にして、この分野の技術を急速に習得しているが、まだお粗末(露骨な誘導表現など)な面もあるのだという。このような他国の選挙介入が常識になっている状況が怖い。

Scoop: CVC, Group Black partner on bid for Vox Media
フラグシップのVoxをはじめとして、Eater、SB Nation、Thrillistその他、高品質で尖ったメディアを傘下に治めてきたVox Mediaに対し、半ば公開的に買収提案がCVCを筆頭として行われている。不況風が吹くと、まず広告系メディアの再編というパターンだ。
ロシアはあとどれだけ戦えるのか? ロシア軍東部軍管区における予備保管装備の衛星画像分析|ユーリィ・イズムィコ|note
「では、ロシアの予備兵器はこれまでにどの程度が現役復帰しているのだろうか。また、今後も膨大な損害に耐えて戦争を継続する能力はどの程度残されているのだろうか。これらの問いに定量的かつ包括的な答えを提示することはもちろん難しい。しかし、ロシア軍の装備保管基地(BKhRVT)の位置を特定し、衛星画像で観察すれば、全体的なトレンドを掴むことは可能であろう」。

——小泉悠氏が始めているOSINT公開サイトでの新論考。ロシア軍は侵攻以降、戦車などを中心に重火器の損耗が激しく、お蔵入りしていた旧世代兵器の再利用を進めている。その状況を衛星画像などで分析したものだ。

Nearly a third of subscribers expect to cancel subscriptions this year
米Toolkitらの調査では、米国の消費者2,509人を対象とした調査で、少なくとも1つのデジタル出版物を購読している人の27%が、年内に購読数を増やす予定と答え、同比率の29%が同じ期間に購読数を減らす予定としている。残り44%は現状の購読数を維持するという。これがサブスクメディアにとって朗報か否かは、継続的に見なければならないが、重大な事件でも起きない限り、不況の兆しが購読数の重しとなっていくことだろう。
Protocol, the tech-news focused website, will shutter and lay off its entire staff | CNN Business
元Politicoの創業者Robert Allbritton氏が2020年に立ち上げたテクノロジー系メディアProtocolが今週末に閉鎖され、数十人のスタッフが解雇されるとCNNが伝えた。Protocolは新興政治メディアPoliticoの成功をテクノロジー系ジャーナリズムに移転しようとする試みだったが、適わなかった。PoliticoもProtocolも、現在は独Axel Springer傘下にある。
TikTokインフルエンサー、裏でスコア評価され企業に提供されていた?
「まさかこんな裏スコアがあったとは。MarketWatchが入手した、企業やブランドと共有されていたというドキュメントは『極秘資料』のラベルつきで、インフルエンサーの評価スコアが記されています」。

——アルゴリズムに秀でた企業として有名なTikTok。案外、“顧客サービス”はベタにやっているようだ。「どのインフルエンサーがその商品に向いているのか、商品カテゴリ別に分類して表示するシステムもあるのだとか」という。

OSINT(オシント)、戦争犯罪の証拠集めに活用 「偽物」扱いされないための工夫とは:朝日新聞GLOBE+
「例えば、オンライン調査では、情報を集める調査員などにバイアスがある可能性を認識し、必要に応じて専門家に相談すること、データを収集する際は、そのデータの安全性を事前に調べ、ページのURLやソースコード、画像などを投稿した人物や、付いたコメント、収集した機器のIPアドレスなどを記録する、といった点だ」。

——OSINT(オープンソースによる調査報道手法)の広がりが、いま起きている戦争犯罪などで確たる証拠を示す有力な動きになっているが、デジタルデータの取り扱いなどをめぐる混乱も生じている。記事は、これら取り扱いに関する包括的なガイドライン「バークリー・プロトコル(指針)」などをめぐって関係当事者らに取材している。