Disruption This Week—–2/9/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年8月29日から2022年9月2日まで。

Meta is planning more paid features for Facebook and Instagram
Meta、傘下のFacebook、Instagram、そしてWhatsAppの有料機能を模索するプロジェクトチームを立ち上げた。米Vergeが社内メールを入手した。同社は短期的には広告収入依存だが、長期的に見れば有料機能の重要性が大きくなると、幹部は語っているとする。
How Snap’s Pandemic Hiring Frenzy Set It Up for Mass Layoffs
【有料購読者向け記事】:
前日に発表された米Snap(Snapchat運営企業)の従業員2割削減。記事は、新型コロナ禍での需要急増に対し、それを上回る人員採用を行ったツケが回ってきたとする。GoogleやMetaのような超大手が手をつけるのを見越して人員急拡大を進めた結果だという。
出版状況クロニクル172(2022年8月1日~8月31日) - 出版・読書メモランダム
「上半期電子出版市場は2373億円で、前年比8.5%増。電子コミックは2097億円、同10.2%増だが、電子書籍、電子雑誌はいずれもマイナスで、下半期もコミック次第ということになる。上半期の出版物シェアは電子出版28.5%、紙書籍42.3%、紙雑誌は29.2%である」(出版科学研究所調べ)。

——メディア業界の随所でコロナ禍成長の反動が露呈している。出版分野をけん引してきた電子出版も、コミックの成長が続く一方で、書籍や雑誌では低迷が顕在化。もちろん、コロナ禍の影響だけでない事情も作用しているのだろう。

ストリーミング業界で相次ぐ「広告付きプラン」は、ユーザーや広告主を本当に幸せにするのか
「わが家では下の子がディズニー映画好き、上の子はNetflixのドラマ『ストレンジャー・シングス』にハマっているのだが、何か手を打たなければならないだろう。どれかを解約でもしない限り、子どもたちを広告から守ることは不可能だ」。

——そう。映像配信だけではない。広告の退潮どころか、あらゆる分野に広告が浸透を始めている。その対象も、以前は可処分所得の高い成人層だったものが、現在では青少年、そして記事にもあるように、幼児にまで広がっている。

Mark Zuckerberg Tells Joe Rogan Waking Up in the Morning Is Like Getting ‘Punched in the Stomach’
【有料購読者向け記事】:
Meta CEOのMark Zuckerberg氏、著名ポッドキャスター Joe Rogan氏の番組に出演。3時間近く話した。「毎朝起き抜けに、腹を殴られたように感じる」と述べる。毎朝「100万通のメッセージが届く」と。同社への社会的批判へのストレスを語る。
メタ、個人情報流出の訴訟で和解に合意 英調査会社巡り(写真=AP)
【有料購読者向け記事】:
「2018年にフェイスブックから最大8700万人もの利用者データが流出したことが発覚した。英調査会社ケンブリッジ・アナリティカが情報を入手し、トランプ前大統領が勝利した16年の米大統領選で世論操作に流用したとされる」。

——いまだに日本の報道機関は婉曲にしか述べないが、単刀直入に言えば、ロシアが米国での大統領選挙、そして英国でのEU離脱国民投票に効果的に介入できたのは、このかつて存在した調査会社ケンブリッジ・アナリティカが入手したFacebookソーシャルグラフをめぐるデータがあったからだ。

When was the last time you tested the performance of your subscription offer page? An analysis of top outlets - The Fix
「購読」(サブスク、ペイウォール)メディアをめぐり、その「購読申込」ページの重要性について研究が進んでいる。New York TimesやWall Street Journalでは、この5〜7年の間、申込ページが間断なく変化しており、現在の姿に着地。ボタンも1つという共通性があるという。各社ともさまざまな購読(商品)タイプを持ちながら、入り口はボタン一つ。つまり、まずは購読をしてもらうことを重視しているという。
〈独自〉スマホアプリ不正機能検証へ 対中流出懸念で総務省
「総務省が、情報の無断送信などスマートフォンアプリの不正機能の検証に乗り出すことが26日、分かった。情報の無断送信を巡っては、中国IT大手の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」が利用者の個人情報を中国政府に送信している可能性があるとして、米政府などが懸念を強めている」。

——普及したLINE上で公的情報のやり取りに無頓着を続けてきた日本政府。一転、TikTokのバックドア問題を検証へ。

フェイクニュースへの「抗体」強めるには オードリー・タン氏の主張:朝日新聞デジタル
【有料購読者向け記事】:
「私は最重要のフェイクニュース対策は、教育を通じて、人々にメディアの記者がどのように取材し、記事を書いているのかを知ってもらうことだと思っています。一般の人々が記者の作業を知ることで、記者と同じ方法で、記事の真偽を調べることができるようになります」。

——朝日新聞による台湾・デジタル発展部 部長のオードリー・タン氏へのインタビュー後編。興味深く読んだ。強調するのは官民が協力して対策すること。市民がメディアリテラシーを高めていくことだと述べる。

Information Warfare in Russia's War in Ukraine
ロシアによるウクライナ侵攻。両国を軸に展開されている「認知戦」の状況をテキストとグラフィックで読み解く特集をForeign Policyが販売。限定的だが興味深い部分は無料でアクセスできる。
TikTokが躍進、SNS揺らす「アルゴリズム」(写真=ロイター)
【こちらもご紹介】:
日経MJ紙への寄稿が日経新聞電子版に掲載されました。こちらもよろしければご一読下さい。
プロダクトとしてのメディア ——「ビジネスとしての仕組みづくり」を考える - Media × Tech
【ご紹介】:
Media×Technologyから新着記事です。求める読者(オーディエンス)×ビジネスモデル×これらに最適化したコンテンツの組み合わせを考える論です。ご一読を。

Disruption This Week—–12/8/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年8月8日から2022年8月12日まで。

Q&A: Tim Armstrong on Web3, data and the 'bundling' of consumers
元AOLトップのTim Armstrong氏、同氏の得意分野である広告においてWeb3のトレンドが果たすだろう役割を予言。「Web3では、消費者を中心にバンドルが行われるようになる」。ユーザID(ログイン)の9割がWeb3技術で占められるという。
また、ストリーミング勢力の大手が次々と広告表示に乗り出しているのは、いまだ伐採されていない膨大な原生林が広告に供されることになるとする。
Why Investors Value a BeReal User Double That of Snap
【有料購読者向け記事】:
新興企業(上場、未上場を問わず)を同一基準(1DAUの金額評価)で評価すると? 現在急成長中の新たなソーシャル写真投稿アプリ「BeReal」が、投資にとって上場企業Pinterest、Snapを大きく上回った。BeRealは、1日1回ユーザに“盛らない”写真投稿を促す面白い趣向のサービス。写真を加工したりさせず、待ったなしで自らと周囲の風景などを同時に撮影させる。
Midjourneyを使って考えた「AIとクリエイティビティ」
「クオリティはかなり高いと思う。
もちろん絵のテイスト、というかモチーフには一定のベクトルがあり、言葉を飾らずにいえば『アメリカのコンテンツ企業でイメージボードに描かれる絵、それもゲームやSFなどのエンタメに偏っている』印象がある」。

——すでに話題になっている「Midjourney」。モチーフをテキスト入力すると、AIがこれを作画してくれる。引用したような“偏り”はこれまで学習していた膨大なデータにおける傾向を反映しているのだろう。さて、これがこのさきにどんな社会的な影響をもたらすのだろう。

Disney surpasses Netflix in global paid streaming subscribers
米Walt Disneyが第2四半期業績を開示。注目のストリーミングDisney+は1,440万人の加入で1億5,200万人に到達。HuluとESPN+を加えた同社のストリーミング加入者数は2億2,110万人で、Netflixの2億2,070万人をわずかながら上回った。また、広告表示付き廉価版Disney+も同時に発表した。
米国の若者が最も使うサービスはTikTokよりもYouTube──Pew Reseach Center調べ
「使っている若者が最も多いサービスは米Google傘下のYouTube。調査対象の95%が利用していると答えた。次は中国ByteDance傘下の米動画共有サービスTikTokで67%、米Meta傘下のInstagramが62%で3位、米SnapのSnapchatは僅差の59%で4位だった」。

——米Pew Research調べ。2014−15年、2018年、そして今年と遷移が伝わる記事。Facebookの下落が顕著だが、それは織り込んだInstaやWhatsApp買収だったのだろうが、YouTubeそしてTikTokの人気ぶりはそれを上回るものだった。

The survival guide for digital media and its investors
米Axiosが最近の米メディア企業をめぐる買収等イグジットを整理。自らの売却も含んでいる。規模とマルチプルからその成否が見えてくる。専門性とニッチ分野への焦点がポイントで、SNSによる規模追求は意味を失っているとも。読者と直接的な関係を構築した企業が有利だとする。
It’s Getting Harder to Hit 1 Million Followers on TikTok (Chart)
【有料購読者向け記事】:
100万人以上のフォロワーを擁するTikTokerが減少傾向に。1年前に比し4割もダウン。SNS関連データを調査するTrendpop調べてわかった。フォロワー100万人に届かない規模のインフルエンサーも減少傾向。短尺動画市場もレッドオーシャン化か?
NYT plans advertising expansion into non-news products
米New York Times、改めて広告事業に注力すべくAmazonから担当幹部を採用。有料購読者は900万人にまで成長したが、「毎月広告表示のあるコンテンツに触れる無料の読者は1億3,500万人」と遙かに大きいと記事は解説する。ファーストパーティデータの生かしどころというわけだ。記事を開くと、わかりやすいチャートがあるので、ぜひ参照を。
Axios Agrees to Sell Itself to Cox Enterprises for $525 Million
創刊5年目の新進気鋭の米メディアAxiosを、米ファンドCox Enterprisesが買収。時価総額 は5億2,500万ドル(2022年のAxiosの売上高は約1億ドル)。昨年、独Axel Springerからの買収打診では4億ドル程度の評価だったと記事は書いている。
Coxは家族経営の在アトランタの非上場ファンドで地方メディアへの投資を経験。Axiosの創業メンバーらはその地位に留まるという。
ネトフリ変節の内幕、広告付きプランを急いだ訳
【有料購読者向け記事】:
「春にこの計画を発表し、契約獲得合戦を演出。アルファベット傘下のグーグル、ケーブルテレビ(CATV)大手コムキャスト傘下のNBCユニバーサル、ダークホースのマイクロソフトが参戦した。ネットフリックスの目標の一つは、大きな『最低保証』を獲得し、多額の広告収入を確約してもらうことで財務リスクを抑えることだった」。

——記事はNetflixが広告表示バージョンを投入するに至るまでの複雑な経緯を裏側から明かすもの。Netflixは広告市場参入にあたり、数々のパートナー候補と会い、参考になる情報を得ていた。あまつさえ、強力なパートナー候補であるComcastの上級職を引き抜こうとして、マナーを知らないとまで怒らせていたそうだ(笑)

iPhone誕生15年、メディア産業を揺さぶるスマホ社会(写真=共同)
【ご紹介】:
日経電子版に連載コラムが掲載されました。振り返ればiPhoneが誕生して15周年。なにもかも変えまくってしまったスマホですが、影響力の根幹を考えてみました。よろしければどうぞ。
Web3とニュースの未来 SlowNewsイベントレポート - Media × Tech
【ご紹介】:
Media×Techから新着記事です。SlowNews代表の瀬尾氏とスマニューラボ取締役研究員の佐々木がWeb3でニュースの未来はどう変わるか? を議論しました!
国会議案データで「ワードクラウド」を作ってみよう - Media × Tech
【ご紹介】:
「Media×Tech」から新着のご案内。私も所属するスマートニュースメディア研究所のプロジェクト「国会議案データベース」の公開。これを研究所のスタッフ荻原和樹さんが「ワードクラウド」化する手法を解説しました。アウトプットには時代が刻印されています。プログラミングに興味のない方でも、このワードクラウドを眺めて見るとなにか伝わってくるはずです。
Consumer Reports chief content officer Bounds is departing for Smart News - Talking Biz News
【ご紹介】:
米Consumer ReportsのvpおよびCCO(チーフコンテンツオフィサー)だったGwendolyn Bounds氏がSmartNewsのコンテンツ部門の責任者に就任するとの報。Vice President of Content & Chief Journalistの Rich Jaroslovskyが紹介している。

Disruption This Week—–15/7/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年7月11日から2022年7月15日まで。

Google says paying for news would ‘undermine trust in search engines’
英Google公共政策担当者、Edelmanなどの調査でGoogle検索が、例年メディア以上の信頼度を得ていることから、同社が一部メディアのコンテンツに対価を支払うことは、同社検索サービスへの信頼度を損ねる可能性があると発言。英国での法制とその理解に関わる面もあるが、HQとの調整抜きにこの種の発言があるとも思えない。同社の理論武装の方向性を示唆して興味深い。
「読者の言いなりか」批判受けても新聞社がウェブメディア続ける理由
伊藤大地氏:
「『これをやったら滑りました』というメールが、メンバー間で交わされるチームって成功するんです。一方で紙媒体の場合、トライアンドエラーが許されづらい。(新聞社のように伝統を重んじる)堅い組織では、ある程度新しいことがやりやすい部署や職域で得られた知見を、社内で共有するのが良いでしょう」。

——面白く読めた座談会。メディア(それも新聞社)固有のテーマというより、一定の歴史を有する組織からどう新規事業やイノベーションを生み出していくかという議論と読める。withnewsがそうであるように、周縁上にある小さな自由を半分放置気味で芽を育てたい。

Google exec suggests Instagram and TikTok are eating into Google’s core products, Search and Maps – TechCrunch
「私たちの研究では、ほぼ40%の若者が、ランチの場所を探しているとき、Googleマップや検索に向かわない。彼らはTikTokやInstagramに行くのだ」とGoogle幹部が認める。
若者が使わない印刷版の地図をオンラインで再現する表現手法の無意味さも指摘する。実に興味深い。
1億3400万件のウェブページに基づくオープンソースのAIナレッジツール「Sphere」をMetaがリリース
「従来のKI-NLPとは異なりデータベースが検索エンジンに依存していないため、Sphereを利用するAI研究者はコーパスを調べて制御することが可能で、さまざまな方法でスケーリングと最適化が可能となり、検索テクノロジーの前進にも貢献できるとMetaは説明しています」。

——Metaはこの「Sphere」をオープンソース化する。難しい技術的解説はともかくとして、可能性を感じるのは誤・偽情報の検証フローに使えそうという点(実際、Wikipediaが蓄積された情報の検証を試行しているという)、もっと汎用的にはブラックボックスなGoogle検索に頼り切りの“検索”を、透明化したうえで新たな結果を得られるかもしれないということ。

News engagement plummets as Americans tune out
米国で、“ニュース疲れ”“ニュース忌避”のリアリティが顕著に。米Axios調べで、4分野(SNS、CATV、ニュースアプリ、主要5サイトの来訪者数)でニュース(メディア)消費がすべて昨年同期比で大きくマイナスを示した。
2021年のニュース消費は、2020年の歴史的な高水準に続いて急降下した。2022年では大きなニュースが相次いだにもかかわらず、らに後退。一時的に潤ったメディアが改めて危機に直面している。
Exclusive: Reuters launches research subscriptions for individuals
Reuters、戦略である購読メディアのローンチが足踏みしているが、個人向け高額購読サービスを先に商品化。「Reuters Insight」で、企業シニアレベル向けに各種統計、調査結果を年間2,500ドル程度で提供するもの。同社は各種の産業や分野ごとに深掘り商材を開発していく戦略を推進していると記事は述べる。
陰謀論と戦うストリーマーたち--対話と理解のコツを語る
「パンデミック以来、ディベート配信はTwitchとYouTubeの視聴時間の急増の波に乗り、政治的な話題によってファン層を拡大した。クリエイター向けツールを提供するStreamElementsの最高ビジネス責任者であるJason Krebs氏によると、Twitchの政治カテゴリーの視聴者数は2021年5月から2022年5月までの間に3倍に増加し、視聴時間は170万時間を超えたという」。

——Twitchが材料として引き合いに出されているが、この数年、音声やチャッティング分野に政治的会話(のメディア的役割)が広がっているのを感じる。現代のメディアにおけるホットな分野。

Nearly a third of new subscribers to news publications cancel in the first 24 hours
サブスクリプション基盤を提供するPianoの調査では、新規購読者の1/3は、最初の24時間で退会するという。理由は1記事のみ読みたかった、あるいはざっと読み回して購読の価値がないと早々に判断したかと見られる。言い換えれば、購読直後の読者をどうつなぎ止めるかが重要だということに。

Announcing The Information Profiles, Directory and Forum: Connections Worth Your Time
好調に正統派テック系メディアのポジションを築いてきた米The Information、満を持してコミュニティ機能の「プロファイル、ディレクトリ、フォーラム」を発表。同メディアではVCや起業家など著名人が実名でコメントするなどの文化がある。それをうまく商業化できるか?
The Existential Threat of AI-Enhanced Disinformation Operations
「AIによって生成された合成メディアや、AIによって強化された説得力のあるチャットボットは個々人向けへとカスタマイズされ、検出が困難なメッセージング機能を、情報操作(Disinformation Operations)の担い手たちに提供するようになっている」|「AIによって生成された合成メディアや、AIによって強化された説得力のあるチャットボットは個々人向けへとカスタマイズされ、検出が困難なメッセージング機能を、情報操作(Disinformation Operations)の担い手たちに提供するようになっている」。

——AIを活用した情報操作のありようを、外観した貴重な論が「Just Securit」に掲載。重大なポイントは、Facebookが発表した論文から、この情報操作が、アドテク(高度なターゲティング広告の技術)依拠したものであると指摘していること。アドテクの発展と、いま世界を揺るがしている情報操作(認知戦)の高度化は無縁のものではない。

2022.7.22 オンラインセミナー① メディアリテラシーとアントレプレナーシップ | 京都大学経営管理大学院 グローバル社会起業寄附講座
【再度のご紹介】:
私も登壇するメディアリテラシー×アントレプレナーシップをめぐる討議の告知です。無料ですので、ぜひご参加を!

Disruption This Week—–8/7/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年7月5日から2022年7月8日まで。

ネット記事・広告 信頼向上を…村井純氏 慶応大教授[岐路の資本主義]特別編 デジタル時代の情報危機
「私たちが取り組んでいるのが、『オリジネーター・プロファイル』(OP)と呼ばれる技術だ。ネット上のニュース記事などのコンテンツ(情報内容)について、もともと誰がどのように作ったのかが確認できる証明書のような仕組みだ」。

——「仕組み作り 日本で主導」とかの見出しが添えられているが、そんなこと言わずに世界的なアプローチを期待&予感。

顔画像検索「ピムアイズ」、他人の過去探る利用に懸念
【ご紹介】:
月1連載が日経電子版に掲載されました。よろしければ。ご紹介した「PimEyes」、有料版を短期間購入して試しました(有料版なので、顔の背景映像などもサムネールに表示されています)。ただし、日本のサイトでのクロールに力を入れていないのか、想像したほどではありませんでした。なので、研究目的以外にはお勧めできない。しかし、このビジネスモデルは…… 。
【注目】TikTokの健康デマを暴く「世直しクリエイター」が熱い
【有料購読者向け記事】:
「最近、TikTokで拡散される偽情報を『論破』する活動を行う科学者や医師、学者らが増えている。ダヒールもその1人だ。
彼らが用いるのは、元の動画を切り取って引用し、それに対して反証を述べる『スティッチング』という手法だ」。

——ファクトチェッカーもまた、TikTokerのように画像を駆使し、ユーザに向かって確信的にメッセージを発信しなければならない。なかなか大変な時代だが、そのような才能をもつ人間を開発していかなければならないというわけだ。

How The Washington Post is trying to reach the next generation - Poynter
米Washington Post、“次世代読者獲得”構想を約1年前にスタート。そのプロジェクトリーダーに取り組みを聞いた記事。当然ながら青年層を狙ったと思いきや、ターゲットは“45歳以下”という。とはいえ、プロジェクトチーム参加者には各所から問合せが引きも切らないのだという。
「世界ファクトチェック会議のポイントは何だったか」 トークイベント開催します
【ご紹介】:
私も参加しているファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)が、つい最近開催された世界のファクトチェック団体が集まる年次総会GlobalFact 9をリポートするディスカッションを開催します。世界のファクトチェックとそのテクノロジーの紹介が聞けます。ぜひご参加を!
Creator Economy Startup Funding Drops 60% From a Year Ago
【有料購読者向け記事】:
クリエイターエコノミーのトレンズに関わるスタートアップ企業への投資が、前年比約60%減少。「Creator Economy Database」の更新を続ける米The Informationがリポートした。なかでもWeb3クリエイター系のスタートアップはより大幅な減少に。
TikTok、中国から米データへのアクセス認める──個人情報の扱いを懸念する報道には反論 | DIAMOND SIGNAL
「『米国ユーザーの個人情報が中国から繰り返しアクセスされている』とする米ニュースメディア・BuzzFeedの報道に対しては、『間違った主張やほのめかしを含んでおり、事実に基づいていない』と反論した。その一方で特定の条件のもと、中国拠点の従業員が米国ユーザーのデータにアクセスしていたことは認めている」。

——すでに紹介した事象だが、改めて。日本でもLINEが“ずさん”にユーザデータへのアクセスを認めてきたとされる同様の事件からすると、他人事ではない。

メディア企業は若年層の「 ニュース離れ 」にどう対応するのか?:要点まとめ | DIGIDAY[日本版]
「今回のレポートでいくつか大きな理由が明らかになった。35歳未満の若い読者は、政治や新型コロナなど同じテーマのニュースを冗長だと感じている。また、『ニュースを見ると、気分が落ち込む』『ニュースは理解するのもフォローするのも難しい』。そもそも、『ニュースを信用していない』などの理由が挙げられた」。

——数年前からReuters Instituteのリポートでは「ニュース忌避」が伝えられていた。左右の分断やらニュース(情報)リテラシーの成熟度の問題として認識されていたと思うが、2022リポートでこの問題が“主役”に躍り出た。実際、シリアスなニュースに触れ続けることは心理的に辛いことは事実。これをどう物語っていくのかが、メディア、特に報道機関の主たる課題に。

YouTube日本語版15年 ファンが作り上げる文化熱く
【有料購読者向け記事】:
「日本ではファンが作り上げるカルチャー『ファンダム』がかなり熱い。ユーチューブにもその傾向が顕著に現れている。クリエーターと視聴者のコミュニケーションの1つとして取り入れた投げ銭機能『スーパーチャット』などの利用度合いは他国に比べかなり高い」。

——YouTube日本代表の仲條亮子氏のコメント。「ファンダム」に言及したことと、「リスキリング」に言及したりと、YouTubeの適用分野が広がっていることに興味を持った。

Peacock Tops $1B in Upfront Ad Revenue, Doubling Growth
NBCUniversalが2年前に開設した映像ストリーミング「Peacock」、2022年の前払い広告収入(アップフロント)で10億ドルを突破。前年比でも倍増で、同社で最も急成長のビジネスに躍り出た。広告収入に手を出そうとするNetflixやAppleをリードする動きだ。
Google agrees to $90 million settlement with app developers
サードパーティのAndroidアプリ開発者らに反競争法的な締め付けをしてきたことが係争となっていたGoogle、アプリの収益規模が小さい開発者らに9,000万ドルを拠出することで調停が成立。アプリビジネスのルールメーカーであるApple、Googleの両者にプレッシャーとなる動き。
The iPhone at 15: An Inside Look at How Apple Transformed a Generation
15年前の6月末、米国でiPhoneが誕生。その日に生まれた赤ちゃんが育つなか、スマートフォン(iPhone)はその幼児たちをどのような若者、クリエイターに育てていくことになるのか。iPhoneに携わったApple幹部らでさえ想像もできなかったと語る。

Disruption This Week—–17/6/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年6月12日から2022年6月17日まで。

Facebook looks ready to divorce the news industry, and I doubt couples counseling will help
「Facebookはニュース業界との離婚の準備ができている」。
同社が業界に大金を払い続け大手メディアとの関係を保つ意思はないだろうとするオピニオン。2022年第1四半期、閲覧された投稿コンテンツでニュースへリンクを持つは0.4%に過ぎないという。愛情が冷めるのは明瞭だ。
「大変です」食べログ点数、突然の急落 評価の秘密に自力で迫った:朝日新聞デジタル
【有料購読者向け記事】:
「実際に点数を算出しているのは、独自の『アルゴリズム』だ。
大量のデータを処理するのに使う計算手順のことで、検索サイトや買い物サイトなどはアルゴリズムを使って表示順位を決めたり、点数をつけたりする。
例えば検索サイトはこれを使い、膨大なウェブページの中から、利用者に関連が高いと思われる結果を表示している。
任さんは、ネットに残る記録をもとに点数の変化を独自に調べた。
すると、食べログ内で『チェーン店』とカテゴリー分けされている店ばかり、点数が下がっていた。
『チェーン店の点数を一律に下げるアルゴリズム変更があった』との仮説が立った」。

——アルゴリズムとその影響をめぐって明瞭な判例が出たのは珍しいのではないか。それだけプラットフォーム的パワーを持つサービスに対する世の中の視線が厳しくなっている。この判決では、訴訟の提起者が自らの労力でアルゴリズムのロジックを解析した。今後、そのような提起者側の能力が努力が求められるのか否かも重要なポイントだろう。

How Facebook plans to become more like TikTok
米メディアThe Verge、Meta社幹部の社員宛てメールを公開。それによれば、TikTokの優勢に抗して同社はFacebookのフィードアルゴリズムを改修する。TikTokがソーシャルグラフに依らない投稿の推奨を行っていることに倣う仕組みを採用。また、メッセージング機能も改変する。
Spotify、コンテンツ管理に関する安全諮問委員会を設立--偽情報対策の一環で
「Spotifyは米国時間6月13日、オンラインの安全性に注力する専門家と組織からなる安全諮問委員会を新設したと発表した。この委員会のミッションは、クリエイターの表現を尊重しつつ、『Spotifyが安全な方法で自社のポリシーと製品を進化させるのを支援すること』だ」。

——Facebookでも社外の有識者らを招いた最高レベルのボードによるコンテンツモデレーションに臨んだ経緯があるが、社内からの声も関与するなど、機能不全が指摘されている。Spotifyではどうか。このような対応が動き出したことを率直に評価し、注意を払っていく。

Overview and key findings of the 2022 Digital News Report

Reuters Institute for the Study of Journalism

Overview and key findings of the 2022 Digital News Report
例年行われる注目のオンラインメディアとジャーナリズムをめぐる調査「Digital News Report」2022年版が公開。各国において、ニュース接触における主たる経路にスマートフォンが位置し、TikTokやInstagramなどのビジュアルフォーマットのニュースへの利用が進む。同時に、ポスト・コロナで退潮するニュース需要と、ウクライナ侵攻という大事件がありながらも、各国で「ニュースの選択的忌避」現象が生じていることを特筆する。
Spotify is acquiring AI voice platform Sonantic – TechCrunch
つい先日、音楽、ポッドキャストに続き、オーディオブック市場への挑戦を宣明したばかりのSpotify、映画「トップガンマーヴェリック」ヴァル・キルマー氏の合成音声にも使われているAI合成技術を有する英Sonantic社を買収。いかにものタイミングだ。
A Chart of People on the Move at Creator Startups
【有料購読者向け記事】:
“クリエイターエコノミー”分野におけるスタートアップ企業各社間でのシニア人材の移動。Twitter、Meta、Cameo、Clubhouseなど有名どころからの流出が目立ち、TikTokはじめ新興系への流入が増。今年1月以降の動きをThe Informationが整理した。
偽情報の拡散はIT企業の責任--研究機関の専門家らが指摘
「アスペン研究所で情報の無秩序に関する委員会の共同議長を務める3人の専門家は、ニュースを得るためにソーシャルメディアに目を向ける人が増えていると述べた。TwitterやFacebookなどのプラットフォームは正当なニュースソースを提供しているが、その一方で嘘や陰謀論が確認されないまま拡散し、多くは無意識のうちにそうした情報に触れる人々の意見を形成する事態を許してしまっている」。

——「Commission on Information Disorder Final Report」で公表された勧告に基づくスピーチ。大手企業の責任と地域のメディアへの支援という2つの義務を明瞭に表現したもの。

5 tech giants own over half the global ad market
世界的な広告代理店GroupM、恒例の広告市場予測を発表。それによると、世界の広告市場はトップ5社により市場の半分(53%)が占められ、かつ、昨年比でその度合いを高める。広告主のほうはトップ25社が7割強を占める。2022年の広告市場全体の成長はやや弱まるとも予測。
米Wall Street Journalが、今日(13日)にも製品レビューサイト「Buy Side」を開設とAxiosがスクープ。New York Times運営「Wirecutter」に対抗する試み。WSJサイト内に設けられるが、閲覧無料とビジネスモデルが異なる模様。編集チームは、WSJ本体と完全に分離するという。開設時には250製品、50本の記事を扱うと、詳しい報道。公式リークのようだ。
【ご紹介】:
Media×Techからちょっとした変化球的新着記事です。「出版業界ニュースまとめ」を平日、週末関係なく配信する 古幡 瑞穂 さんと、光栄にも「対談」をさせてもらいました(編集部スタッフの企画です!)。どうぞご一読下さい。
有料動画配信の成長に黄信号、Netflix会員数20万人純減(写真=ロイター)
【ご紹介】:
日経MJ紙での連載記事が日経電子版に転載されました。よろしければどうぞ。➡ 有料動画配信の成長に黄信号、Netflix会員数20万人純減