Disruption This Week—–29/4/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年4月25日から2022年4月28日まで。

Microsoft says Russia has conducted hundreds of cyberattacks against Ukraine
米Microsoftのデジタルセキュリティチーム、ロシアによるウクライナ侵攻をめぐる20ページにおよぶ特別リポートを公開。ロシアによる実際の軍事侵攻と同期した数々のサイバー攻撃が実施されたことを説明。また、破壊攻撃や世論分断などその目的や意図などを解説する。
Alphabet決算は増収減益、クラウドは好調もYouTube広告が鈍化
「クラウド事業は好調だったが、YouTubeの広告収入が振るわなかった。また、経費が大幅に増加した」。

——予告したとおり、米プラットフォーマ各社の業績が次々と発表されている。引用は、Alphabet(Google)の現況を端的に伝える。クラウド(GCP)の増収のために経費が増えていること、また、根幹の広告は、さすがにAppleのATTの影響が出てきているし、さらにYouTube事業がTikTokに劣後している状況が明らかになろうとしていると理解。

50 ways to make media pay: Other established and emerging ideas | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
メディアおよびジャーナリズム研究のDamian Radcliffe教授が展開している「メディアを有料化する50の手法(アイデア)」シリーズを補足する追加の11アイテム。話題のNFTや慈善基金、読者紹介制、読者のリードジェンなど、新旧アイデアがあげられている。
巨大ITのスマホOS寡占に事前規制 政府が導入検討
【有料購読者向け記事】:
「政府のデジタル市場競争会議(議長・松野博一官房長官)は26日、スマートフォンに搭載する基本ソフト(OS)市場についての中間報告をまとめた。競争を制限しかねない行為をあらかじめ禁止する事前規制を導入する考えを盛り込んだ。事後的に対処する現行の競争政策の枠組みでは、変化の速いデジタル分野に対応しきれない」。

——Apple、Googleらプラットフォームの側も、市場形成や健全な競争関係のアピールに懸命(別途、私が執筆した記事が日経電子版で公開されるはず)だが、これらに対する厳しい見方が、この記事のように規制当局からサードパーティ開発者、そして消費者へと徐々に浸透しつつある。

東大、“世界最高性能”のディープフェイク検出AIを開発 フェイクニュースやポルノなどの悪用根絶に期待
「そこで研究チームは、検出が難しい疑似フェイク画像を生成する『Self-Blended Images』(SBIs)という方法を提案。SBIsで生成した画像を検出AIにフェイク画像として学習させることで、フェイク画像にわずかな不整合があるだけで真贋を判定することを可能にした」。

——もう少し詳しく解説してくれる情報が出るのを待ちたい。ともかく、ニュースとして重要。ロシアによるウクライナ侵攻をめぐっては、“ディープフェイク”的なものより“チープフェイク”的なもののほうが多く出現している印象だが、いずれ見破りにくいものが増えてくるはずだ。機械的な検出力によるスピードアップに期待する。

日本企業は「製作委員会」から脱却すべき ディズニーの戦略をみずほ銀行が分析
「レポートは各論と総論の2部構成。第1部の各論では、出版、映画、アニメ、音楽、ゲームの5つのカテゴリにおいて、“競争環境”と“戦略方向性”について考察。
第2部の総論ではそれを踏まえ、日本のコンテンツ産業が“世界で存在感を発揮し続けるため”の提言が盛り込まれている」。

——当該みずほ産業調査のページがPDFでOGPもないため、KAI-YOUの記事をクッションとさせてもらった。みずほのリポート、150ページ近くと大変充実しており資料性が高い。が、その資料のなかに、「Web3」への言及が一度もないというのが少々の驚き。

Elon Musk to Acquire Twitter
Elon Musk氏は、Twitterを人類の未来に不可欠なことがらを議論する言論の場だとし、「新機能による製品の強化、アルゴリズムのオープンソース化による信頼性の向上、スパムボットの撃退、すべての(ボットでなく)人間の認証により、Twitterをこれまで以上に良いものにしたいと考えている」との声明を公表した。“アルゴリズムのオープンソース化”はインパクトのある主張だ。
EU、「デジタルサービス法」で合意--違法コンテンツなど、大手IT企業への規制強化
「『デジタルサービス法』(Digital Services Act:DSA)には、Facebook、Google、Twitterなどの大手サービスがそれぞれのプラットフォームで偽情報の拡散を取り締まることや、アルゴリズムがユーザーにどのようにコンテンツを推奨するかを明らかにすることなどが盛り込まれている。また、子ども向けや、ユーザーの民族性や性的指向に合わせて作成されたターゲティング広告など、プラットフォームで特定の種類の広告を禁止する」。

——短信などで紹介済みのトピックスだが、整理された記事で改めて。

Media Briefing: A Q&A with The Atlantic's Nicholas Thompson
【有料購読者向け記事】:
最近、新CEOを迎え電子版購読路線に邁進する米老舗メディア「The Atlantic」。CEOのNicholas Thompson氏がDigidayのインタビューに答えて購読に関する数々の挑戦、知見を明らかに。最大テーマは、平均25%の退会率を引き下げる取り組みだ。
【解説】ネトフリ急落が暗示する「ストリーミングの未来」
【有料購読者向け記事】:
「もうひとつの懸念材料は、解約率だ。
コンサルティング会社デロイトのケヴィン・ウェストコット副会長によると、視聴者はストリーミングサービスの値上げに警戒心を強めており、お気に入りの番組が終了するとサービスを解約する傾向が強くなっているという」。

——最大の懸念は、良質なコンテンツを取り揃えるためのコストの肥大化、そして解約率の高まりとする記事。
「Netflix」「ストリーミング」の新たな未来を論じているようで、実のところ商売における変わらぬ課題が改めて確認されたのだと聞こえる。

Disruption This Week—–8/4/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年4月4日から2022年4月8日まで。

自分だけのオンライン書店を開設できる「BOOKSTORES.jp」をリリース 在庫持たずに必要な分だけ印刷・製本が可能
「簡単な情報入力と商品登録を行うことで、ノーコードで簡単にECサイトを開設なうえ、印刷可能なPDFデータを入稿すれば、受注・印刷製本・決済・発送までをワンストップで任せることができる。サイトへの登録料やシステム利用料など、初期費用や管理費用は0円。売れた分だけ印刷製本を行うPODのため、在庫保管費用などのランニングコストもかからず、コストをかけずに利用を開始することが可能だ」。

——引用箇所を読む限りにおいて、ある筆者が自己出版(KDPのような)をPOD(プリントオンデマンド)で出版し、自ら販売(EC)できる仕組みと読める。PODかどうか別として、自分だったら、もちろん自分の書物を売りたい気持ちと同じくらい、自分の選書で良書を合わせて販売し、アフィリエイト収入が得られる……というのが希望。キュレーション能力とプレゼンテーション能力のいずれもが求められ、難易度は高いが。

New York Times top editor says he wants newsroom to tweet less
米New York Timesの編集トップDean Baquet氏、同社編集者、記者らにTwitterなどSNSへの投稿を「有意義に減らす」よう指示。投稿が(過ぎれば)エコーチェンバーを引き起こし、ジャーナリズムに害を及ぼすとする。同社記者らがたびたびSNSで悶着に関わることも念頭にしての発言のようだ。
Bloomberg Looks To Subscription Revenue For The Stability That Advertising Can’t Provide | AdExchanger
近年購読者収入の拡大に成功しているBloomberg Media。3年半前に導入したペイウォールで37万人の購読者を獲得(10万人近くが2021年に)。同社は動的ペイウォールを採用。「そのユーザが最終的に購読するまでに、どれくらいの時間コンテンツを試したいかに基づき、ユーザごとに変化させている」と同社CDO(最高デジタル責任者)は語る。
Twitter、“編集ボタン”のテストを始めると正式ツイート
「Twitterでは一度ツイートすると、誤字脱字があっても修正できない。Twitterがこれまで一貫として編集機能の追加を否定してきたのは、ツイートが拡散されてから内容を大きく変えて悪用する可能性を懸念してのことだ」。

——イーロン・マスク氏による影響かどうかはさておき。個人的には有償サービスとしても欲しいと思っていた機能がようやく。引用にもあるように、その悪い影響も考えられるようだが、それはFacebook(では投稿後の編集機能がある)でも同じこと。修正履歴を表示すればいい。毎朝眠い目をこすりながら誤記の多い投稿をしてしまっている自分には期待の改修。

ユーザビリティの時代とUXの時代(1)
「ユーザビリティのなかでも、ノーマン(=D. A. ノーマン博士)が叫んだような『わかりにくさ』や『理解しにくさ』が高齢者にとって問題となっていたのは、せいぜい2010年頃までのことであり、それ以降の高齢者は『わかりにくさ』や『理解しにくさ』で困惑することは徐々に減ってきているのだと思う」。

——興味深い議論。ポイントは、ユーザビリティは機能上の欠如につながっていて、UXはその逆でプラスアルファの価値を形成すると読める点。高齢者にとってのユーザビリティ改善を主眼とする時代は終わったということ。

Plex wants to be the first TV app you open every day
複数のストリーミングサービスを横断するユニバーサル検索とユニバーサルウォッチリストに加え、Netflixやその他のサービスの新着作品を紹介し、そこから視聴できるという“夢のような”アプリ「Plex」が、すでに月間アクティブユーザ数1,300万人に到達とする記事。重要な背後の文脈としては、購読無料で広告付きの無数のストリーミングに対する“玄関(ポータル)”が必要とされるフェーズに市場が変化しているということ。
Substack makes a pitch for your podcasts
ニューズレター(メルマガ)配信のSubstackが、ポッドキャスト配信の取り組みを開始。Patreon(アーティストらの支援プラットフォーム)を通じて配信中だった3種のポッドキャストをSubstackがホストすると発表。同社は音声配信機能を開発中だった。
Substackがこの種の展開に成功するかどうかは分からないが、ポッドキャストでは、そのコンテンツをどうユーザに発見してもらうか(ディスカバリー)と、どう収益化するか(マネタイゼーション)が課題だった。これへの回答が今後は活性化しそうだ。
Linkedin news team grows in size to nearly 200 worldwide
ビジネスSNSのLinkedInが、編集系業務に携わる編集者を全世界80の業務で計200名近くを採用へ。LinkedInでは、メンバーによる投稿のチェック、ニューズレターの配信などを行っており、質の高い情報、議論を促す目的だとする。
Russia’s Bucha “Facts” Versus the Evidence - bellingcat
ウクライナの首都近郊ブチャで、ロシア軍が行ったとする民間人への虐殺行為を、OSint(オープンソース調査報道)活動を続けるBellingcatがデータを詳細に分析。屍体の位置と時間を確定し撤収後に(屍体を)配置との説、さらに「屍体が動いた」とする露側反論を、ビデオの解析を通じて完璧に論破したと、主宰者Eliot Higgins氏が解説する。
ゼロパーティデータ 、なぜいま バズワード となったのか?: Cookie 終焉を目前にブランドや小売業者の利用が加速 | DIGIDAY[日本版]
「ゼロパーティデータという用語は、2017年にフォレスター(Forrester)によって広く知られるようになったもので、顧客が購入を行う前に、まったく自発的に提供するデータを意味する。この用語は、eコマースブランドがサードパーティデータへの依存を減らそうと試みるにつれ、さらによく使われるようになった」。

——ユーザをめぐるプライバシーデータの追跡に対して、禁止や制限の動きが高まってきている。その大規模な収集と利用を可能にするサードパーティデータの活用が制限される一方、ユーザ自らが購読や購買体験を高めるために、自身のデータを提供する流れや手法に注目が集まってきている。

新しいGoogleアナリティクス「GA4」、変化とその価値 - Media × Tech
【ご紹介】:
Media×Techから新着記事です。メディア運営の実務に携わる方には必読。Googleアナリティクスのアップデート版「GA4」について、専門家が分かりやすくかつ詳細に解説します。

Disruption This Week—–25/3/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年3月22日から2022年3月25日まで。

【解説】4月に法改正、なぜ「個人情報保護法」は重要なのか?
【有料購読者向け記事】:
「(改正個人情報保護法の)変更点のなかでも、特に影響が大きいのは、以下の3点だとIT分野に強い三浦法律事務所の尾西祥平弁護士は指摘する。
①『仮名加工情報』の新設
②『個人関連情報』の新設
③『不適正な方法による個人情報の利用』の禁止」

——国内外の情勢から、国内法の改正ポイントまでよく整理された記事。

Google、アプリ外部決済容認へ Spotifyが世界各地で
「グーグルとスポティファイが23日に発表した。グーグルはアプリ配信サービス『グーグルプレー』で試験的なプログラムを立ち上げ、消費者が同社の決済システムと外部のシステムを比較して選べるようにする。第1弾としてスポティファイと組み、同社が年内にアプリを改修する。サービスの料金が安くなる可能性がある」。

——Apple、そしてGoogleのアプリストアでの独占的地位に対する各国の目が厳しくなっている。これまで非大手アプリ開発者からの徴収率を下げるなどのポーズを採ってきたが、より一段対応をすることになったようだ。
ポイントは「(ユーザにとり)サービスの料金が安くなる」のか?(その理由は?)と、Appleが同様の措置をとるのか? ということだ。

【POD特集】対談 紙とデジタル、ブロックチェーンをつなぐプラットフォームとして期待 - 文化通信デジタル
岡本幸憲代氏:
「たとえば既存の出版ビジネスのやり方だけだと縮小していても、新しいフォーマットで提供すると市場が拡大することがある。PODをやればとりこめるとか、また、グローバルに広げたり、業際的に広げたりすればとりこめる市場がたくさん見えるようになっている」。

——POD(オンデマンド印刷)の市場性とその進化の行方をめぐる刺激的な議論。IP(コンテンツ資産)のデジタルを介した有効利用へとつながる道筋を、理屈だけなく実践している人々の議論として有益。

BuzzFeed investors have pushed CEO Jonah Peretti to shut down entire newsroom, sources say
米BuzzFeedが、2021年通期および第4四半期業績を開示。同時に、赤字とされてきた報道部門BuzzFeed Newsの「黒字化のための施策」を発表。これには過去のHuffPost買収と同様、編集スタッフ30名(100名中)の依願退職などが含まれるとの情報がある。
決算内容は、通期売上が前年同期比24%増の約4億ドル。また、純利益は同比倍増の約2,600万ドルだった。
見かけ上悪い数字ではないが、買収等の一時的寄与があったかもしれない。主要株主からは不採算部門(BuzzFeed News)の閉鎖を求める声が高まっていたとも記事は報じている。
Discord(ディスコード)の始め方──初心者のためのWIREDガイド
【全文閲読には要購読】:
「ボイスチャンネルは通常、チャンネルパネルの下の方にある(見えない場合はスクロールしよう)。ボイスチャンネルには小さなスピーカーのアイコンがついている。ただし! これらのボイスチャンネルをクリックまたはタップすると即座にボイスチャットに接続されるので注意しよう」。

——趣味、嗜好が近い人々が和気あいあいとコミュニケーションできるDiscord。それ自体で巨大なコミュニケーションメディアとも言えるが、同時に副次的にコミュニティを組織していきたい場合にも使える。これからメディアでの活用が進むだろうDiscordを知るための良いテキスト。

How the FT got to 1M digital subscribers: Q&A with commercial chief Jon Slade
デジタル購読者が100万人に達し、総収入の約半分がデジタル購読で構成される英Financial Times。そのペイウォール路線成功の秘密とこれからを、同社CMOが語る記事。
成功への近道は、全社の各部門の行動に影響を与える共通の目標を持つこと。同社はそれを「読者エンゲージメント」とし、スコア化した。
「私たちは6年前に、読者のエンゲージメントを測定する非常に具体的な方法を確立した。消費されたコンテンツの頻度、頻度、量の組み合わせだ。その結果、スコアが加算される。購読者一人ひとりに、個別のエンゲージメント・スコアが設定されている」のだという。
TV, merchant media and the unbundling of advertising — Benedict Evans
投資家Benedict Evans氏の射程の深い論考。
TVは有料ケーブル購読者数を1/3にまで減らした。一方、ストリーミング市場は新たにターゲティング可能な無料ストリーミング市場を拡大。そしてAmazonはすでにYouTube以上の広告事業者へと成長中。これらはこれまでのマーケティング概念の変貌を意味することに。
Overlays: How journalists can avoid amplifying misinformation in their stories
さまざまな誤報を指摘する際、そのリンクやビジュアルをそのままに扱えば、かえって誤報を広げてしまう結果となる。誤報を指摘する際に、いかにして不用意な拡散効果を生じないように行うか。First Draftがそのための技法である「オーバーレイ」をジャーナリスト向けに解説した記事。
Cord cutting is sending TV networks to the cloud
少数によるレッドオーシャン化が進む動画配信(ストリーミング)市場で顕著となってきた、新たな破壊的なトレンド。それは広告表示ありの無料ストリーミング。そこで放送局がもつコンテンツ資産を簡単にストリーミング化するB2Bの新興クラウドサービスが立ち上がりつつあるとする記事。
ツイッター、スペースの聴きどころ30秒を共有するクリッピングツールをiOSで限定テスト中 | TechCrunch Japan
「iOS版の一部のホストは、録音したスペースから30秒間のオーディオを切り取って、Twitter上で他のユーザーと共有することができるようになった。iOSのすべてのユーザーは現在、タイムライン上でクリップを見たり聴いたりすることができ、Androidとウェブ版のユーザーは、まもなくアクセスできるようになる」。

——徐々に知名度(利用)が広がるTwitterのオーディオ機能「スペース」についての取り組み。音声コンテンツにはさまざまな効能があるが、弱点にその一覧性が低く、多くの人々へ魅力ある個店津を知らせる機能に欠けること。その一部を簡単に切り出して他人に共有できるとなると、その悩み解消に向けて前進するはず。

「ロシア機がキエフ上空で編隊飛行」ウソ情報、男性は「条件反射的にリツイート」 : 国際 : ニュース
【ご紹介】:
私が参加するファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)では、ロシアによるウクライナ侵攻をめぐる真偽不明な情報を収集し検証した情報の告知を行っています。

Disruption This Week—–4/3/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年2月28日から2022年3月4日まで。

TikTok、米国の州司法長官が子どもへの悪影響を調査
【有料購読者向け記事】:
「州司法長官のグループは2日、共同声明で『全米の司法長官は本日、ティックトックの調査に加わった。子どもや若者へのこのソーシャルメディアの提供・宣伝が心身の健康への悪影響と関連しているかを調査する』と述べた」。

——第一報レベルなので、続報が必要だが、Instagramに向けられた調査の意向と連続するもの。子どもや若者をめぐっては、米国の政治家は敏感に行動する。

Bellingcat's Grozev on Investigating Russia's Invasion of Ukraine
オープンソース情報分析による調査報道のBellingcat。中心人物の一人Christo Grozev氏がロシアのウクライナ侵攻と、データを手にしたジャーナリストの仕事を語る。データと分析力を手にしたジャーナリストの役割は、かつての戦争報道と決定的に異なるものとなったとする。重要な指摘がいくつも盛られた重要なインタビュー。
音楽配信は4年連続2ケタ成長 ストリーミングはダウンロードの5倍強に
「(音楽配信売上の)800億円超えは11年ぶり。市場をけん引したのはストリーミング配信だった。
21年は前年比126%増の744億円とストリーミングが伸長し、音楽配信売上の区分別シェアでは約83%を占めた。『主要カテゴリとしてさらなる成長を遂げた』という」。

——世界の音楽ビジネスは、近年かつてない成長を遂げたが、日本でもそれを追うような軌道に。もちろん、その立役者はストリーミングの潮流だ。

U.S. vs Russia for the future of the internet
インターネットの統治をめぐり、中国・ロシア勢と米国の闘いが進行中。国連の専門機関であるITU(国際電気通信連合)の次期指導者に、米、そしてロシアから対抗馬。ロシア・中国勢はネット標準やプロトコル策定に政府がより強い影響力を持つべきと主張しているとする記事。
反ウクライナの主張を繰り返すSNSアカウントは偽物でプロフィール画像もAI製、さらにそのフォロワーもニセのAI製だったことが明らかに
「ニュース編集者・航空技術者・科学出版物の著者などを装った架空の人物になりすましたアカウントや、架空の報道機関を装ったアカウントを用い、反ウクライナのフェイクニュースを報じています。架空の人物になりすましたアカウントのプロフィール画像には、敵対的生成ネットワーク(GANs)などの人工知能(AI)関連技術を駆使して生成されたプロフィール画像が用いられていると指摘されています」。

——やはり出てきたディープフェイク系の欺瞞工作。NBC Newsの記者が詳細に、そのAIによる合成画像の見破り方を解説。示された女性の写真ではイヤリングを、男性の写真では耳の形状が注目点だという。大手メディアにもこのようなノウハウが蓄積されてきているようだ。

Denver is NewsBreak’s “test market” for original local news on a national app
米国内でローカルニュースに力を入れる「NewsBreak」が、デンバー州をテスト市場に、フルタイムおよびパートのジャーナリストと専任の編集者を雇用。オリジナルニュースの配信に取り組む。同社は全体で1,400人の無給の記者をネットワークし、クリックベースで支払をしている。
ヤフー、デマや誤情報にだまされない力を測る「Yahoo! ニュース健診」公開
「問題は桜美林大学リベラルアーツ学群の平和博教授(メディア・ジャーナリズム)が監修。記事例の中に不審な点がないか、どうすれば信用に足る記事になるか、怪しい情報を見たときにどう行動するべきかをチェックする。
獲得点数に応じて受診結果を3段階評価。『見だし釣られ傾向』『突発性シェア衝動』などの弱点を提示する」。

——これから取り組んで見る。

Insider has a new audio show that combines the immediacy of radio with the convenience of podcasts — here's how the tech works
米Insider、“ラジオのようなリアルタイム(速報性)とポッドキャストの利便性”を提供する、新たなオーディオ配信技術を用いたコンテンツチャンネル「Refresh by Insider」を提供する。ポッドキャストの挿入広告の技術を応用したという。ポッドキャストアプリに配信する。
出版状況クロニクル166(2022年2月1日~2月28日) - 出版・読書メモランダム
「弓立社の最初の出版物である吉本の『敗北の構造』は忘れられない一冊だし、宮下(和夫氏)もまた近代出版史の掉尾を担った一人だったといえよう。
報道もされていないので、まだ彼の死は知られていないと思われるが、謹んでご冥福を祈る」。

——私にとっても、『敗北の構造』は忘れ得ない鮮烈な書物だった。神保町近くの小さな出版社に勤務していた自分は、ラドリオやミロンガなどのある裏道に、自分の書肆を営みたいとの願望を持ったことがあったな。

電子コミック市場、前年比20%成長で過去最高に コロナ、縦スクロール漫画で需要増
「電子コミックのシェア拡大の理由については『コロナ禍の自粛生活で拡大した新規ユーザーがそのまま定着して電子コミックを購入、さらに「縦スクロールコミック」が漫画を読んでこなかった新たなユーザーを掘り起こしている』」。

——チャートと数表を見ていると、電子版コミックスが書籍版を凌駕したのが、2019年だったことがわかる。書籍版では大ヒット作が次々誕生しながらも(加えて、盗用サイトの跋扈もありながら)、力強く成長しているのが見て取れる。単にスマホの普及と同期しているのではなく、革新的なフォーマット誕生の影響を見るべきということなのか。

アウラの奪回とパブリッシングの拡張 メディアヌップ#6
【ご紹介】:
同僚の佐々木さんが、自身のニューズレターで拙稿に言及してくれました。
スマートニュース、米国事業の成算 現地幹部人材が支え
【ご紹介】:
SmartNewsによる世界への挑戦を、出発点から詳細に紹介してもらいました。2014年にサンフランシスコでのユーザインタビューに参加したころを懐かしく思い出します。

Disruption This Week—–15/10/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年10月11日から2021年10月15日まで。

New York Times Audio Could Spur a Realignment of the Podcasting Landscape
米New York Timesが意欲的な試み。同社の数々の番組やBuzzFeedなど他社のコンテンツを提供する、ポッドキャスト専用アプリ「New York Times Audio」のテストを開始した。昨年買収した人間が読み上げ・朗読を担当するAudmが制作する。Spotifyなど外部プラットフォームに頼らないという挑戦だ。
How Newspaper Closures Open the Door to Corporate Crime
「上場企業の何千もの施設を調査、地元の新聞社が閉鎖された町では、その後、地域の上場企業の違反行為が1.1%増加し、規制当局からの罰則が15%増加したことがわかった。また、新聞社のない町では、多くの違反行為の内容がより悪いものであることも判明した」。

——Marvin Bower ハーバード・ビジネス・スクール准教授であるJonas Heese氏の調査研究から。

アルゴリズムvs.中国、世界が見つめる激闘の行方
【有料購読者向け記事】:
「8月に発表されたルール案によると、企業は中毒や過剰支出につながるアルゴリズムの使用が禁じられる。また、ユーザーには、使用しないという選択肢が与えられるべきとしている」。

——すでに紹介した話題だが、改めて。非常にインパクトのあるテーマだと思う。いまやネット上の情報はあふれかえっており、なんらかの“自動的な選択”(アルゴリズム)による中間処理なしでは、最小の労力で最適な情報にたどり着けない。もちろん、そこにさまざまな作為が入り込む余地があることから、隠された大問題が生じているわけだ。

架空TikTokスターのネットワークを構築するFourFrontがシード資金調達 | TechCrunch Japan
「FourFrontの共同創業者Ilan Benjamin(イラン・ベンジャミン)氏によると、キャラクターのネットワークが本物の人間と誤解されないようにしており、彼らのプロフィールでストーリーのフィクション性を強調し、それぞれの動画には#fictional(フィクション)のタグがつけてある」。

——リアリティのある人間(キャラクター)を複数用意し、さまざまなショートムービーを配信していく試み。シナリオ次第で大量にストーリーを生み出すことができる。これからはバーチャル空間を舞台にしたクリエイティブビジネスが次々に誕生するのだろう。

ウェザーニュースの急成長を支える、Growth Hackチームの取り組みに迫る
「――現在はどのような体制でGrowth Hackチームを運営しているのでしょうか。
石橋(知博氏):開発を担うエンジニア、サービス運営を行うオペレーション、そしてマーケティングが三位一体となってサービスの改善に取り組んでいます」。

——ウェザーニュースという特性のあるサービス(コンテンツ)をどう、成長させるか。同社の「Growth Hackチーム」の取り組みを詳しく解説する記事。メディア系事業でもGrowth Hackのあり方は参考になるはず。

The creator economy is failing to spread the wealth
“クリエイターエコノミー”は、組織に属さない個人クリエイターでも相応の収入を得られるというトレンド。しかし、先ほど紹介したTwitchのデータ流出でもわかるように、著名な最上位のクリエイターがクリエイター収入の多くを占めてしまうという“現実”が少しずつ明らかになってきている。
中国、メディアの民間資本禁止を提案-企業統制を一段と強化へ
「発改委(=国家発展改革委員会)のウェブサイトに掲載された提案によれば、民間資本はニュースの収集・取材と配信が禁じられる。通信社や新聞社、放送局などの報道機関の設立・運営に民間資金が投じられることも禁止され、外国メディアのニュースコンテンツを再配信することも認められなくなる」。

——もはや、強権的だとか言論の自由がといったステレオタイプな報道ではなく、中国国内で何が進行しており、その着地点はどのようなものなのかを詳しく解説して欲しい。

Facebook is willing to open algorithms to regulators, Clegg says
“Facebook文書”問題でCNNの番組に出演したFacebookの広報責任者(と記事にある)Nick Clegg氏は、同社のアルゴリズムが、ユーザに言っていることと起きている実際が一致するよう、場合によって規制に基づく説明責任を果たす必要があると語った。
The Atlantic wants to hire newsletter writers — and it wants their subscribers, too
Substackを代表格にニューズレター配信プラットフォームは、既存メディアの書き手をニューズレターメディアの運営者として独立させようとしている。老舗メディアThe Atlanticはこの逆張りを狙う。これら運営者とニューズレターを、金銭保証した上で丸ごと傘下に治めようというのだ。面白いのは、購読者が独立したニューズレターにこれまで支払っていた金額で、Atlantic全体とニューズレターを購読できる点だ。Atlanticは傘下に入れる各種ニューズレターの購読者を、丸ごと獲得できるというわけだ。
かくして〈インターネット例外主義〉の時代の幕は開けた:『ネット企業はなぜ免責されるのか』池田純一書評
「1996年に米国で成立した通信品位法230条は、起草段階では、匿名掲示板の主に性的な品位を欠いた投稿に対して、プロバイダー企業、プラットフォーム企業による自主規制を促すための法律だった。しかし、1997年にケネス・ゼラン対アメリカ・オンライン訴訟の判決が出ると、風向きが変わる」。

——「パブリッシャーか?ディストリビューターか?」という問題の源泉から始まる豊かな書評。

衆院選にまつわる真偽不明な情報の検証を 総選挙ファクトチェックが始まる
【ご紹介】:
非営利法人FIJ(ファクトチェック・イニシアティブ)は、衆院選にまつわる真偽不明な情報の検証する「総選挙ファクトチェックプロジェクト」を立ち上げました。本記事を執筆したBuzzFeed Japanを含めた複数のパートナーメディアと取り組みます。