Disruption This Week—–5/6/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年6月1日から2020年6月5日まで。

 

 

「『ソーシャルメディアは”真実の裁定者”になるべきでない』とするザッカーバーグ氏。『”真実の裁定者”などではない。選挙に関する不正確な情報を指摘していく』と述べるドーシー氏。
問題コンテンツへの対応は、2社だけの課題ではない」。——とても重要な事象について、平和博さんが状況を整理。

 

 

「筆者は仕事柄、講演会やトークイベントの運営をサポートする機会が多い。その試行錯誤の中で見えてきた、初心者に使いやすいツールや手法を、いくつか比較して紹介する」。

——何回かこの比較記事を紹介してきた。今回はいよいよ「完全版」らしく、実践的かつ痒いところに手が届く内容。

 

 

米ニュースメディアの間では、パンデミックの脅威に際し、読者に質問を募り、メディアから回答する“読者フィードバック型”記事スタイルへの模索が広がる。不安や疑問の募る時期、読者とのエンゲージメントを高めるトレンドとして事例を紹介する記事。

 

 

独自のスタンスから、長く購読者制を採用せずにきた英The Guardian。その一方で、読者に“登録制”を求める施策を強化中。同メディア最高技術責任者との会話では、テストを通じてグロースポイントを発見したとし、登録制の“壁”を強化する動きが加速していると記事は述べる。

 

 

「例えば、ある部分ではメンバーのことを考え、ある部分ではオーディエンスのことを考え、ある部分では顧客のことを考え、プロダクトデザイナーやエンジニアはユーザーのことを話していました。言葉が違っていても、みんな同じ人のことを言っているのです」。

——米Wall Street Journalで、最高ニュース戦略担当兼最高プロダクトおよびテクノロジー担当者に着任したLouise Story氏に聞く記事。同氏はWSJで進行中のデジタル改革「DXS」を統括する。

 

 

「業界で人気かつ評判も高いものといえば、Blue microphones(ブルーマイクロホンズ)のマイクでしょう。たとえば、130ドル(約1万4000円)のYeti(イエティ)や、100ドル(約1万800円)のYeti Nano(イエティナノ)。空いているUSBポートに直接プスッと差し込んで使えるもので、なかなかの音質が得られます」。

——Zoomのメディア化が進んだが、並行してポッドキャストもブレークすべきでは? Zoomのような会話型でなく、勝手なことをしながら“あの人のあの話題”を聴きたいというのには、ニーズがある。Zoomでカメラ、マイク、証明などに凝るより、安価に始められそう。

 

 

「Microsoftが、同社MSNニュースのために雇用していた数十人の編集スタッフと契約を更新せず、AIにそれらの業務を代行させることが明らかになった。…AIを用いたコンテンツの取捨選択のアルゴリズムにめどが立ったことで、編集スタッフの契約終了に踏み切ったとみられる」。

——高度に人間的な業務であるはずの編集職を、AIによって置き換えられた事例と言うべきか。

 

 

「ヤフーは6月1日、『Yahoo!ニュース』コメント欄の健全化に向けて使用しているAIを、外部の事業者に提供する方針を明らかにした。ヤフーでは現在、深層学習を用いた自然言語処理モデルによって、個人への誹謗中傷などの悪質なコメントを検知し、1日に平均で約2万件を削除している」。

——重要な動き。ファクトチェックもそうだが、社会に共通して生じている課題を、各社内だけに閉じられた対策を実施するのは、損失。各社は責任をもって対策を実施すべきだが、それを社会の動きにも開いていくことが望まれる。

 

 

Facebookのターゲティング広告を活用して、自社メディアの購読者を獲得する手法の解説。汎用性の高いマーケティングファネルを用いた概念説明で理解しやすい。ポイントは、自社メディアへの見込み購読者と新規来訪者を効率的に選別する、“(ファネルの)入り口”部分の設計だ。

 

 

「TRCの電子図書館サービスは全国276館に導入されているようだが、3月期の貸出は4万5100件、前年同月比255%増、4月貸出は6万7000件、同423%増となっている。
これらがコロナ禍の図書館の光景をいえるが、書店や古本屋だけでなく、コロナ後の図書館もどうなるであろうか」。——在宅業務期間が続く中、切実に図書館の再開を望んできたが、電子貸し出しサービスは順調に利用を増やしたらしい。こうなってくると、図書館の今後は“箱”ではなく、継続可能なサービスの一層の開発になると感じる。

 

 

【ご紹介】:
私もその推進に携わるファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)、理事兼事務局長の楊井さんが、「ファクトチェックとは何か?」など基本的な問いに答えました。➡ 今求められるコロナ禍でのファクトチェック FIJ事務局長楊井人文インタビュー

Disruption This Week—–22/5/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年5月18日から2020年5月22日まで。

 

 

米国では有料はもちろん、無料で提供される動画ストリーミングサービスが乱立している(一説によると数百)。ScreenHits TVという新たなアプリは、これらをアグリゲーション(収集)して単一のサービスで見せるもの。ユーザは効率的に観たい番組を視聴できるとする。無料系ストリーミングとはユーザデータの共有を見返りに行うとしているが、大手有料系とはどう連携するのか。同社サイトには大手との提携を示すロゴが並んでいる。

 

 

「読者から文字のチャット機能で寄せられた質問に答える場面もあり、話題は野党のあり方やPCR検査(遺伝子検査)拡充の遅れ、記者クラブ制度の是非などにも及んだ」。

——読者からの質問に学識や記者がそれぞれ答えるというのは、好ましい。ノイズも多いだろうが、この種の取り組みはぜひ、なんらかレギュラー化してもらいたい。

 

 

Spotifyのもう一人の大物買収劇。それはESPNなどスポーツ界のレジェンドBill Simmons氏が自ら立ち上げたスポーツ放送局Ringerを、この3月に買収したことだ。
契約が調印された直後、パンデミックの猛威が台頭、中継すべき競技がことごとく停止してしまった。同氏とSpotifyは、しかし、スポーツをめぐるポッドキャストの可能性を強く信じている。同氏への取材記事。

 

 

【有料購読者向け記事】:
米タレント(コメディアン、番組司会者、ユーチューバー)のJoe Rogan氏がSpotifyと1億ドルとも目される独占契約へ。同氏は米国でも最も著名なタレントのひとりと言われ、これまで収益化が可能なYouTubeなどに力点を置いてきた。11年分のアーカイブも契約の対象ということなので、YouTubeからもコンテンツを引き上げるのか。動画ポッドキャストの時代の始まりかもしれない。

 

 

Reuters Instituteによる英国での調査(5月初〜中旬実施)では、「ニュースを避ける」行為をする人々が、59%に増加傾向(4月中旬には49%)。また、中でも新型コロナウイルス関連ニュースを避ける、が大多数(86%)。約3割は「ニュースを知ってもできることはない」との回答している。

 

 

米New York Times、2021年よりサードパーティクッキーの利用を取り止める。現在、ファーストパーティクッキーベースのユーザターゲティング基盤へ移行中。7月からは45のユーザセグメントを広告主に提供開始する。(記事中にセグメントの詳細を含む)

——NYTに絞ったユーザ規模で詳細なプロフィールを保有していることが強みになるとの趣旨を、同社イノベーション担当SVPが語ったという。

 

 

ebay共同創業者の一人、Pierre Omidyar氏が拠出する研究プロジェクトPublic Knowledgeが、広告市場(ディスプレイ型広告)においてGoogleが独占し、1ドルの広告費中40セントを同社が占める実情を調査し、公開。Omidyar Networkはプラットフォーマの振る舞いを追求中だ。

 

 

Steve Jobs氏未亡人Laurene Powell Jobs氏らが率いる財団傘下に入ったThe Atlantic、同氏の強い要望で、テクノロジー(Pianoと提携)とデータ主導により、価格設定など新たなペイウォールモデルを構築。当初の倍額で読者は電子版を購読するようになったという。興味深いのは、電子版購読にどんな機能があるのか、購読者は関心なく、関心があるのは、年額と月額の関係に絞られるのだという。(月額をぐっと高く、年額をぐっと安く設定すれば、“お得”と見られる)

 

 

米大手地方紙のBoston Globeで、電子版購読者が20万人を超える。10万人に到達するのに7年かかったが、その後の11か月で20万人を超過。編集長の Brian McGrory氏が公表したもので、Dan Kennedy氏が2016年に取材した際には、大手都市新聞の持続可能な条件を20万人と語っていたという。

 

 

「ラップトップ一台を武器に、世界中、いつどこからでも調査報道を行い、プーチン大統領や中国政府など、国際政治を動かす強大な権力と対峙して、世界の耳目を集める事件の真相を暴いていく」。

——昨晩放映。録画してあり、出だしだけを観てわくわくしているところ。NHKは再放送が多くなっているので、いずれまた再放映もされるだろう。

 

 

【ご紹介】:
「LINE NEWSでは、いわゆる『フェイクニュース』やデマ情報への対策を一層強化するため、今回、日本でファクトチェックの普及活動を行う非営利団体『FIJ』の正会員として新規参画しました」。——私も関与しているFIJ関連の話題。FIJは日本で検証されたファクトチェック情報を海外向けに英語でも提供を開始している。

Disruption This Week—–15/5/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年5月12日から2020年5月15日まで。

 

 

「ちなみに、この寄稿を読んでいる方で、
1)実名Twitterで日々情報発信をしている
2)Zoomを使ってウェビナーを開催したことがある
という方は、どれくらいいらっしゃるでしょうか」。——これからはSNSの延長上でZoomなどを使い、ウェブセミナーを発信することが、ビジネスパーソンのたしなみになる。ってなかなか面白い。ポッドキャストなども同じように取り組むべきかもしれない。さて、自分だったら何ができるだろうか。

 

 

「Quartzのオーナーである日本の金融情報会社Uzabaseは、木曜日に…レイオフを発表した。同社によると、Quartzのスタッフの約40%が広告部門を中心に職を失うことになるという。Uzabaseによると、Quartzは昨年末時点で188人の従業員を抱えていたという」。

——国際的なビジネスニュースに焦点を当てたQuartz、大規模なリストラに踏み切る。ここでも広告収入の激減と、対策としての購読制への転換が述べられている。

 

 

米Apple、海外で開始したプレミアム購読モデルのApple News+をベースに、コンテンツをポッドキャスト化をパブリッシャーに提案中。制作をAppleが担い、購読者からの収益の50%をパブリッシャと折半するモデルは従前通りという。報道したDigidayは4メディアからその動きを確認。

 

 

世界のファクトチェック団体の連合体IFCNが推進する、新型コロナウイルスをめぐる誤・偽情報に対する世界的取り組み(日本ではFIJも参加)。
集約された5000もの検証情報で、猛威をふるう誤・偽情報Top5を紹介。トップはローマ教皇の指示による白いハンカチ運動。その他、埋葬が追いつかない各国が、コロナで死亡した人々を海に流しているといったビジュアル付きの偽情報もある。

 

 

「どのメンバーも委員会に加わることで世界に変革を起こせると考えている。
監督委員会を巡る動きを追ってきた法学者のケイト・クロニックは、『歴史的な瞬間です』と話す。『世界展開する民間企業が、自社戦略の一部を自主的に外部機関に委ねるのはこれが初めてでしょう』」。——極めて重要な動き。Facebookが内部的に運用してきたガイドラインとそれに基づくコンテンツ監視に関する統治を、頂点にあるCEOから監督委員会に移す。しかし、これまで配信してきたコンテンツをめぐる責任論議の矢面にザッカーバーグ氏が常に立たされてきたことを、オフロードすることもできるわけだ。その意味で、同社は責任を丸投げできるのであれば、メリットも生じる。

 

 

【有料購読者向け記事】:
「たとえば、消費財大手のP&G(プロクター・アンド・ギャンブル)などは、日用品を買い置きしておく家庭が増えて、売上が伸びていることもあり、マーケティング支出を増やしているという。一方、コカ・コーラ(Coca-Cola)などは、広告予算を大幅に削減している」。——世界でも最大手クラスの広告主が、この時期どう振る舞っているのか。P&G、ユニリーバ、ロレアル、ルノー・日産連合、Amazon、コカ・コーラ、グラクソ(製薬大手)、フォルクスワーゲン、マクドナルドその他の動向を要約した記事。

 

 

「信頼性の高いドメインは、Googleの検索結果で上位に表示される傾向がある」「被リンクの数が多いページは、被リンクの数が少ないページよりも順位が高くなる傾向がある」「包括的なコンテンツであることは、上位表示されることと強く相関している」…

——今回の調査結果で一番驚かされたことは、「ページの読み込み速度は、順位との相関関係がない」というポイント。漠然と理解していたことと違う指摘。

 

 

デジタル分野の広告業界団体IAB、そのCEOであるRandall Rothenbergは、「多くのメディアが広告へ過度に依存する過ちを犯してきた。それは、新型コロナウイルス禍のはるか前から続いてきたことだ」と述べる。「収入源を多様化すべし。以上だ」と強いメッセージ。

 

 

4月にスタートした短尺ストリーミング動画のQuibi。1年以上前から話題と資金を集めたプロジェクトだが、アプリダウンロードは1週間後には50位に転落、いまでは125位。立役者Jeffrey Katzenberg氏は「すべてはコロナのせい。だが自分たちの責任だ」とインタビューに答える。
「ジェニファー・ロペス、レブロン・ジェームズ、イドリス・エルバ、スティーブン・スピルバーグ、クリッシー・テイゲンなどのプロデューサーやスターを含むラインナップにもかかわらず、ダウンロード数は低迷している」と記事は手厳しい。

 

 

英Politico編集長Matthew Kaminski氏へのインタビュー。2015年にたった1人の記者で始めた同メディアは、いまでは12箇所の拠点を持ち、いまも拡張を考えているとする。プレミアムサブスクリプションの基盤が強く、広告も消費財などが対象となっていない点の強みを語る。

Disruption This Week—–2/5/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年4月27日から2020年5月1日まで。

 

 

英Financial Times、Google News Initiativeと購読制(サブスク)に経験知を有する8パブリッシャーと提携。多くのパブリッシャーに購読制構築のコンサルティングプロジェクトを開始。この時期メディアへのアクセスが急騰しているが、それを購読へと結びつけるニーズに応えようとするもの。

 

 

「メディアにおける経験的価値への転換」。
米Digidayの編集長が、昨今のメディアの苦境につき論説。近年、著名新興メディアの立役者らが続々New York Timesなど老舗に移籍。スケール中心の新興ビジネスモデル勢を老舗が打ち負かす図だ。
つまりメディアには、人間とその経験知の価値が最も重要な資産なのだと主張する。

 

 

「ショッピングモールやスーパーなどに出店している書店も、その意向から休業、時短営業を余儀なくされている。
その一方で、東京書店組合に属する多くの地場書店は営業を続け、客が集中し、売上が伸びているようだ。書店によっては前年の倍の売上になっているとも伝えられてくる。それが学参、児童書の売上増とリンクしているのだろう」。——大手書店チェーンや自粛要請のやり玉に挙げられることを恐れたり、ショッピングモール閉店のあおりを食らっているが、書店はなお機能している。あとは、通勤時に繁盛してきたキオスク経由の売上(それは雑誌や新聞)が心配。

 

 

「各ビデオ会議ツールで.mp4あるいは.mov形式で保存した動画データをそのままAnchorのWebアプリにアップロードするだけで自動的に音声データに変換されるので、あとは通常の音声データとして編集できる」。

——ZoomやMeet、Instagram Live、そしてSkypeなどメジャーと連携できる。グッドアイデア。リモート経由の対談やインタビューをポッドキャスト化するのは良い流れでは? Spotifyでポッドキャストを聴くトレンド、日本にも来るかな。

 

 

Condé Nastら複数メディアを擁し、それらが購読制(サブスク)を強化中のパブリッシャーが、広告単価が下落しているFacebookを使いペイドマーケティングを強化中という話題。Condé Nastの担当者の言では、購読者獲得は、3月前年同月比100%となり、その半分がペイドからという。

 

 

Facebook、ミュージシャンらクリエーターがFacebook Liveを通じて“チップ”を募れるようにすると表明。チップ額の制約やFacebookがマージンを取るのかなど明らかになっていない。同社傘下ではInstagramが同様のサービスを決定。マージンを取らないことも明らかにしている。

 

 

YouTube、昨年のインドおよびブラジルに続いて、米国内においても検索にファクトチェック情報を連動させる。具体的には、外部のファクトチェッカーと提携、彼らの検証情報を用いる。もちろん、パンデミック関連をめぐる多くの誤情報投稿への対応策だ。同社は国際的なファクトチェック団体IFCNへ1億ドルの拠出を発表している。

 

 

【有料購読者向け記事】:
広告市場の急激な縮小の影響が広がっているが、記事は、次に懸念されるのが、広告ネットワークのプレーヤーであるDSP側が、広告主の撤退でSSPへの支払不能になることだとする記事。SSP側では支払を担保する保険に加入するなどの手を打つ動きも現れている。

 

 

新作映画や映画祭の動きが停まり、映画ファンや関係者を嘆かせている。そこでYouTubeが新たな取り組みを開始。カンヌ、サンダンス、そしてNYトライベッカらと組み、オンライン・フィルムフェスティバル「We Are One」を5月末から開催。無料(代わりに寄付を要望)で各種映画を観覧できる という。

 

 

米New York市で移民コミュニティを基盤に約1年前に立ち上がったコミュニティペーパーの試み「Documented」は、人気メッセージアプリWhatsApp上で急成長。重要な情報の共有や質問に記事筆者が答えるなどの親密さを背景に成長。非営利ニュースメディアの創業者に取材した記事。

Disruption This Week—–3/4/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年3月30日から2020年4月3日まで。

 

 

The Telegraphは、英国で最もポピュラーな新聞だが、Web版メディアでも世界トップクラス。さらに、同社が力を入れるのは、(日刊の各種)ポッドキャスト。その役割は、購読増、ブランド向上、そして読者と編集部(記者)を結ぶエンゲージメント強化だと担当編集者が語る。

 

 

【有料購読者向け記事】:
YouTube、今や強力なライバルに育ちつつあるTikTokに対抗すべく、「Shorts」と呼ばれる短尺動画投稿機能(アプリ)を開発中と、米The Informationが、近い筋からの情報と報道。年内リリースを目指しているという。

 

 

「Spotifyのレコメンドシステムの一端を垣間見ることができるサイトをご紹介する。『Every Noise at Once』は、Spotifyが4138種にジャンル分けしたデータを基に、各ジャンルにおける特徴を位置関係で可視化した散布図だ」。

——いろいろ衝撃的な仮説が提示される論。Appleのレコメンドの“脆弱性”(それは、ケースによっては強みにもなるのだが)については、なるほどぉの思い。

 

 

4月2日は、4回目を迎えた「世界ファクトチェック・デイ」だった。4回目は、世界を席巻する新型コロナウイルスをめぐる多種多様、かつ洪水のような情報環境の下で、「医療と科学」、「生活」、「政治」など多面的に、情報の真偽を問う日でもあった。

 

 

「『感染』『外出禁止』といった暮らしに直接かかわるきめ細かい情報への要望。
これに対し、地域経済への影響を手厚く扱うメディア。
そのズレの背景には、地域経済へのダメージが、ローカルメディアの経営に直接的な影響を及ぼす、という点も見逃せないだろう」。——住民(消費者)が求めるのは、目先の安全や自分の生活。一方、新聞が扱う情報は、自分たちの存在に関わり、かつ一般化された不安。そこにギャップとの見立て。物事をどう説明するか、というアジェンダ設定に新聞のクセがあるのだろう。

 

 

「3月23日から始めた外出制限措置後、不動産や飲食などの広告が激減したという。オンライン版の編集は続ける方針で、マイケル・ミラー会長は『未曽有の状況下で雇用を守り、地域にニュースを届けるためには費用削減が急務となっている』とのコメントを出した」。

——昨日も紹介した豪News Corp傘下ローカル紙のオンライン専業化。事態が好転したら印刷版を再開するとのことだが、ここでもデジタル化が数年分一挙に進んだことになりそう。

 

 

創業4年、たった4人でメディアとテクノロジーを組み合わせたプロダクトを、これまた4つリリースした米国の新鋭スタートアップAlpha Group。
なによりもホットなのは、有料購読型テキストメールの仕組み「Subtext」だ。卓見なのは記者個人とのエンゲージメントを商品化する手法。「開封率は90%、退会率は3%。人々が購読を止めるのは“メディア”との関係。記者(や編集者)との関係は、簡単には終わらない」。SMSというローテクをうまく活用する。

 

 

「書店売上は書籍が2%減だが、学校の一斉休校もあり、小学ドリルなどの学参は12%増、学習漫画などの児童書は5%増で、新型コロナによるプラスということになる。
まだ2月の書籍雑誌推定販売金額に、新型コロナの影響は実質的に表われていないといえるかもしれないが、3月にはかつてないマイナスとして現実化するだろう」。——家庭内勉強需要として学参類が急伸したが、今後は徐々にオンライン化されたサービスが浸透するだろう。書店への来店者が減っているとも言われているし、総体として厳しい基調に拍車がかかる。

 

 

ロックダウン下にあるロンドンを中心とした英日刊紙「The i」、在宅で孤立する読者を念頭にインフォーマルな文体でニューズレター(メルマガ)に注力、読者からの反応も高く、購読者数を伸ばしているとする記事。

 

 

米国では、新型コロナウイルス関連情報が駆動するなどして、ケースによっては30%ものトラフィック増を実現するメディアが出現。だが、他方で、それらメディアの運用型広告が、広告価格で10〜20%も下落するケースも。広告主らがウイルス報道を避けているからだとする記事。
過去の事例に懲りたブランドセーフティの取り組みが、いま災いを招いているわけだ。運用型広告では、記事や媒体の品質を弁別できないという事例でもある。

 

 

【ご紹介・有料購読者向け記事】:
米「Business Insider」が、SmartNews US版の急成長ぶりを紹介しています。この3月の1か月の間にも、利用が概ね倍増したとのこと。「BI PRIME」ということで、有料購読者向けなのが残念。