Disruption This Week—–30/4/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年4月26日から2021年4月30日まで。

何度か紹介してきているように、AppleそしてSpotifyが、ほぼ同時に有料購読サービスを開始することになった。記事は、両サービスの特性を紹介するとともに、パブリッシャーがポッドキャストを通じて有料ビジネスを立ち上げるための戦略策定を推奨する。
これまでほぼ無料でオーディオコンテンツを提供してきたパブリッシャーにとっては、換金化へのチャンス。一方、すでに有料購読制を築いているパブリッシャーが、オーディオから収益を挙げるためには工夫が必要ということになる。
カナダの老舗新聞社Globe and MailのCEOであるメディアのベテランPhillip Crawley氏、同社のデジタル購読者獲得(17万人に到達)で効果をあげる分析ツール「Sophi」について述べる。「10年前の編集部だったら、機械に指示されるなんてごめんだったろう」。
こちらも「クリエイターエコノミー」、というか「ファン向けビジネス」の話題。セレブやアーティストなどのファン向けコミュニティサイトをホスティングする英OnlyFans。ユーザ数は1億2,000万人に。コロナ禍を背景にブーム。20年は収益は前年比550%に成長したと紹介する記事。
「Mighty Networksでビアンチニ氏(=創業者兼CEOの)は、会員制コミュニティ、イベント、ライブオンライン学習を基礎とする『クリエイター中流階級』の構築を目指す。
『基本的に私たちのプラットフォームでは、オンラインショップを開設するようにコミュニティを立ち上げることができます』」。

——こちらも「クリエイターエコノミー」関連の話題。「クリエイター中流階級」と面白いコトバを用いている(英語記事でも、”Midldle Class”だ)が、要はクリエイター自身が稼ぎのために自ら労を執る意思をもった層にツールやプラットフォームを提供していこうというビジネスだ。

【有料購読者向け記事】:
米The Informationが「クリエイターエコノミー」ニューズレターを創刊。第1号ではClubhouseで試行運用がスタートしている「チップ制」などの話題。このチップ制については、テスト参加者の「会話が弾んでいるときに、チップを要求するのは気まずい」との声が紹介されている。
【有料購読者向け記事】:
「アップルは現在、アップストアの検索ページにある『あなたにおすすめ』の欄に2つ目の広告枠を追加することを計画している。関係者の1人によると、この新たな枠は4月末までに導入され、広告主は個別の検索に対してではなくネットワーク全体でアプリを宣伝することが可能になるという」。

——Appleは実は広告事業も営んでいる。特に有力なのは、App Store内の広告だ。プラットフォーマが、自らもプルダクトを提供し、あまつさえそのストア(Googleで言えば検索結果)のランキングを支配し、そこに広告を効果的に配置するという行為。

【全文閲読には要購読】:
「もう1つの問題は、GPT-3がネット上で見つけた偽情報や偏見の大部分を吸収し、要求に応じて再生産してしまうことだ。GPT-3を開発したチームは、GPT-3についての論文で次のように述べている。『インターネットで訓練したモデルは、インターネット規模のバイアスを抱えています』」。

——GPT-3が抱える別の問題は、膨大なデータを膨大な計算パワーで処理することのコストとエネルギー消費の問題。ただし、こちらは技術の漸進的な進化で解消されるのだろうが。

Reuters Institute、「Trust in News Project」(ニュースへの信頼性(獲得)プロジェクト」の2回目の調査結果を公開。読者によって信頼性の概念が分岐していること、発信者がいう倫理性や公平性は必ずしも考慮されていないことなどが明らかになったとする。
「規制案は…警察などによる“リアルタイム”の顔認識の使用は原則として禁止している。
だが警察などの法執行機関以外の、情報機関などを含む政府当局、さらには企業による“リアルタイム”の顔認識も禁止対象とはなっていない。
さらに、録画した顔画像を事後的にデータベースで照合するという、“リアルタイム”ではない用途は禁止対象になっていない」。

——EUでは、AIの無制限な利用について法的な規制措置が採られようとしている。先進的な動きだが、その内実では随所に例外(抜け穴)が織り込まれているという。難しいテーマだが、この規制の枠組みや適用事例には注意を払っていく必要がある。

英Press Gazette、近日中に有料化サイト(ペイウォール)を立ち上げるReutersのCMOにその経緯を取材。Reutersサイトの読者は、ニュース速報を求める層と、自身の業務などに関わる深いニュース解説を求めるプロの組み合わせだという。それらに高品質な情報提供をするという。
【ご紹介】:
「Media×Tech」から新着記事です。今回のテーマは、コンテンツマーケティングをめぐるオピニオンです。ぜひご一読を!

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