Disruption This Week—–3/4/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年3月30日から2020年4月3日まで。

 

 

The Telegraphは、英国で最もポピュラーな新聞だが、Web版メディアでも世界トップクラス。さらに、同社が力を入れるのは、(日刊の各種)ポッドキャスト。その役割は、購読増、ブランド向上、そして読者と編集部(記者)を結ぶエンゲージメント強化だと担当編集者が語る。

 

 

【有料購読者向け記事】:
YouTube、今や強力なライバルに育ちつつあるTikTokに対抗すべく、「Shorts」と呼ばれる短尺動画投稿機能(アプリ)を開発中と、米The Informationが、近い筋からの情報と報道。年内リリースを目指しているという。

 

 

「Spotifyのレコメンドシステムの一端を垣間見ることができるサイトをご紹介する。『Every Noise at Once』は、Spotifyが4138種にジャンル分けしたデータを基に、各ジャンルにおける特徴を位置関係で可視化した散布図だ」。

——いろいろ衝撃的な仮説が提示される論。Appleのレコメンドの“脆弱性”(それは、ケースによっては強みにもなるのだが)については、なるほどぉの思い。

 

 

4月2日は、4回目を迎えた「世界ファクトチェック・デイ」だった。4回目は、世界を席巻する新型コロナウイルスをめぐる多種多様、かつ洪水のような情報環境の下で、「医療と科学」、「生活」、「政治」など多面的に、情報の真偽を問う日でもあった。

 

 

「『感染』『外出禁止』といった暮らしに直接かかわるきめ細かい情報への要望。
これに対し、地域経済への影響を手厚く扱うメディア。
そのズレの背景には、地域経済へのダメージが、ローカルメディアの経営に直接的な影響を及ぼす、という点も見逃せないだろう」。——住民(消費者)が求めるのは、目先の安全や自分の生活。一方、新聞が扱う情報は、自分たちの存在に関わり、かつ一般化された不安。そこにギャップとの見立て。物事をどう説明するか、というアジェンダ設定に新聞のクセがあるのだろう。

 

 

「3月23日から始めた外出制限措置後、不動産や飲食などの広告が激減したという。オンライン版の編集は続ける方針で、マイケル・ミラー会長は『未曽有の状況下で雇用を守り、地域にニュースを届けるためには費用削減が急務となっている』とのコメントを出した」。

——昨日も紹介した豪News Corp傘下ローカル紙のオンライン専業化。事態が好転したら印刷版を再開するとのことだが、ここでもデジタル化が数年分一挙に進んだことになりそう。

 

 

創業4年、たった4人でメディアとテクノロジーを組み合わせたプロダクトを、これまた4つリリースした米国の新鋭スタートアップAlpha Group。
なによりもホットなのは、有料購読型テキストメールの仕組み「Subtext」だ。卓見なのは記者個人とのエンゲージメントを商品化する手法。「開封率は90%、退会率は3%。人々が購読を止めるのは“メディア”との関係。記者(や編集者)との関係は、簡単には終わらない」。SMSというローテクをうまく活用する。

 

 

「書店売上は書籍が2%減だが、学校の一斉休校もあり、小学ドリルなどの学参は12%増、学習漫画などの児童書は5%増で、新型コロナによるプラスということになる。
まだ2月の書籍雑誌推定販売金額に、新型コロナの影響は実質的に表われていないといえるかもしれないが、3月にはかつてないマイナスとして現実化するだろう」。——家庭内勉強需要として学参類が急伸したが、今後は徐々にオンライン化されたサービスが浸透するだろう。書店への来店者が減っているとも言われているし、総体として厳しい基調に拍車がかかる。

 

 

ロックダウン下にあるロンドンを中心とした英日刊紙「The i」、在宅で孤立する読者を念頭にインフォーマルな文体でニューズレター(メルマガ)に注力、読者からの反応も高く、購読者数を伸ばしているとする記事。

 

 

米国では、新型コロナウイルス関連情報が駆動するなどして、ケースによっては30%ものトラフィック増を実現するメディアが出現。だが、他方で、それらメディアの運用型広告が、広告価格で10〜20%も下落するケースも。広告主らがウイルス報道を避けているからだとする記事。
過去の事例に懲りたブランドセーフティの取り組みが、いま災いを招いているわけだ。運用型広告では、記事や媒体の品質を弁別できないという事例でもある。

 

 

【ご紹介・有料購読者向け記事】:
米「Business Insider」が、SmartNews US版の急成長ぶりを紹介しています。この3月の1か月の間にも、利用が概ね倍増したとのこと。「BI PRIME」ということで、有料購読者向けなのが残念。

Disruption This Week—–27/3/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年3月23日から2020年3月27日まで。

 

 

「Mozilla(モジラ) は、Firefoxブラウザに組み込まれたトラッキング保護機能と、Scrollによって提供される広告のないブラウジング体験を組み合わせた、Firefox Better Web with Scrollと呼ばれる新しい取り組みを発表した」。

——両社が調べた結果(記事で紹介されている)、消費者は広告を気が散るものと見ている、パブリッシャーをサポートしたいと思っており、広告ブロックに否定的、非営利団体の取り組みに好感している。鵜呑みにはできない要素はあるが、消費者の意向から目を背けないようにしたい。

 

 

英Financial Times、プライベートメッセンジャーアプリTelegramを使い、読者に新型コロナウイルス関連の掘り下げたニュースを、平日3本まで提供。FTは極めて厳格なペイウォール制を敷いているので有名だが、このサービスは無償だという。

 

 

英BBC、1月に発表したばかりの2022年内までに450名削減というリストラ計画を、中断。コロナウイルス禍でのニュース需要に応えるためと、同社トップのTony Hall卿が、スタッフらに向けアナウンス。
パンデミック下でのメディアの生態系は、リストラ、賃金引き下げがある一方、サブスク購読者が伸びたり、雇用削減が一転、この記事のように雇用を維持するなど、混沌のありさまだ。

 

 

「ウイルス感染状況が特に深刻な国の多くで、メッセージ利用が先月50%以上増えた。イタリアではメッセージアプリを使う時間が70%増えている。
また、3人以上が参加するグループでのやり取りは、イタリアで先月1000%超増えた」。——この時期、Facebookは、コミュニティ活動というよりメッセージングで躍進中ということらしい。

 

 

米国では新型コロナウイルス禍は、新興メディアにも甚大な影響へ? BuzzFeedは、多くのスタッフの給与を段階的に引き下げを行うと、スタッフ宛てにメール。削減幅は、低給与者には軽く、幹部級には重く割り当てるという。

 

 

「そもそもインターネット広告費の中心を占める、『検索連動型広告』は日本ではGoogleとYahooが寡占している市場だと言われていますし、『ソーシャル広告』はYouTubeやツイッター、Facebook、LINEなどのプラットフォーム企業に落ちる広告費」。

——全体に納得感がある。が、やはり数字については、厳密に分かっていない点が多い。ディスプレイ型広告でも運用型であるケースが大きくなっている(純粋の手売りはもっと小さい可能性がある)、一方で、アドセンスでは媒体社に対して還元される。徳力さんが書かれているより状況は深刻だという理解も、逆にマイルドだということもあり得そう。

 

 

2016年に印刷版を完全に廃止、オンライン専業に徹転じた英「the Independent」が3期連続で黒字。16年以降の売上は倍増。会長John Paton氏が興味深い意見や事実を説明。成功の最大要因は「印刷コストをなくしたこと」。また、ペイウォール制を敷くが、広告が最大の収入源であることは、チャートでも分かる。

 

 

Digiday Research、米国の95メディアの幹部に今週尋ねた調査を公表。それによれば、88%のメディアが今年の売上計画を下方修正せざるを得ない状況に。4割近くがレイオフも計画。

 

 

「過去2年程度をかけて進めてきたこの取り組みは、これまで紙の新聞の発行スケジュールに合わせてきた記事の出稿・編集作業を、電子版に読者が集まる朝、昼、夕のピークタイムに合わせるというものです」。

——新聞の長い歴史を背負った仕組みを変化させるには、大きなエネルギーを伴っただろう。

 

 

米国では、多くのメディアが新型コロナウイルスをめぐる報道や対策情報で、大幅なアクセス増を稼いでいるが、ブランドセーフティ対策で使われる広告監査サービスが、コロナウイルス関連キーワードやイメージのある記事を一様にブラックリスト化してしまい、収益につながらないとメディアの不満が噴出。

 

 

【ご紹介】:
日経MJでの月一連載が、日経電子版に掲載されました。よろしければどうぞ。➡ 働き方が10年先へ!? 遠隔会議、アバターで議論沸く

 

 

【ご紹介】:
「ニュースは、新しい気晴らし」。米Axiosが「ニュース」メディアやアプリへ需要高まっていることをデータで説明しています。SmartNewsのダウンロードもこの風を受けてか急増しています。

 

 

【ご紹介】:
新型コロナウイルスへの情報需要が高まる米国で、ニュースアプリの「SmartNews」と「News Break」がダウンロードを急増させていると、アプリ関連データ調査のApptopiaが述べています。

Disruption This Week—–20/3/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年3月16日から2020年3月20日まで。

 

 

「より大きな論争となっているのは『正当な利益』だ。企業はユーザーデータを利用するにあたって、正当な利益というGDPRの法的要件を満たすことを義務付けられている。具体的には、社内で長期的なテストを実施したことを証明し、個人がデータを収集されない利益より企業がデータを収集する利益のほうが上回っていることを確認しなければならない」。

——上記引用部分をめぐる会社とプラクティスの積み上げにも、もちろん興味があるが、もう一つ重要な点が。本件には、アクティビストらの調査と告発が関連しているということ。こちらもこれからの時代に注視すべき現象だ。

 

 

「日々、新型コロナウイルスについて、さまざまな情報が錯綜していますよね。そんな中、『情報疲れ』に陥っている人は多いのではないでしょうか。
『いろいろな情報を追うことに疲れたから、このページだけ毎日見よう』と感じてくださった方もいらっしゃるのだと思います」。——これ、すごく示唆のある発言。その他の話題も含めて、学びの多い記事だ。

 

 

ファクトチェック・イニシアティブも参加している、世界のファクトチェック団体が連携した「新型コロナウイルス」対策の取り組みについて、取りまとめのInternational Fact-Checking Network(IFCN)のディレクタが現況を説明。
世界45か国100超のファクトチェッカが参加とする。一方で、グローバルな事象なので、各国で同じ問題を調査するなど、無駄も生じている。より連携をグローバル化する必要もある。

 

 

「我々がユーザー調査で学んだもっとも重要な事実は、表示される情報の量に人々がただただ圧倒されているということだ」…「我々が作っているニュースコンテンツを気楽に利用できるものにしなければならない」。

——大小さまざまな示唆が含まれる論。引用箇所は確信度の高いユーザが来訪するトップページを、どのようにすると、良い体験を継続的に与えられるかというヒント。

 

 

「公開前の平均と比較して同サイトのPVは約10倍、UBは約2~3倍に伸びた。特に女性ユーザーが増加した他、学生のアクセスが増えた影響からかユーザーの平均年齢が下がった印象もあるという。
同社では、これをきっかけに若年層の読者獲得に一層取り組む考えだ」。——有料が当たり前のメディアが、ある日突如として無料公開。そこで得られたアクセスは、いずれ有償の基盤へと転換するか? 重要なマーケティング上の実験。結果を待たなければならないが、新規読者との出会いを創りだすのも、それを支払をともなう支持層へと転換するのも、メディアはいずれも取り組まなければならない。

 

 

「『日本経済新聞 電子版』の有料会員数が70万人を超えました。2010年3月に創刊し、まもなく10年を迎えます。当初は30~50代のビジネスパーソンを中心に有料会員を増やしてきましたが、近年は20代を中心とする若年層の読者が増え、成長をけん引しています」。

——さりげない筆致だが、いろいろ興味深い挑戦や傾向が語られている。独に20代読者が増えているのは、たんに「電子版だから」というだけでないのだろうが、大きな収穫だろう。

 

 

昨年9月に、2人の有名ジャーナリストを擁して立ち上がったニューズレター(メルマガ)&ポッドキャストメディアの米「The Dispatch」、広告に頼らず購読料収入がメインだが、早くも有料購読者1万人、収入100万ドルに到達との報道。何ともびっくりのスピードだ。ちなみに、メルマガ配信基盤「Substack」が親会社となってのマイクロメディアの試み。

 

 

米国内コロナウイルス禍の発信源近くシアトル(ワシントン州)をカバーするSeattle Times、150名のスタッフを全員在宅態勢とする一方、総力を挙げてパンデミック状況の報道を続ける。その光景を取材した記事。BCP下の報道態勢の事例としてスタディしていく必要がある。

 

 

調査報道メディア「The Intercept_」、動画投稿アプリTikTokの投稿監視担当者向けマニュアルなどの内部文書をスクープ。「醜い存在」「貧困者」「スラム街」「身体障害者」映像を排除すべく細かい定義や「国家の栄誉」の侵犯や「警察の動向」を伝えるのも直ちに排除とされる。

 

 

「筆者の注目点は、出版が文字出版から音声出版を派生させたように、今後も出版の複合化と独立化による発展(新市場創造)が可能であり、それによって出版が変わると考えている。これまでは『在来の業態』『在来のフォーマット』を前提とするあまり、デジタル・メディアの市場開拓が忘れられれてきたと考えられるからだ」。

——ストリーミングとサブスクのいずれか、あるいはその組み合わせが、音楽や映像以外のメディア分野に可能性をもたらすか、自分にとってもウォッチし続けるべきテーマ。買い切りの時代が終焉したのだとすれば、出版と流通にはインパクトはあまりに大きい。

 

 

【ご紹介】:
私も編集に携わる「Media×Tech」で、また新たな記事を公開しました。シリーズで進めている「デジタル人材戦略」、日経新聞に続いて、今回はnoteを推進するピースオブケイクです。CTOの今さん、HRの北上さんに聞きました。ご一読を。

 

 

【ご紹介】:
私も編集に携わっている「Media×Tech」が新たに記事を公開しました。Googleがデジタルテクノロジーを駆使してジャーナリズムをサポートしようというGoogle News Lab活動の紹介です。執筆は同社フェローの井上直樹さんです。

国際協力プロジェクトを開始し、1つ目の成果が出ました

FIJ|ファクトチェック・イニシアティブ

 

 

【ご紹介】:ファクトチェック・イニシアティブが、各国のファクトチェック団体と協力して進める「国際協力プロジェクト」が動き出し、成果も生じてきました。

Disruption This Week—–13/3/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年3月9日から2020年3月13日まで。

 

 

メディア業界の調査・コンサル企業twipeが、“現代のニュースメディアが持っている読者との障害”を3つ挙げて解説。その最たるものが、“登録の壁”。GDPR/CCPAが前提となるメディア界では、読者の明示的な合意が必要で避けて通るわけには行かない。これをいかにスムーズに通過するかがメディアにとり重要だ。

 

 

米国の大学の動きを伝えたが、メディア業界でも影響が生じている。例年、5月には広告主を集めて新番組などのプレゼンを大規模に行うのが通例だが、NBCUniversal、CBS、そしてWarnerMediaのプレゼン会合「アップフロント」が非開催に。一部ではオンラインへ移行するという。

 

 

英ヨークシャー地方のローカル紙「The Rotherham Advertiser」は、他のローカルメディアとともに、オンラインでの“マイクロ・ペイウォール”で副次収入を得る動きを開始。デジタルウォレットAxateを使って、1日当たり最大でも40ペニーという超低額な課金を試みる。

 

 

「ダークパターンは聞いたコトがない怪しいサービスだけがしているのではなく、FacebookやAmazonといった誰もが知っている大企業でも実践されていることがあります」。

——データからユーザーを理解することの先には、コンバージョンにつながってしまうユーザ誤操作を、わざと施すなどの悪手もある。スマホではつい指がタップしてしまいがちなボタンの配置にするなどがある。いずれもの言わぬユーザに代わって、アクティビストらがこれらを指摘する時代に入るだろう。

 

 

創刊100年近い老舗メディア企業The Reader’s Digest Associationは、2度の倒産からいかにして“デジタルファースト”の現代的メディア企業へと復活したか? 「リーダイ」ブランドに支えられてきた同社は、いまや読者の1/3はミレニアル世代だという。記事は新任CEOを取り上げる。

 

 

2019年初には広範なメディアリストラの嵐が生じたが、挑戦は止まらない。また大きなメディアスタートアップの話題。NBC NewsやMSNBCなどで知名度の高いJohn Heilemann氏、WIRED創業に関与したりした起業家John Battelle氏が組んだ「The Recount」。政治などに動画で切り込む。あえて、純粋な機関投資家からの出資は絞り(Union Square Ventures)、大手メディア(ViacomCBSその他)との資本傘下をともなう提携を実施。

 

 

読者からの収入に焦点を当てようとするメディアは、「製造業モデル」から「サービスプロバイダモデル」へと、その本質を転換しなければならないとする論説。そのために自問すべきとして、7つの問いを挙げる。
1: What content is your audience willing to pay for?
2: Is the market big enough for what you want to do?
3: What is your acquisition strategy?
4: How can you make the sign-up process as simple as possible?
5: How can you build habit and reduce churn?
6: What role can technology play?
7: What might this mean for your work culture?

 

 

ポッドキャストに特化した調査および広告代理店業の米Podtracが、2020年2月時点調査のポッドキャストパブリッシャーTop.15およびタイトルTop.20を公開。数百タイトルを有するパブリッシャーもあれば、NYTのように10タイトルで大きなオーディエンスを得ているところもある。

 

 

「7万5000部以上を発行する40紙あまりのリストのトップはUSA Todayで140万部ほど。次いでウォールストリートジャーナル、ニューヨークタイムズという並びです。
米国の日刊新聞はローカル紙を中心に数千種類が発行されていると言われていて、日本のように圧倒的な規模を誇る全国紙はありません」。——Benton氏のツィートを見ると、この種の情報を取得するのは驚くほど難しかったという。ABC公査のようなものがないのか、はたまた新聞社が部数発表を渋っているのか。

同意管理プラットフォーム(CMP)

インターネット広告のひみつ – ブログ

 

 

「同意管理プラットフォーム(=CMP : Consent Management Platform)の分野では、すでに電通系や博報堂系の動きがある。電通系のマイデータ・インテリジェンスは、トレジャーデータとScalarと協業して、同意管理サービスを3月から開始する。博報堂系のデジタル・アドバタイジング・コンソーシアムは、ソースポイントと提携して同意管理サービスを昨年から提供している」。

——個人データを、さまざまな利用ポリシーをもつサービスの要求に応じて提供する煩雑さを管理する仕組みに、これから注目が集まる。まあ、Google Sandboxが本格スタートすれば、それに収れんしてしまうかもしれないのだが。

 

 

【ご紹介】:
SmartNews US版が取り組む「ローカルニュース」へのアプローチが取り上げられています。

Disruption This Week—–6/3/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年3月2日から2020年3月6日まで。

 

 

「編集や営業などの業務を一人でこなす『ひとり出版社』が増えている。なかでも気を吐くのが、2017年設立の百万年書房。話題作を相次ぎ出版し、若者の新しい働き方をつづった『しょぼい喫茶店の本』は約1万部を発行している。大手出版社から独立した代表の北尾修一は『売れ筋は追わない』。数十年先も売れ続ける本作りにこだわり、出版業界に新しい波を起こそうとしている」。
返品させない 数十年売れる本 日経MJ 2020/03/06

 

 

「毎年ごとのアニュアルレポートを調べてみて驚いた。ニューヨーク・タイムズ・カンパニーでは、二〇〇〇年には一万四〇〇〇人いた正社員の数は、二〇一三年には三五二九人にまで減っている。
だから、日本の新聞社もリストラをしろ、という単純な話をしようとしているのではない。ニューヨーク・タイムズは日本で言ういわゆる『リストラ』だけで正社員数が減ったのではない」。——『2050年のメディア』著者による、著書に書かれていない論。興味深い。

 

 

「ポストケーブルテレビ時代にスクリーンエンターテインメントを消費してきた人たちは、決まった時間に番組が『放送されている』という感覚を持ち合わせていない。けれども、一連のメディア理論では、テレビ番組を編成するときに常にいちばんの目標とされていたのは『時間という無形のものにかたちを与えること』だったと言われている」。

——興味深い議論。NetflixやAmazonに自分はまだはまりこんでいないのだが、レコメンデーションには時々イライラさせられる。記事は、要するにTVのようにシーケンシャルに番組を見せてくれる体験を期待しているようだ。

 

 

【ご紹介】:
Super Tuesdayの開票が進んでいる。SmartNews US版ではさまざまな情報が一覧できる。開票状況の進ちょくもだが、各候補をめぐる情報もドリルダウンできる。
日本版SmartNewsを使っている方であれば、設定(歯車アイコン)から「各国版」で「アメリカ合衆国」を選択すれば、瞬時にUS版に切り替わる。(日本版に戻すのも、同じ操作で「日本」を選ぶ)

 

 

先日も、イスラエル発のメディア企業Minute Mediaを紹介した。同社はCMSから動画プレーヤーまでと数々のテクノロジー層を自前で構築。その上で買収したメディア群を運用する。と同時に、他メディアにもこのソフトウェア群をライセンス。総収入の半分をB2B事業で稼ぎ出すとする記事。

 

 

購読制スポーツメディアで新たな“進撃の巨人”をめざす米「the Athletic」。創業者らが既存メディアを否定する乱暴な発言でも有名だが、今度は英国へ進出。著名ライターらに年収数千万円、ボーナス数百万円といったオファーを次々と。フリーランサーライターには夢のような話だが、「カルトみたいな説得で、信じられない」との声も聞こえてくる。

 

 

「ディープフェイクを規制しようという動きも起きていて、例えば米カリフォルニア州では昨年、ディープフェイク規制に関連する2つの法案が可決されました。その1つは、選挙が行われる場合、その前の一定期間(60日間)に政治家を対象としたディープフェイク・コンテンツの制作・配布を違法とするというもの」。

——映像の編集という、すでに頻繁に行われている事例にまで敷衍した記事。こうなると、編集に対する倫理性を問うぐらい。まずは映像合成とその目的などに線引きし、法的にもその責任を問えるようにしたほうがいい。

 

 

元Vine共同創業者らが改めて創業した短尺動画投稿アプリ「Byte」、初期に登録した(100名までを対象)動画リクエーターに総額25万ドルを支払うと発表。30日間の視聴数などに応じて案分する計画だ。

 

 

米国を中心に世界的規模の掲示板サイト「Reddit」、年1回の「Transparency Rport(透明性リポート)」を公開。同社自体と、個々のコミュニティ(板)を運営するボランティアによる独特の投稿監視と削除ポリシーなどを解説する興味深い資料だ。

 

 

「(2020年1月の)書籍の微増は前月の大幅減に加え、返品が減少したこと、雑誌のうちの月刊誌の微減は
コミックス『鬼滅の刃』全巻の重版の影響による。
2月はコロナウィルスの感染拡大もあり、出版業界にどのような影響を及ぼしたのであろうか」。——自分には、大型クルーズ船で旅行する機会は過去も未来もないはずだが、もし自室や自宅に“軟禁状態”になったら、Kindleで耽読だと思っている。市場にそのような影響は生じたろうか?

 

 

【ご紹介】:
昨日紹介した「スマートニュース100億円調達の裏側、キーマン3氏が語る決意と勝算」の「後編」が公開されました。特にGCPの今野穣氏には「シリーズA」からお世話に。コメントも味わい深いです。

 

 

【ご紹介】:
スタートアップのファイナンスと成長戦略を詳細に分析、リポートする「INITIAL」が関係者への取材を経てスマートニュースの成長と米国展開を論じています。

 

 

【ご紹介】:
先日放映されたNHKクロ現プラス「あなたのニュースで社会が変わる~信頼のジャーナリズム~」の書き起こし版。西日本新聞「あな特」をはじめ数々の見どころがあります。スマートニュースやJIMA(インターネットメディア協会)関係者が出演しているので「ご紹介」としますが、全編興味深い内容です。