Disruption This Week—–2/12/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年11月28日から2022年12月2日まで。

Andreessen Horowitz's buzzy tech publication Future is shutting down
【有料購読者向け記事】:
最大手の投資会社米Andreessen Horowitzが2021年6月に開設したテクノロジー特化の専門メディア「Future.com」が閉鎖に。プラットフォームやテック系企業に徐々に批判的な立場へと傾く商業ジャーナリズムに業を煮やしたオウンドメディア企画で、開設当時のインパクトは良くも悪くも大きかったが、あっけなく終えんへ。この数か月、記事の更新が途絶えていたという。
https://www.businessinsider.com/a16z-future-closes-staff-exit-2022-11
アマゾン、「Echo Show」でオリジナルのお話絵本が作れる新機能「Create with Alexa」
「『アレクサ、お話を作って』と話しかけ、指示に従い『宇宙探検』『海中』『魔法の森』などの舞台、登場キャラクターの名前、『ばかばかしい』『幸せ』『神秘的』などの雰囲気を指定する。すると、5行から10行の文章と、5枚の絵で構成された物語が作られる。同じ設定で制作しても、異なる物語になるという」。

——文字どおりの“子どもだまし”と見るか、子どもにプログラミングを教えるのと同じぐらいのインパクトがあると見るか。自分は、ここに、“ジェネレーティブAI”のパワーを注ぎ込めば、すごい幼児巨匠が生まれるような気がしている。

MAU月間6,000万のメディアパワーを有するLGBTQ+向けメディア英「PinkNews」。LGBTQ+読者に向けられ続けたヘイトに対抗し、“気分の上がる”ニュースだけを表示するパーソナライズ(フィルタ)機能を提供開始。ニュース忌避現象への解ともなるか?
Washington Post launches “Newsprint”: Personalized interactive feature revealing content subscribers enjoyed most | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
「この機能は、購読者の過去のニュースに対する興味や、購読者の読書習慣が他の人と比べてどうであるかなど、パーソナライズされた様々な洞察を表示します。まず始めに、一部の購読者は、自分専用の『ニュースプリント』にリンクしたメールを受け取り、自分の『1年間のニュース』の概要を確認することができます」。

——米Washington Postが読者のパーソナリゼーション・サービスにトライ。明示的に読者がオプトインをして、自身の閲読傾向を統計化したり、他の閲覧者との比較で“気づき”を提供するという。WaPoが求めるのは、これらによって、閲覧時間を増やしていく方向だろう。

Your Key Questions Answered: Media Moments 2022 - Interhacktives
Media Voicesが例年行うメディア関連トレンドを語る「Media Moments」2022年版が公開。トレンドの一つとしてニューズレターをあげる。SubstackやAxiosがこれで米ローカルニュースに希望をもたらしたと。
また、オンライン出版協会では会員の平均購読料収入が15%増となったとする。これは、サードパーティCookieの終焉から読者エンゲージメント重視への転換でもたらされたという文脈で説明している。
https://www.interhacktives.com/2022/11/30/media-moments-2022-key-questions-answered/?
出版状況クロニクル175(2022年11月1日~11月30日) - 出版・読書メモランダム
「2021年の『携帯電話通信料』と『インターネット接続料』はそれぞれ10,424円、2730円で、合わせて13,154円である。『書籍』『雑誌』の963円に対して、13倍の支出となり、出版物が占めていた社会的役割が失墜してしまった現実をあからさまに照らし出している」。

——今月の「出版状況クロニクル」は読みどころが多い。国文社の廃業は、個人的な想いがいろいろとある。それはともかく、引用箇所は、わが国生活者の「有料ベースの」情報消費の仕方の変遷として、興味深いものがある。実はこの背景にテレビの時間消費が無量であるために隠されているし、オンラインコンテンツも同様と考えるからだ。情報消費における支出は「時間ベース」の視点を交えないと実態は見えづらい。

Why Shutterstock is betting on generative AI for the future of stock images
レンタルフォトのシャッターストックは、テキストベースの「プロンプト」を入力することで、コンピュータが作ったユニークなデジタル画像を生成できる新たなイノベーション「ジェネレーティブAI」の活用実験を開始した。遂に機械生成まで作品の品ぞろえを強化したことに。
「創造するAI」が進化 テキストからついに動画を生成
【有料購読者向け記事】:
「グーグルは説明会で、PhenakiとImagen Videoを組み合わせ、長文のストーリーから動画を出力させた例を見せた。その他にも多数の『創造するAI』を紹介した。キーワードを入れると、小説のような文章の一節を出力してくれる」。

——数行程度の簡単なテキストでヒントを入力すれば、驚くような静止画像が出力される、ということで世を驚かせた「創造するAI」(ジェネレーティブAI)技術。それもつかの間、今度は動画も生成してくれるという。ワクワクさせられるが、「ディープフェイク」の“超進化版”が続々誕生すると思えば、恐怖のシナリオでもある。

Post News, a Twitter alternative, gets funding from a16z
著名な投資ファンドAndreessen Horowitzの出資を得、著名な学者Scott Galloway氏やジャーナリストKara Swisher氏らを顧問に据え、Twitterオルタナティブ「Post News」がスタート。商業コンテンツを記事単位の小額課金の手法で提供するというアプローチを採る。
【マンガ業界Newsまとめ】ウェブトゥーン各社、映像化、業務提携、収益還元、受託専業など展開加速中 等|11/27-079|菊池健|note
「出版社としては、日本で一番デジタルコミックを販売しているであろう集英社がそのデータをしっかりみていこうとしている取組と言うことで、マイクロソフト社のサイトに事例紹介されていました。
Azureとは、サーバー利用を中心とした様々なツールを活用できるマイクロソフトのクラウドサービスです。この分野ではamazonのAWSが圧倒的にシェアを持っています」。

——いつも勉強になる菊池健氏の業界ウォッチ。感じることは、マンガ(コミック)業界でDXが進んでいること。Webtoonが起爆剤となって、世界的な需給インバランスが生じており、その解消のためにも、制作インフラや業界再編が生じていると理解できる。

「メディアイノベーターズ 未来を拓くための記録」Kindle版を発刊しました - #JCEJ 活動日記
【ご紹介】:
「2021年の5月から1ヶ月間にわたり開催したリレートークイベント『ジャーナリスト図鑑をつくろう!』を再編集し、メディア激動の10年を実践者として切り拓いてきた25人による『時代の証言』を記録しました」。

——Kindle版で入手できるようになりました。私も「時代の証言」というものに参加しています。よろしければご一読を。

データアナリストが見たONA〜世界の編集者はどれくらいGoogle Analyticsを使っているのか? - Media × Tech
【ご紹介】:
Media×Techからの新着記事です。SmartNewsのデータアナリスト有野寛一が見た世界最大級のメディア関係者向けイベント「ONA22」リポートです。ぜひご一読を。
JIMA : Internet Media Awards 2023ーあなたの心と社会を動かした、信頼のおけるコンテンツを教えてください。Internet Media Awards 2023 開催!12月1日(木)より応募受付開始
【ご紹介】:
2023年もやります。JIMA主催「Internet Media Awards」。2022年中(2022年1月1日〜12月31日)に公開されたコンテンツ作品または活動/信頼性のある情報をわかりやすく正しく世の中に伝え、社会をよりよい方向に導いている作品または活動を世に伝えていきます。

Disruption This Week—–25/11/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年11月21日から2022年11月25日まで。

Knowing the news: How Gen Z and Millennials get information on essential topics
AP通信と米国報道協会が協力、米国16歳から40歳(Z世代・ミレニアル世代)がさまざまなテーマのニュースとどう接触しているのか多角的に調査したメディアインサイト・プロジェクト概要。「難しい(ハード)ニュース」「使える(役立つ)ニュース」などの分類が参考となりそうだ。
【コラム】ツイッターが日本で見い出した価値、イーロン・マスク氏は守れるか-ガロウド
「イーロン・マスク氏によるツイッター買収について議論はあるが、マスク氏には正しい点が少なくとも一つ存在する。ツイッターが『ニュースのオープンソース化のようなものだ』という認識だ…(日本では)ツイッターは情報共有や避難所探し、安否確認、危険時の救援要請のために利用された」。

——Twitterをめぐり情報の公共圏を考えるようなことも、日本ではずいぶん以前から語られてきた。いま、マスク氏によって思い出されるという皮肉。

コンテンツを自動生成するAIに「著作権」の課題、その命運を握るかもしれない集団訴訟の中身
「(GitHub)Copilotのライセンスでは、コードにはクレジットのような帰属の表示が義務づけられている。これに対して訴訟を起こしたプログラマーたちは、ライセンス下にあるオープンソースプログラムをCopilotが複製する際にGitHubが帰属を示しておらず、著作権を侵害していると主張している」。

——GitHub Copilotは、記事が解説するように、プログラマが書き始めたコードをAIが補完してプログラム全体を生成する“創造的なAI”の応用事例。Copilotはその利用にクレジットを求めるが、そもそもこの技術自体、膨大なプログラマらのオープンなコードを学習したことにより作り出された(とクレジットを明記もしていない)という不満や批判があり、これが集団訴訟に繋がっている。先に紹介したStable Difusionの事例と同様、ジェネレーティブAIが引き起こす社会的インパクトが広がろうとしている。

Stable Diffusion made copying artists and generating porn harder and users are mad
最もホットな分野、ジェネレーティブAIの代表格Stable Diffusionが新バージョン(Ver.2)がリリースされた。各種機能改善が図られたのは当然だが、話題はポルノ系の出力や特定アーティストのタッチ模倣が抑えられたことだ。これが一部マニアらの不満を呼んでいるとの記事。
Stable Diffusionが法令遵守や公序良俗問題にどう対処していくかは、今後のこの分野の発展を見通す上で重要だろう。
New product thinking resource for newsrooms has launched
報道系メディアで“プロダクト指向のメディア”を考える人々のコミュニティ「News Product Alliance」(NPA)は、メディア関係者向けに300以上のオープンな教材を集めたライブラリを公開したとする話題。
教材のテーマは、読者エンゲージメント、多様性と包括性、リーダーシップと人材管理、ビジネスモデルと収益化、製品設計、技術など多岐にわたる。Google News Initiative(GNI)の支援を受けたプロジェクトだ。
Media layoffs spike amid recession fears
調査会社Challenger, Gray & Christmas社調べでは、米メディア業界では今年10月までに3,000名がレイオフされ、それは今後も続くとされる。先ほど紹介したDisney以外にも、Warner Bros. Discovery、Paramount Global、Comcastなどでレイオフが進行中か計画されている。
記事は、2020年にも起きたが、その際は新型コロナ禍に見舞われたことで、政府の公的支援が潤沢にあった。現在、それはないとも記事は伝える。
AIが書いたコンテンツ、見分けるのはもはや至難
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「AIコンテンツサービスは大盛況だ。そのためコンテンツ制作者の生産性は向上している。だが同時に、自動生成コンテンツだと誰も気づかないものも作れるようになった。他の種類のAI生成コンテンツ(画像や動画、音声、合成されたカスタマーサービス係など)に関しても同じことが当てはまる」。

——私たち消費者が目にする(耳にする)コンテンツの多くにAI生成によるものが増えているとし、その事例を紹介する記事。実際、今日目にしたDisney内の異変を伝えた第一報は、Bloombergの「Automation」生成記事だった。

TikTokは中国の監視手段、米上院議員が超党派で相次いで警告
共和党のコットン上院議員:
「それは単にティックトックにアップロードされるコンテンツだけでなく、電話端末や他のアプリの全てのデータ、あらゆる個人情報、それに顔画像や目が端末のどこを見ているかの情報も含まれる」。

——広がる政治家によるTikTok排除論。妥協的なバイデン大統領のTikTok容認をめぐる政治的な動きという面もありそうだ。

The Future of Podcasting Isn’t Just Audio; Taylor Swift and MrBeast Break Records
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Lightspeed Venture Partnersのパートナー Michael Mignan氏、今後はビデオポッドキャストが動画サービスと境界をなくしていくとの予測を語る。ポッドキャストがSpotifyとAppleに支配されているのに対して、市場の多様性が期待されるとも述べる。
インテル、96%の精度でディープフェイクを検出する新技術「FakeCatcher」
「Intelのプレスリリースによると、FakeCatcherは「われわれを人間たらしめるもの、すなわち動画のピクセルに表示される『血流』を確認する」ことにより、ディープフェイクをリアルタイムで検出できるという」。

——「顔から血流のシグナルを収集し、アルゴリズム使って変換することで、動画が本物かディープフェイクかを判別できる」のだという。これがどの程度精細度の高い(低い)動画データで可能になるのかが知りたいところだが、重要なアプローチ。

Disruption This Week—–11/11/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年11月7日から2022年11月11日まで。

GPT-3活用で10日で開発 アイデアとスピード勝負の有料AIライティングサービスはどうやって生まれたのか?
「10回の文章生成ができる無償プランのほか、月間100回利用できる3000円のプラン、使い放題の9800円のプランなども用意している。すでに数百アカウントが有料プランに移行した。サービスの中では、大量に文章を考えなくてはならない運用広告向けのツールが継続的に利用されている」。

——そのクオリティは記事の中の実例である程度見て取れる。未来はこうなっていくのかという感想を持つ。AIによる創作機能ではもっと壮大なアイデアも出てくるだろう。興味深い。

電子漫画サービス「ピッコマ」営業利益が過去最大 日本アプリ市場で売上1位
「・日本国内のアプリ全体(ゲームカテゴリ含む)の売上第1位
・グローバルマンガアプリの売上第1位
・グローバルアプリ全体(非ゲームカテゴリ)の売上第7位
・グローバルアプリ全体(ゲームカテゴリ含む)の売上第20位」

——「ピッコマ」の累計ダウンロード数は、2016年4月のサービスインから3,600万に“過ぎない”が、売上をともなう有料課金アプリとしては、多大な影響力をアプリ界にもたらしているといえる。そのエコシステムの広げ方に興味をもつ。

Meta、社員1万1000人解雇を正式発表 CEO「世界のオンライン移行、期待通りにならず」
「Metaが10月に発表した第3四半期(7~9月)の決算では、売上高は前年同期比4%減の277億1400万ドル、純利益は52%減の43億9500万ドル(1株当たり1ドル64セント)に。前四半期に続く減益となり、さらにその幅を広げていた」。

——問題はその要因なのだが、記事では「主力の広告事業が減速した他、Questシリーズのヘッドセットやメタバースを担う『Reality Labs』の売上高がほぼ半減していた」としている。同社が未来に期待を賭けるVR関連が伸び悩んで(?)いることは数字以上のインパクトのはずだ。

ロシア軍に監禁されたウクライナの子どもたちが書いた「落書き」の意味 | 東洋経済education×ICT
「フォトグラメトリ」という手法を用いて戦争のデジタルアーカイブに取り組む東京大学大学院 情報学環 教授の渡邉英徳教授。動画を観て、自分は、戦争報道に止まらないジャーナリズムへの広がりと深まりという可能性を受け止めた。
ロシア大統領に近い実業家プリゴジン氏、米選挙への介入認める
「プリゴジン氏の事務所によると、ロシアが米中間選挙に介入しているとするブルームバーグ(Bloomberg)の報道についてコメントを求められた同氏は『われわれは介入したし、介入しているし、今後も介入するだろう』と発言した」。

——“大統領の料理人”と呼ばれて有名なプリゴジン氏。同氏はレストラン運営や給食事業などでプーチン大統領に近い関係を築いてきた。同時に、現下のウクライナで戦闘行為を続ける民間軍事会社ワグネルを設立運営するなど十分にグレーな事業に携わるが、2016年大統領選などでも顕在化したロシアのトロール工場(偽情報製造組織)を運営してきた疑いも指摘されていた。
今回の発言で、そのトロール工場の運営や、他国への介入の疑いも確定したことになる。

Recession fears shake newspaper industry
「不況は、ローカルニュース(紙)にとり、ほとんど“パーフェクト・ストーム”だ」と、米Northwestern大のTim Franklin教授は述べる。不況は人件費と用紙の流通の高騰をもたらすとする記事。劇減する広告収入に対し、購読料収入は逓増に止まる。ここにコスト増が加わるというわけだ。
Bloomberg EIC to staff: Be careful using Twitter as a source - Talking Biz News
米Bloomberg News編集長、編集スタッフに向け、「最近のTwitter社の変化によって、ニュースソースとしてTwitterを利用する際のリスクが高まっている。誤報やデマを見極めるための警戒を怠らないようにしなければならない」と社内メールで注意喚起。
メタとGoogleの決算から垣間見える、 プラットフォーム 時代の終焉 | DIGIDAY[日本版]
【有料購読者向け記事】:
「JPモルガン(J.P. Morgan)によると、前回の金融危機時にデジタルメディアが広告費全体に占める割合は12%だった。2021年の割合は67%だ。広告予算が大きくなればなるほど、その金額と、ひいてはそれを資金源とするメディアオーナーたちも、マクロなトレンドの影響を受けやすくなる」。

——種々の視点から、プラットフォーム+広告+(背後のデータ寡占化)による進撃の低迷を指摘する記事。社会的な視点からの抑制も利いてきているとするが、最も説得的な箇所が引用部分。

Silicon Valley's pivot to paid
米シリコンバレー(テック企業群)が、広告離れを模索し始めた。もちろん、景気後退局面に差し掛かっているという側面もあるが、文化として広告主による支配を嫌うという点もあると指摘する論。Elon Musk氏がTwitter収益源をめぐり転換をめざすこともその文脈から理解できそうだ。
[更新]Netflixの「広告つき」新料金、一部のNHK作品等が広告なしの理由…月額790円、国内でも開始
「広告の頻度としてはテレビCMとほぼ同じはずだが、作品を視聴している最中にブツ切りで広告が割り込んでくるため、体験としてはあまり良くない。YouTubeと同じだと言えばその通りだが、体験の悪化が200円の差額に見合うかは、議論がありそうだ」。

——日本でも始まった「広告表示付き廉価版」のNetflix。従来990円だった「ベーシック」プランがベースに、ダウンロード不可などの制約と広告が表示。体験したBusiness Insider Japan編集長の伊藤氏がリポート。

Disruption This Week—–4/11/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年10月31日から2022年11月4日まで。

Crime group hijacks hundreds of US news websites to push malware
サイバーセキュリティ企業Proofpointによると、サイバー犯罪者グループがあるコンテンツプロバイダに浸透、米国内数百の報道機関のウェブサイトにコンテンツを配信しマルウェアを拡散しているという。コンテンツプロバイダの名前は公表されていないが、対策中だという。
What types of local news stories should be automated? The Toronto Star is figuring it out
AIが自動生成した記事(報道)をジャーナリズムはどう評価すべきか。カナダThe Toronto Starの実践で、ローカルニュースメディアと記事自動生成がフィットする分野の数々が明らかに。さらに自動化を推進することで戦略的な分野に人手を割くことができるともする内部の声。
Insider overhauls subscription strategy in face of recession fears
他のメディア同様、広告収入の減退に見舞われている米Insider。力を注いできたペイウォールシフトを見直し、Insiderで定評のあるビジネストレンド解説記事を“壁”の外に多く配置するという戦略変更に取り組む。グローバル編集長が取材に応えた記事。要は無料記事と有料記事の配分を見直すということ。
TikTok tells European users its staff in China get access to their data
TikToko、欧州におけるセキュリティポリシー責任者が、プライバシーポリシーの変更と明示によって、中国拠点など国外のスタッフが欧州をはじめとして、米、ブラジルその他の国々のユーザデータに触れることが可能と言明。厳格な手続きと認証を経た上でとしている。
Disney Tries Mixing Streaming With Shopping
【有料購読者向け記事】:
来週火曜日まで、Disney+の加入者は、「スター・ウォーズ」、「アナと雪の女王」などに関連する新商品を独占的に購入できる(以後は、一般販売)。商品には、ライトセーバーのコレクターアイテム(250〜400ドル)やテーマに沿った衣服(27〜ら100ドル)などがある。Disneyがストリーミングの世界の上で、リアルビジネスで築いてきた商売を投入する。事の成否はこれから試されるが、同社がDisney+でやりたかったことが現実になってくる。
Why Semafor's CRO Rachel Oppenheim is putting clients first while building an entirely ad-based revenue model
新たに立ち上がったばかりの注目メディア「Semafor」。同社の収益責任者(CRO)に聞くビジネス戦略。購読を基盤とすることでレピュテーション向上を求める大手広告主にアピールする。そのためにも、運用型でなく手売り広告ビジネスに注力しているなどをアピールする。
2万件超すフェイク記事・サイトの6割で、Google広告が収益を支える 初の大規模国際調査
「『プロパブリカ』が調査対象としたフェイク記事は1万2,000件超、フェイクサイトは約8,000件。このうち、6割近くがグーグルからの広告配信を受け、収益を上げていた。
中でもトルコやバルカン半島、ブラジル、アフリカなどの非英語圏で、フェイク記事・サイトにグーグルが広告配信をしている割合が高く、6割超から9割に上っていた」。

——先日紹介した米ProPublicaによる調査報道記事を、平和博氏が詳しく解説している。そもそも2016年の米大統領選で浮上した、“金稼ぎ”目的の偽ニュース生成トレンドの猛威は、この運用型広告をページに貼り付けておけば、フェイクな記事でひと儲けできるという発見から生じていた。その段階から改善、クリーンアップが進んでいないという事態が指摘されたわけだ。

出版状況クロニクル174(2022年10月1日~10月31日) - 出版・読書メモランダム
出版科学研究所による22年1月から9月までの出版物推定販売金額:
「前年の9月までは9179億円、前年比0.5%増で、最終的に1兆2079億円、同1.3%減であった。だが22年は8559億円、同6.8%減という事実からすれば、1兆2000億円を大幅に割りこみ、1兆1000億円前半の数字に近づいていくことが確実だ。
ピーク時の1996年は2兆6564億円であり、定価値上げなどを考えると、3分の1近くの販売金額となってしまう」。

——引用箇所どおり、22年の出版物の推定販売金額は、1兆円に限りなく近づく見込みとなってきたようだ。96年からの下落ぶりはすさまじい。

U.S. adults under 30 now trust information from social media almost as much as from national news outlets
「30歳未満の米国成人は、SNSからの情報を、国内報道機関からの情報とほぼ同程度に信頼している」。米Pew Research Center調べ。年齢層別に対比して見られる。当該年齢層ではローカルニュースが62%、全国ニュースが56%、そしてSNSが50%と肉薄。時系列推移も興味をひく。
友人に賛辞を送るSNSアプリ「Gas」…アメリカのApp Storeで1位に
「位置情報と連絡先情報をアプリに同期させると、1時間ごとに更新されるさまざまな『友人に関する投票』に匿名で投票できるようになる。その内容は友好的な褒め言葉から、軽い愛の告白まで、いろいろな種類があり、投票してもらえると受信トレイに『炎』が送られる」。

——SNSに新たな“カウンター”の動きが生じている。すでに話題になっている「BeReal」がその筆頭だが、この「Gas」もそうだ。ある種のコンテストへの参加を求めるものだが、それは友人に対する褒め言葉などに投票をするといったポジティブなもの。米国内でも一部地域での人気急騰だが、全国化する動きに。

NBC News, Washington Post, SmartNews apps retool content packaging ahead of midterms
【ご紹介】:
11月8日の投開票を前に、米のニュースメディア、アグリゲータらが中間選挙に向けた特別報道態勢を準備している。記事はSmartNews USの取り組みも詳しく紹介しています。

Disruption This Week—–28/10/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年10月24日から2022年10月28日まで。

Tech giants go to war with Apple
こちらもAppleをめぐる動き。Spotify、Meta、その他の大手IT企業ら、自分たちビジネスを痛めつけ、Apple自身のビジネスを強化することになる不公平かつ反競争的なガイドライン変更などへの反発を強めており、Apple包囲網的な動きとなろうとしているとする記事。
シャッターストック、画像生成AIツールを提供へ。アーティストにも報酬を支払う考え
「提携する研究機関のオープンAI(Open AI)が開発した画像生成技術を統合することで、利用者は入力した文章に基づいた画像を瞬時に作成することができる。提供は数カ月後を予定する」。

——画像などAIによる創作サービスが急浮上していることは、なんども言及してきた。記事が伝える提携は、撮影した写真のライセンスにより生計を立てるクリエイターにとり、AIによる創作サービスが敵対的でない融合への道を拓くものにもなりそうだ。

Web 3 ID Forum
「Web3 IDフォーラムは、すべての人のためのデジタルID所有権の追求を信じるテクノロジーと業界のリーダーによって支えられています。
私たちは、個人が自分のデジタル・アイデンティティを管理し、どの個人データを共有し、収益化し、非公開にし、どこにでも持ち出すかを決定できる未来を思い描いています」。

——先日も 川崎 裕一さんとも話したが、これから最も重要な業界の動きは、プラットフォーム・フリーなデジタルIDではないかということに。来月、米国では政府、議員らとWeb3勢が大規模なカンファレンスを開催する。

“News publishers expect revenues to more than double this year”: World Press Trends 2022-23 Preview | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
開催されたWAN-IFRA(世界新聞協会)会議で、2022〜23年の報道メディアをめぐるトレンドが公開。それによれば、21年に比し22年の報道メディアをめぐる経営環境(収益)は昨年比倍増と改善。だが23年の見通しとなると、半数以上(55%)のメディアが悲観的な見方をしている。また、広告と購読費以外の「収益多様化」の項では、22年にはイベントが突出した動きを見せた。
YouTube Ad Revenue Drops 1.9% in Q3, Alphabet Misses Wall Street Expectations
米超大手IT企業の第3四半期業績が開示されつつある。予想はされていたが広告市況が悪い。なかでも衝撃なのはYouTubeだ。2年ぶりの前年同期比純減の70億7000万ドル(1.9%減)となった。前年はコロナ禍反動による伸びもあったのだが。
米国で進む「TikTok」でのニュース視聴、29歳以下では4分の1まで増加と米調査 | DIAMOND SIGNAL
「米シンクタンク・ピュー研究所が実施した最新の調査では、米国の18歳以上の成人の10%が日常的にTikTokでニュースを見ていると答えた。
年代別に見ると18~29歳の若者では、4分の1以上の26%がTikTokをニュースの情報源として利用していると回答」。

——欧米では、TikTokに取り組む報道機関が増えっている。一応念のために言えば、それでも「TwitterやFacebookのユーザーと比較すると、サービス上でニュースを入手する確率がはるかに低い」のだが、この先はわからない。

今、最も話題の画像生成AIサービス 1位は?
「記事数では『Midjourney』がトップ、想定PVでもMidjourneyがトップ、記事ツイート数では『Stable Diffusion』がトップだった。両サービスが2強だが、そのほかにも国産の『mimic』もそれぞれ3位に入った」。

——サービス乱立気味でそろそろどのサービスを利用したら良いのか迷うような状況に。単純にサービス名を扱った記事を追ったものだが、参考になる。

The Remote Control Killers Behind Russia’s Cruise Missile Strikes on Ukraine - bellingcat
ロシアが巡航ミサイルを用いて、ウクライナの非軍事目標を攻撃している。OSINT活動を行うBellingcat、米Insider、独Spiegelらと協力し、このミサイル兵器の運用を行う「参謀本部主要計算センター」内のチームメンバーの将校らを特定し詳細を暴露。彼らにコンタクトまで試みた。
ウクライナ 戦時下の復興 キーウ近郊からの報告
本日の朝刊紙面でも、2ページ見開き(全段打ち抜き)で展開したビュジュアルリポート。
出色なのは、同時公開のWebでもその迫力をうまく活かしていること。OSINT渡邉教授がデータビジュアル面で協力とのこと。素晴らしい。
A large portion of the Americans who will pay for news are rich
米GallupとKnight基金による調査では、米成人の1/4がニュースに「対価」を払った経験を持つ(言い換えれば、3/4が払ったことがない)。さらに、年収15万ドル以上の層では、その5割近くが支払った経験があると分かった。“高収入”層が有料ニュースに親和的というわけだ。ニュース(報道)メディアにとり、良い話題か否か。
「ファンコミュニティ」をメディアビジネスに生かす ——「ポストCookie時代」のメディア③ - Media × Tech
【ご紹介】:
Media×Techから新着記事です。「ポストCookie時代」のメディアシリーズ第3弾です。読者コミュニティを生かす2つのオンラインメディアに聞きました。よろしければどうぞ。