Disruption This Week—–10/6/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年6月7日から2022年6月10日まで。

過去2年間のWeb・アプリ利用状況発表 新型コロナの影響でサイト利用増加【Amplitude調査】
「2020年1月から2021年12月の約2年間で、全世界のアプリのMAUは36ポイント、WebサイトのMAUは57ポイント上昇していた。2021年12月時点の全サービスにおけるアプリとWebサイトのMAUの内訳として、54%がアプリ、46%がWebサイトという割合となっており、事業者はWebサイトとアプリのどちらかではなく双方への投資が必要なことがわかる」。

——自分の関心からは重要な情報がいくつも。ネット利用が2020年1月以降、おしなべて各国で伸びたことは理解できる。が、業種別や一部国別で、Webかアプリかという違いがある。消費者の利用は、大きく“Webからアプリへ”という遷移を示していると思っていたが、実はそうでもない。金融分野でWebがアプリに拮抗しているのには、びっくり。

Open source intelligence key to fighting Russian disinformation during Ukraine war
英国における中心的なAI研究機関であるAlan Turing研究所が設置した「Center for Emerging Technology and Security」がロシアによるウクライナ侵攻をめぐって交わされている情報戦において、ロシアの欺瞞工作の解明にOSINTが重要な役割を果たしているとする調査報告「The Information Battlefield: Disinformation, declassification and deepfakes」を公開。原文はダウンロードできる。
動画視聴とニュース…子供達はインターネット接続テレビで何をしているのだろうか(最新) : ガベージニュース
「インターネット接続ができるテレビで、子供達は具体的にどのようなことをしているのだろうか。内閣府が2022年3月31日付で報告書を発表した、【令和3年度青少年のインターネット利用環境実態調査結果】の内容から、小中高校生における実情を確認する」。

——「動画視聴以外にもニュースが21.4%と2割超え、音楽視聴は11.3%と1割超え。テレビによるインターネットは、大体この3項目の用途に利用されていると見ればよいだろう」というのが概観。興味深いのは、高学年になるほど(たとえば高校生に限ると)、「テレビ(ネット接続)」への指向性が低くなる。記事では自分のスマホに向かう比率が高いと想定していること。スマホの利用度がメディア視聴を規定しているとも考えられる。

Spotify CEO teases major push into audiobooks
米Axios、SpotifyのCEO、Daniel Ek氏にインタビュー。同氏は、同社の長期戦略としてオーディオ分野への投資継続を強調。Appleのポッドキャストを追い抜いたのに続き、Amazonが独占するオーディオブック市場に挑戦することを明言。
NFTはなぜ誤解され続けるのか?:所有をめぐる真実からミントの収支まで
「同じトークンはこの世にふたつと存在せず、それがあなたのクリプトウォレットの中に入っているとしたら、そのトークンの意味するものは当然あなたのものということになる、というわけだ。この考え方はいくつかの理由で間違っている」。

——正直な話、自分も理解できていなかった点がいくつも指摘されている記事。NFTをめぐっては基礎的な理解がさらに必要なようだ。

偽動画、東京大学は検出精度9割 米メタも封じ込め急ぐ
【有料購読者向け記事】:
「東大の山崎俊彦准教授らは米テック企業をしのぐ世界最高水準の性能を誇るディープフェイクの検出手法を開発した。代表的な5つの評価指標を用いて検証したところ、4つの指標で既存の検出技術を上回った。ほとんどで9割前後の精度を示し、最も判別が難しい指標でも7割以上を見分けた」。

——紹介された東大・山崎氏らの研究成果はソースも公開されるとのこと。喜ばしいが、“ディープフェイク”を研究開発する陣営にとっても材料になることだろう。長く続くテクノロジー開発のレースになりそうだ。

GQ jumps on Discord to reach Web3 early adopters and crypto-curious
雑誌大手Condé Nast傘下の高級男性誌「GQ」がWeb3に熱心に取り組む。「GQ3」名のサーバをDiscordに開設。「私たちが考えは、GQがホストで、Discordが会場で、みんなを招待してパーティーを開くということだ」と同誌の読者開発担当者は述べる。
顔認証普及の裏で進むディープフェイク対策 AI、多要素認証……
「ディープフェイク技術とその検知に詳しい国立情報学研究所の越前功教授(情報セキュリティ)も『ソフトの進歩で1枚の写真から比較的簡単に偽動画が作れるようになっていて、認証が突破される危険性はある』と指摘する」。

——本人が語ったり、行動したりと見まごうような“ディープフェイク”の広がりが懸念されているが、それが顔認証さえも容易に突破されてしまう可能性が問題になっている。実は顔認証、意外に突破されやすい仕組みとは最近よく語られているところ。

New IAS Report Uncovers How Misleading Content Impacts Digital Advertising
アドベリフィケーション企業のIAS(Integral Ad Science)、誤報(虚報)と広告との関連性について、新リポート「誤報とメディア品質」を公開。広告およびメディア関係者は「誤報の忌避」の7割以上が表明する一方、どのように排除するか定めるガイドラインの運用は半数以下と指摘する。まだ、誤報・虚報コンテンツに広告費が膨大(年間2億3500万ドル)に流入しているとも推測。
【ライブレポート】ABBA、想像を遥かに超えた驚異のアバター・パフォーマンス | BARKS
「ステージ上には、向かって左サイドに10人からなる生バンド。そしてアバターのメンバー4人もステージ上に現れる。照明と映像による演出効果とはまた別であり、スクリーンもメンバーを覆うような前方カーテン状のものもあり。どのような仕組みなのか、投影されているものなのか、これは目の錯覚なのか、とにかくアバターの4人はステージに居るのだ」。

——実際にライブ会場を訪問した記者のリポート。完成度が非常に高かったようだ。興味深い。

Disruption This Week—–22/4/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年4月18日から2022年4月22日まで。

Cookieを上回る脅威に? ウェブでの行動を追跡する「フィンガープリント」の対策と課題
「フィンガープリントを構成するデータは多岐にわたる。いくつか例を挙げると、使っている言語やキーボードの配列、タイムゾーン、Cookieがオンになっているかどうか、デバイスで実行されているOSのバージョンといったところだ。
これらすべての情報をひとつのフィンガープリントにまとめることにより、広告主たちはあるウェブサイトから別のウェブサイトに移動した利用者を認識できるようになる」。

——「デバイスフィンガープリント」というユーザ同定用の手法もあるのだが、より汎用性の高いユーザ同定手法が広がってきている。

Digiday+ Research: What top ad-supported TV platforms offer advertisers
【有料購読者向け記事】:
2024年には、米国のインターネットユーザの半数以上が広告表示付きの動画ストリーミングを視聴する。21年には対前年16%の成長で、有料購読型サービスの8%成長を上回っているとMRI-Simmonsなどが調査結果を公表している。
Warner Bros. Discovery is shutting down CNN+
この3月にサービスインしたばかりの米「CNN+」が、今月末に閉鎖との衝撃的ニュース。米Axiosが社内メモを入手(Twitterなどで公開している)。新たな親会社Warner Bros. DiscoveryとCNN幹部との間で、評価や戦略面での争いが生じていたことは先日紹介したばかりだ。
Only 12% of full-time creators make over $50k a year, says Linktree – TechCrunch
“リンクインバイオ”(クリエイターの収益支援サービス)サービスのユニコーンLinktreeが、クリエイターエコノミーの実態を、9,500人の調査からリポート。フルタイムで5万ドル稼ぐクリエイターは12%程度だという。他にも、ストレスに悩まされる姿などが浮かびあがる。
Netflix、「ただ乗り」1億世帯 表面化した成長の壁
【有料購読者向け記事】:
「停滞の理由は、コロナで隠れていた課題が明るみになったことにある。不正利用の放置、競争の激化、そしてネットフリックスの収益構造の難しさだ」。

——当のNetflixが一部申し立てていることなのだからそうなのだろうが、これまで強かった同社の事業に対して、優れたライター、ブロガーらからは指摘されてきたことだが、大手メディアは分析的に指摘してきたのだろうか? ちょっと気になったな。

How news publishers made $11m selling NFTs - Press Gazette
英メディアPress Gazette、メディア(報道系)企業による(2021年3月以降での)NFT取引の規模を集計。集計したメディア総計1,200万ドルを販売。飛び抜けていたのは英Times社で、その額は1,000万ドルに。時節柄というべきかUkrainian mediaも稼いでいる(その収入は慈善事業に拠出されているという)。
The Future of the Web Is Marketing Copy Generated by Algorithms
何度も紹介してきたGP-3。膨大な文章を解析し、ヒントを与えれば自動的に文章(や楽曲、画像なども)を生成する。それを広告文(コピー)生成に応用した「Jasper」の話題。この記事の冒頭のリードもJasperによるものだという。本当なら驚きのレベルだ。
Ken Doctor: 18 months after launching a local news company (in an Alden market), here’s what I’ve learned
メディア評論家のKen Doctor氏が、メディア経営者(CEO)に転じたのは2020年のことだった。同氏がめざしたのは、“ニュース砂漠”化が進む米コロラド州で、ローカルニュースメディアを立ち上げること。その18か月について中間総括を同氏がまとめた。
‘The Perfect Slot Machine’: TikTok’s Most Addictive Design Features Are Being Cloned Across the Internet
【有料購読者向け記事】:
「完璧なスロットマシーン」。TikTokが完成させたタテ型フィード。スワイプのたびに、新たなまだ見ぬ(フォローもしていない)動画を表示し、それが“中毒性”を生んでいる。このユーザ体験を大手から新興まで、数限りないアプリが模倣(クローン化)していると論じる記事。
「Metaの偽善が明らかになった」──メタバースでのアイテム販売高額使用料についてApple幹部が批判
「Metaは、同社のメタバース『Horizon Worlds』内でクリエイターが収益化するための様々な方法をテストすると発表した。クリエイターはアイテムやエフェクトを販売できるが、MetaはMeta Quest Storeの使用料として30%、さらにHorizon Platformの使用料として25%を徴収すると説明した」。

——Metaは、ビジネス利用も想定されるHorizon Worldsでの収益化手法について、サードパーティ開発者からの販売仲介料を徴収する意向だとは、すでに紹介した。明らかになったその強気すぎる料率が明らかになった。Apple Storeの“過重な税金”を批判してきたMeta(Facebook)がこれかと、Appleが反撃。

技術で切り開く“n対n時代”の報道 JX通信社の掲げる「データインテリジェンス」とは - Media × Tech
【ご紹介】:
Media×Techから新着記事です。編集部の気鋭ライター荒牧航がJX通信社を取材。同社のコンセププト「データインテリジェンスプラットフォーム」を詳しく紹介します。

Disruption This Week—–8/4/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年4月4日から2022年4月8日まで。

自分だけのオンライン書店を開設できる「BOOKSTORES.jp」をリリース 在庫持たずに必要な分だけ印刷・製本が可能
「簡単な情報入力と商品登録を行うことで、ノーコードで簡単にECサイトを開設なうえ、印刷可能なPDFデータを入稿すれば、受注・印刷製本・決済・発送までをワンストップで任せることができる。サイトへの登録料やシステム利用料など、初期費用や管理費用は0円。売れた分だけ印刷製本を行うPODのため、在庫保管費用などのランニングコストもかからず、コストをかけずに利用を開始することが可能だ」。

——引用箇所を読む限りにおいて、ある筆者が自己出版(KDPのような)をPOD(プリントオンデマンド)で出版し、自ら販売(EC)できる仕組みと読める。PODかどうか別として、自分だったら、もちろん自分の書物を売りたい気持ちと同じくらい、自分の選書で良書を合わせて販売し、アフィリエイト収入が得られる……というのが希望。キュレーション能力とプレゼンテーション能力のいずれもが求められ、難易度は高いが。

New York Times top editor says he wants newsroom to tweet less
米New York Timesの編集トップDean Baquet氏、同社編集者、記者らにTwitterなどSNSへの投稿を「有意義に減らす」よう指示。投稿が(過ぎれば)エコーチェンバーを引き起こし、ジャーナリズムに害を及ぼすとする。同社記者らがたびたびSNSで悶着に関わることも念頭にしての発言のようだ。
Bloomberg Looks To Subscription Revenue For The Stability That Advertising Can’t Provide | AdExchanger
近年購読者収入の拡大に成功しているBloomberg Media。3年半前に導入したペイウォールで37万人の購読者を獲得(10万人近くが2021年に)。同社は動的ペイウォールを採用。「そのユーザが最終的に購読するまでに、どれくらいの時間コンテンツを試したいかに基づき、ユーザごとに変化させている」と同社CDO(最高デジタル責任者)は語る。
Twitter、“編集ボタン”のテストを始めると正式ツイート
「Twitterでは一度ツイートすると、誤字脱字があっても修正できない。Twitterがこれまで一貫として編集機能の追加を否定してきたのは、ツイートが拡散されてから内容を大きく変えて悪用する可能性を懸念してのことだ」。

——イーロン・マスク氏による影響かどうかはさておき。個人的には有償サービスとしても欲しいと思っていた機能がようやく。引用にもあるように、その悪い影響も考えられるようだが、それはFacebook(では投稿後の編集機能がある)でも同じこと。修正履歴を表示すればいい。毎朝眠い目をこすりながら誤記の多い投稿をしてしまっている自分には期待の改修。

ユーザビリティの時代とUXの時代(1)
「ユーザビリティのなかでも、ノーマン(=D. A. ノーマン博士)が叫んだような『わかりにくさ』や『理解しにくさ』が高齢者にとって問題となっていたのは、せいぜい2010年頃までのことであり、それ以降の高齢者は『わかりにくさ』や『理解しにくさ』で困惑することは徐々に減ってきているのだと思う」。

——興味深い議論。ポイントは、ユーザビリティは機能上の欠如につながっていて、UXはその逆でプラスアルファの価値を形成すると読める点。高齢者にとってのユーザビリティ改善を主眼とする時代は終わったということ。

Plex wants to be the first TV app you open every day
複数のストリーミングサービスを横断するユニバーサル検索とユニバーサルウォッチリストに加え、Netflixやその他のサービスの新着作品を紹介し、そこから視聴できるという“夢のような”アプリ「Plex」が、すでに月間アクティブユーザ数1,300万人に到達とする記事。重要な背後の文脈としては、購読無料で広告付きの無数のストリーミングに対する“玄関(ポータル)”が必要とされるフェーズに市場が変化しているということ。
Substack makes a pitch for your podcasts
ニューズレター(メルマガ)配信のSubstackが、ポッドキャスト配信の取り組みを開始。Patreon(アーティストらの支援プラットフォーム)を通じて配信中だった3種のポッドキャストをSubstackがホストすると発表。同社は音声配信機能を開発中だった。
Substackがこの種の展開に成功するかどうかは分からないが、ポッドキャストでは、そのコンテンツをどうユーザに発見してもらうか(ディスカバリー)と、どう収益化するか(マネタイゼーション)が課題だった。これへの回答が今後は活性化しそうだ。
Linkedin news team grows in size to nearly 200 worldwide
ビジネスSNSのLinkedInが、編集系業務に携わる編集者を全世界80の業務で計200名近くを採用へ。LinkedInでは、メンバーによる投稿のチェック、ニューズレターの配信などを行っており、質の高い情報、議論を促す目的だとする。
Russia’s Bucha “Facts” Versus the Evidence - bellingcat
ウクライナの首都近郊ブチャで、ロシア軍が行ったとする民間人への虐殺行為を、OSint(オープンソース調査報道)活動を続けるBellingcatがデータを詳細に分析。屍体の位置と時間を確定し撤収後に(屍体を)配置との説、さらに「屍体が動いた」とする露側反論を、ビデオの解析を通じて完璧に論破したと、主宰者Eliot Higgins氏が解説する。
ゼロパーティデータ 、なぜいま バズワード となったのか?: Cookie 終焉を目前にブランドや小売業者の利用が加速 | DIGIDAY[日本版]
「ゼロパーティデータという用語は、2017年にフォレスター(Forrester)によって広く知られるようになったもので、顧客が購入を行う前に、まったく自発的に提供するデータを意味する。この用語は、eコマースブランドがサードパーティデータへの依存を減らそうと試みるにつれ、さらによく使われるようになった」。

——ユーザをめぐるプライバシーデータの追跡に対して、禁止や制限の動きが高まってきている。その大規模な収集と利用を可能にするサードパーティデータの活用が制限される一方、ユーザ自らが購読や購買体験を高めるために、自身のデータを提供する流れや手法に注目が集まってきている。

新しいGoogleアナリティクス「GA4」、変化とその価値 - Media × Tech
【ご紹介】:
Media×Techから新着記事です。メディア運営の実務に携わる方には必読。Googleアナリティクスのアップデート版「GA4」について、専門家が分かりやすくかつ詳細に解説します。

Disruption This Week—–21/1/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年1月17日から2022年1月21日まで。

Instagram、クリエイター収益化機能「Subscription」のテストを開始
サブスクしたフォロワーの特典は、サブスク限定のコンテンツの視聴や、一般公開コンテンツのコメント欄で使える紫色のバッジ(コメントで目立てる)など」。

——“インフルエンサーマーケティング”には、良い意味でも悪い見でも熱心だったInstagram。しかし、“クリエイターエコノミー”の流れに乗り遅れてきたFacebookグループだったが、流れを引き寄せようという動きを見せてきた。日本で利用者が特に多いInstagramの動きで、その影響がどう出るか。

音楽業界にもAIの波--ヒット曲とスターを生み出せるか(前編)
「AIを使って楽曲を作った場合、著作権は誰に帰属するのだろうか。Silverstein氏(=作曲ソフトAmper Music創業者)によれば、それはアーティストのインプットの割合によるが、すべてAIで作られた楽曲については、プログラマーが著作権の所有者になるだろう、という」。

——AIによる作曲の波が台頭するということには、ある意味で驚きが少ない。しかし、引用箇所のように、それらAI生成による楽曲の“著作権”が作曲ツールのアルゴリズム開発者に帰属するとなると、これはざわつきそうだ。

グーグルとFacebook、違法な広告契約をCEOが自ら承認か
「この訴訟では、Alphabet傘下のGoogleが、オンラインアドエクスチェンジを運営する一方、『虚偽の、人を欺き誤解を招く方法』によって、顧客の利益を最優先していると偽ったとしていた。またFacebookについても、デジタル広告界で最大の競争相手の1社であるGoogleと違法に協力したと主張している」。

——こちらも、昨日、WSJの記事を通じて紹介したが、ケースによっては、AlphabetとMetaが談合した上での取引をするというようなことが、従業員の証言から明るみに。両社の広告市場支配は明らかだから、それが談合をすれば、確実に広告主や中小の広告事業者に対し打撃を与えうる。

NHK、24時間同時配信へ テレビ画面で見逃し配信も
「見逃し配信では、新たにNHK+の公式アプリをAndroidやFire OSを搭載したスマートテレビ向けに提供する。利用者は大画面テレビなどでNHKの過去番組をいつでも視聴できる。具体的な提供時期は公表していない」。

——じわじわとながら、ようやくここまで来た。民放などからはさまざまな不満があるだろうが、NHKの一有料視聴者としては、TV受像機に縛られない視聴が実現するのはメリットが高い。

フェイスブックを“解体”する流れは加速する? 反トラスト法訴訟で下された「画期的な判断」の意味
「FTCのリナ・カーン委員長をはじめとする法律家は近年、テック企業の独占が及ぼす害を別のかたちで検討するようになってきた。競争がなければ、企業はユーザーが好まないことでも自由におこなうことができ、製品を改善しなければならないというプレッシャーもあまり感じずに済むようになるからだ」。

——Facebook(現Meta)の解体に取り組むFTC。だが法理論的には、無料のサービスを提供する事業者を、経済的要素から問うことは難しいともされてきた。今回は、経済的側面以外の論点で独占禁止を問うリナ・カーン委員長らの研究がものを言いそうな雰囲気になってきた。

Crypto Enthusiasts Meet Their Match: Angry Gamers
著名オンラインゲームが雪崩をうってNFTを収益化しようとしているが、New York Timesは、広範なゲーマーらがこの動きに反発していることを詳しく取材。日本発ゲームも含めて有名どころゲームに対して「いつも『これでどうやって金儲けをするか』という話ばかりだ」と言う。
ネットの利用情報、総務省の法改正にIT企業が「懸念」表明…突然「延期」の舞台裏 : 科学・IT : ニュース
【有料購読者向け記事】:
「実は、『改正潰し』の動きは水面下では1か月ほど前から始まっていた。新経済連盟のほか、グーグルやフェイスブック、アマゾンなどが加盟する在日米国商工会議所(ACCJ=The American Chamber of Commerce in Japan)も各所に改正方針への批判を展開。一部の政治家は総務省の幹部を呼び、こうした業界の問題意識を伝えていた」。

——「『これが経済界のロビイングの力というものですよ』。ある省庁幹部は、検討会延期のお知らせ文を示しながら、自嘲気味にこう語った」と記事にはある。なかなか生々しい。

Time celebrates bumper year by doubling down on NFTs - Press Gazette
2018年、Salesforce創業者のMarc Benioff氏夫妻に買収され、分割され単体事業となったTIMEが絶好調に。CEO兼編集長Edward Felsenthal氏およびBenioff氏がそれぞれコメント。同誌は過去10年で最高売上へ成長。なかでも動画制作が寄与。また、NFT事業を本格化するとも述べる。
Netflixはいかにして、優れたデザインとUXをもって没入感のある体験を生み出しているのか? |SEO Japan by アイオイクス
「コンバージョンに最適化されたバリュー・プロポジションを作り上げている。彼らが提供するものを非常に具体的に説明しており、『見放題』という表現を裏付ける関連画像を背景とし、バリュー・プロポジションを後押しする『いつでもキャンセルOK』という要素も備えている」。

——会員登録からオンボーディング(登録後の最初のオリエンテーション)の流れに、同社のバリュープロポジション(顧客への価値提案)が息づいているという解説。実際、“簡単”“すぐに楽しめる”と謳いながら、操作の手順がそうなっていないケースがあることは体験済みだ。この言行一致はとても重要。

Amazon and DraftKings were among suitors keen on The Athletic before sale to The New York Times
New York TimesによるThe Athletic買収については何度か紹介してきた。この記事は、その取引締結にいたるまでに起きた動きをインサイダーのコメントなどで明らかにするもの。買い手には、スポーツ賭博のDraftKingsやプライムに力を入れるAmazonの名前もあったという。

Disruption This Week—–27/8/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年8月23日から2021年8月27日まで。

「どんな文章も3行に要約するAI」デモサイト、東大松尾研発ベンチャーが公開 「正確性は人間に匹敵」
「文章の要約文を生成するAI「ELYZA DIGEST」を試せるデモサイトを公開した。人間より短時間で要約でき、要約の正確性は「人間に匹敵する」という。今後も精度を高め、議事録作りやコールセンターでの対話メモ作成などでの活用を目指す」。

——試しに、このニュース記事(本文全体)を要約させてみると…「文章の要約文を生成するAI「ELYZA DIGEST」を試せるデモサイトが公開された。人間より短時間で要約でき、要約の正確性は「人間に匹敵する」という。今後も精度を高め、議事録作りやコールセンターでの対話メモ作成などでの活用を目指す。」となり、要約文自体の体裁も安定して優れた結果。

Instagram Outlines How its Search Algorithms Work, and How You Can Optimize Your Presence
Instagram、第1回の「フィードアルゴリズムの仕組み」(記事中にリンクが示されている)解説に続き、第2回として、「検索アルゴリズムと関連する検索結果の表示」に関する仕組みを解説。今回はユーザがInstagram内部で興味を惹く投稿を“発見”する流れを示す重要な要素に当たる。
Politico sells to German publishing giant Axel Springer in deal worth about $1 billion
独Axel Springerおよび米Politico、資本提携を公表。両社ともその取引価額を明らかにしていないが、関係者によれば、やはり10億ドルとされる。興味深いのは、Axel Springerは、米Axiosとの同様の交渉も行ってきたと記事が指摘したこと。その可能性も今回の発表で消滅することになる。
Inside the Plan to Make Jeff Bezos’s Washington Post the Everything Newspaper
Jeff Bezos氏ら米Washington Postが、新編集長に前AP通信編集兼副社長のSally Buzbee氏を指名するプロセスを追った月刊Washingonian誌の詳細なリポート。社内・社外の最終候補者4名の評判についても解説する周到な記事だ。
活用進むヤフーの“中傷対策AI” 無償提供の背景は
「『Yahoo!ニュース』のコメント欄は、1日平均32万件超の投稿のうち約2万件が連日削除されている。複数のAIと人力を駆使し、不適切投稿のパトロールとともに、論理的な投稿を上位に表示することで健全化を目指し、技術は同業他社にも無償提供されている」。

——評価できる振る舞い。このシステム自体の評価は別の話として、テクノロジー各社はアプローチの違いこそあれ、さまざまな技術的な取り組みを社内で行っているわけだが、それをビジネス上の競争優位に直接関わる要素が薄ければ、公共的な分野に提供することを積極的に考えるべき。

12 revenue sources for digital news organizations | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
デジタルニュースメディアに、収益化をめぐる革新が起きている。それを12の手法に整理して事例紹介する記事。
「ニュースの発信ではなく、コミュニティの創造」「ペイウォールではなくメンバーシップ」「広告ではなくスポンサーシップ」「データの再パッケージ化と販売」「財団とNGO化」…といった具合だ。
Substack scoops up paid social app Cocoon's team
ニューズレター(メルマガ)配信サービスの米Substackが興味深い動き。有料購読型のソーシャルメディアアプリ「Cocoon」チームを買収との報道。狙いの詳細は見えないが、記事はニューズレター配信者と読者の関係をソーシャル化する意図と推測する。
How newsletters have helped publishers build up their subscription businesses
【有料購読者向け記事】:
登録後14日以内にサイトに戻ってこなかったり、メールを開かなかったりすると、その人はそのままの状態になってしまい、解約される危険性がある。米L.A.Timesはニューズレターをめぐるデータを、解約か、購読継続かの重要なシグナルとして分析する。
The Information、New York Magazine、Quartzなど、購読制の中心にニューズレターを置くメディア戦略を整理する。

共通の関心トピックで語り合えるアプリ「Talkstand」、ゲスト参加とオーディエンス機能追加で新たな体験提供へ

BRIDGE(ブリッジ)|「起業家と投資家を繋ぐ」テクノロジー&スタートアップ関連の話題をお届けするブログメディア

共通の関心トピックで語り合えるアプリ「Talkstand」、ゲスト参加とオーディエンス機能追加で新たな体験提供へ
「大西氏によれば、何かに詳しい二人が話す内容を漏れ聞くという体験は、エンターテイメントなどとも親和性が高いという。スポーツ観戦の後、同じチームのファンが居酒屋やスポーツバーで語り合う体験はコロナ禍で難しくなったが、Talkstand はその代替の場になれる可能性がある」。

——エンターテインメント分野でのユースケースが想定されているようだ。だとすると、Spotifyが買収した「Locker Room」のようなアプローチか。ビジネスユースでも特定テーマをディープに語り合えるような場も考えられるのでは?

質の高い「良いニュース」とは何か? これからのニュースが備えるべき「5つの要素」(石戸 諭) @gendai_biz
「(「良いニュース」であるための5つの要素とは)謎、驚き、批評、個性、思考です。社会の『謎』に迫り、『驚き』を与えるだけでなく、そこに『批評』が宿り、簡単にまねのできない『個性』があり、さらに読んだ人にとって『思考』する時間を提供するようなもの。それが良いニュースなのだと考えています」。

——石戸諭氏の新著について自身がイントロダクション。「ニュース」をめぐる定義は広いし、人々の欲求を受けてつねに変化を続ける。しかし、「良いニュース」の定義には、共通するものがある。

五輪の見方を変えたSNSとストリーミング 新たな共感・視聴スタイル生む
【ご紹介】:
連載コラムが日経新聞電子版に掲載されました。よろしければどうぞ。➡️ 五輪の見方を変えたSNSとストリーミング 新たな共感・視聴スタイル生む