目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2023年6月20日から2023年6月23日まで。
「ノースウェスタン大学のニコラス・ディアコプロス准教授は『現在の私の立場としては、公開のチャネルに自動的に情報を流すのであれば、ジャーナリズムとしての用途にこれらの生成AIモデルを用いることは推奨できない』と述べた」。
——おおむね妥当なことが書かれた記事。問題は、悪貨が良貨を駆逐するような広がりをジェネレーティブAIは見せるだろうこと。これに積極的な役割を果たす仕組みを構想していかなければならない。
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“迷走するSpotifyポッドキャスト戦略。結果としてプレミアム路線ではなく量による広告戦略?”
著名ポッドキャストレーベルを複数買収しては解体。また、元英皇族、そして元米大統領など著名人と契約しては解消…。コスト削減に直面するSpotifyの動きを辛辣に追った記事。
著名ポッドキャストレーベルを複数買収しては解体。また、元英皇族、そして元米大統領など著名人と契約しては解消…。コスト削減に直面するSpotifyの動きを辛辣に追った記事。

「ファクトチェック記事では、ネット上で拡散されている情報や著名人の発言を検証し、事実関係の誤りを指摘することが多い。ただ、今回大賞を受賞した記事では新聞記事を検証して『正確』だと判定している。仮に元の記事が『正確』であっても、記事を発端に波紋が広がれば『その「誤解を解く」ことの意義は大きい』という点が評価された」。
——先日NPO団体ファクトチェック・イニシアティブが発表したファクトチェック・アワード2023についての詳しい報道。

USA Todayなど数百紙を傘下に擁するGannett、Googleを広告テクノロジー市場を違法に独占しているとして提訴。「Googleは、メディア企業、読者、その他すべての人を犠牲にして、自分たちに有利なように市場取引を独占してきた」と同社CEOは表明。
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つい先日、Twitterの新CEOに就任したLinda Yaccarino氏が同社投資家に向けて最初のプレゼンテーション。内容を入手したReutersによると、Twitterは「動画、クリエイター、コマースパートナーに注力する計画」だという。

独Axel Springer傘下の人気タブロイド紙「Bild」、数百名の人員削減計画とAIによる業務の代替化に向けて動き出す。計画を伝える社員向けメールでは「編集者、印刷制作スタッフ、副編集長、校正者、写真編集者の役割は、もはや現在のようには存在しない」と述べているという。

「例えば、『しまったー!砂でお城を作る動画を長く見ちゃったから、これ系が好きと思われてこればっかになっちゃう!』なんて思うことありませんか。1つ見ちゃったらこの好みをアルゴリズムに刻まれてしまったかも、と不安に思うユーザーがいるんですね」。
——たびたび取り上げているTwitterの“後継者”をめざす新SNSサービスの「Bluesky」。注目されるのは分散技術と新アルゴリズム。
特に後者はユーザーに「カスタムアルゴリズム」を提供するという。これについて同サービスを開発するプロダクトデベロッパー兼プロトコルエンジニアのPaul Frazee氏が踏み込んだ解説を行う貴重な記事。
The Guardian’s approach to generative AI
the Guardian

英The Guardian、社内の編集、制作、技術、製品、法務、ビジネス、パートナーシップ担当部署によるジェネレーティブAIをめぐるプロジェクトを立ち上げ、研究。それによる同技術利用の指針を3つのポイントで策定した。メディアにとり重要な先例となりそうだ。
「AIチャットくん」1カ月の開発期間を半日にできたワケーーChatGPTで雑誌はどう変わる【Creators × Publishing・イベントレポート前編】
BRIDGE(ブリッジ)|「起業家と投資家を繋ぐ」テクノロジー&スタートアップ関連の話題をお届けするブログメディア

「週刊誌であれば古い事件だったり、そういった特集号があったとして、今もし調べられたとしてもPDFや紙のデータでしか出てこないわけです。それがGPTで簡単に呼び出せるようになったらやはり使ってみたい。そしてそれ以上に結構面白いなと思ってるのが雑誌の商品広告」。
——雑誌の定期購読サービスを展開する富士山マガジンがジェネレーティブAIをめぐる可能性を議論。ほぼブレストなので、今後の転化に期待するところ。引用箇所は強く肯ける。

米ブリティッシュコロンビア大のコンピュータサイエンス研究者Laks V.S. Lakshmanan氏ら研究グループ、通信ネットワークから密な構造を検出するための効率的なアルゴリズムを開発したと発表。これをさらに分析することで、ニセ情報キャンペーンを検出できるとの論文を公表。
ファクトチェックアワード2023
FIJ|ファクトチェック・イニシアティブ

【ご紹介】:
私も運営に携わるNPO団体ファクトチェック・イニシアティブが「ファクトチェック アワード2023」受賞作品を発表いたしました。大賞受賞作は「高額医療費負担廃止検討」を「高額療養費制度」の解消と混同するむきに対し、詳細にミスリードを解きほぐした記事です。
私も運営に携わるNPO団体ファクトチェック・イニシアティブが「ファクトチェック アワード2023」受賞作品を発表いたしました。大賞受賞作は「高額医療費負担廃止検討」を「高額療養費制度」の解消と混同するむきに対し、詳細にミスリードを解きほぐした記事です。