Disruption This Week—–8/1/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年12月25日から2021年1月8日まで。

「今は映像だと1000万円から数千万円の広告料金も取れるようになっています。 2020年12月には、スーパーカーのランボルギーニがスポンサーになってくれました。一昔前のウェブメディアでは考えられないことです。NPというと、課金のイメージが強いかもしれませんが、パートナーの電通を含む広告チームのメンバーの貢献も非常に大きいです」。

——佐々木紀彦氏へのインタビュー記事。先日はNewsPicks自らのインタビューだったが、こちらは日本語版Business Insiderによるもの。こちらも面白い。広告における可能性をも示してくれている。

Journalism, media, and technology trends and predictions 2021

Reuters Institute for the Study of Journalism

 

 

Reuters Institute、世界43か国234人のメディア関係者を対象に、メディア、ジャーナリズムと技術トレンドを調査。購読モデルへの期待は前年比で高まり、ディスプレイ広告に対しては低下。平均して4つの収益源を重要と見なすなどの結果。コロナ禍はオールデジタルを加速といった結果が公開。

 

 

米国で流行り始めている、セレブとの動画コミュニケーションができる「Cameo」の話題。最初は事前収録録画を買う、というものだったが、ランク分けされた金額を払えばリアルに会話ができる。活動を限定されたセレブらの小遣い稼ぎの場でもある。自分はこの手法を、ジャーナリズムや専門家による解説の場などへと拡張できないかと妄想。
テキスト中心のジャーナリズムから、ポッドキャストなど駆使したジャーナリストに変身するには? 難しそうに響くが、ポイントを押さえれば可能だとする記事。そのためにジャーナリストが学ぶべき5つのポイント。「簡潔に書く」「インタビューのスタイルを変える」「雰囲気づくり(適切な背景音など)を工夫する」…など。なるほどという思い。

 

 

「見逃したテレビ番組をネット視聴する際、『違法アップロードされた動画ではなく、TVerで見て』と、1月2日に放送された番組『喜怒哀ラフ』(毎日放送)の公式Twitterが訴えている」。

——「再生数に応じて出演者に然るべき出演料が支払われる」とのロジックは初耳だが、膝を打つ思い。であれば、YouTubeでもその他の外部プラットフォームに対しても、公式チャンネル化して、分散視聴を計数管理するのが自然だし、より視聴者にフレンドリーだと思う。

 

 

「私たちがAlphabetに入社したのは、世界を改善する技術を作りたいと思ったからです。しかし、何度も何度も、会社のリーダーたちは私たちの懸念よりも利益を優先させてきました」。

——最近結成されたAlphabet(Google)労組の正副委員長がNew York Timesに寄稿。「不公平な職場は不公平なプラットフォームを作る」との訴えは、辛辣だ。

 

 

「近年アプリ内広告が普及しており、デジタル広告市場全体の成長に貢献している。アプリ内広告は、アプリ開発者やアプリパブリッシャーにとり、重要な収入源となっており、グローバル大手SNSから、個人開発者までの多くが、ここから収益を得ている。
本稿では、アプリ内広告について、体系的な解説をしていく」。——PubMatic社のスポンサード記事ではあるが、アプリ内広告の仕組みを体系的に整理した資料性の高い記事。媒体関係社、マーケターの参考になるはず。

 

 

米New York Timesが2020年に報じたビジュアル調査報道記事の一覧。Webの表現力と報道を組み合わせたストーリーテリングの総覧。見ておいて損はない。

 

 

「特に2021年を迎えようとしている日本では『もっとイノベーションを!』という論調はよく見かける。また『デジタル』という言葉もポジティブな意味で多用されている。IT分野の重要キーワードとしてDX(デジタルトランスフォーメーション、デジタル変革)という言葉もよく聞く」。

——“DX”や「IT立国」の語が勢いを得ている昨今。世界ではテクノロジー悲観論の勢いが増している。このギャップに気づかない人々が多いことには驚かされる。多くのメディアでもその論調に変わりはない。テクノロジーと倫理をめぐる視点を織り込まないと、またもや、周回遅れで幻滅がやってくる。

 

 

「2020年1月から12月までの1年間、Publickeyの売り上げは合計で1522万2323 円。内訳は、バナー広告や記事ライセンスが741万700円、タイアップ記事が770万1199円、AdSenseやAmazonアソシエイトなどが11万424円でした」。

——サムネール画像は、上記の引用箇所と連動していないので注意を。新野淳一氏の個人ブログサイトのコロナ禍2020年のパフォーマンス。同氏はこのサイトでの認知を背景に、講演やモデレータなど別収入も得ているとこことなので、コロナ禍の下でも、すごーく食えているわけだ。

 

 

トランプ大統領時代、民主・共和両党の支持者の間でマスメディアの信頼度が63ポイントもの乖離へと拡大。Gallup調査史上で最大。ほんの数年前、オバマ大統領時代にはその乖離は10ポイント程度だったのだが。
「(note社と文藝春秋社の資本提携を含む協業は)単なるnote=デジタルメディアと文春=プリントメディアのコラボを意味するのではなく、現在の出版業界において最も求められているものなのかもしれない。
20世紀までは出版社、取次、書店は出版物をめぐる共同体というニュアンスが残っていたが、21世紀に入ると、それはほとんど消えてしまったように思える」。——自分も感慨深く見た協業。結果は別としても、雑誌をめぐり、新しい時代には新たな協業モデルがあり得る。また、水面下では、人的な交流もこのような境界またぎが生じている。改めて言うが、どんな取組みの結果が待ち受けているか分からないが、挑戦を続けなければならない。

 

 

【ご紹介】:
「Media×Tech」編集部が「独断と偏見」でお勧めする2020年コンテンツ。雑な企画ですが、けっこう面白いものに。

 

 

2020年ももうすぐ終わり。今年、記憶に残った(インターネットの)コンテンツ、発信者、メディアを教えて下さい。どなたでも・何件でも応募できます。あなたもぜひ!

Disruption This Week—–18/12/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年12月14日から2020年12月18日まで。

 

 

米メディアAxios、やはり米North Carolina州で2015年創業された、新しいローカルニュース・スタートアップ「Charlotte Agenda」を約500万ドルで買収。CAは、Webサイト、無料ニューズレターとInstagramで地域の実用情報を届ける。Axiosは同モデルを各地へと広げる目論見だ。CAは、17年には利益をあげ、19年には売上220万ドルで利益率30%。パンデミック下でもビジネスは堅調という。

 

 

「『too long, didn’t read(長すぎるので読んでいない)』というインターネット用語の頭字語にちなんで名づけられたこのツールは、記事を読み上げてくれたり、質問に答える音声アシスタント機能も備えることになる可能性があるとされている」。

——“未来のメディア”のありようがイメージが喚起される。興味深い。

 

 

電子版購読者が10万人超のメディアリスト(英語版のみ)、トップ24。このリストから見るとNew York Timesはダントツのリーダーだ。

 

 

「グーグル(Google)とアマゾン(Amazon)は、ターゲティング広告を配信するために、ユーザーの許可を得ずにサイト閲覧履歴を追跡していた。…CNILによると、両社はユーザーに事前の同意を得ることなく、そのコンピューターにトラッキング用クッキーを保存し、クッキーの設定を変更する方法についての情報も提供していなかったという」。

——「CNILの調査員が3月にgoogle.frにアクセスした際、『ユーザー側が何もしなくても、自動的にクッキーがユーザーのコンピューターに保存される』ことがわかった」ということだ。GDPRもあって、“この程度”であっても制裁対象となるということを理解しないと。

 

 

AP、NYTimes、NPR、Vox、Washington Post、Bloombergなど錚々たるニュースメディア企業が参加する団体Digital Content Next(DCN)が、AppleやGoogleが運営するアプリストアにおける不透明性や不公平の是正を求める団体Coalition for App Fairness(CAF)に参加した。DCNを構成する大手ニュースメディア企業は購読(サブスク)を推進しており、アプリストアがこれに対してアプリ内課金を押しつけていると主張。

 

 

パンデミックによる人員再編や、著名ジャーナリストの離脱などに見舞われている米Vox Media。だが、4年前にVox Entertainmentとして設立した動画制作子会社Vox Media Studiosが好調。著名ストリーミングに番組を配信。21年には番組を倍増し、1億ドル事業への成長をめざす。

 

 

News CorpのCEOであるRobert Thomson氏、GoogleおよびFacebookの複占二強に対し、ニュースメディア界がコンテンツの直接対価を支払わせる交渉が優位に推移しつつあることを受けて、「ジャーナリストはもはや絶滅危惧種ではなくなった」と語る。

 

 

(朝日新聞)小田切氏:
「その三つのうちでは、1st PartyデータとIDソリューションの二つを優先しています。自社のデータをどのように使えるかを見直していく必要があると考えております」。——「三つ」とは、記事の主役であるPubMaticの担当者が言う「一つ目は、『1stPartyデータの取得と整備』、二つ目は『IDソリューションの活用』そして、三つめは『コンテキスト解析ソリューションの導入』」を指している。一般紙、スポーツ紙の担当者が語る貴重な記事。

 

 

オランダ発、購読者らの寄付金に頼むジャーナリズムの試み「The Correspondent」(英語版)が閉鎖を発表。1年前に基金や読者から資金を集め、スローニュースに焦点を当てる運営をめざしたが、新型コロナウイルス下での情報ニーズとマッチせずと創業者らは述べる。開設当初5万人の購読者は、最近では、2万人に減っていた。オランダ国内版「De Correspondent」は事業を続けるという。

 

 

「マーケティング担当者は、消費者と直接的なつながりを構築することを目標とすべきだ。信頼を築くということは、データとエンゲージメントに応じて価値を交換することであり、第三者からデータとエンゲージメントを購入することではない」。

——いろいろと気になっていた課題が、“信用経済”というコンセプトで、クリアに整理された記事。上記の引用箇所が興味深いのは、メディア(コンテンツ)と同様、マーケティングも、消費者(ユーザ)との直接的なエンゲージメントを求めるじだいであるということ。これらはクルマの両輪というわけだ。

 

 

【ご紹介】:
昨日発表されたSmartNews Awards。大賞に選ばれた「ABEMA」の中心メンバーに取材した記事。Media×Techに掲載しました。

Disruption This Week—–11/12/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年12月8日から2020年12月11日まで。

 

 

楽曲ストリーミングのSpotifyは、“(盗用などから)楽曲の権利を守るため”として、同サービスに登録される楽曲の歌詞・メロディー・コードを分析したメタデータを保持し、これを特許化。だが、ある研究者は同社の動機は、データを使い機械が売れる楽曲を創造する試みだと警鐘を鳴らす。

 

 

「(広告における)文脈革命が進む」。アドベリ企業のIntegral Ad Science(IAS)が調べた、広告とコンテンツ文脈、そしてユーザとの相関。ユーザの8割強はコンテンツにマッチした広告を好む。また、広告とその周りのコンテンツが、ブランド認識に影響を与えるという。メディアはどう振る舞うべきかなどを論じている。IAS当事者の論なのでご注意。

 

 

「当初トラッキング制限はiOS 14のリリースと同時に実施される予定でしたが、Facebookや広告主が抗議を表明した後に延期が発表されました。その後もFacebookは、広告ビジネスがiOS 14のプライバシー保護強化により攻撃を受けていると訴えています」。

——Appleのこのユーザ情報保護強化の姿勢については、何度も紹介してきた。最近は、Appleの強硬姿勢が米国その他での独禁法に抵触する動きとの、広告事業者(Facebookを含む)らのロビーイングにさらされている。
Appleが傲慢かどうかはさておき、ユーザターゲティングを過度に推し進めてきた昨今の広告テクノロジーをそのままにして良いのかは、本筋の議論として忘れてはならない。

【有料購読者向け記事】:
「FBが画像共有アプリ『インスタグラム』や対話アプリ『ワッツアップ』の運営会社を買収したことについて市場での『競争を無効化した』と主張し、一部事業の売却を裁判所に求めるとみられる」。——米Washington Postによる報道。Facebook、Instagram、そしてWhatsAppの巨大サービス群の分割問題が主題となる。

 

 

欧州各国で、Google、Facebookが個別にニュースメディア企業に利用対価を支払う動きが進ちょく中、オーストラリアでも同2社に、メディア企業への支払を課する法案が政府から提出される見通しだ。まずは当事者間の交渉を促し、交渉が進まなければ、罰金を課すというものだ。

 

 

米メディア界では、2020年約3万人の職が失われたが、その過半は、デジタル、印刷、そして放送の「編集部」から。米再就職支援企業Challenger, Gray & Christmasの調査から、08年からの推移がチャートで示されている。

「ニュースメディア企業のCEOと何度も話をするが、彼らは『読者からの直接の収益化戦略を立ち上げたいのだが、誰を雇えばいいか?』と訊かれる。私は「お願いだからニュース業界からは雇わず、Amazonから雇って」と言っている」。

——GoogleのAnalyticsと“収益最適化”分野を担当するAdams Harding氏へのポッドキャストインタビューから。記事(を読ませて)から収益につなげる仕組みは、eコマースを的確に実装するのと同じだというわけだ。

 

 

短文で箇条書きを多用する米Axios。そのAxiosが、長編の調査報道記事を公開。テーマは、中国の女性スパイとおぼしき人物が米西海岸の新進気鋭の政治家らに接近、捜査の網にかかる前に“蒸発”する経緯の解説。短文を組み合わせる同メディアの記事フォーマットの拡張型が興味深い。

 

 

「若年の女性ほど情報を探す時に検索エンジンだけでなく、SNSに頼る傾向を指摘した。私たちは検索する(=ググる)ことだけに頼らない情報との出合い方を日々体験するようになっている」。

——電通報からの転載記事。面白い議論だ。いろいろ考え始めたくなる。

 

 

「JICDAQの具体的な活動としては、『アドフラウドを含む無効配信の除外』と『広告掲載先品質に伴うブランドセーフティの確保』に関わる業務プロセスの監査基準の制定を挙げている。さらに、それに沿った業務を適切に行っている事業者を認証し、社名を公開していくようだ」。

——少なくともブランドセーフティの観点からは、広告とコンテンツが、まったく別々に“信頼性”を追い求めている時代ではなくなってきた。これもアドテクの影響もあると思うが、両者が協力し合う場づくりも喫緊の課題かと思う。

【ご紹介】:
月一の連載原稿が日経電子版に掲載されました。よろしければどうぞ。➡ 電子書籍ブーム、今回は本物? 新常態、隙間時間にまとめ読み

Disruption This Week—–27/11/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年11月24日から2020年11月27日まで。

 

 

この夏設立された韓国の個人情報保護委員会、Facebookが韓国国内で、2012年から18年の間に、ユーザの少なくとも330万人の個人情報を無断で売買していたとして、60万ドル以上の罰金を科した。刑事捜査にも入ったという。争点は、Facebook認証を用いてサードパーティサービスを利用したユーザの友人のデータまで提供された、というCA事件と相似の事象だ。

 

 

オンラインゲームの隆盛とともに急発展したライブチャット(ストリーミング)の「Discord」、時価総額70億ドルで資金調達へ。注目すべきは、記事中にもあるが、もはや「ゲームの…」という冠が不要のコミュニケーションやメディア基盤へと成長しつつある点だろう。

 

 

「有料オンラインライブを視聴した感想としては『生のライブに行ってみたくなった』が24%と、オンライン上での体験が実際のライブ会場へ足を運ぶきっかけになり得ることがわかった。一方、ネガティブな感想としては『生のライブのような臨場感がなかった』という声が挙がった」。

——オンラインとオフライン、トレードオフの関係ではなくなれば、将来、ライブ市場はより拡大する。その方向感を意識させられた調査結果。

 

 

【有料購読者向け記事】:
「月1800万人が利用するニュース情報サービス『LINE TODAY』で、19年7月にファクトチェックのカテゴリーを新設した。真偽を確かめたい文章やサイトのURLを利用者が投稿すると、ファクトチェックを行う連携先の4団体で専門家らが調査する」。——プラットフォーム自らファクトチェックを行う。懸念もあるアプローチ。第三者のファクトチェック団体とのつなぎ込みが良策と思うが。

 

 

「英語にて実現している精度に匹敵する、またはそれ以上の、日本語の超巨大言語モデルを創出してまいります。
開発された超巨大言語モデルは、新しい対話AIの開発や検索サービスの品質向上など、AIテクノロジーブランド『LINE CLOVA』をはじめとするLINE社のサービスへの活用のほか、第三者との共同開発や、APIの外部提供についても検討予定です」。——自分的に昨日最大のニュースは、これ。GPT-3が大きな話題を呼んでいるが、なにせ、日本語に特化した言語モデルは、なかった。世界最大級のデータを駆使した言語モデルが日本語上で創造されるとすれば…、その先の活用を考え始めてもいいかもしれない。

 

 

今どきの“ソーシャルメディア”アプリは皆、似たもの同士に。Axiosがまとめた12のSNSサービスやアプリ。DMはもちろん、ストーリーやフィルタなど、打ち出している機能がどんどんと共通化してきている。

 

 

2016年大統領選以後の“Trump景気”でデジタル購読者を伸ばし続けてきた米New York TimesとWashington Post。それぞれ2016年以降の購読者は3倍増に。しかし、両者は異なる戦略を採り、いよいよ“ポストTrump景気”局面を迎えることになる。

 

 

【有料購読者向け記事】:
ある分析によると、Facebookは2015年以降、前期比(四半期ベース)30%以上の広告配信増量を果たしてきた。同時に、配信が伸びれば単価が下がる明瞭な兆候。ついに同社広告ビジネスの曲がり角が到来か? 記事は、友達の投稿だけでは足りないとする。

 

 

「バズフィードのペレッティ氏は、ハフポスト買収をめぐるリコードのインタビューに対し、『(ニューヨーク・タイムズの)デジタル課金ビジネス(サブスクリプション)モデルは、特定のグループ、特定の読者に限定された新聞にしてしまい、幅広い大衆のための新聞であることを妨げている』と指摘する」。

——インターネットメディア時代のオリジナルなメディアとコンテンツを支えていた有名どころ編集長や論説家が、次々と創業メディアを去っていく。一方で、それを次々と取り込むNYT。次にメディアのエコシステムに到来することとは……。

 

 

Apple、中堅事業者へのApp Storeの仲介料率ディスカウント(30%→15%)を発表したばかりだが、同時に、購読者獲得のためのキャンペーンコード提供サービスも発表。App Storeで生成するオファーコードを用いれば、パブリッシャーは割引アサービスをシームレスに提供できる仕組みだ。Appleからする、パブリッシャーが発する不協和音打ち消しの動きだ。

 

 

【ご案内】:
自薦・他薦いずれも可です。JIMAが創設した「Internet Media Awards 第1回」、これはと思われたインターネットコンテンツやメディア、そしてプロジェクトをご推薦下さい。
JIMA会員でなくても応募可能です! 自分にも応募したい作品やプロジェクトがいくつもあって、関係者が投稿していいのか悩み中です。

 

 

【ご紹介】:
少々以前の記事ですが…。スマートニュースメディア研究所が取り組む「メディアリテラシー」。研究主幹の山脇岳志が、解説します。

Disruption This Week—–20/11/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年11月14日から2020年11月20日まで。

 

 

「Googleによれば、YouTubeでミュージックビデオを視聴するユーザーは月間20億人以上で、このうち15%近くは画面を見ていないという。音声広告を活用することで、YouTubeで音声だけを聴く層にも広告でアプローチできるとしている」。

——YouTubeの規模で全MAUの15%は大規模だ。Spotifyの強敵は、実はYouTubeなのではないか。Google Play Musicが終了というのも、納得だ。

 

 

驚きのニュース。米BuzzFeedが同HuffPostを買収へ。Verizon Mediaと大がかりな資本取引。BFのCEO、Jonah Peretti氏は、以前より、インターネットメディアが直面している経済危機に対して、大きな合従連衡をつくり出す必要を唱えていた。“買収される”ことも容認する発言をしていたが、する側に回ったようだ。両者、もしくはVerizonを交えた大きなコンテンツネットワークを生み出そうとする試みのようだ。

 

 

広告中心の事業モデルが限界に突き当たり、また、コロナ禍でマーケティング費用が縮小するなか、改めてリード生成事業モデルにスポットライト。Lead Monitorが公開したホワイトペーパーのポイントを要約した記事。テクノロジーと同じくらい、コンテンツの力は重要とする。

 

 

「テーブルを囲んでいたすべての編集者は、何が購読を促進し、何が山のようなページビューをもたらすか、という推測ゲームに参加していたが、単なる推測だけで、リーチとサブスクのトレードオフを見極めることに長けている編集者はほとんどいなかった」。
こうして始まったカナダの伝統的メディア「Globe and Mail」社内で始まったサイエンティストらが主導するAIによる分析・予測システム「Sophi」プロジェクトが始まった。「結果は驚くべきもので、最終的には数百万ドルの収益増になった」とする。ポイントは、“どの記事を有料化するか”だった。

 

 

「この結果に対し、同社は『若干の抵抗を生じさせ、会話に参加する意味や追加する内容について人々に少し考える時間を与えた』『情報の共有量全体を減らしたことで、誤情報の拡散を抑制した』と結論付けた」。

——Twitterが試みた“スローニュース化”、一定の成果があったという。とはいえ、分断のトレンドに効果的に切り込むアプローチが見つかったわけではない。良質な視点、知識に出会いやすくする手法の開発を進めていく必要がある。

 

 

「アップルはソフト配信基盤の『アップストア』を使う開発者に対し、売り上げの30%をアプリ配信手数料として徴収している。今回、20年のアプリ販売額合計が100万ドル(約1億400万円)以下の企業についてはこれを半額とすることを決めた」。

——現在は、30%の“Apple税”を嫌い広告収入に頼り、App Store経由での売上を立てていないアプリ提供者は、自動的に対象となるのだろうか? だとすると、自分の関心事であるメディア業界でも、アプリを通じた購読ビジネスにシフトする動きが高まる可能性がある。

 

 

米Vanity Fairが“Substack現象”を詳しく論じている。ある気象関連のニューズレターを刊行するライターは、Substack上で今年23万ドルの収入を得たという。読者25万人以上に対し、数千人のライター、専門家が集う決して大きくないネットワークが過熱している。

 

 

サードパーティCookieが利用不可となる時代に備える話題。米Penske Media傘下の主要タイトルでは、ファーストパーティデータ活用を導入し、CPMを前年比20%増加させたとの話題。データの分析活用はもちろん、広告主との緊密な関係が重要とする。関係者はまだ初期段階と述べる。
コンテンツ(広告)レコメンドのOutbrain社内から、最近過熱気味のニューズレターキュレーションアプリ「Listory」が誕生。文字通り、(無料ベースの)ニューズレター1,000本以上を収集して、ユーザにレコメンドする。スタート時、ユーザに謝礼を払いニューズレターを推薦してもらう「Listory Challenge」キャンペーンを実施するというのが興味深い。

 

 

Google News Initiative、欧州のメディア業界団体やFT調査部門と組み、メディアのサブスクリプション事業モデルへの転換を推進するためのイニシアティブを今年、組成。さまざまな課題を整理したフレームワーク「北極星モデル」を公開。従来型の数量重視のモデルから、読者のための価値創造型事業への転換に大きなギャップと課題があることを指摘。

 

 

【お知らせ】:
楽しみにしてきた企画、来週開催です。会員メディアの方々は、ぜひご参加下さい!

 

 

【ご紹介】:
インターネットメディア協会(JIMA)が、Internet Media Awards 第1回の応募作品を募集中です。JIMA会員・非会員に関係なく候補作を推薦・応募できます(自薦他薦とも可)。6つのカテゴリーを通じて、良質なインターネットメディアの営みを顕彰するプロジェクトです。ご応募をお待ちしています!