Disruption This Week—–29/7/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年7月26日から2022年7月29日まで。

Medium VP of Content Scott Lamb on the platform's evolution and vision for the future
Mediumコンテンツ担当責任者Scott Lamb氏、プラットフォームとしてのMediumの重要要素であるキュレーション機能について、自身の見解を述べる。
「今、我々が最も関心を寄せるのは、ある記事を評価する際、それを特別に注目すべきかどうかを判断する重要なシグナルの1つである筆者についてだ。彼は専門家か?彼に見識があるか、専門知があるか?」
スマホ最適化 「縦読み漫画」急拡大 グリー参入 大手出版社も攻勢
「同協会(=全国出版協会・出版科学研究所)は『縦読み漫画が新たなユーザーを掘り起こしている』と分析している。5年後には世界の縦読み漫画市場が2兆円を超えるとの試算もある」。

——記事は、同市場へのグリーの参入を取り扱っているが、やはり興味を惹くのは、「日本で築き上げられてきた漫画文化は転換点を迎えようとしている」という点。韓国が先行したこのコンセプトと市場に対し、日本での層の厚いクリエイター蓄積を生かしてリードを創りだせるか? また、アプリから制作体制までに及ぶ革新でだれが覇者となるのか。

🚨 Instagram walks back its changes
Instagram事業責任者のAdam Mosseri氏、TikTok追随のための大規模な改修計画を取り止める旨、著名テックライターCasey Newton氏のインタビュー(同氏のニューズレター「The Platformer」掲載)で言明。取り止めるのはフルスクリーンの写真、動画の表示。そして、レコメンド表示について。決定は永続的ではないとも述べる。
メタ株下落、4-6月売上高が市場予想下回る-四半期で初の減収
「メタのソーシャルネットワークのいずれか1つを利用した1日当たりアクティブユーザー数を示す『ファミリー・デーリー・アクティブ・ピープル(DAP)』は28億8000万人で、アナリスト予想平均の29億1000万人をわずかに下回った。
メタは大きな変化のさなかにあり、ザッカーバーグCEOはユーザーのつなぎ留めや若い世代の呼び込み、 バイトダンス(字節跳動)の人気動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」への流出阻止に向けてさらなる努力を惜しまぬよう従業員を鼓舞しようとしている」。

——IT大手のうち最も注目されていたMetaの業績が開示された。同社にとって初の、歴史的な減収。「世界経済の不確実性」はもちろんだが、今朝のNHKのニュースでも、「Appleによるターゲティング広告の抑止策」「TikTokの脅威」を同社スランプの要因に挙げていた。

Google delays move away from cookies in Chrome to 2024 – TechCrunch
GoogleのPrivacy Sandbox担当副社長Anthony Chavez氏はブログで、Cookie代替技術を採用する時期として「2024年の後半」を目標にすることになったと述べた。記憶するところでは2回目の延期。Appleと違い全力で嫌がっている。
YouTube Ad Revenue Inches Up 4.8% in Q2, Slowest Growth in More Than Two Years
Alphabetの業績でも触れたが、YouTubeの広告収入の成長率が低迷。前年比4.8%増は2年ぶりの低成長記録。景気低迷はもちろんだが、同社にはTikTokの影響が指摘される。とりわけ、短尺動画をテコ入れすればするほど広告インベントリは縮減してしまうと記事。
アルファベットの4~6月、純利益14%減 ネット広告減速
「フィリップ・シンドラー最高事業責任者は『旅行や小売りの分野の広告が好調で、夏の旅行先の検索回数は前年同期の2倍に増えた』と説明した。
ただ、全社の売上高の前年同期比増加率は過去8四半期で最低になった」。

——GAFAMが続々第2四半期業績を開示。広告無敵のGoogleを傘下に擁するAlphabetも成長力を落とした。広告で前年比12%増だが、YouTubeのそれは5%と“低迷”。Google CloudもAWSの背中が遠くなりそうだ。

TikTok Owner ByteDance Distributed Pro-China Messages To Americans, Former Employees Say
TikTokを傘下に持つByteDanceが運営するニュースアプリ「TopBuzz」。その米元従業員が、本国ByteDanceの指示により、中国寄りの記事を定期的に同アプリでピン止め表示させていたと証言。指示どおり実行したことをスクショ付きで報告することも求められていたという。ByteDance社は否定。米BuzzFeed Newsのスクープ。
‘User Needs’: a way for newsrooms to do more with less | FT Strategies - Subscriptions consultancy from the Financial Times
英FT傘下で、メディア市場調査とコンサルティングを行うFT Strategies、英メディア3社を長期詳細に調査。いずれにおいても「ユーザニーズ」と注力分野に大きな乖離があるのを発見。速報に注力しているが、ユーザニーズが高い教育効果や大局展望分野を見逃してきたとする。
Sunset of the social network
先日から紹介しているFacebookのフィードアルゴリズム改変をめぐる論説。この記事でもTikTok旋風をソーシャルグラフの終えんとしてとらえ、純然たるアルゴリズムによる“お薦め”黄金時代を指摘する。2000年代初頭のFriendster、MySpaceそしてFacebookへと続いてきたソーシャルメディアの日没を語る。
Global Fact 9レポート(2) 陰謀論の生態系:「鳥は本物じゃない」運動が問いかけるもの
【ご紹介】:
「昨夜の帰り道、ハチドリのドローンに命を狙われた。針山に針を刺すように一直線に飛んで来て、くび元を狙われたが、すんでの所で逃れた。クラヴマガ(護身術の一種)を習得しておいてよかった。とにかく空を信用してはならない(会場から笑い声)」。

——FIJ理事の奥村信幸さんが、オスロで開催されたファクトチェッカーの国際組織年次総会をリポート第2弾。陰謀論を指摘する運動「Birds Aren’t Real(鳥は本物じゃない)」のセッション紹介。あまりに手が込み迫真的で、ついには信者が集まるようになってしまった……。

Disruption This Week—–8/7/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年7月5日から2022年7月8日まで。

ネット記事・広告 信頼向上を…村井純氏 慶応大教授[岐路の資本主義]特別編 デジタル時代の情報危機
「私たちが取り組んでいるのが、『オリジネーター・プロファイル』(OP)と呼ばれる技術だ。ネット上のニュース記事などのコンテンツ(情報内容)について、もともと誰がどのように作ったのかが確認できる証明書のような仕組みだ」。

——「仕組み作り 日本で主導」とかの見出しが添えられているが、そんなこと言わずに世界的なアプローチを期待&予感。

顔画像検索「ピムアイズ」、他人の過去探る利用に懸念
【ご紹介】:
月1連載が日経電子版に掲載されました。よろしければ。ご紹介した「PimEyes」、有料版を短期間購入して試しました(有料版なので、顔の背景映像などもサムネールに表示されています)。ただし、日本のサイトでのクロールに力を入れていないのか、想像したほどではありませんでした。なので、研究目的以外にはお勧めできない。しかし、このビジネスモデルは…… 。
【注目】TikTokの健康デマを暴く「世直しクリエイター」が熱い
【有料購読者向け記事】:
「最近、TikTokで拡散される偽情報を『論破』する活動を行う科学者や医師、学者らが増えている。ダヒールもその1人だ。
彼らが用いるのは、元の動画を切り取って引用し、それに対して反証を述べる『スティッチング』という手法だ」。

——ファクトチェッカーもまた、TikTokerのように画像を駆使し、ユーザに向かって確信的にメッセージを発信しなければならない。なかなか大変な時代だが、そのような才能をもつ人間を開発していかなければならないというわけだ。

How The Washington Post is trying to reach the next generation - Poynter
米Washington Post、“次世代読者獲得”構想を約1年前にスタート。そのプロジェクトリーダーに取り組みを聞いた記事。当然ながら青年層を狙ったと思いきや、ターゲットは“45歳以下”という。とはいえ、プロジェクトチーム参加者には各所から問合せが引きも切らないのだという。
「世界ファクトチェック会議のポイントは何だったか」 トークイベント開催します
【ご紹介】:
私も参加しているファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)が、つい最近開催された世界のファクトチェック団体が集まる年次総会GlobalFact 9をリポートするディスカッションを開催します。世界のファクトチェックとそのテクノロジーの紹介が聞けます。ぜひご参加を!
Creator Economy Startup Funding Drops 60% From a Year Ago
【有料購読者向け記事】:
クリエイターエコノミーのトレンズに関わるスタートアップ企業への投資が、前年比約60%減少。「Creator Economy Database」の更新を続ける米The Informationがリポートした。なかでもWeb3クリエイター系のスタートアップはより大幅な減少に。
TikTok、中国から米データへのアクセス認める──個人情報の扱いを懸念する報道には反論 | DIAMOND SIGNAL
「『米国ユーザーの個人情報が中国から繰り返しアクセスされている』とする米ニュースメディア・BuzzFeedの報道に対しては、『間違った主張やほのめかしを含んでおり、事実に基づいていない』と反論した。その一方で特定の条件のもと、中国拠点の従業員が米国ユーザーのデータにアクセスしていたことは認めている」。

——すでに紹介した事象だが、改めて。日本でもLINEが“ずさん”にユーザデータへのアクセスを認めてきたとされる同様の事件からすると、他人事ではない。

メディア企業は若年層の「 ニュース離れ 」にどう対応するのか?:要点まとめ | DIGIDAY[日本版]
「今回のレポートでいくつか大きな理由が明らかになった。35歳未満の若い読者は、政治や新型コロナなど同じテーマのニュースを冗長だと感じている。また、『ニュースを見ると、気分が落ち込む』『ニュースは理解するのもフォローするのも難しい』。そもそも、『ニュースを信用していない』などの理由が挙げられた」。

——数年前からReuters Instituteのリポートでは「ニュース忌避」が伝えられていた。左右の分断やらニュース(情報)リテラシーの成熟度の問題として認識されていたと思うが、2022リポートでこの問題が“主役”に躍り出た。実際、シリアスなニュースに触れ続けることは心理的に辛いことは事実。これをどう物語っていくのかが、メディア、特に報道機関の主たる課題に。

YouTube日本語版15年 ファンが作り上げる文化熱く
【有料購読者向け記事】:
「日本ではファンが作り上げるカルチャー『ファンダム』がかなり熱い。ユーチューブにもその傾向が顕著に現れている。クリエーターと視聴者のコミュニケーションの1つとして取り入れた投げ銭機能『スーパーチャット』などの利用度合いは他国に比べかなり高い」。

——YouTube日本代表の仲條亮子氏のコメント。「ファンダム」に言及したことと、「リスキリング」に言及したりと、YouTubeの適用分野が広がっていることに興味を持った。

Peacock Tops $1B in Upfront Ad Revenue, Doubling Growth
NBCUniversalが2年前に開設した映像ストリーミング「Peacock」、2022年の前払い広告収入(アップフロント)で10億ドルを突破。前年比でも倍増で、同社で最も急成長のビジネスに躍り出た。広告収入に手を出そうとするNetflixやAppleをリードする動きだ。
Google agrees to $90 million settlement with app developers
サードパーティのAndroidアプリ開発者らに反競争法的な締め付けをしてきたことが係争となっていたGoogle、アプリの収益規模が小さい開発者らに9,000万ドルを拠出することで調停が成立。アプリビジネスのルールメーカーであるApple、Googleの両者にプレッシャーとなる動き。
The iPhone at 15: An Inside Look at How Apple Transformed a Generation
15年前の6月末、米国でiPhoneが誕生。その日に生まれた赤ちゃんが育つなか、スマートフォン(iPhone)はその幼児たちをどのような若者、クリエイターに育てていくことになるのか。iPhoneに携わったApple幹部らでさえ想像もできなかったと語る。

Disruption This Week—–24/6/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年6月20日から2022年6月23日まで。

グーグル・ニュース、スペインで8年ぶり再開
「スペイン政府は昨年、2020年に改定された欧州連合(EU)の著作権規則を法律に移項。メディア企業がハイテク企業と直接交渉できるようにした。
これを受けてグーグルはサービスの再開方針を表明していた」。

——Googleのスペインからの撤退ぶりは歴史に残るものだが、取引スキームができたことで、ようやくサービス再開。同社は「スペインでできるだけ早期にニュースパブリッシャーに対価を支払う仕組み『ニュースショーケース』を始めるとしている」そうだ。

U.S. digital newspaper ad revenue expected to surpass print by 2026
米PwC、米国の新聞社におけるデジタル版広告収入が印刷版を、2026年には追い抜くとの調査を公表。チャートを見れば分かるように、デジタル版広告が急増する楽観シナリオではなく、印刷版の低減によるものだ。調査担当者は、「デジタル化への意欲の差ではない」と述べる。
EU、「偽情報に関する行動規範」改訂版を発表--ディープフェイクなどの抑止を強化
「欧州連合(EU)の欧州委員会は現地時間6月16日、偽情報の流布を食い止めるための規則を全面的に見直した改訂版を発表した。EUが強化したのは「偽情報に関する行動規範」(Code of Practice on Disinformation)で、この規範に署名しながら対策を講じなかった企業は、世界売上高の最大6%にあたる罰金を科せられることになる」。

——重要な動き。そもそも同規範に署名しなければ、罰金を科せられることもないのだろうが、これから逃れることはIT大手にとって、欧州での経済活動に支障があるということだろう。「大手テクノロジー企業では、Meta Platforms、Google、TikTok、Twitterなどがこの規範に署名している」とある。Appleを除く勢力が集合している。

The Washington Post is not selling its software business, despite offers
米Washington Postが外販するクラウド型パブリッシングソフトarc XP。同ソフトウェア事業はすでに数百億ドルの評価を受けているが、同社はいまだ黒字化されていない事業に投資を加速する意思と同社幹部らがコメント。近い将来、同社最大の収入源へと成長すると期待。
【3分解説】なぜ食べログ「敗訴」は大問題なのか?
【有料購読者向け記事】:
「例えば、YouTubeの場合、動画がサイトの上部に表示されるかどうかは再生回数を大きく左右するだろう。クリエイターの収入に直結するため、アルゴリズムの変更は死活問題で、食べログと同様の問題提起がなされてもおかしくない」。

——良い意味でも、そしてそうでない意味においても、アルゴリズムが果たす役割は、現在、ネットを泳ぐために決定的に大きい要素。そのぜひをめぐる判例でもあり、とても重要なケースだ。

「ニセ・誤情報に騙されないために」 総務省がネットリテラシー教材を公開
「総務省は偽情報や誤情報について、メディアリテラシーと情報リテラシーを掛け合わせた『メディア情報リテラシー』の向上が必須とし、各国の政策を調査。有識者と共に教材と効果検証手法を開発した」。

——作成された資料のなかには、「その分野の専門家?」というページもある(サムネールで表示されているページだ)。信頼性を測る指針として、「その情報は、専門知識や必要な資格を持った人が、責任を持って発信しているか?」などをあげている。茶化すつもりはないが、「専門家」「専門知識」を基準にして信頼性を測ることの難しさを感じている自分としては、違和感が強い。

Trends in US news media 2022: Subscriptions, trust, newsletters and more
最近公開されたReuters Institute「Digital News Report 2022」のリポートに関連する話題。調査によれば、ニュースにお金を払う米国人の約56%は、2つ以上のタイトルを購読。全国紙と地方紙の組み合わせが多いが、政治、文化系雑誌を組み合わせるパターンも見られる。
Community building platforms for publishers: Facebook Groups vs. Twitter Communities vs. Discord | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
メディア運営者がコミュニティを運営、強化していくため選択すべきプラットフォームはどれか? Facebookグループ、Twitterコミュニティ、そしてDiscordの利点とマイナス点を実践的に検討する記事。Discordが評価されるが、万人向けではない面もあるとする。
Leaked Audio From 80 Internal TikTok Meetings Shows That US User Data Has Been Repeatedly Accessed From China
米TikTokの複数の社内会議の録音が漏えい。解散する米BuzzFeedによる衝撃のリポート。
「『中国ではすべてが見られている 』と、2021年9月の会議でTikTokの信頼・安全部門のメンバーが発言。別の会議では、ディレクターが北京にいるあるエンジニアを 『マスター管理者』と呼び、『すべてにアクセスできる 』と述べた」。
まさにTrump前大統領がTiktokについて懸念を表明していたとおりの実態が暴露された。
「ニュースを見るのが嫌」38%のユーザーが伝えたい、その切実な本音とは?
「その理由は何か。
最も多かったのは、『政治やコロナの話題が多すぎる』(43%)だ。次いで『ニュースを見ると気分が落ち込む』(36%)、『大量のニュースに疲れる』(29%)、『ニュースは信頼できない・偏向している』(29%)、『論争に関わりたくない』(17%)、『自分にできることは何もないから』(16%)、『時間がない』(14%)、そして『難しすぎて理解できない』(8%)」。

——すでに紹介したReuters Instituteによる調査結果を論じた平 和博氏の論。「ニュース忌避」と自分は呼んでいるが、重視しなければならない現象だ。実はニュースをめぐる両極的な“分断”以上に大きな問題が潜んでいるのではないか。

鼎談「これからのメディアリテラシー教育、そしてメディアについて」第1部~メディアリテラシーの課題をめぐって - スマートニュース メディア研究所 SmartNews Media Research Institute
【ご紹介】:
最近参加したスマートニュースメディア研究所で、メディアリテラシーをめぐる討議を行いました。専門家の方々の議論をモデレートすることできました。よろしければご一読を。➡ 鼎談の第1回

Disruption This Week—–17/6/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年6月12日から2022年6月17日まで。

Facebook looks ready to divorce the news industry, and I doubt couples counseling will help
「Facebookはニュース業界との離婚の準備ができている」。
同社が業界に大金を払い続け大手メディアとの関係を保つ意思はないだろうとするオピニオン。2022年第1四半期、閲覧された投稿コンテンツでニュースへリンクを持つは0.4%に過ぎないという。愛情が冷めるのは明瞭だ。
「大変です」食べログ点数、突然の急落 評価の秘密に自力で迫った:朝日新聞デジタル
【有料購読者向け記事】:
「実際に点数を算出しているのは、独自の『アルゴリズム』だ。
大量のデータを処理するのに使う計算手順のことで、検索サイトや買い物サイトなどはアルゴリズムを使って表示順位を決めたり、点数をつけたりする。
例えば検索サイトはこれを使い、膨大なウェブページの中から、利用者に関連が高いと思われる結果を表示している。
任さんは、ネットに残る記録をもとに点数の変化を独自に調べた。
すると、食べログ内で『チェーン店』とカテゴリー分けされている店ばかり、点数が下がっていた。
『チェーン店の点数を一律に下げるアルゴリズム変更があった』との仮説が立った」。

——アルゴリズムとその影響をめぐって明瞭な判例が出たのは珍しいのではないか。それだけプラットフォーム的パワーを持つサービスに対する世の中の視線が厳しくなっている。この判決では、訴訟の提起者が自らの労力でアルゴリズムのロジックを解析した。今後、そのような提起者側の能力が努力が求められるのか否かも重要なポイントだろう。

How Facebook plans to become more like TikTok
米メディアThe Verge、Meta社幹部の社員宛てメールを公開。それによれば、TikTokの優勢に抗して同社はFacebookのフィードアルゴリズムを改修する。TikTokがソーシャルグラフに依らない投稿の推奨を行っていることに倣う仕組みを採用。また、メッセージング機能も改変する。
Spotify、コンテンツ管理に関する安全諮問委員会を設立--偽情報対策の一環で
「Spotifyは米国時間6月13日、オンラインの安全性に注力する専門家と組織からなる安全諮問委員会を新設したと発表した。この委員会のミッションは、クリエイターの表現を尊重しつつ、『Spotifyが安全な方法で自社のポリシーと製品を進化させるのを支援すること』だ」。

——Facebookでも社外の有識者らを招いた最高レベルのボードによるコンテンツモデレーションに臨んだ経緯があるが、社内からの声も関与するなど、機能不全が指摘されている。Spotifyではどうか。このような対応が動き出したことを率直に評価し、注意を払っていく。

Overview and key findings of the 2022 Digital News Report

Reuters Institute for the Study of Journalism

Overview and key findings of the 2022 Digital News Report
例年行われる注目のオンラインメディアとジャーナリズムをめぐる調査「Digital News Report」2022年版が公開。各国において、ニュース接触における主たる経路にスマートフォンが位置し、TikTokやInstagramなどのビジュアルフォーマットのニュースへの利用が進む。同時に、ポスト・コロナで退潮するニュース需要と、ウクライナ侵攻という大事件がありながらも、各国で「ニュースの選択的忌避」現象が生じていることを特筆する。
Spotify is acquiring AI voice platform Sonantic – TechCrunch
つい先日、音楽、ポッドキャストに続き、オーディオブック市場への挑戦を宣明したばかりのSpotify、映画「トップガンマーヴェリック」ヴァル・キルマー氏の合成音声にも使われているAI合成技術を有する英Sonantic社を買収。いかにものタイミングだ。
A Chart of People on the Move at Creator Startups
【有料購読者向け記事】:
“クリエイターエコノミー”分野におけるスタートアップ企業各社間でのシニア人材の移動。Twitter、Meta、Cameo、Clubhouseなど有名どころからの流出が目立ち、TikTokはじめ新興系への流入が増。今年1月以降の動きをThe Informationが整理した。
偽情報の拡散はIT企業の責任--研究機関の専門家らが指摘
「アスペン研究所で情報の無秩序に関する委員会の共同議長を務める3人の専門家は、ニュースを得るためにソーシャルメディアに目を向ける人が増えていると述べた。TwitterやFacebookなどのプラットフォームは正当なニュースソースを提供しているが、その一方で嘘や陰謀論が確認されないまま拡散し、多くは無意識のうちにそうした情報に触れる人々の意見を形成する事態を許してしまっている」。

——「Commission on Information Disorder Final Report」で公表された勧告に基づくスピーチ。大手企業の責任と地域のメディアへの支援という2つの義務を明瞭に表現したもの。

5 tech giants own over half the global ad market
世界的な広告代理店GroupM、恒例の広告市場予測を発表。それによると、世界の広告市場はトップ5社により市場の半分(53%)が占められ、かつ、昨年比でその度合いを高める。広告主のほうはトップ25社が7割強を占める。2022年の広告市場全体の成長はやや弱まるとも予測。
米Wall Street Journalが、今日(13日)にも製品レビューサイト「Buy Side」を開設とAxiosがスクープ。New York Times運営「Wirecutter」に対抗する試み。WSJサイト内に設けられるが、閲覧無料とビジネスモデルが異なる模様。編集チームは、WSJ本体と完全に分離するという。開設時には250製品、50本の記事を扱うと、詳しい報道。公式リークのようだ。
【ご紹介】:
Media×Techからちょっとした変化球的新着記事です。「出版業界ニュースまとめ」を平日、週末関係なく配信する 古幡 瑞穂 さんと、光栄にも「対談」をさせてもらいました(編集部スタッフの企画です!)。どうぞご一読下さい。
有料動画配信の成長に黄信号、Netflix会員数20万人純減(写真=ロイター)
【ご紹介】:
日経MJ紙での連載記事が日経電子版に転載されました。よろしければどうぞ。➡ 有料動画配信の成長に黄信号、Netflix会員数20万人純減

Disruption This Week—–10/6/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年6月7日から2022年6月10日まで。

過去2年間のWeb・アプリ利用状況発表 新型コロナの影響でサイト利用増加【Amplitude調査】
「2020年1月から2021年12月の約2年間で、全世界のアプリのMAUは36ポイント、WebサイトのMAUは57ポイント上昇していた。2021年12月時点の全サービスにおけるアプリとWebサイトのMAUの内訳として、54%がアプリ、46%がWebサイトという割合となっており、事業者はWebサイトとアプリのどちらかではなく双方への投資が必要なことがわかる」。

——自分の関心からは重要な情報がいくつも。ネット利用が2020年1月以降、おしなべて各国で伸びたことは理解できる。が、業種別や一部国別で、Webかアプリかという違いがある。消費者の利用は、大きく“Webからアプリへ”という遷移を示していると思っていたが、実はそうでもない。金融分野でWebがアプリに拮抗しているのには、びっくり。

Open source intelligence key to fighting Russian disinformation during Ukraine war
英国における中心的なAI研究機関であるAlan Turing研究所が設置した「Center for Emerging Technology and Security」がロシアによるウクライナ侵攻をめぐって交わされている情報戦において、ロシアの欺瞞工作の解明にOSINTが重要な役割を果たしているとする調査報告「The Information Battlefield: Disinformation, declassification and deepfakes」を公開。原文はダウンロードできる。
動画視聴とニュース…子供達はインターネット接続テレビで何をしているのだろうか(最新) : ガベージニュース
「インターネット接続ができるテレビで、子供達は具体的にどのようなことをしているのだろうか。内閣府が2022年3月31日付で報告書を発表した、【令和3年度青少年のインターネット利用環境実態調査結果】の内容から、小中高校生における実情を確認する」。

——「動画視聴以外にもニュースが21.4%と2割超え、音楽視聴は11.3%と1割超え。テレビによるインターネットは、大体この3項目の用途に利用されていると見ればよいだろう」というのが概観。興味深いのは、高学年になるほど(たとえば高校生に限ると)、「テレビ(ネット接続)」への指向性が低くなる。記事では自分のスマホに向かう比率が高いと想定していること。スマホの利用度がメディア視聴を規定しているとも考えられる。

Spotify CEO teases major push into audiobooks
米Axios、SpotifyのCEO、Daniel Ek氏にインタビュー。同氏は、同社の長期戦略としてオーディオ分野への投資継続を強調。Appleのポッドキャストを追い抜いたのに続き、Amazonが独占するオーディオブック市場に挑戦することを明言。
NFTはなぜ誤解され続けるのか?:所有をめぐる真実からミントの収支まで
「同じトークンはこの世にふたつと存在せず、それがあなたのクリプトウォレットの中に入っているとしたら、そのトークンの意味するものは当然あなたのものということになる、というわけだ。この考え方はいくつかの理由で間違っている」。

——正直な話、自分も理解できていなかった点がいくつも指摘されている記事。NFTをめぐっては基礎的な理解がさらに必要なようだ。

偽動画、東京大学は検出精度9割 米メタも封じ込め急ぐ
【有料購読者向け記事】:
「東大の山崎俊彦准教授らは米テック企業をしのぐ世界最高水準の性能を誇るディープフェイクの検出手法を開発した。代表的な5つの評価指標を用いて検証したところ、4つの指標で既存の検出技術を上回った。ほとんどで9割前後の精度を示し、最も判別が難しい指標でも7割以上を見分けた」。

——紹介された東大・山崎氏らの研究成果はソースも公開されるとのこと。喜ばしいが、“ディープフェイク”を研究開発する陣営にとっても材料になることだろう。長く続くテクノロジー開発のレースになりそうだ。

GQ jumps on Discord to reach Web3 early adopters and crypto-curious
雑誌大手Condé Nast傘下の高級男性誌「GQ」がWeb3に熱心に取り組む。「GQ3」名のサーバをDiscordに開設。「私たちが考えは、GQがホストで、Discordが会場で、みんなを招待してパーティーを開くということだ」と同誌の読者開発担当者は述べる。
顔認証普及の裏で進むディープフェイク対策 AI、多要素認証……
「ディープフェイク技術とその検知に詳しい国立情報学研究所の越前功教授(情報セキュリティ)も『ソフトの進歩で1枚の写真から比較的簡単に偽動画が作れるようになっていて、認証が突破される危険性はある』と指摘する」。

——本人が語ったり、行動したりと見まごうような“ディープフェイク”の広がりが懸念されているが、それが顔認証さえも容易に突破されてしまう可能性が問題になっている。実は顔認証、意外に突破されやすい仕組みとは最近よく語られているところ。

New IAS Report Uncovers How Misleading Content Impacts Digital Advertising
アドベリフィケーション企業のIAS(Integral Ad Science)、誤報(虚報)と広告との関連性について、新リポート「誤報とメディア品質」を公開。広告およびメディア関係者は「誤報の忌避」の7割以上が表明する一方、どのように排除するか定めるガイドラインの運用は半数以下と指摘する。まだ、誤報・虚報コンテンツに広告費が膨大(年間2億3500万ドル)に流入しているとも推測。
【ライブレポート】ABBA、想像を遥かに超えた驚異のアバター・パフォーマンス | BARKS
「ステージ上には、向かって左サイドに10人からなる生バンド。そしてアバターのメンバー4人もステージ上に現れる。照明と映像による演出効果とはまた別であり、スクリーンもメンバーを覆うような前方カーテン状のものもあり。どのような仕組みなのか、投影されているものなのか、これは目の錯覚なのか、とにかくアバターの4人はステージに居るのだ」。

——実際にライブ会場を訪問した記者のリポート。完成度が非常に高かったようだ。興味深い。