目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2024年9月2日から2024年9月6日まで。
生成AIが再定義する、真にユーザー中心のUI/UX
MITテクノロジーレビュー

「もしホテルのアプリが気に入らなくても、新しいアプリを作ることはできない。銀行のアプリに入っている要らない機能が嫌だと感じても、あきらめるしかない。私たちは、一見すると道具のようなアプリに囲まれている。しかし、それらはこれまで人類が知っていたどんな道具とは違い、他の誰かが定義した目的にのみ役立つ道具なのだ。…自分たちの目的に合わせて設計できるようにするべきではないだろうか?」
——米のエクスペリエンスデザイナーCliff Kuang氏による論。現在のジェネレーティブAIの代名詞になっている“チャットボット”も、それがユーザーインターフェイスの完成形ではないとの説を述べている。
New Report Highlights Key 2024 Video Content Trends
Social Media Today

試合のハイライト映像をAIでリアルタイム生成 要約文も 視聴者が指示したシーンで生成も
ITmedia NEWS

——興味深い。技術やソリューションの完成度にも影響されるが、この流れから、映像メディアの制作フローが大きく変わるだろう。ひとつの素材からさまざまなコンテンツを生み出し、収益の多様化を図ることができそうだ。併せて、放映権獲得に際しての契約条項などにも工夫が必要だ。

偽・誤情報は“保守主義者”による専売特許ではない。「左派の誤報が勢いを増している」との米New York Times記事。次期大統領選をめぐるこの夏の政治的混乱は、進歩主義者の間でデマが広まるのに理想的な条件を作り出したとする。発信源となった著名人らの名前も挙がっているので興味ある向きは参照されたい。

——例年発表されている、調査会社Gartnerによる“テクノロジー・Hype Cycle”。注目の先進技術は、初期に大きな注目と興奮を呼び、次にそれが幻滅に変わるなどのカーブを描き、やがて現実的な着地点(受容期)を迎えるという視点。ジェネレーティブAIは、いよいよ幻滅期に直面しようとしている。まあ、想像に難くない状況だ。私が着目するメディア産業は、“嵐が過ぎ去った”などと思わない方がいい。
2024年米大統領選を標的にした中国(政府を背景にした)の世界最大級の影響力工作「Spamouflage(スパモフラージ)」の活動が活性化と、米調査会社Graphikaが最新のリポートを公開。Trump、Harris両陣営に向けより激しい分断を招く工作を推進する。
記事は、保守メディアを装った活動手法をいくつも紹介する。

——メディア、報道関係の一部で論議の的となっている「新聞にエモい記事、必要?」論。西田亮介氏の問題提起から始まったこの議論に、新聞社に属していた時期もあり、また、新興商業メディアで人気記事を公開してきた経験もある、亀松さんも参加。要するに、皆、新聞の生き残り方に絶大な関心を寄せているらしい。私もそうなのだが(笑)
OnPoynt Report – Poynter
Poynter

その投稿はデマ? InstagramやFacebookのファクトチェック、Metaが日本でも 広告も対象
ITmedia NEWS

——「みんなとつくる ファクトチェック専門メディア」が、Metaの提携ファクトチェッカーとなり、FacebookやInstagram上の第三者ファクトチェックを担うことに。現下の情報流通状況、そしてMetaのスタンスなど、困難や制約が多いと想像するが、成果に期待。
Xへの接続遮断、ブラジル通信会社 最高裁命令受け
Reuters Japan

——「2000万人」(日経の報道)の利用者がいるブラジルのXが停止に。それなりの規模の社会実験として見守る。