Disruption This Week—–17/1/2025

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2025年1月14日から2025年1月17日まで。

GoogleとAP通信、Geminiでのリアルタイム情報提供で提携
「米Googleと米Associated Press(AP通信)は1月15日(現地時間)、GoogleのGeminiアプリにAP通信のリアルタイム情報を提供する新たな提携を結んだと発表した」。

——すでにAPは、他のAIベンダーと提携をかわしている(少なくともOpenAIとは)。多角化路線を走る。そもそも通信社のビジネスは、従来は各メディア社に記事を配信するもの。それが各種AIサービスへと広がる。考えれば、このモデルが広がっておかしいことはない。問題は、それがコンテンツ作成者の長期的な支えになるような堅牢なビジネスなのかどうかだろう。

More than 400 Washington Post staffers send urgent plea to Jeff Bezos: 'We are deeply alarmed'
経営難と幹部離職が頻発する米Washington Post。そのスタッフ400人以上が、オーナーであるJeff Bezos氏宛てに同社幹部との面会を求める書簡。その主張は、「誠実さと透明性の問題」がスタッフの離職を引き起こしているというものだ。
Biggest news publishers on Youtube: 100+ publishers have more than 1m subscribers
英メディアPress Gazette、YouTubeチャンネルで100万人以上の購読者を擁する115の(英語ベース)メディアをランキング。Vice、ABCが1,800万人以上、CNNおよびBBCが1,700万人台で並ぶ。
中でもトップのViceが急伸。CNNをかわした。
TikTok、米従業員の給与支払い約束 19日の禁止法発効控え
「中国系動画投稿アプリ『TikTok(ティックトック)』は、米事業を19日までに売却しない場合に米国でのサービス停止を求める新法が最高裁で覆らなかったとしても、米従業員への給与を支払い続けると説明し、懸念の払拭に努めた。内部メモをロイターが14日に入手した」。

——米国内でのTikTok利用禁止にいたる取引終了期限まであと数日。その後を見通そうとする報道が騒がしくなっている。米BloombergはMusk氏が米国内TikTok事業の買収を目指しているとする観測を一方で示している。また、代替アプリをローンチするなどの動きもある。いずれにせよ、本記事であるように、事業を傘下に有するByteDanceは単なる停止を避ける動きを画策しているようだ。

Mirror journalists given individual online page-view targets
英タブロイド紙メディア「Mirror」の各記者は、Web記事のPV目標を与えられているとする記事。同メディア編集長Caroline Waterson氏は、取材したPress Gazette記者に「PV目標を過度に恐れる必要はない。Mirrorは誇り高いタブロイド紙だ」と述べたという。
「Google TV」にもGemini搭載へ 会話で関連YouTube動画も表示
「スマートフォンのGeminiアプリと同様に、音声で質問したり指示を出したりできる。さらに、テレビがアンビエントモードのときにはスマートホーム端末を制御したり、その日のニュースの概要を確認したりすることもできるという。質問に対する結果には複数のYouTube動画も表示され、それらを再生することも可能だ」。

——遅まきながらCES絡みの話題。TVがネットにつながるのは、いまや当たり前だが、TVと人間のインターフェイスにAIが関われば、より一層TVの価値が高まる。“TVは我々のもの”と信じ込んできた放送局にとっては、怖い事態がもう目の前だ。

The Washington Post’s traffic tanks | Semafor
米Washington Postのメディアとしての窮状が改めて明らかに。同メディア(Webサイト)へのアクセスは、2021年1月のピーク時の4分の1以下にまで落ち込んだ。 議会襲撃事件では一時的に約2,250万DAUを記録。だが、2024年の半ばには、DAUは250万〜300万程度に下落しているという。米メディアSemaforからのスクープ。
Polish Putin film using AI to generate Russian leader's face set for premiere
プーチン露大統領を題材にしたポーランドの新作(英語)映画が公開(海外で)。この映画では、AIを駆使した特殊効果でプーチン大統領の素顔を俳優と重ね合わせている。記事内からプロモーション動画が観られる。
米国CTV広告費、2028年に旧来テレビを超える見通し
「イーマーケッター(eMarketer)によると、アメリカのコネクテッドテレビ広告費は2025年に333億5,000万ドルとなる見通し。2028年には468億9,000万ドルとなり、伝統的なテレビ広告費を上回ると予測している」。

——CTV市場の成長はたびたび紹介してきた。YouTubeやNetflixといった広告表示付きストリーミングの成長が、ここまできている。

フォトログ:「人生最悪の光景」、ロイター記者が歩いたロス山火事の現場
米LA郊外の山火事をめぐるロイターのビジュアル報道。英語版のイマーシブ体験を再現できていないが、それにしても、十分に迫力と感動を届けてくれる。

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