Disruption This Week—–26/2/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年2月22日から2021年2月26日まで。

 

 

「ストゥルームは、ストゥルームのアプリでさまざまなサービスを提供し、利用者には月額でサブスクリプション料金を請求することで運営する。しかし、アプリ内でコンテンツが使い放題になるのではなく、クラスパスとジムの提携の仕組みと同じように、利用者にはコンテンツの試用や利用に使うことができる『クレジット』が一定数与えられる」。

——これは面白い事業モデル。サブスクサービスのアグリゲータだが、各種サービス事業者のためにユーザを見つけ出し、引き合わせる機能を持つわけだ。

 

 

【有料購読者向け記事】:
日ごろは他メディアの追っかけ記事の多い米Insiderだが、時々プレミアムな良質記事を公開する。本記事は、重要なテック系ジャーナリストを網羅した記事。批判的な視点に貫かれた良質な記事を繰り出すライターらが勢ぞろいする素晴らしい記事。組織に帰属する人々が多いが、もちろん、Casey Newton氏のように、独立系も紹介。
個人的に初見だったのはJohana Bhuiyan氏(サムネールになっている人物)。LA Timesの記者で、米Amazonが配送員宛ての顧客からのチップを、配送員に渡さず、他への支払いに流用していたことを暴露報道。FTCとの弁償を含む和解を引きだした。

 

 

「プラットフォームが個人データをすくい上げてターゲット広告に利用できるかを、ユーザーが選べるようにする必要がある。そして、標準での設定は『使用できない』とすべきだ。そうすれば、蝕まれたユーザーのプライヴァシーを回復できるだけでなく、ニュース企業が失った広告費の一部を回収できる機会を提供することになる」。

——スティーヴン・レヴィ氏による論説。要するに、リンクやスニペットの活用は、ユーザもメディア企業も恩恵を蒙っている。それに対して、ターゲティング広告がメディア界のエコシステムを破壊しているのだという指摘。こちらをなんとかしろというわけだ。とても重要な論点の転換。

 

 

Twitterが事業説明会「Analyst Day」を開催。今後3年間で1億2,300万人のユーザを獲得する野心的目標を発表。また、クリエータエコノミー活性化に向けて、有料事業をいくつも計画。eコマース、ニューズレターやプレミアムなフォロワー機能などでクリエータに還元をめざす。

 

 

「『マスコミ四媒体広告費』は、2兆2,536億円(前年比86.4%)に。『新聞広告費』『雑誌広告費』『ラジオ広告費』『テレビメディア広告費』はすべて大きく前年割れし、6年連続の減少となった。
一方、『インターネット広告費』は、2兆2,290億円(前年比105.9%)となり、「マスコミ四媒体広告費」に匹敵する市場となった」。——いろいろな説明があり得るのだが、ネット広告は、“それでも成長した”。

 

 

Spotify傘下のポッドキャスト制作配信サービスであるAnchor、有料購読のための各種機能や施策を展開中。有料版でアクセスできるボーナスコンテンツや、ディスカバリ機能を強化する。Spotifyにとって、これはクリエータを確保するアプローチでもある。

 

 

「欧州の報道機関でつくる4団体と米マイクロソフトは22日、IT(情報技術)大手による記事利用料をめぐる枠組みづくりで連携すると発表した。報道機関側が正当な対価を受け取れるよう、契約交渉や支払いで紛争が生じた際の仲裁メカニズムを整備することを域内で働きかけていく」。

——こちらはEU域内で適用される2019年の著作権指令に基づく動き。当然ながら、これに続いてGoogleなどより大手とのせめぎ合いが生じることになるのだろう。

 

 

【有料購読者向け記事】:
「ゲーム実況は巨大メディアに成長している。米国ではツイッチをグーグル系の『ユーチューブ・ゲーミング』、フェイスブック系『フェイスブック・ゲーミング』が追う。米ストリームラボの調査では、主要サービスの20年の合計視聴時間は前年比約2倍の279億時間に」。——ゲーム実況プラットフォームは、引用以外にもTwitchも強い。自分はこの種の“Live”市場が、メディアの隆盛に影響を及ぼすと見ている。

 

 

Spotify、ポッドキャストに自動的に掲出するオーディオ広告ネットワーク「Spotify Audience Network」を発表。Spotifyが運営するプラットフォームへのマーケットプレイス型広告配信基盤。今後はセルフサービス型出広、Spotify外のポッドキャストへの広告配信も手がける。

 

 

「Circleの最終的な目標は、ニュースレターやポッドキャストの公開から、動画ストリーミング、イベントチケット販売、商品通販、イベントカレンダーの設定まで、クリエイターがユーザーのニーズを満たすために必要なツールをすべて1つに統合することだ」。

——詳細を勉強しないとだが、流行り言葉風にいえば、“クリエーター・エコノミー”は随所で活性化している。クリエーターそのものの支援策を生み出す段階に。

 

 

【ご紹介】:
SlowNewsプロジェクトから本格的なジャーナリズム作品が読み放題の購読サービスがついに誕生。読み応えがありすぎて困る宝の山。表示も快適です。私もさっそく購読。

 

 

SmartNewsを通じて良質なコンテンツを送り届ける仕事です。
アルゴリズムの理解と使いこなし力も重要ですが(入社後に習熟)、それ以上にコンテンツへの知識や関心、そして愛情をSmartNewsに注ぎ込んでくれるような方をお待ちしています。

Disruption This Week—–19/2/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年2月15日から2021年2月19日まで。

 

 

投資家Benedict Evans氏の「(GoogleやFacebookが)新聞社に支払う」ことの意味と疑念を論じている。重要なポイントは、この支払いは利用の対価なのか、あるいは、補助金(それは税金から得られる)なのかという点。いろいろ論点を含むポストだ。

 

 

米国を中心とする大手テクノロジープラットフォーム9社、有害コンテンツやプラットフォーム上での不正な行為に対して、5つの要素からなる取り組みのためのフレームワークを発表。Facebook、Google、Microsoft、Twitter、Discord、Pinterest、Reddit、Shopify、そしてVimeoが加盟社だ。興味深いのは、コンテンツ監視に当たるスタッフの保護や支援なども含まれていることか。

 

 

「Pexは、コンテンツの著作権を有する個人や企業、コンテンツのライセンス供与やリミックスをしたいクリエイター、コンテンツがシェアされている大手デジタルプラットフォーム、これらを監督したい法執行機関を集合させた自社のAttribution Engine…」。

——記事では別の言葉「インターネットのためのライセンスインフラ」で魅力的なコンセプトの説明をしている。著作権をめぐっては、つねに“守り”の議論が先に立ち、その先に向かえないが、いかに権利(機会)を安全に広げていくかという究極の課題を大切にしたい。

 

 

英Oxford大などで戦略的リーダーシップやDX戦略を論じるLucy Kueng教授、メディアのデジタル化戦略や新たな事業創造をめぐる新著のため、数多くのインタビューを実施。
そのなかで、新聞社らメディアが正しいデジタル戦略を持ちながら、その9割が実行されていない事実に気づいたという。その理由は、仕事のやり方を変えたり、意思決定をしたり、立場の異なる人々の意見に耳を傾けたりすることの困難からだという。つまり、デジタルトランスフォーメーションは、まず、ヒト(組織)のトランスフォーメーションだということ。

 

 

豪州でのメディアをめぐる新法の成立をめぐり、先ほど紹介したように、Googleは大手メディア企業と個別に支払契約に向かっているが、他方、Facebookは対照的な選択。豪州および他国でにおいて、同国メディアの記事投稿を排除すると発表した。

 

 

豪州で、近日中にメディアに対しテクノロジープラットフォームが支払いを強制する法案の成立を控え、Googleが、ついにWSJなどを傘下にする大手メディア企業News Corpらに対し、年間数千万ドル支払う個別合意に至ったとの報道。Rupert Murdoch氏のここ数年にわたる執念が実った形。

 

 

昨日も紹介した、米Disney+の躍進ぶり。Netflixが10年かけて築いたポジションを、約1年で半分にまで縮めた。また、調査会社Magidによると、米国の平均的な家庭では、サブスクは3つまで購入可能という。そろそろシートの取り合い決着が見えてきた?

YouTubeは「第6のテレビ局」になろうとしている。 | AdverTimes(アドタイ) by 宣伝会議

AdverTimes(アドタイ)宣伝会議が運営する、広告界のニュース&情報プラットフォーム

 

 

「動画配信サービスに人びとが費やす合計時間の7〜8割がYouTubeではないでしょうか。『1:4』の7割とすると14%くらいですね。そうすると、地上波テレビ全体の時間に対しYouTubeはけっこうなボリュームになる。民放5局ネットワークとNHK、次がYouTube」。

——境 治氏の論。もともとTVに魅力を強く感じていない自分にも、相当にずっしりと響くトレンドシフトとその先が提起されている。

 

 

パンデミックの期間を通して、オーディオ(音声)市場が離陸。ポッドキャストや音声チャットSNS(Clubhouseなど)はすでに人口に膾炙した。同時にCESの発表では、2020年、ワイヤレスヘッドフォンが、有線のそれを史上初めて上回った。音声市場の急拡大は明瞭だが、検閲が困難などの問題も発生している。

 

 

「世界全体の年間売上高が150億ドル(約1兆5700億円)を超える場合に10%の最高税率が課され、グーグルやフェイスブックなどの米ネット広告大手が対象となる見通しだ。課税分がネット広告サービスの代金に上乗せされた場合、最終的な負担は広告主や消費者に転嫁されることになる」。

——世界規模のインターネット企業の収益について、どう課税の網をかけていくのかはホットな話題だ。この報道は、世界での徴税トレンドは異なって、米国内で起きている州財政問題から生じた動き。これが世界の徴税ニーズと融合していくのかどうか。

Disruption This Week—–6/2/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年2月1日から2021年2月5日まで。

 

 

米New York Timesが2020年第4四半期・通年の業績を公表。デジタルのみの購読者を年間230万人も増やし、ついに購読者総数が750万人に。ニュース製品で500万人、料理やゲームが160万。「25年までに1,000万購読者」の目標が、現実的となってきた。

 

 

米Washington Postは、Instagramを“最終的な目標”である購読者獲得のための有力なプラットフォームとして、その活性化に注力。おかげでポートフォリオのなかで最も急成長し、いまやフォロワーは450万人に到達。さまざまな関係者からのコメントをまとめた記事。

 

 

「フェイスブックの『最高裁』と言われる『監督委員会』の初めての審議結果が公表された。
5件ある審議案件のうち4件について、フェイスブックのコンテンツ削除を撤回するよう勧告している。
新型コロナのインフォデミック、イスラム教徒への弾圧、ナゴルノ・カラバフ紛争、ナチスへの言及、そして乳がんキャンペーン」。——Facebookが投稿コンテンツへの検閲について、外部登用を含む独立型の審議委員会を設けたことは周知の通りだ。委員会は最初の指示・勧告を行った。個別の“テイクダウン(削除)”事例への興味というより、Facebookのなかで整合性なく積み上げられてきたポリシーに対する勧告と見た方が良さそうだ。

 

 

米AxiosのSara Fischer氏が興味深いメディアトレンドを指摘している。Live配信系サービス、Substackのようなニューズレター配信サービス、そしてClubhouseのような招待制の会話空間の誕生と隆盛は、パワーある人々にとってメディアを迂回する仕組みとなるというものだ。
これに、米大手VCのアンドリーセン・ホロウィッツが、自前でテクノロジー系メディアを強化している動きを加えても良いかも知れない。このトレンドはまだ理解されていないが、メディアにとって悪夢となるとも言う。

 

 

Twitterが一部地域で試行運用を始めた「Birdwatch」。投稿情報の真偽判断をユーザにクラウドソーシングするアプローチだが、IFCN(世界ファクトチェックネットワーク)の幹部を始めファクトチェッカーらは、このアプローチに対して懐疑的、もしくは懸念を示す。

 

 

「新型コロナについて関心のある情報では『地域周辺の感染状況』『ワクチン開発や治療法、治療薬の情報』が70%を超えました」。

——メディアをめぐるさまざまな状況が見えてくる記事。パンデミック関連でいえば、引用箇所のように、今後は「ワクチン」をめぐって、熱狂報道の第2波が予想される。

 

 

2019年4月に開設された英メディア「Tortoise」。BBCの元幹部らが“スローニュース”を提唱し、クラウドファンディングや購読で運営。2020年は、パンデミックがブースト。有料会員を50%伸ばしたと公表。1/3は30歳以下という。記事は購読収入は4億円以上と見積もる。

 

 

音楽ストリーミングのSpotify、ユーザの発話や背景のノイズなどを分析、感情、性別、年齢、アクセント(出身?)から、その場に最適な音楽をレコメンドする特許を申請。記事は、そのような動きをテック界で起きているトレンドと批判的に紹介する。

 

 

「20年12月の書籍雑誌推定販売金額は1148億円で、前年比8.3%増。
書籍は552億円で、同8.3%増。
雑誌は596億円で、同8.3%増。
かつてないトリプルの8.3%増である」。——久々の対前年(同月)比の大幅増。鬼滅効果が大きいのだろうが、この材料はいつまで続くのだろうか。

 

 

「読者(視聴者)は、Instagramであれ、Spotifyであれ、地元の新聞のデジタル版であれ、どこでコンテンツを消費するにしても、高品質でデザイン性の高い体験を期待している。Netflixが最大の競合相手は『睡眠』だと言うように、購読戦略を構築しているメディアは、他のすべての購読プロダクトと競合しているのだ」。

——海外では「プロダクト指向(思考)」という概念が浸透しつつある。最近では、「News Product Alliance」なる団体も誕生した。“ニュース(報道)”を「プロダクト(製品)」と見なすことで、利用者の体験を改善できる要素は広がる。今後のメディアをめぐる組織論では、「プロダクトマネージャ」人材に投資できるかどうかもポイントに。

 

 

【ご紹介】:
毎日見ないことがないビジュアルデータの東洋経済オンライン「新型コロナウイルス 国内感染の状況」を手がけた荻原和樹さんがスマートニュース メディア研究所およびスローニュースにジョイン。

 

 

【ご紹介】:
NewsPicks for Business編集長に就任された林亜季さんに「Media×Tech」が取材しました。メディアビジネスをめぐって聞きました。

Disruption This Week—–8/1/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年12月25日から2021年1月8日まで。

「今は映像だと1000万円から数千万円の広告料金も取れるようになっています。 2020年12月には、スーパーカーのランボルギーニがスポンサーになってくれました。一昔前のウェブメディアでは考えられないことです。NPというと、課金のイメージが強いかもしれませんが、パートナーの電通を含む広告チームのメンバーの貢献も非常に大きいです」。

——佐々木紀彦氏へのインタビュー記事。先日はNewsPicks自らのインタビューだったが、こちらは日本語版Business Insiderによるもの。こちらも面白い。広告における可能性をも示してくれている。

Journalism, media, and technology trends and predictions 2021

Reuters Institute for the Study of Journalism

 

 

Reuters Institute、世界43か国234人のメディア関係者を対象に、メディア、ジャーナリズムと技術トレンドを調査。購読モデルへの期待は前年比で高まり、ディスプレイ広告に対しては低下。平均して4つの収益源を重要と見なすなどの結果。コロナ禍はオールデジタルを加速といった結果が公開。

 

 

米国で流行り始めている、セレブとの動画コミュニケーションができる「Cameo」の話題。最初は事前収録録画を買う、というものだったが、ランク分けされた金額を払えばリアルに会話ができる。活動を限定されたセレブらの小遣い稼ぎの場でもある。自分はこの手法を、ジャーナリズムや専門家による解説の場などへと拡張できないかと妄想。
テキスト中心のジャーナリズムから、ポッドキャストなど駆使したジャーナリストに変身するには? 難しそうに響くが、ポイントを押さえれば可能だとする記事。そのためにジャーナリストが学ぶべき5つのポイント。「簡潔に書く」「インタビューのスタイルを変える」「雰囲気づくり(適切な背景音など)を工夫する」…など。なるほどという思い。

 

 

「見逃したテレビ番組をネット視聴する際、『違法アップロードされた動画ではなく、TVerで見て』と、1月2日に放送された番組『喜怒哀ラフ』(毎日放送)の公式Twitterが訴えている」。

——「再生数に応じて出演者に然るべき出演料が支払われる」とのロジックは初耳だが、膝を打つ思い。であれば、YouTubeでもその他の外部プラットフォームに対しても、公式チャンネル化して、分散視聴を計数管理するのが自然だし、より視聴者にフレンドリーだと思う。

 

 

「私たちがAlphabetに入社したのは、世界を改善する技術を作りたいと思ったからです。しかし、何度も何度も、会社のリーダーたちは私たちの懸念よりも利益を優先させてきました」。

——最近結成されたAlphabet(Google)労組の正副委員長がNew York Timesに寄稿。「不公平な職場は不公平なプラットフォームを作る」との訴えは、辛辣だ。

 

 

「近年アプリ内広告が普及しており、デジタル広告市場全体の成長に貢献している。アプリ内広告は、アプリ開発者やアプリパブリッシャーにとり、重要な収入源となっており、グローバル大手SNSから、個人開発者までの多くが、ここから収益を得ている。
本稿では、アプリ内広告について、体系的な解説をしていく」。——PubMatic社のスポンサード記事ではあるが、アプリ内広告の仕組みを体系的に整理した資料性の高い記事。媒体関係社、マーケターの参考になるはず。

 

 

米New York Timesが2020年に報じたビジュアル調査報道記事の一覧。Webの表現力と報道を組み合わせたストーリーテリングの総覧。見ておいて損はない。

 

 

「特に2021年を迎えようとしている日本では『もっとイノベーションを!』という論調はよく見かける。また『デジタル』という言葉もポジティブな意味で多用されている。IT分野の重要キーワードとしてDX(デジタルトランスフォーメーション、デジタル変革)という言葉もよく聞く」。

——“DX”や「IT立国」の語が勢いを得ている昨今。世界ではテクノロジー悲観論の勢いが増している。このギャップに気づかない人々が多いことには驚かされる。多くのメディアでもその論調に変わりはない。テクノロジーと倫理をめぐる視点を織り込まないと、またもや、周回遅れで幻滅がやってくる。

 

 

「2020年1月から12月までの1年間、Publickeyの売り上げは合計で1522万2323 円。内訳は、バナー広告や記事ライセンスが741万700円、タイアップ記事が770万1199円、AdSenseやAmazonアソシエイトなどが11万424円でした」。

——サムネール画像は、上記の引用箇所と連動していないので注意を。新野淳一氏の個人ブログサイトのコロナ禍2020年のパフォーマンス。同氏はこのサイトでの認知を背景に、講演やモデレータなど別収入も得ているとこことなので、コロナ禍の下でも、すごーく食えているわけだ。

 

 

トランプ大統領時代、民主・共和両党の支持者の間でマスメディアの信頼度が63ポイントもの乖離へと拡大。Gallup調査史上で最大。ほんの数年前、オバマ大統領時代にはその乖離は10ポイント程度だったのだが。
「(note社と文藝春秋社の資本提携を含む協業は)単なるnote=デジタルメディアと文春=プリントメディアのコラボを意味するのではなく、現在の出版業界において最も求められているものなのかもしれない。
20世紀までは出版社、取次、書店は出版物をめぐる共同体というニュアンスが残っていたが、21世紀に入ると、それはほとんど消えてしまったように思える」。——自分も感慨深く見た協業。結果は別としても、雑誌をめぐり、新しい時代には新たな協業モデルがあり得る。また、水面下では、人的な交流もこのような境界またぎが生じている。改めて言うが、どんな取組みの結果が待ち受けているか分からないが、挑戦を続けなければならない。

 

 

【ご紹介】:
「Media×Tech」編集部が「独断と偏見」でお勧めする2020年コンテンツ。雑な企画ですが、けっこう面白いものに。

 

 

2020年ももうすぐ終わり。今年、記憶に残った(インターネットの)コンテンツ、発信者、メディアを教えて下さい。どなたでも・何件でも応募できます。あなたもぜひ!

Disruption This Week—–12/9/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年9月1日から2020年9月11日まで。

 

 

「Canalysが発表した新たなデータによると、スマートフォンの出荷は今年、前年比10.7%減となることが見込まれる。ただ、注目すべきいくつかの明るい要素がある。まず、5Gスマホの出荷は引き続き増えている」。

——自宅を出ないことがデフォルトになると、モバイル機器への需要が変化する、というのは当然。5Gはそのような“モバイル”というパラダイムを変える推進力になるのかどうか。

 

 

TikTok、今週、記者らに同アプリのアルゴリズムについて解説。「機械学習を利用し、他のクラスターのユーザとの距離の近さ、ユーザが好むコンテンツに基づき、次の動画を提示」「同じようなコンテンツを複数せるなど、ユーザーを飽きさせるような冗長性を避ける」などだ。同社は米市場で生き延びるために、“透明性”を高める努力を続けている。

 

 

“建設的なジャーナリズム”。追及を主にするトピックスに対し文字通りポジティブなトピックスを扱うが、同時に課題の解決法やその成果などに着目する。このようなニュースを集める「Squirrel News(リスのニュース)」がドイツのNPOから。記事はその創業者に取材したもの。

 

 

米Yahoo Sports、今秋からスタートするNFLのライブストリーミングに、家族や友人らと同時観戦する機能「WatchTogether」や、競技映像にデータを合成表示する「Yahoo Sports PlayAR」などを加えると発表。

 

 

【有料購読者向け記事】:
「とはいえ、IDFAの撤廃が市場に及ぼす影響を推測するのに必要な基準が、アドテクベンダー数社のあいだで統一されない、もしくは公開されないのであれば、賢明な予算立てなど不可能なのである」。——業界(特にメディアの?)の反発に配慮した格好で、Apple新iOSでのユーザトラッキングの事実上禁止が先延ばしされた。しかし、記事は、IDFAの廃止で過去のトラッキング手法の代替アプローチがない以上、悲観的な状況に変わりがないとする。

 

 

購読制スポーツメディア(ペイウォール内だけでなく、最近はポッドキャスト広告も開発中だが)の米「The Athletic」、新型コロナウイルス禍でスポーツ競技がすべて中止に追いやられ、6月には従業員解雇なども実施したものの、どうにか存続にメドをつけ、購読者100万人に到達という。経営者らが取材に応じたが、アグレッシブで知られる共同創業者らも、3月末には、自社の存続に悲観的な気持ちになっていたという。

 

 

「結局のところイベントのトータルの長さは1時間が精一杯かなと考えています。30分でメインを終えて、あとはインタラクティブな(Q&Aなど視聴者との対話の)時間に15分、残りは予備として15分といった感じで…」。

——とても充実したノウハウ論。

 

 

英The Guardian、「オピニオン欄」にGPT-3が全編執筆した論説「ロボットは平和的な存在であること」を掲載。「なぜ人間はわざと自分を危険にさらすことを選ぶのか? 人間は地球上で最も高度な生物ではないのか?」など外池ながら論述していく。

 

 

「講談社のウェブメディア『現代ビジネス』の編集部員だった長尾さんは、使っていたCMS(サイトのコンテンツ生成ツール)で、記事だけではなく、ソースコード(プログラム言語)もさわれることを知った。試しにフェイスブックのいいねボタンの位置を動かす修正を加えた…」。

——“なぜ合同会社?”という、けっこう重要な問いへの回答もあり。学びの多い記事。

 

 

Google検索をめぐる最新状況をBacklinkoが公開。いろいろと驚くべき結果が開示されている。
検索者の約6割が、検索結果からたった1つのページにしか遷移しない(リストトップを占めることが至上命題)。4つ以上に遷移するのは6%。また、利用者の23%が検索語オートコンプリートを利用。また、約2割が連動広告をクリックなどだ。

 

 

新型コロナウイルスを機会に、メディアは新たな成長モデルへ転換。広告収入に苦しむ米「Quartz」は、2019年初に有料購読制を導入。だが、当初は伸び悩み。コロナ禍を機に、関連情報のニューズレター「Need to know」で勝機をつかんだ。他の業界事例なども紹介する記事。

 

 

「月刊誌の増加は前月と同じくコミックの貢献で、『鬼滅の刃』(集英社)21巻の初版が300万部刊行されたことによっている。
まさに今月だけでなく、今年は『鬼滅の刃』様々であるけれど、いつまで続くのか。そして来年も同じようにヒットするコミックが生まれるかどうか」。——業界全体の数字を上向かせるぐらいのインパクトある『鬼滅の刃』。一昔前ならこれで自社ビルだろうが、いまであれば、作品開拓とメディアのイノベーションに投資を振り向けることは喫緊。そのような気配が見え隠れしている。

 

 

【ご紹介】:
私が編集にも携わる「Media × Tech」に、メディアビジネスに拘る方々にインパクトのある論考が掲載されました。ぜひご確認を。

新しいウェブアプリを一般公開しました

FIJ|ファクトチェック・イニシアティブ

 

 

【ご紹介】:
私も理事として参加しているFIJ(ファクトチェック・イニシアティブ)から、一般の方々向けにファクトチェックの現況を手軽に確認してもらえるWebアプリ「ファクトチェックナビ」がリリースされました。ご活用を。