Disruption This Week—–17/9/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年9月13日から2021年9月17日まで。

Twitter Super Follows has generated only around $6K+ in its first two weeks – TechCrunch
Twitterによる“クリエイターエコノミー”志向の課金サービス、米国内の立ち上がり2週間でのiOS売上は6,000ドル程度とごくごく限定的。Super FollowsとSpacesを含んだ規模。サービスが提供されたセレブの数が米国内で100名以下という制約も影響したようだが。Sensor Tower調べから。
Future of Media Technology: Audience growth and new content channels
英Press Gazetteがメディアをめぐるパネルディスカッション「Future of Media Technology」開催。メディア業界のアナリストらが議論。
「Facebookは依然としてニュースの主要なプラットフォームだが、その度合いは減少中。Facebookは『ニュースにとって重要ではなくなってきている』一方で、InstagramやTikTokのような『ビジュアルネットワーク』が台頭、ユーザーは有名人その他のネット上のパーソナリティを通じてニュースを得ている」という声。
「Google ニュースショーケース」日本でも開始 40以上の報道機関が参加、一部の有料記事を開放
「ニュースショーケースでは報道機関とのライセンス契約の一環として、Google側がコストを負担する形で、読者が一部の有料コンテンツを閲覧できるようにする。読者により多くの記事へのアクセスを提供し、報道機関のサブスクリプション拡大に貢献するという」。

——世界での展開が進んでいた、Google「ニュースショーケース」が日本でも。興味深いのは日本経済新聞の参加。だが、Google Newsで開いてみると、記事の途中で有料版への登録が求められるのは、これまでの体験と同様のようだ。

インスタグラムは10代少女に有害=内部資料
【有料購読者向け記事】:
「フェイスブックはこれまで3年にわたって、インスタグラムが何百万人もの若いユーザーにどんな影響を与えるか調査してきた。同社の調査担当者たちは再三にわたり、インスタグラムが若いユーザーのかなりの割合に悪影響を与えていることを確認してきた」。

——「10代の少女の32%は、自分の体形に不満を感じている時にインスタグラムを見ると、さらに自己嫌悪感が強まると語っている」「インスタグラム上で見比べることで、若い女性の自分自身への見方や評価が変わる可能性がある」。米WSJが、2020年3月時点でのFacebookが行った調査結果を示す秘密資料を入手。「自殺願望を報告している10代の若者のうち、英国のユーザーの13%、米国のユーザーの6%が、その原因としてインスタグラムを挙げた」とまである。
記事は、FacebookのCEO、Zuckerberg氏は議会公聴会で「われわれが見てきた研究内容は、他者とつながるためのソーシャルアプリの利用が、メンタルヘルスにプラスの効果をもたらし得るというものだ」と逆のことを述べていると指摘。

The myth of cannibalization in the media still persists: Text, video and audio can all work | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
電子版を公開すれば、印刷購読版との“共食い”が生じると、過去この変化に抵抗した新聞社、出版社の例は周知だ。しかし、動画、記事、ポッドキャストなどでいまも同じような現象が起きていると記事は指摘。オーディオがテキストを食ってしまうことはない、取り組むべきと説く。
Deepfake-foiling startup gets $26M led by Microsoft
動画像の高度な改変や生成を行う偽情報技術“ディープフェイクス”に対抗する技術系スタートアップの米Truepicが、AdobeやSonyらに加えてMicrosoftが出資との報道。画像とそのメタデータの改変を検証するという。
Washington Post expands 202 newsletter franchise
昨日も米Washington Postの新ニューズレターを紹介したばかりだが、同紙は、ホワイトハウスを中心とした政治記事を追ったレター「The Daily 202」のブランド化(フランチャイズ)を急ぐ。テック、気候、エネルギー、サイバーセキュリティ、政策など10タイトル程度にまで拡大していく。
Facebook Says Its Rules Apply to All. Company Documents Reveal a Secret Elite That’s Exempt.
【有料購読者向け記事】:
ProPublicaに続き、今度は米Wall Street Journalが、Facebook社内の秘密文書を暴露。文書は非公開の「XCheck」(クロスチェック)なる精度の存在が示され、同社の利用規約を免れる“特別待遇”人物が登録されており、それは世界で数約万人に膨れあがっている。
このホワイトリストに載った人物の投稿は野放しとなっていた。もちろん、それら人物とは著名政治家やセレブ、アスリートであり、その規模を抑制しようとする動きに反して、全世界で昨年には580万人に達した。
社内でこの暗部をレビューした文書には、「我々は公に向かって言っていることを実際には行っていない」とする。
【レビュー】フェイスブックのスマートグラス「Ray-Ban Stories」は「おもちゃ」レベルを超えている | TechCrunch Japan
「Facebookには…平均的なインターネットユーザーからは大いなる不信を獲得してきた歴史がある。同社はこれまでそのメッセージを台無しにし、その過程でブランド名を毀損してきたその歴史もわかっている。それらがおそらく、今回Facebookのブランドをほとんど目立たせないデザインにつながったのだろう」。

——興味深いのは、記事が指摘するようにFacebook色をごく希薄化していること。ムリな機能を詰め込んでいないこと。プライバシーなどツッコミどころに対してそれなりの回答を用意したなど、同社の成熟ぶりが見えてくるという。さて、それにしても、ユースケースがはっきりしない。Snapchatのようにエンタメ魂をくすぐる作り込みが用意できていないし、AR/VRへのアプローチも希薄だからだ。

The incentives to publish no longer reward the web’s creators | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
「2016年には、人々が消費したり共有したりしたくなるような素晴らしいコンテンツを作ることが、Web上でブランドを構築するための強力な方法だった。2021年には、その同じコンテンツが、ほんの数年前に受けたリーチやクリックの10%を得ることもできないだろう」。

——プラットフォームはますますネイティブな創造をクリエイタに求めるようになっている。言い換えれば、“囲い込んで”いる。リーチやディスカバリを広げようとするクリエイタの選択肢は狭められ、かつ、複雑化している。

浜本 階生 - ミッションへの共感を、言語や文化の壁、時差を乗り越える力に | SmartNews Careers
【ご紹介】:
SmartNewsの共同創業者の一人、浜本階生が、SmartNews開発に至る経緯や、SmartNewsの出発点となる考えを述べています。

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