Disruption This Week—–15/10/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年10月11日から2021年10月15日まで。

New York Times Audio Could Spur a Realignment of the Podcasting Landscape
米New York Timesが意欲的な試み。同社の数々の番組やBuzzFeedなど他社のコンテンツを提供する、ポッドキャスト専用アプリ「New York Times Audio」のテストを開始した。昨年買収した人間が読み上げ・朗読を担当するAudmが制作する。Spotifyなど外部プラットフォームに頼らないという挑戦だ。
How Newspaper Closures Open the Door to Corporate Crime
「上場企業の何千もの施設を調査、地元の新聞社が閉鎖された町では、その後、地域の上場企業の違反行為が1.1%増加し、規制当局からの罰則が15%増加したことがわかった。また、新聞社のない町では、多くの違反行為の内容がより悪いものであることも判明した」。

——Marvin Bower ハーバード・ビジネス・スクール准教授であるJonas Heese氏の調査研究から。

アルゴリズムvs.中国、世界が見つめる激闘の行方
【有料購読者向け記事】:
「8月に発表されたルール案によると、企業は中毒や過剰支出につながるアルゴリズムの使用が禁じられる。また、ユーザーには、使用しないという選択肢が与えられるべきとしている」。

——すでに紹介した話題だが、改めて。非常にインパクトのあるテーマだと思う。いまやネット上の情報はあふれかえっており、なんらかの“自動的な選択”(アルゴリズム)による中間処理なしでは、最小の労力で最適な情報にたどり着けない。もちろん、そこにさまざまな作為が入り込む余地があることから、隠された大問題が生じているわけだ。

架空TikTokスターのネットワークを構築するFourFrontがシード資金調達 | TechCrunch Japan
「FourFrontの共同創業者Ilan Benjamin(イラン・ベンジャミン)氏によると、キャラクターのネットワークが本物の人間と誤解されないようにしており、彼らのプロフィールでストーリーのフィクション性を強調し、それぞれの動画には#fictional(フィクション)のタグがつけてある」。

——リアリティのある人間(キャラクター)を複数用意し、さまざまなショートムービーを配信していく試み。シナリオ次第で大量にストーリーを生み出すことができる。これからはバーチャル空間を舞台にしたクリエイティブビジネスが次々に誕生するのだろう。

ウェザーニュースの急成長を支える、Growth Hackチームの取り組みに迫る
「――現在はどのような体制でGrowth Hackチームを運営しているのでしょうか。
石橋(知博氏):開発を担うエンジニア、サービス運営を行うオペレーション、そしてマーケティングが三位一体となってサービスの改善に取り組んでいます」。

——ウェザーニュースという特性のあるサービス(コンテンツ)をどう、成長させるか。同社の「Growth Hackチーム」の取り組みを詳しく解説する記事。メディア系事業でもGrowth Hackのあり方は参考になるはず。

The creator economy is failing to spread the wealth
“クリエイターエコノミー”は、組織に属さない個人クリエイターでも相応の収入を得られるというトレンド。しかし、先ほど紹介したTwitchのデータ流出でもわかるように、著名な最上位のクリエイターがクリエイター収入の多くを占めてしまうという“現実”が少しずつ明らかになってきている。
中国、メディアの民間資本禁止を提案-企業統制を一段と強化へ
「発改委(=国家発展改革委員会)のウェブサイトに掲載された提案によれば、民間資本はニュースの収集・取材と配信が禁じられる。通信社や新聞社、放送局などの報道機関の設立・運営に民間資金が投じられることも禁止され、外国メディアのニュースコンテンツを再配信することも認められなくなる」。

——もはや、強権的だとか言論の自由がといったステレオタイプな報道ではなく、中国国内で何が進行しており、その着地点はどのようなものなのかを詳しく解説して欲しい。

Facebook is willing to open algorithms to regulators, Clegg says
“Facebook文書”問題でCNNの番組に出演したFacebookの広報責任者(と記事にある)Nick Clegg氏は、同社のアルゴリズムが、ユーザに言っていることと起きている実際が一致するよう、場合によって規制に基づく説明責任を果たす必要があると語った。
The Atlantic wants to hire newsletter writers — and it wants their subscribers, too
Substackを代表格にニューズレター配信プラットフォームは、既存メディアの書き手をニューズレターメディアの運営者として独立させようとしている。老舗メディアThe Atlanticはこの逆張りを狙う。これら運営者とニューズレターを、金銭保証した上で丸ごと傘下に治めようというのだ。面白いのは、購読者が独立したニューズレターにこれまで支払っていた金額で、Atlantic全体とニューズレターを購読できる点だ。Atlanticは傘下に入れる各種ニューズレターの購読者を、丸ごと獲得できるというわけだ。
かくして〈インターネット例外主義〉の時代の幕は開けた:『ネット企業はなぜ免責されるのか』池田純一書評
「1996年に米国で成立した通信品位法230条は、起草段階では、匿名掲示板の主に性的な品位を欠いた投稿に対して、プロバイダー企業、プラットフォーム企業による自主規制を促すための法律だった。しかし、1997年にケネス・ゼラン対アメリカ・オンライン訴訟の判決が出ると、風向きが変わる」。

——「パブリッシャーか?ディストリビューターか?」という問題の源泉から始まる豊かな書評。

衆院選にまつわる真偽不明な情報の検証を 総選挙ファクトチェックが始まる
【ご紹介】:
非営利法人FIJ(ファクトチェック・イニシアティブ)は、衆院選にまつわる真偽不明な情報の検証する「総選挙ファクトチェックプロジェクト」を立ち上げました。本記事を執筆したBuzzFeed Japanを含めた複数のパートナーメディアと取り組みます。

Disruption This Week—–17/9/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年9月13日から2021年9月17日まで。

Twitter Super Follows has generated only around $6K+ in its first two weeks – TechCrunch
Twitterによる“クリエイターエコノミー”志向の課金サービス、米国内の立ち上がり2週間でのiOS売上は6,000ドル程度とごくごく限定的。Super FollowsとSpacesを含んだ規模。サービスが提供されたセレブの数が米国内で100名以下という制約も影響したようだが。Sensor Tower調べから。
Future of Media Technology: Audience growth and new content channels
英Press Gazetteがメディアをめぐるパネルディスカッション「Future of Media Technology」開催。メディア業界のアナリストらが議論。
「Facebookは依然としてニュースの主要なプラットフォームだが、その度合いは減少中。Facebookは『ニュースにとって重要ではなくなってきている』一方で、InstagramやTikTokのような『ビジュアルネットワーク』が台頭、ユーザーは有名人その他のネット上のパーソナリティを通じてニュースを得ている」という声。
「Google ニュースショーケース」日本でも開始 40以上の報道機関が参加、一部の有料記事を開放
「ニュースショーケースでは報道機関とのライセンス契約の一環として、Google側がコストを負担する形で、読者が一部の有料コンテンツを閲覧できるようにする。読者により多くの記事へのアクセスを提供し、報道機関のサブスクリプション拡大に貢献するという」。

——世界での展開が進んでいた、Google「ニュースショーケース」が日本でも。興味深いのは日本経済新聞の参加。だが、Google Newsで開いてみると、記事の途中で有料版への登録が求められるのは、これまでの体験と同様のようだ。

インスタグラムは10代少女に有害=内部資料
【有料購読者向け記事】:
「フェイスブックはこれまで3年にわたって、インスタグラムが何百万人もの若いユーザーにどんな影響を与えるか調査してきた。同社の調査担当者たちは再三にわたり、インスタグラムが若いユーザーのかなりの割合に悪影響を与えていることを確認してきた」。

——「10代の少女の32%は、自分の体形に不満を感じている時にインスタグラムを見ると、さらに自己嫌悪感が強まると語っている」「インスタグラム上で見比べることで、若い女性の自分自身への見方や評価が変わる可能性がある」。米WSJが、2020年3月時点でのFacebookが行った調査結果を示す秘密資料を入手。「自殺願望を報告している10代の若者のうち、英国のユーザーの13%、米国のユーザーの6%が、その原因としてインスタグラムを挙げた」とまである。
記事は、FacebookのCEO、Zuckerberg氏は議会公聴会で「われわれが見てきた研究内容は、他者とつながるためのソーシャルアプリの利用が、メンタルヘルスにプラスの効果をもたらし得るというものだ」と逆のことを述べていると指摘。

The myth of cannibalization in the media still persists: Text, video and audio can all work | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
電子版を公開すれば、印刷購読版との“共食い”が生じると、過去この変化に抵抗した新聞社、出版社の例は周知だ。しかし、動画、記事、ポッドキャストなどでいまも同じような現象が起きていると記事は指摘。オーディオがテキストを食ってしまうことはない、取り組むべきと説く。
Deepfake-foiling startup gets $26M led by Microsoft
動画像の高度な改変や生成を行う偽情報技術“ディープフェイクス”に対抗する技術系スタートアップの米Truepicが、AdobeやSonyらに加えてMicrosoftが出資との報道。画像とそのメタデータの改変を検証するという。
Washington Post expands 202 newsletter franchise
昨日も米Washington Postの新ニューズレターを紹介したばかりだが、同紙は、ホワイトハウスを中心とした政治記事を追ったレター「The Daily 202」のブランド化(フランチャイズ)を急ぐ。テック、気候、エネルギー、サイバーセキュリティ、政策など10タイトル程度にまで拡大していく。
Facebook Says Its Rules Apply to All. Company Documents Reveal a Secret Elite That’s Exempt.
【有料購読者向け記事】:
ProPublicaに続き、今度は米Wall Street Journalが、Facebook社内の秘密文書を暴露。文書は非公開の「XCheck」(クロスチェック)なる精度の存在が示され、同社の利用規約を免れる“特別待遇”人物が登録されており、それは世界で数約万人に膨れあがっている。
このホワイトリストに載った人物の投稿は野放しとなっていた。もちろん、それら人物とは著名政治家やセレブ、アスリートであり、その規模を抑制しようとする動きに反して、全世界で昨年には580万人に達した。
社内でこの暗部をレビューした文書には、「我々は公に向かって言っていることを実際には行っていない」とする。
【レビュー】フェイスブックのスマートグラス「Ray-Ban Stories」は「おもちゃ」レベルを超えている | TechCrunch Japan
「Facebookには…平均的なインターネットユーザーからは大いなる不信を獲得してきた歴史がある。同社はこれまでそのメッセージを台無しにし、その過程でブランド名を毀損してきたその歴史もわかっている。それらがおそらく、今回Facebookのブランドをほとんど目立たせないデザインにつながったのだろう」。

——興味深いのは、記事が指摘するようにFacebook色をごく希薄化していること。ムリな機能を詰め込んでいないこと。プライバシーなどツッコミどころに対してそれなりの回答を用意したなど、同社の成熟ぶりが見えてくるという。さて、それにしても、ユースケースがはっきりしない。Snapchatのようにエンタメ魂をくすぐる作り込みが用意できていないし、AR/VRへのアプローチも希薄だからだ。

The incentives to publish no longer reward the web’s creators | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
「2016年には、人々が消費したり共有したりしたくなるような素晴らしいコンテンツを作ることが、Web上でブランドを構築するための強力な方法だった。2021年には、その同じコンテンツが、ほんの数年前に受けたリーチやクリックの10%を得ることもできないだろう」。

——プラットフォームはますますネイティブな創造をクリエイタに求めるようになっている。言い換えれば、“囲い込んで”いる。リーチやディスカバリを広げようとするクリエイタの選択肢は狭められ、かつ、複雑化している。

浜本 階生 - ミッションへの共感を、言語や文化の壁、時差を乗り越える力に | SmartNews Careers
【ご紹介】:
SmartNewsの共同創業者の一人、浜本階生が、SmartNews開発に至る経緯や、SmartNewsの出発点となる考えを述べています。

Disruption This Week—–20/8/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年8月16日から2021年8月20日まで。

Facebook’s New Bet on Virtual Reality: Conference Rooms
“メタバース”への急傾斜を示していたFacebook、オフィスワークをメタバース化したサービス「Horizon Workrooms」を発表。会見自体を、CEOのZuckerberg氏(とスタッフ)と招かれた記者など10名が出席してWorkrooms上で行った。必要デバイスはもちろん「Oculus Quest 2」。Zuckerberg氏のアバターが上手く動作せず、ログインし直すなどのドタバタもあったようだ。
OnlyFans has tons of users, but can't find investors
すでに紹介してきたが、アダルトコンテンツとそのクリエイターの課金プラットフォーム、米OnlyFans。年間5万ドル以上稼ぐクリエイターを約1万6,000人擁し、すでに純利益で25億ドル以上をたたき出すなど、業績(記事にその推移が示されている)だけで言えば、“クリエイターエコノミー”サービスのダントツの旗手ともいえる。
だが、機関投資家からの資金調達には苦心惨憺の状況だ。もちろん、理由は“ポルノで稼ぐ”事業への懸念。同社はその外見を和らげようと、非アダルト系動画などを集めてアプリ化などにも取り組む。
「ではビートルズ、イン・マイ・ライフをどうぞ」 ポッドキャストなのに商用音楽を使った音楽番組ができるSpotify「Music + Talk」が楽しすぎる
「Spotifyの『Music + Talk』。Spotifyが扱っている商用音楽をポッドキャストの中で自由に使えるというものだ。ポッドキャストがラジオと同等になる、ポッドキャスト誕生以来、最も革命的な出来事だといってもいいくらいだ。さっそくやってみたので、制作の流れを簡単に紹介したい」。

——Spotify上の楽曲を使い、Spotifyが過去に買収したポッドキャスト制作サービスAnchorを使って、“番組”を制作できる。もちろん、これを公開して多くのSpotifyユーザに番組を届けることができる。

INMA(世界ニュースメディア協会)が、メディア運営者がデータの活用を通じてトラフィック、収益を伸ばしている13の参照ケースをまとめた「The Guide to Smart Data Strategy in Media(メディアがデータを賢く使うための戦略ガイド)」を公表。記事はそのエッセンスを解説したもの。
The owner of Politico is said to be seeking $1 billion in a deal with Axel Springer.
独Axel SpringerによるM&Aを検討する米Politico。そのオーナー筋から、その総額が10億ドルとの情報。同社の年商は2億ドルでもあり、最近上場したBuzzFeedの時価総額が年商の3倍程度なことから、相当のプレミアムだとNew York Timesのコラムが論評する。
Twitter Announces New Lead for its bluesky Social Media Decentralization Project
Twitter社、同社の「ソーシャルメディアの分散化プロジェクト」の推進リーダーを公表。プロジェクト名は「Bluesky(ブルースカイ)」で、新任リーダーは過去、暗号通貨などに携わってきた人物だ。Jack Dorsey肝いりとされているが、詳細は明かされておらず、いまだナゾに包まれた事業だ。
You’ve Never Heard of the Biggest Digital Media Company in America
「誰も知らなかった全米最大のメディア企業」。昨秋、テックメディアのCNETを買収して注目を集めたRed Ventures。販売など消費者の選択に強く影響するメディアを次々と買収、いまや4,500名の従業員と年商20億ドルを超える業績を誇る。「上場も売却もしない」と創業者は語る。
ワシントン・ポスト、若年層獲得を目的とした新組織を発足:メディアエコシステム全体の存続にも貢献 | DIGIDAY[日本版]
【有料購読者向け記事】:
「同社のエグゼクティブエディターに新たに就任したサリー・バズビー氏は5月、自身が今後取り組むべき同社の課題として、『毎日Webサイトを閲覧する習慣のない、若い世代のニュース消費者とつながりを築くこと』を挙げた」。

——Washington Post内部の新たなタスクフォースは、そのまんまな名称「ネクストジェネレーション」と命名。異動はもちろんだが、社外からもSNSなどに強いタレントの採用などが、この間業界メディアの人事情報を賑わせている。

The Cofounder Of The Fact-Checking Site Snopes Was Writing Plagiarized Articles Under A Fake Name
米老舗ファクトチェックメディア「Snopes」、同社共同創業者で役員のDavid Mikkelson氏が、署名記事やペンネームなどで執筆した数十本の記事が、the Guardianやthe LA Timesなど他メディアからの剽窃だったと公表。BuzzFeed Newsからの指摘を受けて内部調査した結果から。
Streaming Olympics: YouTube Viewing During Tokyo Games Jumped Seven Times Over Rio
五輪大会の米国内放映権を持つNBC、東京大会は視聴率で歴史的惨敗。リオ大会に比し4割以上も減。だが、デジタル視聴では異なる様相。YouTubeには今大会の映像が5,000時間分もアップ。視聴時間はリオ大会の7倍に膨れあがったし、NBCでもストリーミングの視聴は過去最高(ゴールデンタイムの1分間の平均視聴者数)だったとする記事。

Disruption This Week—–13/8/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年8月10日から2021年8月13日まで。

18~19世紀の新聞データ100万ページを英国企業が無償公開 商用利用は条件付きで可
「大英博物館と協力して古い新聞をデータ化し、サブスクリプション形式で提供している英Findmypast Newspaper Archiveは8月9日(現地時間)、18~19世紀に刊行された新聞約100万ページのデータを無償公開した。同社が許可すれば商用利用も可能という」。

——個人的に密かに、新聞ビジネスのピボットは、方向性としてこの種のデータベース事業が良いのではないかと思っていたところ。ぜひ日本でも成立させたい。

ビジネスパーソンを熱狂させる、国内1位“歴史ポッドキャスト“運営の正体──メルカリ共同創業者らも出資 | DIAMOND SIGNAL
「そこで広報活動の一環として始めたのが『コテンラジオ』だった。じわじわと人気を集め、今や人気Podcastランキングでは必ず上位にランクイン。支持する約14.2万人のユニークリスナーは、深井氏によれば『おもにビジネスパーソンや経営者など知的好奇心が高いリスナー』だという」。

——とっても面白い企業が、面白いポッドキャストの試み。可能性を感じさせるな。

The micropayments mirage
「マイクロペイメント(小額課金)の蜃気楼」。長い間、小額課金は購読制(サブスク)とは異なり、ビジネス上成立しないものと退けられてきた。記事は、小額課金の課題は、純粋に技術的なものであるとし(手数料の過大さなど)、改めてその可能性について言及する。
「TikTok売れ」で30年前の実験的SF小説が3万5000部の緊急重版……メガヒットに出版社も熱視線
「きっかけは、1人のTikTokユーザーによる動画投稿だ。
TikTokで小説を紹介する動画を投稿している『けんご(@けんご 小説紹介)』さんは2020年から動画投稿を行っており、若い世代に人気のTikTokクリエイターだ」。

——“TikTok売れ”。覚えておこう。もちろん、国内外でTikTok推しのヒット曲があることは認識していたが、このケースのようにTikTokerが直接本の推奨をするというのは、興味深い。

The age of the à la carte internet
米Axiosのメディアチームが、最近の(特に2020年からの)購読制の動きを概観。Magid社「Video Entertainment Study」によれば、ストリーミングへの支払う意思のある消費者が、この1年間で9%から16%に増大していると紹介する。一方、有料によるサイロ化が分断にも関連と述べる。
Salesforce enters the streaming wars with new video service for professionals
クラウド型エンタープライズベンダーのSalesforce、ストリーミングメディア「Salesforce+」開設準備中。9月開催の同社「Dreamforce」で発表を計画。ユーザや開発者を対象とするストリーミングによるオウンドメディア。制作スタジオや50名の編集スタッフも用意し、拡充する。
How many readers actually scroll once they load an article? | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
Webメディアの多くの45%の読者は、15秒以内に離脱。そして、その6割は戻らない。また、表示した記事をスクロールするのは7割〜8割(地域差)。最もよく見られるのはページの切れ目。つまり読者は読み進めるべき記事なのかを早く見極めたがっている。デスクトップ(PC)とモバイルでは、後者のスクロール深度が浅くなる。
Comic Book Writers and Artists Follow Other Creators to Substack
ニューズレター(メルマガ)配信サービスの米Substack、コミック分野で作家らとの連携を強化中。Marvelで実績を誇る作家がハブとなって、多くのコミック作家が各自のメルマガ配信に取り組む。作家は著作権を維持したまま、購読料を得られるという。
Facebook、同社の広告ターゲティングの透明性を調査していた研究者のアカウントを停止
「Ad Observatory Projectは、Facebook上の政治広告に関する透明性を高める目的で、ニューヨーク大学の研究者、ローラ・エデルソン氏などが立ち上げたプロジェクト。Facebook上の政治広告関連データを匿名で提供できる専用拡張機能『Ad Observer』のWebブラウザへのインストールを、ボランティアに呼び掛けてきた」。

——Facebookにおける政治(的)広告の透明化を研究者ら第三者が推進する動きに、Facebookが待った。もちろん、Facebookの主張は利用規約の逸脱ということだろうが。

TikTok becomes the Olympics' breakout media platform
TOKYO2020の覇者はTikTok。世界の若いアスリートが多用することで、TOKYO2020を代表するメディアプラットフォームとなった。「ベッドルーム、シャワー、トレーニングジム、カフェテリアなど、テレビカメラが入れないような場所に視聴者を連れて行くものがあった」とする記事。
サブスクメディアのKPI設計とは?——「職人芸」から「予測」へ - Media × Tech
【ご紹介】:
私が編集に携わるメディア「Media×Tech」に新着記事です。購読型メディアでは、PV追求メディアとどう計数管理すべきなのか。着眼点を解説します。

Disruption This Week—–12/2/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年2月8日から2021年2月12日まで。

 

 

米New York Times、「NYT Kids」と呼ばれる小児向けサブスクメディアを開発中とする報道。NYT幹部が米Axiosに述べた。同社には、小児版は日曜版(印刷版)に含まれているが、独立型の購読商品のテーマとして開発が進んでいるという。

 

 

「Podzモバイルアプリでは、ユーザーは60秒のポッドキャストクリップで構成された、同社が「初の音声ニュースフィード」と呼ぶものを視聴することができる。これらのクリップは、各ポッドキャストの最高の瞬間をハイライトするように設計されており、現在ユーザーが購読しているポッドキャストよりもはるかに幅広いタイトルを簡単に試せるようになっている」。

——音声も映像も、その体験は、時間に沿った流れに縛られている。その問題を解決するための要約や抽出も、人手に頼ってきている。この「Podz」アプリは機械的に、音声ストーリーのハイライト部分を抽出できるという。興味深いアプローチ。

 

 

Google、豪州に続き、英国・アルゼンチンで「News Showcase」を開始。計450媒体との提携でこれらのニュースを取り扱う。特に英国ではReuters、FT、New Statesmanなど伝統的かつ知名度の高いメディア120と提携を促進。

 

 

「スマートフォンの次に来るものは(AR)グラスである」とのトレンドが、徐々に具体的な動きに。Googleの初期における失敗にもめげず、Apple、Google、Facebook、Microsoftが取り組み、Samsung、Lenovoの動きもと述べる記事。越えなければならない課題も、より具体的に指摘する。

 

 

音楽ストリーミング「SloundCloud」が、ユーザからアーティストへの直接支払いモデルへの転換を計画との報道。従来は、他の多くの定額課金モデルと同様、定額からの案分配賦だった。実現すれば、ユーザはお気に入りアーティストに対し課金やチップなどを納めることになる。これは、最近のPatreonやOnlyFansなどの成功を背景にしたものと見える。新たなトレンドだ。

 

 

「世界のメディアの将来的な回復は、ニッチなオーディエンスとバーティカルな分野に焦点を当てることにある。成功の鍵は、非常に特定なテーマをめぐり信頼できるコンテンツの必要性を理解できる組織だ」。90年代開設の老舗食品関連サイトの米Allrecipesを分析した記事。

 

 

メディアは、改めてオープンWebをめざす。超大手が寡占的に支配するアプリやSNSへの依存を下げ、オープンWeb上でイノベーションを志向する動きを概説した記事。WordPressによるParse.ly買収、米WaPoのWeb関連技術への投資、そしてTwitterのBlueskyプロジェクトなどを扱う。

 

 

デジタルメディア、SNS、そして各種のアプリが発展するに従い、伝統メディアで保証された“ジャーナリズム職種”でも、勃興する新分野での活躍は保証されない。勃興する分野でのクリエーターや起業家に学ばなければならない。NY市立大学でのプログラム例などを紹介する記事。

 

 

英Telegraph(日刊紙Dairy TelegraphのWeb版)では、「10-1-23」と呼ぶ、2023年までに登録者1,000万人・有料購読者100万人獲得との目標を掲げている。記事は、同社が、特にソーシャルメディアへの投稿最適化AIツール「Echobox」を活用し投稿を最適化している動きを紹介する。

 

 

購読型(非広告依存型)新興メディアのパイオニアとつねに言及される「The Information」の創業者Jessica Lessin氏。創業7年目となった同氏へのインタビュー記事。「本当に難しいのはジャーナリズムそのものです。他のことはすべて学び、共有することができます」。

 

 

【ご紹介】:
日経MJでの連載が日経電子版に掲載されました。よろしければどうぞ。➡ 半導体品薄、生活に幅広く影響 ゲーム、マイニング 揺さぶる