Disruption This Week—–10/1/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年1月6日から2020年1月10日まで。

 

 

英BBC、Amazonの音声サービスに提供しているBBC Voice Newsの会話機能を強化すると発表。同ニュースを聴きながら、巻き戻しやスキップ、さらには、より長い(詳しい)コンテンツを、音声で指示できるという。
「放送の100年になかった歴史的出来事」と担当責任者は述べる。もっと自然な会話機能が提供されれば、真に革命的な出来事になる。

 

 

デジタルメディア界で最も重要な調査、Reuters Instituteらの「Digital News Project」が、2020年1月版「
Journalism, Media, and Technology Trends and Predictions 2020」を発表。回答メディアの5割が、“最も重要な収入源”として読者収入をあげた。「読者収入と広告」を選択したのも、4割近くある。

 

 

「樽石さんが手がけた“AIライター”である『まとめ記事自動生成ソリューション』の作成記事数は、1年間で2万ページ以上。シェア数が多いなど支持されている口コミの学習結果から、検索結果で上位表示されやすいと見込まれる記事を、AIが作成している」。

——過去にも、海外で不動産物件を紹介する記事を機械生成しているメディアについて、紹介したことがある。とても有望なアプローチだが、利用する“素材(情報)”をどう扱うかなどに、ガイドラインやら技術提供者の倫理が追随できていなければならない。

 

 

ハリウッドとIT経営の大物らが組んだ新興企業Quibi、モバイルに特化した動画サービスを予定するが、今年4月のサービスインを前に、CESに併せた各種ブリーフィングを行った。興味深いのは、記事が紹介する「Turnstyle」。スマホをタテ・ヨコいずれに持っても最適な映像を表示する。

 

 

「訴訟は、竹書房のWebサイト『WEBコミックガンマ』に『どるから』を連載中の漫画家・ハナムラさんと共同で起こした。竹書房は、Cloudflareに要求する損害賠償は最低限にとどめ、『著作権侵害を容易に行えなくする環境整備への道筋となる判決を強く望む』としている」。

——問題提起の意義が強い話題だが、CDN事業者(情報の配信過程にあって、情報をキャッシュしているだけだとすると)に対してコンテンツ盗用の幇助的責任を問えるのか注目。

 

 

昨日も紹介した米BuzzFeed復活の話題。同社が精力的に取り組むのは、収益源の多様化。とりわけECだ。CEOのJonah Peretti氏が強調するのは、メディアが喚起した消費意欲を回収するのが、メディア当体ではなく、Googleなどミドルマンだということ。“(価値)帰属問題”と提起する。

 

 

「1stパーティデータを再構築、つまり同意の取り直しを行う必要もでてくるだろう。この際、保有している1stパーティデータがそもそも持っていても大丈夫なのか、保持していることが逆にリスクになるダークデータではないのか検証すべきだろう」。

——充実した論考。中でも、注目しているのは引用箇所。“どうデータを使おうか?”と考えるメディアが増えているが、法制的、技術的にデータを持つリスクを検討すべき。

 

 

昨年発表された調査「Reuters Institute’s Digital News Report 2019」から、若者を始めとする消費者がニュースに目を向ける“瞬間”を4つに分類できることを取り上げた論。1) 習慣化された日時(週末や夜間など)、2) 起き抜け、3) 暇つぶし、そして4) プッシュなどでブレークを、メディアは戦略化すべきとする。

 

 

「日教販の決算は専門取次ゆえに、書籍が学参、辞書、事典で占められていることから、返品率は13.9%となっている。だから減収減益にしても利益が出ている。
それに比べて、日販は書籍が33.4%、雑誌が47.5%、トーハンは書籍が43.5%、雑誌が49.0%で、この高返品率が改善されない限り、両社の『本業の回復』は不可能だろう」。——2019年11月の単月では、書籍の復調でやや救われたが、通期が厳しい基調なのは、揺るがない。“配本”流通というメカニズムの不思議なところは、配本量を減らすことではネガティブスパイラルが止まらないということ。流通メカニズムを異次元化することが問われる。

 

 

米AdAgeデータセンター調べ。米国のTV・ラジオ・新聞・雑誌では2009年からの10年間で、雇用が21万人減。だがインターネットメディア関係では19万人増と、雇用が3倍増に。

 

 

【ご紹介】:
日経MJへの連載記事が、年末に日経電子版に掲載されました。よろしければどうぞ。➡ TikTokが政治の渦中に 国の検閲やデータ利用に懸念

 

 

【ご紹介】:
私が編集に携わるメディア「Media×Tech」、新たな書評記事が公開されました。よろしければどうぞ。➡ 書評:サブスクモデルにもヒント――アダム・オルター『僕らはそれに抵抗できない 「依存症ビジネス」のつくられかた』

 

 

【ご紹介】:
私が運営に携わっているJIMA(インターネットメディア協会)。坂本旬さんに「メディアリテラシーとは」というテーマで寄稿いただきました。概念の整理や認識を深めるための手がかりがまとまっています。

 

 

【ご紹介】:
ファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)が、ソウル大学ファクトチェックセンター所長のチョン・ウンリョンさんらをお招きしてセミナーを開催します。➡ セミナー「韓国メディアで広がるファクトチェック」を開催します。

 

 

【ご紹介】:
FIJ理事・奥村信幸氏が先ごろ開催された「APAC Trusted Media Summit」のイベント報告が掲載されました。ファクトチェックを軸にメディアをめぐる課題や活動の数々が整理されています。ぜひ、ご一読を。

 

 

「日本でも『NASAによるオーストラリアの山火事の様子』『宇宙から見たオーストラリア』などとして拡散したこの画像。
実際は、オーストラリアで写真やポストプロダクションを手掛けているAnthony Hearsey氏が作成した合成画像だ」。——私も運営に携わるFIJ(ファクトチェック・イニシアティブ)のメディア・パートナーでもあるBuzzFeedから最新のファクトチェック記事。SmartNewsや東北大研究室が開発に携わる警報システムを利用しているとある。

Disruption This Week—–22/11/2019

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2019年11月18日から2019年11月22日まで。

「広告が嫌われる本当の原因は、広告そのものが悪いのではなく、広告やマーケティングに携わる多くのマーケターが、生活者にとってより良いコミュニケーション設計をするための十分なリソース(時間や情報)を割けていない状況により、ユーザーファーストではない広告が氾濫していることだと思います」。

——悩ましいテーマ。嫌われない広告と、嫌われる広告。それ以前に広告そのものが嫌われているのではないかという課題もある。現代的なテーマとして、自分はマイクロターゲティング問題を意識するが、いっぽうで、消費者が気にするのは、自分が読みたいと思う体験を邪魔されることへの抵抗感でしかないかもしれない。

「ここ数カ月、TikTokが中国の親会社であるByteDanceからそれほど独立していないという報道が出ている。TikTokの元従業員6人がワシントン・ポストに語ったところによると、中国の従業員がどのコンテンツをブロックするか、あるいは制限するかについて『最終決定』をしているという」。

——「The Guardian」が報じた記事を念頭に補足すると、TikTokの内部における運用指針に、中国国内とその他地域を含めた世界での運用に境界線がないということ。つまり、国内での運用に準拠すると、当然、香港や新疆ウイグル地区など、デリケートな分野での投稿は世界中で排除されるということ。

こちらも5G関連の動き。米AT&Tと同じく米Washington Post、2020年大統領選報道に向けて、5Gを生かしたアプリ開発を行うことを発表。WaPoのCTOは、「5Gは、より迅速にニュースを届けるだけでなく、新たな手法により説得的なニュース体験を提供できる」と述べる。
【有料購読者向け記事】:
米大手キャリアのVerizonとSnapchatの運営企業Snap、提携を発表。眼目は5G+ARだ。Verizonが販売するスマホにSnapchatをプリインストール。SnapchatはARコンテンツの開発を進めており、それをVerizonにまず提供しようということだ。
「主な変更点は3つ。まず、ターゲティングを、年齢、性別、地域(郵便番号レベル)を含むいくつかのカテゴリのみに制限する。ただし、経済記事を読む層、などのコンテンツターゲティングは許可する」。

——個々のターゲティング規制項目に目を向けて是非を問うよりも、マイクロターゲティング自体を今後とも許していくかどうかというテーマがポイントだろう。

「これら(=人気健康情報サイト)は利用者の同意を得ておらず、欧州連合(EU)の規制では違法行為となる。 データの最も一般的な送り先はグーグルの広告部門であるダブルクリック(DoubleClick)で、FTが調査したサイトのうち78%がダブルクリックにデータを送信していた」。

——訪問者の個人データを構成するCookieの利用の許諾については、個々の(ここでは医療健康情報サイト)で行われている“はずであり”、Googleはそれに関与しないということか。

先ほどの米Digidayの調査と併せて、FIPP(世界雑誌連合)による世界のメディア72タイトルごとの、サブスク数を網羅した貴重な資料(PDFでダウンロードできる)。それによると1年半前に比べ、購読者数は倍増し2,000万に(まだその程度とも言えるが)。
「Googleが小規模なビジネスよりもAmazonとかFacebookといったビッグビジネスを優遇すべくアルゴリズムを調整しているらしいことです。WSJいわく、2014年にGoogleからeBayに流れるトラフィックが3分の2に激減したときには、GoogleがeBayからのリクエストに応える形でトラフィック回復のためのアドバイスをしていたそうです」。

——一昨日紹介した米WSJ記事を紹介するもの。
過去、アンディ・グローブ氏が“企業が言っていることとしていることのギャップが大きくなったとき、変曲点が近づいている”といった趣旨を述べている。

米カンザス州で従業員3名で運営するローカルジャーナリズム「The Shawnee Mission Post 」。サブスクリプションに舵を切って2年。購読者数は2650名に。来年は広告収入の比率を20%にまで下げる計画だという。「広告は、零細ローカルジャーナリズムが依存するものではない」と。
米New York Times CEOのMark Thompson氏が第3四半期業績開示後、インタビューに応える。同社のサブスクスライバー(購読者)は500万に近づいたが、25年までに1000万とするのがゴール。そのためには、1) コンテンツを深める、2) プロダクトを拡大する、が大きな戦略だという。
【ご紹介】:
FIJセミナー「<偽情報>深まる脅威〜最前線レポート」開催します!(12月5日)
平 和博(桜美林大学教授/ジャーナリスト)さん、一田和樹(作家)さんを招いて、ディープフェイクなど、顕在化する新たな脅威と戦いを論じてもらいます。(藤村が司会します)|

Disruption This Week—–1/11/2019

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2019年10月28日から2019年11月1日まで。

団体としてのフランクフルトブックフェアらが、出版(メディア)におけるAIの影響を、17か国233媒体(社)からヒアリング。白書へまとめる。「課題」の最大は投資額の問題。効果が期待できる分野は、「マーケティング」(編集は3番手)が一番手。
「19年の書店閉店は多くのチェーン店や大型店にも及んでいる。またコンビニの場合もセブン-イレブンは1000店の閉店が伝えられているし、書店とコンビニの出版物販売額はさらなるマイナスが続いていくことが確実であろう」。

——書店閉鎖の大きな動きは、コンビニ業界の縮小で第二幕へ移行しようとしている。

SEOとUX(ユーザー体験)の関係:情報アーキテクチャとリンク階層

アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ|SEO Japan

「ユーザー体験(UX)とは、単純性とデザインという領域に留まるものではなく、『ユーザーがそのサイトをどのように体験したか』についてのものだ。
Webサイトの体験は次の3つに要約される。
・サイトに到達する
・コンテンツを探す
・コンバージョンする。もしくは、ニーズを満たす」。

——“そもそも”なことから、各種の概念整理など、読むに値するWebサイト構築をめぐる王道の議論。

「『カクヨム』に作品を投稿したユーザーは自分の作品の閲覧ページの表示回数や広告効果への貢献度により、広告収入の一部を得られるようになります。今後は、読者から作者もしくは作品に対して金銭的な支援ができる仕組みも提供予定とのことです」。

——興味深い取り組み。コンセプトに共鳴。

ニュースサイトが発信する情報の信頼性を人力も使って評価、公表するスタートアップNewsguardが、英大手広告代理店IPG Mediabrandsと提携。Newsguardが「Red」評価したWebメディアの広告収入の減少するブランドセーフティ施策を発表。
「公取委は、利用者の行動追跡に利用できるCookieが個人情報などに当たるとして、取得時に利用目的の明示などを求める考え。一方、経団連は『経済の発展を阻害する』として規制案に反対している」。

——経団連など経済界が反対しているというが、先に紹介した「強まる個人データ保護強化の波」を読んでもらえれば、世界の動きとの乖離が一目瞭然となる。

「調査では、虚偽の報道で人権が侵害されることもある、社会が混乱したり、風評被害が起こりうるなど、フェイクニュースによって被害を受ける人のために罰則が必要という意見が多く挙がりました。一方、言論の自由が脅かされたり、情報規制されることを懸念する声もありました」。

——「調査対象は17~19歳の男女1,000名」だという。罰則や規制に対して容認的にも見えるが、全体的に非常にバランスが取れていて理性的に見える(見えすぎる?)。

「英公共放送局BBCは10月23日(現地時間)、国民に対してWebサイトへのアクセスを制限している国からも同メディアを閲覧できるようにするために、Torネットワーク経由でのWebサイト利用を可能にしたと発表した」。

——厳しい検閲下でも、ニュースを“知る権利”を行使するには。BBCの試みは、それなりのコストを発生する行いだが、重要なことだ。

独ベルリンで開催されたニュースメディアらによる「Digital Growth Summit」。テーマは、ニュースを読む読者の習慣をどう形成するか、3つのポイントを紹介する記事。1) すでにある習慣をより強化する、2) 解答に至るまで実験を繰り返す、3) まず、組織文化から変えていくことだという。
「同図書館は古典文学を世界に広めるというミッションを基にストーリズ(=Instagramの)を通じて若者をターゲットに作品を立て続けに発表。2019年9月末までの約1年間で30万ユーザーがInsta Novelsを閲覧したとのこと。ニューヨーク公共図書館のInstagramアカウントフォロワー数は13万に上る」。

——面白い事象。“インスタで小説を提供”と“公共図書館が”という2つのトピックスが混じり合っている。

【ご紹介】:
月いち連載の原稿が日経電子版に掲載されました。よろしければどうぞ。➡️ ラジオの未来、ラジコ型かスポティファイ型か

SmartNews Fellowship Program

SmartNews Fellowship Program

【ご紹介】:
「スマートニュースメディア研究所では、地方紙・地方局をはじめとするローカルメディアの若手記者等の皆様に、『米国の地方』を取材して発信していただくプロジェクト『SmartNews Fellowship Program』を開始します」。

——2016年大統領選、そして2018年中間選挙などでは、スマートニュースのCEOやメンバーが米国各地をめぐったが、今回は、ローカルジャーナリズムの重要性という視点を念頭に企画。

【ご紹介】:
私が編集に携わるメディア実務家向けメディア「Media x Tech」で、eプライバシー法(規則)などの動向が、どうメディア事業に影響をもたらすかなどを論じる企画をスタートしました。よろしければ参照下さい。
【ご紹介】:
スマートニュース社の子会社、「スローニュース」がやろうとしていることはなにか。代表の瀬尾傑がインタビューを受けました。よろしければどうぞ。

Disruption This Week—–25/10/2019

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2019年10月21日から2019年10月24日まで。

かつて「国際雑誌連合」と自称、デジタル化の現在は、メディアのグローバルネットワークをテーマとする団体「FIPP」。FIPPが見るメディアの収入手法は、現在12(サブスクリプションからデータ販売、スポンサードなど)あるとレポートされているが、来年は少なくとも14以上とレポートされるという。(記事内では現在、11とあるが、FIPPのレポートでは12種が扱われている)
70年以上の歴史を誇るFender Musical Instruments、レジェンドアーティストが愛する老舗ギターメーカーが、デジタル化のピッチを上げている、Fender Play、同Tune、ToneそしてSongsとサブスクベースの学習アプリを投入。新任CEOの戦略は、初学者を固定客に変身させることだ。
21世紀の音楽産業を蘇生させつつあるSpotify。
Taylor Swiftの初期の反応のように、Spotifyは音楽の価値をゼロ(ただ)に固定化すると見なされた。だが、いまやAriana Grandeは4,800万人にリーチ、そのプラットフォームの全容が見えてきた。だが、収益化への道のりは険しい。
Spotifyの現在の到達点が俯瞰できるありがたい記事。
【全文閲読には要購読】:
米CNN、自社のプレミアムコンテンツと他社ニュースを組み合わせるニュースアグリゲーションサービス(アプリ)を開発中との報道。社内でのプロジェクト名称は「NewsCo」。外部コンテンツは対価を支払う。ビジネスモデルはサブスク+広告と見込まれている。
以前紹介したように、WSJを傘下に置くNewsCorp.グループも「Knewz」というアグリゲーションサービスを開発中とされる。
米広告団体IAB、2019年上半期の米国内のデジタル広告支出を発表。最大のインパクトは、前年同期比(前年上期比)では成長したものの、クリスマス商戦を含む前期比(前年下半期比)で初の減少を示したこと。これはIABにとり初の事態。
「例えばロシアトゥデイなど、米国の政治関連ニュースを多数投稿する『政府の編集管理下に全面的あるいは部分的にある』メディアには、国営メディアというラベルを付ける。
これは11月からスタートし、2020年初頭からは、Instagramの投稿にも同様のラベルを付ける計画だ」。

——さまざまな対策を盛り込んだ発表を行った。特に海外政府が公然もしくは隠然とした後ろ盾の「メディア」の扱いが難しかったが、これが可視化されることには意義がある。

米Vox Media「体験マーケティング」担当幹部Vanessa Fontanez氏へのインタビュー。同氏はCondé Nastの雑誌ブランドのマーケティングなどを経て着任。イベントのチケット販売やスポンサードイベント企画など「ライブ体験」のビジネス化、同社のIP(編集者やライターなどのタレント、コンテンツ)をビジネス化する役割と述べる。
米Medium、現在、3万人のブロガーに600万ドル(月次?)の支払いをしているという。一方、その分配額を決める指標は、以前は「拍手」(いいね!に相当)の数だったが、現在は、「基本的に」閲読時間を基にして算出するという。Mediumは、相変わらず“変化”が止まらない。
この6月、Spotifyはアルゴリズム生成のプレイリストとして「Your Daily Drive」を公開した。従来通り楽曲やアーティストの自動推奨するが、曲間にはニュースやエピソードなどのポッドキャストを盛り込む。実現するものは、ユーザー単位に絞り込まれた「マイクロ放送局」なのかと問う記事。
カナダのコンサルティング企業Viafoura、600ものメディアへのサービス提供から生成した、メディアと読者との間のエンゲージメントに関するリポートを発表。読者エンゲージメントを強化するためのフレームワークと4ステップを解説する。
【ご紹介】:
先日、「TBSグループ Media Tech Hub」公開イベントに参加しました。その模様を同僚が書き起こしてくれました。さまざまな話題が盛り込まれています。よろしければご一読を。

Disruption This Week—–11/10/2019

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2019年10月7日から2019年10月11日まで。

「プロジェクト(JTI)の標準化項目は大きく16テーマ。『メディアの運営主体の公開』『編集のミッションステートメント(理念)』『オーナーシップの公開』『編集態勢の公開』『収益・情報収集の公開』『編集指針の説明』から『研修態勢』まで網羅する」。

——非常に野心的なプロジェクトが動き出している。「ジャーナリズム・トラスト・プロジェクト(JTI)」だ。収集されたメタ情報を、検索やニュースフィード上の優劣に反映させようというものだ。

米New York Times、かつて同社にプロダクト開発リーダーとして在籍、その後転出し、Facebookのニュースプロダクトの責任者などを歴任したAlex Hardiman氏を、改めてプロダクト責任者として招致。同社で広くリーチしている読者層を、購読者へと転換するのを加速する。そのために“プロダクト思考”を強化中だ。
記事に引用されているCOOの発言が象徴的。「NYTは1億5000万人の月次訪問者を有しながら、有料購読者は470万人に過ぎない。われわれはそのギャップを越えなければならない」。
「機械学習が予測を行う際にはリソースを必要とします。Booking.comで『人工レイテンシ』を導入する実験が行われたところ、レイテンシが30%増加すると、コンバージョン率が0.5%下がることが示されたとのこと」。

——「レイテンシ」とは遅延のこと。人工的にレイテンシを作ってユーザーの反応を見ると、ものの見事にコンバージョンに影響しているという。重要な事実。その他の記述を含めて、すべてが、ネット上のビジネス、ニュースサービスなどに適用できる議論。

もはや“バブル”の域? 米国では、盛り上がるニューズレターブームを受けて、その基盤サービスなどのビジネスにVCマネーが殺到。Mailchimpによる「TinyLetter」、大物投資家が付いた「Substack」、そして大手メディアが利用する「Revue」や「Buttondown」など有力ビジネスが目白押しだとする記事。
“Pivot to Data”トレンドの到来。Cookieを中心にしたユーザーターゲティングの困難度が高まれば高まるほど、自社ドメインで得られるファーストパーティデータとその活用に機会が生じる。Washington Postをはじめとする各パブリッシャーの取り組みを紹介する記事。
個人に近い単位でメディアを立ち上げるため、ニューズレター(メルマガ)やポッドキャストの基盤サービスを提供するSubstack。同社が支援するメディア第1号「The Dispatch」が開設。2人の著名ジャーナリストを含む8名の組織だ。
ジャーナリストも、ニュースメディアの“ユニットエコノミー”を理解しよう。メディアが単体事業として成立するものかどうかを判定することができる。最重要指標は、読者一人がもたらす「顧客生涯価値」だ。これにより、サブスクや広告モデルの差異を超えてビジネスを判断できると説く記事。ケーススタディも盛られている。
広告の未来と、一世を風靡した「ネイティブ広告」。だがそのスケーラビリティ問題がネックとなり、大成功事例は出ず。以後、運用型広告の進化やコマース連動など、模索が続く、記事は、米BuzzFeedを含む2社の、ダイレクトセール連動型のハイブリッド商材を開発した事例を紹介する。
「リンクデコレーション以外の方法はありますが、もはや気付かれない方法ではありません。リンク先のURLにIDデータを添付し、リンクをデコレーションする代わりに、一部の企業は自社サイトのURLをデコレーションし、リンク先のサイトにリファラーとして渡していました」。

——AppleによるCookieターゲティングの抑止策が、思いの外、多くのベンダーによって回避されようとしている。その結果、Appleは“取り締まり”をより強化する、という流れに。

米HuffPost、今年2度目のレイオフを実施。動画関連スタッフ十数名が対象。「動画への注力を改め、これまで以上に、読者エンゲージメントとコンテンツの差別性への投資」を強めるとアナウンス。“Pivot to Video”トレンドの終焉。
【ご紹介】:
私が編集を担当する「Media×Technology」で、朝日新聞電子版編集の皆さんを取材しました。編集スタッフ全員がデータからインサイトを得るべく解析サービスの「Hotaru」を運用中。開発の経緯を中心に聞きました。