Disruption This Week—–11/10/2019

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2019年10月7日から2019年10月11日まで。

「プロジェクト(JTI)の標準化項目は大きく16テーマ。『メディアの運営主体の公開』『編集のミッションステートメント(理念)』『オーナーシップの公開』『編集態勢の公開』『収益・情報収集の公開』『編集指針の説明』から『研修態勢』まで網羅する」。

——非常に野心的なプロジェクトが動き出している。「ジャーナリズム・トラスト・プロジェクト(JTI)」だ。収集されたメタ情報を、検索やニュースフィード上の優劣に反映させようというものだ。

米New York Times、かつて同社にプロダクト開発リーダーとして在籍、その後転出し、Facebookのニュースプロダクトの責任者などを歴任したAlex Hardiman氏を、改めてプロダクト責任者として招致。同社で広くリーチしている読者層を、購読者へと転換するのを加速する。そのために“プロダクト思考”を強化中だ。
記事に引用されているCOOの発言が象徴的。「NYTは1億5000万人の月次訪問者を有しながら、有料購読者は470万人に過ぎない。われわれはそのギャップを越えなければならない」。
「機械学習が予測を行う際にはリソースを必要とします。Booking.comで『人工レイテンシ』を導入する実験が行われたところ、レイテンシが30%増加すると、コンバージョン率が0.5%下がることが示されたとのこと」。

——「レイテンシ」とは遅延のこと。人工的にレイテンシを作ってユーザーの反応を見ると、ものの見事にコンバージョンに影響しているという。重要な事実。その他の記述を含めて、すべてが、ネット上のビジネス、ニュースサービスなどに適用できる議論。

もはや“バブル”の域? 米国では、盛り上がるニューズレターブームを受けて、その基盤サービスなどのビジネスにVCマネーが殺到。Mailchimpによる「TinyLetter」、大物投資家が付いた「Substack」、そして大手メディアが利用する「Revue」や「Buttondown」など有力ビジネスが目白押しだとする記事。
“Pivot to Data”トレンドの到来。Cookieを中心にしたユーザーターゲティングの困難度が高まれば高まるほど、自社ドメインで得られるファーストパーティデータとその活用に機会が生じる。Washington Postをはじめとする各パブリッシャーの取り組みを紹介する記事。
個人に近い単位でメディアを立ち上げるため、ニューズレター(メルマガ)やポッドキャストの基盤サービスを提供するSubstack。同社が支援するメディア第1号「The Dispatch」が開設。2人の著名ジャーナリストを含む8名の組織だ。
ジャーナリストも、ニュースメディアの“ユニットエコノミー”を理解しよう。メディアが単体事業として成立するものかどうかを判定することができる。最重要指標は、読者一人がもたらす「顧客生涯価値」だ。これにより、サブスクや広告モデルの差異を超えてビジネスを判断できると説く記事。ケーススタディも盛られている。
広告の未来と、一世を風靡した「ネイティブ広告」。だがそのスケーラビリティ問題がネックとなり、大成功事例は出ず。以後、運用型広告の進化やコマース連動など、模索が続く、記事は、米BuzzFeedを含む2社の、ダイレクトセール連動型のハイブリッド商材を開発した事例を紹介する。
「リンクデコレーション以外の方法はありますが、もはや気付かれない方法ではありません。リンク先のURLにIDデータを添付し、リンクをデコレーションする代わりに、一部の企業は自社サイトのURLをデコレーションし、リンク先のサイトにリファラーとして渡していました」。

——AppleによるCookieターゲティングの抑止策が、思いの外、多くのベンダーによって回避されようとしている。その結果、Appleは“取り締まり”をより強化する、という流れに。

米HuffPost、今年2度目のレイオフを実施。動画関連スタッフ十数名が対象。「動画への注力を改め、これまで以上に、読者エンゲージメントとコンテンツの差別性への投資」を強めるとアナウンス。“Pivot to Video”トレンドの終焉。
【ご紹介】:
私が編集を担当する「Media×Technology」で、朝日新聞電子版編集の皆さんを取材しました。編集スタッフ全員がデータからインサイトを得るべく解析サービスの「Hotaru」を運用中。開発の経緯を中心に聞きました。
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Disruption This Week—–04/10/2019

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2019年9月30日から2019年10月4日まで。

「我々はレッドボックス(Red Box: ニュースUKのサブスクタイトル、タイムズ・オブ・ロンドンが発行する政治分野のニュースレター)に着目し、オーディエンスがメールに何を求めているかを観察した。オーディエンスはプラットフォーム外の配信のように、あちこちに飛ばされるのを嫌がることが判明した」。

——リテンション(購読者の維持)問題に悩む英国の無料(登録のみ)のゲームサイトが採った施策について解説した記事。本格的な有料サイトではなく、無料だがメンバー制を徒労としている、わが国の多くのサイトに参考になりそう。

「ビッグデータ分析からデザイン、アプリ開発など市場で引っ張りだこの『デジタル人材』は、20〜40代の働き手に占める割合が1割程度と希少な上に、『非デジタル人材』に比べて1年以内の転職意向が3倍以上と格段に高いことが、NTTデータ経営研究所の調べで分かった」。

——いろいろと示唆に富む記事。「求めているのは『尊敬できる上司』と『能力高い人の昇進』、『頻繁なフィードバック』」という箇所にも要注意だ。

米サイバーセキュリティ調査機関のInsikt Group、企業クライアントを偽装して、高度なサイバー犯罪のノウハウを積んだロシアの犯罪組織に対し、当該企業のポジ・ネガ双方の偽情報キャンペーンを数千ドル程度で発注できることを実証。
高度なサイバー犯罪が、民間でも容易に利用できるレベルへと“民主化”された産業になろうとしている。
英Financial Timesのプリントおよびデジタル編集の現場幹部に、2020年代のジャーナリスト足る要件を聞いた記事。データを読み解きそこにストーリーを見出す能力が重要と述べる。また、単に良い記事が書けるだけでなく、映像なども扱えるマルチスキルにも着目。
「かつて人文書取次の鈴木書店の店売には、人文会会員社の書籍が揃って常備として置かれていた光景を思い出す。それももはや20年前のものになってしまった。
まさに人文会の『オリジナルメンバー』に他ならない未来社の退会も、人文会の設立、鈴木書店の倒産と同様に、出版業界の変容を象徴しているのだろう」。

——人文系書籍のラインナップが、自分の世界を広げてくれそうな、近くて遠い山脈のような魅力を発していたことが思い起こされる。

Webサイトの表示速度(パフォーマンス)が果たす、ユーザー満足(リテンション)効果を改めてデータなどと合わせて説く記事。英BBCの調査では、表示が1秒遅くなるほど、10%ずつユーザーを失うのだという。
「記録が残っているもっとも古い2007年度ではインターネット総売上は3兆8800億円。インターネット経由による出版物の販売額は932億円。これが直近の2018年度ではそれぞれ8兆1800億円・2094億円にまで成長している。直近の2018年度の額は、それぞれ2007年度分からはおおよそ2.1倍・2.2倍の成長」。

——ネット上での総売上の伸びと、ネット経由での出版物の売上の伸び。概ね連動しているというある意味で当たり前。ある意味で健全な事実(?)

「GoogleとAlphabet傘下のJigsawは、俳優28人が登場する3000本の改変動画からなるデータセットを、顔操作検出の新たな自動ベンチマークである『FaceForensics Benchmark』に提供した」。

——良い試み。この種のサンプルや、良質な教師データを手に入れることが、最もカネがかかり、手間のかかるところ。同社グループが投入している費用は、得ている収入からすれば、微々たるものだ。

NPOの米Global Disinformation Index、偽情報サイト約2,000が稼ぐ年間収入は、約2億4,000万ドルと公開。PolitiFactらファクトチェッカーがサイトを判定。収入の多くはアドテク広告に依拠。4割はGoogle AdSenseからで、9,000万ドルに近い。
多くの(海外)メディアの間で、購読制(サブスクリプション)が進んでいない理由は? 課題は、「読者を購読に転換すること」、「支払いたくなる商品の開発」など。一方で、会社がその課題に投入しているリソースは、購読制への意向とは逆にお寒い状況とのDigidayの調査結果。
【ご紹介】:
月いち連載の日経MJコラムが、日経電子版で公開されました。よろしければどうぞ。➡ フィットネスクラブ、機器販売×番組サブスクで稼ぐ
【ご紹介・全文閲読には要購読】:
米TechCrunchが、US版SmartNewsのアプローチについて取材しました。日米の読者環境の違いは、政治的立場の極端な二極化。これに異を唱えるSmartNewsの取り組みに着目します。

Disruption This Week—–27/9/2019

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2019年9月24日から2019年9月27日まで。

米Washington Postが開発、自社のみならず他社メディアへとライセンスするCMSの「Arc Publishing」。今回、世界最大級のオイルビジネスBPの7万人の従業員向けメディア基盤で利用されることに。Arcは3年以内に1億ドルを超える収益を生と見られ、新聞事業に比肩する新事業へ。
もう一つByteDanceの話題。人気のソーシャル動画アプリ「TikTok」、その投稿コンテンツの可否を判定するガイドラインは、中国政府の強い関心を反映。「天安門広場」「チベット独立」そして「法輪功」などが排除対象と「Guardian」がすっぱ抜く。香港での抵抗運動もその検閲対象か。
中国ByteDanceによる英語圏向けニュースアプリ「TopBuzz」を米企業へ売却? ByteDanceは「TikTok」の成長に注力する。米国内では、最近TopBuzzとSmartNewsがメディアエコシステム上、比較注目されるホットな存在となっている。
【有料購読者向け記事】:
「グーグルは、発行元がグーグルのニュース検索結果に本文の一部とサムネイル画像を無料で表示することを許可する場合を除いて、新指令で認められている通り検索結果に見出しだけを表示する方針を示した」。

——GoogleがEUの新司令に従っての支払を拒否。5年前にもスペインで同様の事象が発生したが、Googleの集客・送客力のスイッチオフに耐えられなかった経緯がある。今回はどうか?

先鋭なスタンスで知られる米メディア「Mother Jones」、7年前、読者からの貢献によって品質を支えるとの誓いでスタートした2,500万ドル寄付キャンペーン。5ドルの寄付も、50万ドルの寄付も同様に扱う。間もなくその目標に到達。すでに事業予算の5割強を個人寄付が支えるという。
Facebookに日々投稿される膨大なコンテンツ群。その掲載可否を最終判断する「モデレーター」と呼ばれる監視スタッフは、多くがAccentureらアウトソース先の作業者だ。彼らは低賃金でめまぐるしく変更されるポリシーに振り回され、ヘトヘトに疲れ切っている…との取材記事。
‪スロヴァキアの開設4年目の新興メディア「Denník N」、読者からの収入を事業の基盤とすべく、ChartbeatやGoogle Analiticsでは不満と、 CRMやツールの内製開発に取り組む。主眼は、コンテンツから購読へのコンバージョンのリアルタイムな可視化。Google News Initiativeの資金援助を受け、開発成果はOSS化。
「この新しいアプリは、完全にプライベートでありつつ、体験をカスタマイズするためにユーザーの好みを学習し続けていく。しかし、ほかのパーソナライズのエンジンとは異なり、操作や行動の生データはデバイスから出ていかない」。

——透明性が高い手法で、ユーザーは自身をめぐる個人データの修正やオプトアウトができるようになる、というのが今後の進むべき道かもしれない。

【有料購読者向け記事】:
「グーグルは先週、ニュース検索ページでオリジナルコンテンツを上位に表示するための変更を発表した。メディアは以前から、自社スクープが他社の素早い後追い記事に埋もれがちだと不満を示していたが、その対応策を打ち出した格好だ。
一方、フェイスブックはソーシャルメディアプラットフォームの特設ニュースフィードに記事を掲載する権利をメディア業界から購入する方向で交渉を進めており、フィーチャー記事の選択は人間が判断する予定だ」。

——記事にもあるが、これがプラットフォーム勢とメディア勢との融和という意味なのか、プラットフォームによるポーズなのか。これから見えてくる。

サードパーティCookie利用に厳しい制限を課すApple Safariブラウザ。英MailOnlineは従来のサードパーティCookie方式に代わり、IABらが進める新たなユーザーID手法であるDigiTrust IDを導入。Safari上で広告単価の向上を実現したとのリポート。
【ご紹介】:
私も参加しているJIMA(インターネットメディア協会)で、リテラシー担当理事の下村健一さんのリテラシー講座を開催します。今回はメディアに携わる若手メディア人を対象にします。ぜひご参加を!
‪【ご紹介】:
「学校司書は偽ニュースをめぐる危機に対してリーダーシップをとる機会がある。司書は、情報リテラシーについて実績を持った権威として、生徒がニュースの正しさを分析できるよう支援することができる。今こそ、マウンドに上がる時だ」。

——学校図書館からの、“フェイクニュース問題”やリテラシー問題への取り組み。法政大学坂本旬教授の論考。

【ご紹介】:
ファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)で馬力と知力を発揮するリーダー楊井人文さんを、紹介する記事。筆者もNHKを辞め、新たなジャーナリズムを草の根から追求する立岩陽一郎さんです。

Disruption This Week—–13/9/2019

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2019年9月9日から2019年9月13日まで。

Googleが検索アルゴリズムの変更を発表。オリジナルコンテンツの評価をランキング上位にする効果を強化。同時に検索結果の品質をめぐる同社のガイドライン(公開されている)のアップデートを行ったことを、同社ニュース部門vpのRichard Gingras氏が公式ブログで説明。
多くのメディアが購読制(サブスクリプション)を志向。だが、サイト来訪者を機械的に購読者か否かを識別しているだけでは、読者体験を購読(購入)へと誘導することはできない。記事は、来訪者ごとにパーソナル化された提案をする“ダイナミック・ペイウォール”を推奨する。
米ビジネス系メディアQuartz、政治的な影響力に関連する調査報道のアプローチに、AI技術を用いるのと同時に、ユーザー(購読制メンバー)に情報提供を呼びかける。メンバーには秘匿性の高いコミュニケーション手段を提示するなど踏み込んでいる。
【有料購読者向け記事】:
「今度はアマゾンの番だ。WSJの先月の調査では、アマゾンのサイトに安全ではない商品が多数掲載されているのが見つかった。そのほとんどは出店業者によるものだ。同社は検査ツールを導入しており、昨年だけでも30億点の商品販売を阻止したと述べている」。

——“ハイテク勢力による「いいとこどり」の時代は終わった”との記事。記事は大手プラットフォーマのそれぞれに言及するが、照準はアマゾンに当てられる。

米New York Times、AppleがApp Storeで自社アプリにいかに有利になるよう取り扱っているか、その独占的地位の乱用ぶりを告発。それをビジュアル化して伝える記事のストーリーテリングにも注目したい。文字を読まずに伝えたい事象が見事に理解できる。
「『数字が現実世界に完全に一致するかどうかは怪しいが、Cookieの終焉がパブリッシャーにとって大きな問題なのかもしれないという点は間違っていない』と、大手パブリッシャーの幹部は語った」。

——私はこの事象を何度か扱っているので、読まれる方は理解していると思うが、ことの本質はGoogleのロビーイングを背景にした表現、といったレベルにあるわけではない。発展しすぎた個人ターゲティングを基礎とする広告ビジネスの自壊が始まろうとしているということ。しかも、これを対岸の火事と見なせるメディア関係者は少ないはずだ。

‪【全文閲読には要購読】:
「Brave Softwareの新しい証拠はGoogleが、多くの当事者がGoogleの識別子とマッチングできるようにしていたことを示している。さらに、この証拠はGoogleが、多くの当事者がデータ主体の識別子を相互にマッチングできるようにしていたことも示している」。

——GDPRでは、「個人データ」を構成し得る識別子に5つのものを挙げている。そこには氏名や位置情報に加えて、各種のオンライン識別子も含まれている。Braveが援用している論では、GoogleがGDPRの規制上定めた要件を迂回していると主張。このメカニズムの恩恵に与るのはGoogleだけではない。帰趨に注目。

メディア運営者、特にニュースなどのジャーナリズムがソーシャルメディアを活用する際に気を付けるべきなのは、ひとつの流入源に依存してはいけないということ、さらに、各流入源を介して得た読者とのエンゲージメントを継続的に確認すること(どんなツールで確認するかも)など、要点を解説する記事。
英BBC、Facebook、GoogleそしてTwitterら大手プラットフォーマに対し、市民の生活や政治などの維持に危険性の高い偽情報への対策と連携を呼びかけた。主要各国の選挙期間中の早期アラートの発信や、メディアリテラシー教育、そして投票への参加などの取り組みを行っていく。
【有料購読者向け記事】:
音楽ストリーミングサービスのSpotify、米CBSニュース前プレジデントDavid Rhodes氏にニュース番組(ポッドキャスト)へ進出をめざし、コンサルティング契約を交渉中と米The Informationが報道。同社はスポーツ番組への進出にも取り組んでいるという。
【ご紹介】:
私が“責任編集”しているメディア「Media×Tech」。中国発のニュースアプリ「Toutiao(簡体字:今日头条)」について、論じてもらいました。

Disruption This Week—–6/9/2019

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2019年9月2日から2019年9月6日まで。

Instagramの試行に続き、Facebook本体でも「いいね!」数の非表示が試行される? との話題は既に紹介した。7か国で非表示が導入されているInstagramでの変化をもとに、ソーシャルメディアにおけるパブリッシャーの環境がどう変化するかを論じた記事。コメントするインフルエンサー関連の人々は、コンテンツが本来の価値、インパクト、そしてエンゲージメントをめざす良い転機になると、肯定的な発言をしている。

ネット空間 浄化するには

日本経済新聞 電子版

【有料購読者向け記事】:
「自動で広告枠を買い付ける『プログラマティック広告』では、コンテンツの性質が全くといっていいほど考慮されない。ファクトマタは質的評価を加味した『Q-CPM』という指標を新たに作り、食品の栄養成分表示のように情報の特性を示そうとしている」。

——英国スタートアップのファクトマタの挑戦。大量に生み出される低品質・偽情報への対抗として、テクノロジーがなすべきことは山積している。取り組みを分散的に広げつつ、連携を目指したい。

「ネットのパブリッシャーや広告主は、独自のクッキーを使う代わりに、同じ単一のトークンを使ってネットユーザーを識別することになる。業界全体にユーザーとその選択を単一の識別子で登録させるというのは、薄気味悪く感じられるかもしれない」。

——広告(主)業界としては、Cookiesへの技術的代替策が求められているので当然の動き。技術的にはともかく、コンセプトとしては、ユーザーオプトアウトを推進するもののようだ。W3Cにもかけるというので、時間がかかりそう。

【有料購読者向け記事】:
事業収入の9割が購読収入という、“ハードコア・サブスクメディア”である米The Informationが、Spotifyで収益担当だった人物を広告部門の幹部に採用。また、BuzzFeedで収益事業の開発を行っていた人物と連携するなど、収益源の多様化に着手か。
米Washington Post、創刊141年にして発行人欄に初の「VP of Product」(プロダクト担当責任者)を掲記。同社は「パーソナライズされたメルマガ」「ユーザー別に動的に対応するペイウォール」を開発中。8年前にはエンジニア4名体制が、現在は300名を擁するという強烈な進化を遂げた。
WaPoアプリを利用するユーザーは、同社Webサイトを利用するユーザーに比し、3倍も記事を閲読するという。
米New York Times、第2四半期、印刷・電子含む総購読者数が470万人に。対前年同期比でも純増数は伸長したが、一方で、電子版広告収入にかげり。また、購読者純増数も前四半期比では頭打ち傾向。全体に電子版成長の限界を感じさせ、株価は20%も押し下げる結果に。
【有料購読者向け記事】:Googleによる“Cookies条件付き維持”施策の提唱が、個人情報保護強化論者の批判を買う。ネット上の個人の行動履歴を記憶するCookiesの利用が制限されると、アドテク事業者はターゲティングが事実上制限される。Googleは規制強化の趨勢に抵抗中だ。
パブリッシャー向けソフトウェア開発のTwipe、購読者ら読者とのエンゲージメント形成において、注力すべき指標は、「(読者の)習慣の形成」だと、同社の調査結果を解説。これまでは、「反復頻度」が重要指標として語られてきたが、同社の論説は異なるポイントをあげたわけだ。
「出版科学研究所による19年上半期紙と電子出版物販売金額は7743億円で、前年比1.1%減。そのうちの電子出版市場は1372億円、同22.0%増で、そのシェアは17.7%、前年は16.1%。
電子出版の内訳は電子コミックが1133億円で、同27.9%増、電子書籍が166億円で、同8.5%増、電子雑誌が73億円で、同15.1%減」。

——「漫画村」騒動の一定の鎮静化も含めて、より市場の成長性は電子コミックス頼み一点張りに。電子雑誌の減少は、dマガジンの低迷に影響とある。“読み放題”モデルの行方も気になる。

「今回のアップデートの焦点は、パブリッシャーによるユーザーデータの使用について、同意の要求をより明確にして、ユーザーにしっかりと情報を提供することにある。また、パブリッシャーが提携するアドテクベンダーのデータ使用方法と目的に関し、よりコントロールしやすくなる」。

——何度となく伝えてきている話題。進化した(しすぎた?)アドテクに対し、個人情報保護のうねり、法制化の下で、広告はどうなるのか。もちろん、(是非はともかく)アドテク事業者の命運は、メディア事業者の命運にも関わっている。

【ご紹介】:
月いちの連載記事が日経電子版に掲載されました。よろしければどうぞ。➡ 広がるプライバシー保護規制 ターゲティング広告急減も
【ご紹介】:
スマートニュースの佐々木大輔が、彼の体験とネットメディアの歴史を重ね合わせて、振り返る興味深いインタビュー。面白い視点がいくつか。ぜひご一読を。
【ご紹介】:
スマートニュースで、いつも素敵な笑顔と高速業務処理能力を発揮する田尻さんが紹介されました。私は、いまも時々、彼女の隣りで仕事させてもらっています。