目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2023年4月10日から2023年4月14日まで。
Briefing: Warner Bros. Discovery Unveils Max Streaming Service
The Information

米メディア大手Warner Bros. Discovery、合併効果などもあり、従来のストリーミングサービス「HBO Max」と「Discovery+」を統合した新サービス「Max」を発表。Netflixなど大手を追う規模化路線。今後はスポーツライブも追加するという。
The Economist is doing some awesome podcasting – Talking Biz News
Talking Biz News


「私は、新しい技術による新しいメディアのあり方を受け入れる立場です。紙に拘泥せず、デジタルメディアにおおいに期待しています。しかし、その際に、紙の新聞のよさ(紙面文化)をすべて忘れて捨て去ってしまうことには反対です」。
――現在の、新聞の意義とデジタル時代の可能性と限界を良く整理した記事。メディア人は一度は読まれたら良い。
個人としては、新聞が紙面という一覧性という優れた利点を持つとは言え、デジタル(モバイル)時代は、別の“発見(ディスカバリ)”機能を備えつつあるのだということに視点が十分に届いていないとも感じたのだが。
そうでなければ、時には新聞本体以上の読者が、ニュースアグリゲータやニュースアプリ上で生み出されていることが説明しにくいと思う。
さらに、ChatGPTが生まれたことで、新聞(=ニュース、報道)に、徹底的にパーソナル化された会話形式でのストーリーテリング能力が加わったのだということにも気づかなければならないと思う。
それは、「フィルタバブル=悪だよね」といったシェーマ以上に巨大な可能性をもたらすものでもあるかもしれない。新聞の未来はそれで救われるかもしれないのだ。
この事態を危機と考えるか、機会と考えるかは、新聞人(ニュースの担い手)次第だろう。

オーディオブックでAI活用進む 故人の合成音声も
WSJ Japan
「ロンドンを拠点とする人工知能(AI)スタートアップ企業ディープゼン(DeepZen)が、遺族の許可を得た上で過去に録音されたハーマン氏(エドワード・ハーマン氏。オーディオブック界の著名ナレーター)の声を利用して生成したものだ。同社によると、過去の録音データを基に、同氏本人がそうした新刊書のナレーションを担当した場合に使用したと想定される、あらゆる音やイントネーションを生成することができる」。
——当然こういうビジネスが可能になってくるはず。いずれ人気のアイドルや俳優らが、自身の音声を利用する権利を丸ごと独占ライセンスするようなことが起きるのではないか?
AI generated news presenter debuts in Kuwait media
the Guardian


さらにnoteの有料記事数は前年比で137万件増加した。クリエイターエコノミーの拡大が加速していることがわかる結果となった」。
——noteが例年発表する「クリエイターエコノミー動向」。引用のように、引き続き“クリエイターエコノミー”圏は拡大している。これからどの方向にエコノミーが越境していくのか興味をもって見守る。

ChatGPT開発オープンAIのCEO、日本語サービス拡充検討-首相と面会後に語る
Bloomberg.com


ジェネレーティブAIやChatGPTに代表される大規模言語モデル(LLM)ブームで沸き立つ市場。最大の問題は、AI開発に欠かせないGPU製造元のNvidiaの供給能力の払底。AI開発用のクラウドサービスに需要家(開発者)の長い待ち行列が生じているとする記事。