Disruption This Week—–15/10/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年10月11日から2021年10月15日まで。

New York Times Audio Could Spur a Realignment of the Podcasting Landscape
米New York Timesが意欲的な試み。同社の数々の番組やBuzzFeedなど他社のコンテンツを提供する、ポッドキャスト専用アプリ「New York Times Audio」のテストを開始した。昨年買収した人間が読み上げ・朗読を担当するAudmが制作する。Spotifyなど外部プラットフォームに頼らないという挑戦だ。
How Newspaper Closures Open the Door to Corporate Crime
「上場企業の何千もの施設を調査、地元の新聞社が閉鎖された町では、その後、地域の上場企業の違反行為が1.1%増加し、規制当局からの罰則が15%増加したことがわかった。また、新聞社のない町では、多くの違反行為の内容がより悪いものであることも判明した」。

——Marvin Bower ハーバード・ビジネス・スクール准教授であるJonas Heese氏の調査研究から。

アルゴリズムvs.中国、世界が見つめる激闘の行方
【有料購読者向け記事】:
「8月に発表されたルール案によると、企業は中毒や過剰支出につながるアルゴリズムの使用が禁じられる。また、ユーザーには、使用しないという選択肢が与えられるべきとしている」。

——すでに紹介した話題だが、改めて。非常にインパクトのあるテーマだと思う。いまやネット上の情報はあふれかえっており、なんらかの“自動的な選択”(アルゴリズム)による中間処理なしでは、最小の労力で最適な情報にたどり着けない。もちろん、そこにさまざまな作為が入り込む余地があることから、隠された大問題が生じているわけだ。

架空TikTokスターのネットワークを構築するFourFrontがシード資金調達 | TechCrunch Japan
「FourFrontの共同創業者Ilan Benjamin(イラン・ベンジャミン)氏によると、キャラクターのネットワークが本物の人間と誤解されないようにしており、彼らのプロフィールでストーリーのフィクション性を強調し、それぞれの動画には#fictional(フィクション)のタグがつけてある」。

——リアリティのある人間(キャラクター)を複数用意し、さまざまなショートムービーを配信していく試み。シナリオ次第で大量にストーリーを生み出すことができる。これからはバーチャル空間を舞台にしたクリエイティブビジネスが次々に誕生するのだろう。

ウェザーニュースの急成長を支える、Growth Hackチームの取り組みに迫る
「――現在はどのような体制でGrowth Hackチームを運営しているのでしょうか。
石橋(知博氏):開発を担うエンジニア、サービス運営を行うオペレーション、そしてマーケティングが三位一体となってサービスの改善に取り組んでいます」。

——ウェザーニュースという特性のあるサービス(コンテンツ)をどう、成長させるか。同社の「Growth Hackチーム」の取り組みを詳しく解説する記事。メディア系事業でもGrowth Hackのあり方は参考になるはず。

The creator economy is failing to spread the wealth
“クリエイターエコノミー”は、組織に属さない個人クリエイターでも相応の収入を得られるというトレンド。しかし、先ほど紹介したTwitchのデータ流出でもわかるように、著名な最上位のクリエイターがクリエイター収入の多くを占めてしまうという“現実”が少しずつ明らかになってきている。
中国、メディアの民間資本禁止を提案-企業統制を一段と強化へ
「発改委(=国家発展改革委員会)のウェブサイトに掲載された提案によれば、民間資本はニュースの収集・取材と配信が禁じられる。通信社や新聞社、放送局などの報道機関の設立・運営に民間資金が投じられることも禁止され、外国メディアのニュースコンテンツを再配信することも認められなくなる」。

——もはや、強権的だとか言論の自由がといったステレオタイプな報道ではなく、中国国内で何が進行しており、その着地点はどのようなものなのかを詳しく解説して欲しい。

Facebook is willing to open algorithms to regulators, Clegg says
“Facebook文書”問題でCNNの番組に出演したFacebookの広報責任者(と記事にある)Nick Clegg氏は、同社のアルゴリズムが、ユーザに言っていることと起きている実際が一致するよう、場合によって規制に基づく説明責任を果たす必要があると語った。
The Atlantic wants to hire newsletter writers — and it wants their subscribers, too
Substackを代表格にニューズレター配信プラットフォームは、既存メディアの書き手をニューズレターメディアの運営者として独立させようとしている。老舗メディアThe Atlanticはこの逆張りを狙う。これら運営者とニューズレターを、金銭保証した上で丸ごと傘下に治めようというのだ。面白いのは、購読者が独立したニューズレターにこれまで支払っていた金額で、Atlantic全体とニューズレターを購読できる点だ。Atlanticは傘下に入れる各種ニューズレターの購読者を、丸ごと獲得できるというわけだ。
かくして〈インターネット例外主義〉の時代の幕は開けた:『ネット企業はなぜ免責されるのか』池田純一書評
「1996年に米国で成立した通信品位法230条は、起草段階では、匿名掲示板の主に性的な品位を欠いた投稿に対して、プロバイダー企業、プラットフォーム企業による自主規制を促すための法律だった。しかし、1997年にケネス・ゼラン対アメリカ・オンライン訴訟の判決が出ると、風向きが変わる」。

——「パブリッシャーか?ディストリビューターか?」という問題の源泉から始まる豊かな書評。

衆院選にまつわる真偽不明な情報の検証を 総選挙ファクトチェックが始まる
【ご紹介】:
非営利法人FIJ(ファクトチェック・イニシアティブ)は、衆院選にまつわる真偽不明な情報の検証する「総選挙ファクトチェックプロジェクト」を立ち上げました。本記事を執筆したBuzzFeed Japanを含めた複数のパートナーメディアと取り組みます。

Disruption This Week—–20/8/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年8月16日から2021年8月20日まで。

Facebook’s New Bet on Virtual Reality: Conference Rooms
“メタバース”への急傾斜を示していたFacebook、オフィスワークをメタバース化したサービス「Horizon Workrooms」を発表。会見自体を、CEOのZuckerberg氏(とスタッフ)と招かれた記者など10名が出席してWorkrooms上で行った。必要デバイスはもちろん「Oculus Quest 2」。Zuckerberg氏のアバターが上手く動作せず、ログインし直すなどのドタバタもあったようだ。
OnlyFans has tons of users, but can't find investors
すでに紹介してきたが、アダルトコンテンツとそのクリエイターの課金プラットフォーム、米OnlyFans。年間5万ドル以上稼ぐクリエイターを約1万6,000人擁し、すでに純利益で25億ドル以上をたたき出すなど、業績(記事にその推移が示されている)だけで言えば、“クリエイターエコノミー”サービスのダントツの旗手ともいえる。
だが、機関投資家からの資金調達には苦心惨憺の状況だ。もちろん、理由は“ポルノで稼ぐ”事業への懸念。同社はその外見を和らげようと、非アダルト系動画などを集めてアプリ化などにも取り組む。
「ではビートルズ、イン・マイ・ライフをどうぞ」 ポッドキャストなのに商用音楽を使った音楽番組ができるSpotify「Music + Talk」が楽しすぎる
「Spotifyの『Music + Talk』。Spotifyが扱っている商用音楽をポッドキャストの中で自由に使えるというものだ。ポッドキャストがラジオと同等になる、ポッドキャスト誕生以来、最も革命的な出来事だといってもいいくらいだ。さっそくやってみたので、制作の流れを簡単に紹介したい」。

——Spotify上の楽曲を使い、Spotifyが過去に買収したポッドキャスト制作サービスAnchorを使って、“番組”を制作できる。もちろん、これを公開して多くのSpotifyユーザに番組を届けることができる。

INMA(世界ニュースメディア協会)が、メディア運営者がデータの活用を通じてトラフィック、収益を伸ばしている13の参照ケースをまとめた「The Guide to Smart Data Strategy in Media(メディアがデータを賢く使うための戦略ガイド)」を公表。記事はそのエッセンスを解説したもの。
The owner of Politico is said to be seeking $1 billion in a deal with Axel Springer.
独Axel SpringerによるM&Aを検討する米Politico。そのオーナー筋から、その総額が10億ドルとの情報。同社の年商は2億ドルでもあり、最近上場したBuzzFeedの時価総額が年商の3倍程度なことから、相当のプレミアムだとNew York Timesのコラムが論評する。
Twitter Announces New Lead for its bluesky Social Media Decentralization Project
Twitter社、同社の「ソーシャルメディアの分散化プロジェクト」の推進リーダーを公表。プロジェクト名は「Bluesky(ブルースカイ)」で、新任リーダーは過去、暗号通貨などに携わってきた人物だ。Jack Dorsey肝いりとされているが、詳細は明かされておらず、いまだナゾに包まれた事業だ。
You’ve Never Heard of the Biggest Digital Media Company in America
「誰も知らなかった全米最大のメディア企業」。昨秋、テックメディアのCNETを買収して注目を集めたRed Ventures。販売など消費者の選択に強く影響するメディアを次々と買収、いまや4,500名の従業員と年商20億ドルを超える業績を誇る。「上場も売却もしない」と創業者は語る。
ワシントン・ポスト、若年層獲得を目的とした新組織を発足:メディアエコシステム全体の存続にも貢献 | DIGIDAY[日本版]
【有料購読者向け記事】:
「同社のエグゼクティブエディターに新たに就任したサリー・バズビー氏は5月、自身が今後取り組むべき同社の課題として、『毎日Webサイトを閲覧する習慣のない、若い世代のニュース消費者とつながりを築くこと』を挙げた」。

——Washington Post内部の新たなタスクフォースは、そのまんまな名称「ネクストジェネレーション」と命名。異動はもちろんだが、社外からもSNSなどに強いタレントの採用などが、この間業界メディアの人事情報を賑わせている。

The Cofounder Of The Fact-Checking Site Snopes Was Writing Plagiarized Articles Under A Fake Name
米老舗ファクトチェックメディア「Snopes」、同社共同創業者で役員のDavid Mikkelson氏が、署名記事やペンネームなどで執筆した数十本の記事が、the Guardianやthe LA Timesなど他メディアからの剽窃だったと公表。BuzzFeed Newsからの指摘を受けて内部調査した結果から。
Streaming Olympics: YouTube Viewing During Tokyo Games Jumped Seven Times Over Rio
五輪大会の米国内放映権を持つNBC、東京大会は視聴率で歴史的惨敗。リオ大会に比し4割以上も減。だが、デジタル視聴では異なる様相。YouTubeには今大会の映像が5,000時間分もアップ。視聴時間はリオ大会の7倍に膨れあがったし、NBCでもストリーミングの視聴は過去最高(ゴールデンタイムの1分間の平均視聴者数)だったとする記事。

Disruption This Week—–30/7/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年7月26日から2021年7月30日まで。

Paula Szuchman Named Director of Audio | The New York Times Company
米New York Times、“オーディオ担当ディレクター”にPaula Szuchman氏就任を発表。同社幹部が社員向けに送ったメールでは、驚いたことに、同社はオーディオ部門に、すでに100名ものスタッフを擁しているとある。動画も同様なのだろう。「新聞社」の姿は完全に変わった。
Snopes raises over $1.7 million to fight lawsuits
米老舗ファクトチェックメディア「Snopes」、特定の1社により繰り返し提起される訴訟に対抗するため、4万人を超える支持者から170万ドルの支援金を集める。従業員20名のSnopesが、大手企業からの訴訟攻撃に耐えているという。
Contentful raises $175M at a $3B valuation from Tiger for its content delivery service – TechCrunch
「ヘッドレスCMS」として知られた米ContentfulがシリーズFの資金調達を発表。時価総額を約30億ドルとした。動画やテキストなどによるコンテンツを、あらゆるニーズに沿ってAPI経由で配信する事業。利用事業者はWebやアプリに、流通するコンテンツを柔軟に活用できる。
Guardian digital reader revenue climbs during pandemic year with half from outside UK - Press Gazette
英Guardian Media Group(傘下にGuardianとObserverを置く)、デジタル版の購読者数が前年同期比46%増の40万1,000人、定期支払者数は24%増の56万人(印刷版購読者は8%増の12万人)と好調な業績を発表。デジタルでは、その半数が海外から獲得したもの。
6 key takeaways about the state of the news media in 2020
米Pew Researchがまとめた2020年、メディア界をめぐる6つの大きな変動。最大のインパクトは、米新聞業界で購読者収入がはじめて、広告収入を上回る。もちろん、広告収入がつるべ落としと理解すべきなのだろうが。
NBC News adding 200+ jobs as part of major streaming push
米大手放送ネットワークNBCは、ストリーミングとデジタルの両分野で200名以上の人員強化を実施中。NBCを傘下に置くNBCU News Groupのトップが明かした。「急速に変化するデジタルメディア業界において、ニュース消費者のニーズに応える」と述べ、「CNN+」の発表に対抗する。
How BuzzFeed taps its resources to grow an early foray into livestream shopping
今年、米BuzzFeedはAmazon Live(オンラインマーケットプレイスが提供するショッピング機能を持ったライブストリーム)に50本以上のライブストリームを提供。6月のAmazon Prime Dayでは、16時間のライブストリームを実施した。かつてのQVC、そして中国などでのトレンドを追う。
Why ‘slow journalism’ thrived during the pandemic
無数の“ニュース速報”を追いかけ続けるのを止め、情報を絞り、編集部と会員間で議論などをすることを特徴に、2019年に開設されたスローなニュースメディア「Tortoise(カメ)」。パンデミック期間中も堅実に会員を増やし、いまや11万人に。その半分の流入は会員の口コミからだという。

最適化のための、KPI(キーパフォーマンスインジケーター) |SEO Japan by アイオイクス

SEO Japan|アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ

最適化のための、KPI(キーパフォーマンスインジケーター) |SEO Japan by アイオイクス
1)訪問者一人当たりの収益、2)コンバージョン率、3) 顧客獲得コスト、4)顧客生涯価値…「Webサイトの最適化における4つの重要なKPI」。

——「顧客生涯価値」を算出する方程式も記事中に紹介されている。読み抜くためには歯ごたえがあるが、重要な解説記事。

アングル:五輪テレビ観戦支える最新技術、センサーやAIで選手を可視化
「毎秒約2000ものデータを収集するセンサーと位置を把握するシステムによって実現される。今大会では陸上選手全員がゼッケンに小型のモーションセンサータグを装着し、タグがコース周辺に設置された多数の受信機と交信する。システムは各選手の位置を認識する」。

——こちらもTOKYO2020関連の報道トレンド。記事は、スイスの高級腕時計メーカーであるオメガやインテルらが、進化したデータ取得の仕組みについて解説。引用箇所はまさにIoT的な世界だ。

Disruption This Week—–23/7/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年7月19日から2021年7月21日まで。

CNET is hiring. You should join us
米CNET、驚きの大躍進で、150名にも及ぶ人員増強を発表。2020年ViacomCBSからRed Venturesが買収したテクノロジー系ニュースサイト運営の同社は、この2年間で急速に成長したと発表。成長を説明する具体的な数値は公表していない。
Activist Malala Yousafzai is joining Facebook's newsletter platform, along with 30 others
Facebook、米国で始めたニューズレターサービス「Bulletin」に、30名強の“著名人ライター”の登録を発表。人権活動家マララ・ユスフザイ氏をはじめ、マルコム・グラッドウェル氏、イアン・ブレマー氏ら錚々たるラインナップ。同社はこのプロジェクトに500万ドル投資を発表ずみだ。
US influencer spending to surpass $3 billion in 2021
先日、間接的に紹介した米国市場における「インフルエンサーマーケティング」の急増トレンド。2020年が前年比14%強の増加だったのに対し、21年は34%弱の成長に。クリエイターエコノミーへの期待があると、eMarketerがリポート。
インターネットの利用環境は「スマホのみ」が最多 60代はスマホ利用者が7割超に【LINE調査】
「10代から20代のスマホ利用者は、引き続き95%以上と高水準であった。また2016年4月の調査開始以降、30代以降のスマホ利用者は増加傾向にある。特に年代が上がるほど、スマホ利用者の増加率が大きく、60代ではスマホ利用者が72%と過去最多となった」。

——私を含むシニア層でスマホ利用比率が、急速に右肩が上がっている。ガラケーからのシフトも最終盤だ。

Inside Facebook’s Data Wars
New York Timesが、Facebook社内で起きたデータの透明性をめぐる闘いを報道。同社が買収し一般に提供してきた情報分析サービスCrowdTangleチームは解体され、透明性を主張してきた幹部らが更迭、辞任している。Facebookが都合の悪い情報を取り繕うとする動きだとする。
ByteDance's Toutiao ordered by China to halt new registrations since Sept -sources
ByteDance傘下のニュースアプリ「Toutiao」が、中国当局の「要請」を受けて、新規ユーザ登録を昨年9月から停止していることがわかった。従来からのユーザからの利用は可能だが、ダウンロード後新規登録をしようとすると「新規登録を一時的に停止している」とメッセージが表示されるという。
FT editor among 180 journalists identified by clients of spyware firm
世界の著名ジャーナリスト180名が、イスラエルNSO Group開発のスパイウェア「Pegasus」の監視対象であったことが、NPO報道機関Forbidden StoriesとAmnesty Internationalの入手した漏えい情報で明らかに。「テロ対策等でNSOに発注できるのは国レベルに限られる」という本件の依頼主は、UAE、アゼルバイジャン、バーレーン、ハンガリー、インドなどだとされる。
GPT-3とそれを取り巻く周辺、パラダイムと限界
【無料会員向け記事】:
「もはや、画像と文章、動画と音声を分けて考える必要はなく、すべてトランスフォーマーに入れれば欲しい結果を得ることができる。オープンAIの『ジュークボックス(Jukebox)』は、歌詞を入力すると、作曲するだけでなく、求める歌手の歌唱スタイルやアレンジまで含めた音声を自動生成する」。

——“あの”清水亮氏によるGPT-3評価。GPT-3だけに止まらない実に広大な可能性が生じたが、同時に、どううまく利用したらいいのか、改めて誰もがぶつかっているようだ。
なにせ、引用箇所のように、テキストや画像だけでなく、音楽などあらゆる面で、人間的な創作もどきが可能な世界。それが猛スピードで発展している(数か月おきにパラダイムシフトが生じているという)のだから。

「誤情報は、拡散のスピードと規模を劇的に増加させている。プラットフォームがその一端を担っているのは、ご存じの通りだ。だからこそ本日の勧告で、我々は対策強化を求めた。プラットフォームがいくつかの誤情報対策を取っていることは承知している。だが、さらにもっともっと対策が必要だ」。

——ワクチンをめぐる情報(とあえて絞り込むが)について、バイデン政権とプラットフォームとのやり取りはますますヒートアップしている。

Japan’s plan to dump Fukushima wastewater met with pro-China disinformation- Coda Story
米NPOメディア「Coda Story」、日本をめぐる中国の偽情報工作をスクープ。中国の著名ジャーナリスト、政府関係者その他5つの親中派Twitterアカウントが、原発処理水の海洋投棄を危険と、別件の調査機関のデータをキャンペーンに利用。同時に香港や新疆に好意的な情報も発信。記事では、文脈を無視して科学的データを引用することで意図した影響を作りだす効果的な手法と分析されている。
コンテンツという「王」の帰還——書評:『音楽が未来を連れてくる』 - Media × Tech
【ご紹介】:
私が編集に携わる「Media×Tech」に新着記事です。音楽の話題ですが、メディア産業全体の示唆となる書物について。

Disruption This Week—–16/7/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年7月12日から2021年7月16日まで。

New Anthony Bourdain documentary deepfakes his voice
論争を呼ぶ新作ドキュメンタリーの誕生。3年前になくなったシェフ兼司会者として有名だったAnthony Bourdain氏を追った作品だが、作品中同氏が語った台詞は、ディープフェイク技術を用いて合成されたものだった。制作責任者自らが明かし、「倫理委員会」で議論しようと述べる。
The New York Times hires Jason Sobel as chief technology officer
米New York Times、新たなCTOにAirbnbやFacebookで幹部として活躍してきたJason Sobel氏を採用。CEOのMeredith Levien氏は、「テクノロジーは、当社のジャーナリズムとビジネスの野望の中心であり、購読者数増加の最も重要な要因のひとつだ」と述べると同時に、同氏を「理想的なリーダーであり、経営者としてのパートナー」とする。同社は650人(!)以上の技術職が存在すると記事は解説する。

Instagram’s Evolution

Stratechery by Ben Thompson

Instagram’s Evolution
TikTokに押され続けるInstagram。従来の“写真共有アプリ”路線を捨て動画投稿サービスへと舵を切ると最高責任者Adam Mosseri氏が表明。ブログ「Stratechery」のBen Thompson氏は、Instagramの本質は、元々写真共有にではなく、“エンターテインメント”であり、それを基に進化し続けることだったと分析する。
U.S. newsroom employment has fallen 26% since 2008
米報道機関の編集、記者らの雇用が、この12年間(2008ー20)で26%減少。新聞社で大量に解雇、ネットメディアで大量採用の結果だという。実際、新聞社での雇用が08年では62%だったのものが、20年には36%にまで低下した。Pew Researchによるリポートから。
Amazon launches its mobile-first Kindle Vella serialized story platform – TechCrunch
Amazon、iOS版Kindleアプリに“クリエーター・エコノミー”的アプリ内購入機能を追加した「Kindle Vella」の提供を開始(日本版はまだ公開されていないようだ)。連載小説の一部をKindleで無償公開し、続きは課金という仕組みでKDP(Kindle自費出版)と連携する仕組みのようだ。
1坪あれば10万冊の書店のオーナーに? “VR書店”の開業を支援するベンチャー
「消費者はその場でVRヘッドセットを装着・操作することで、バーチャル書店に並ぶ10万冊の本から好きな本を購入できる。決済もバーチャル空間上ででき、本は後日郵送で手元に届くという。一度に視界に表示される本の冊数は1000冊まで」。

——本気でビジネス化しようとしているようで、非常に感心。自分は、壮大な本の陳列にまみれながら、選書したいと思ったことはない。が、“棚”や“台”で見かけた本をただ目的もなく、見てまわって、気に入ったものを購入するという書店体験は、捨てがたいとは思う。

“The strongest rise in over a decade”: Global ad spend to reach $665 bn this year | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
マーケティング調査企業WARCが、世界の広告支出をめぐる総合調査年鑑「Ad Investment 2021/22 – The Rate of Recovery」を公表。世界の広告100市場を分析。2021年は前年比12.6%増と力強く復活と見込む。22年も8.2%増と予測。
沸騰クリエーターエコノミー 稼ぎ方デジタルで多彩に
【有料購読者向け記事】:
「私たちがやりたいのは音声で一変するモデルをつくることだけではない。プラットフォームや技術者ではなく、アーティストやクリエーター、有能な人材がつくるクリエーター主導の文化を推進したい」。

——CB Insightsによるリポート。購読者専用記事なので強くお勧めしにくいが、“クリエイターエコノミー”に関連する記事では、もっとも整理と網羅化が効いた良い論と思う。

Katherine Bell wants to build a better kind of business journalism
「私たちは絶対に反資本主義ではありませんが、私たちにとっては、資本主義を含めてすべてが疑問の対象です」。
MBO後、新たにQuartzに参画した編集長Katherine Bell氏が、新たな「ビジネスメディア」のあり方を語る。
「私たちは、企業が新たな問題を作り出すのではなく、問題を解決するのを支援するというミッションを明文化しています。また、不平等、包括性、持続可能性などについても言及しています」。
Email newsletters: Establish direct relationships, build habit and loyalty | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
「多くのメディアは、ニューズレター(メルマガ)をブランド構築のためのと考える。読者との定期的なコミュニケーションにより習慣と忠誠心を育成できるからだ。だが、ニューズレターは、広告や購読でそれ自体が有料の商品として、実際の収益を生むこともできる」。

——ニューズレターをメディアとして活用していくにあたってのポイントや課題、そして利用できるプラットフォームなどを整理した記事。

脱ターゲティング後の広告の未来 メディアと「ヒト」へ回帰するか
【ご紹介】:
月1連載のコラムが日経電子版に掲載されました。よろしければどうぞ。➡ 脱ターゲティング後の広告の未来 メディアと「ヒト」へ回帰するか