Disruption This Week—–13/8/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年8月10日から2021年8月13日まで。

18~19世紀の新聞データ100万ページを英国企業が無償公開 商用利用は条件付きで可
「大英博物館と協力して古い新聞をデータ化し、サブスクリプション形式で提供している英Findmypast Newspaper Archiveは8月9日(現地時間)、18~19世紀に刊行された新聞約100万ページのデータを無償公開した。同社が許可すれば商用利用も可能という」。

——個人的に密かに、新聞ビジネスのピボットは、方向性としてこの種のデータベース事業が良いのではないかと思っていたところ。ぜひ日本でも成立させたい。

ビジネスパーソンを熱狂させる、国内1位“歴史ポッドキャスト“運営の正体──メルカリ共同創業者らも出資 | DIAMOND SIGNAL
「そこで広報活動の一環として始めたのが『コテンラジオ』だった。じわじわと人気を集め、今や人気Podcastランキングでは必ず上位にランクイン。支持する約14.2万人のユニークリスナーは、深井氏によれば『おもにビジネスパーソンや経営者など知的好奇心が高いリスナー』だという」。

——とっても面白い企業が、面白いポッドキャストの試み。可能性を感じさせるな。

The micropayments mirage
「マイクロペイメント(小額課金)の蜃気楼」。長い間、小額課金は購読制(サブスク)とは異なり、ビジネス上成立しないものと退けられてきた。記事は、小額課金の課題は、純粋に技術的なものであるとし(手数料の過大さなど)、改めてその可能性について言及する。
「TikTok売れ」で30年前の実験的SF小説が3万5000部の緊急重版……メガヒットに出版社も熱視線
「きっかけは、1人のTikTokユーザーによる動画投稿だ。
TikTokで小説を紹介する動画を投稿している『けんご(@けんご 小説紹介)』さんは2020年から動画投稿を行っており、若い世代に人気のTikTokクリエイターだ」。

——“TikTok売れ”。覚えておこう。もちろん、国内外でTikTok推しのヒット曲があることは認識していたが、このケースのようにTikTokerが直接本の推奨をするというのは、興味深い。

The age of the à la carte internet
米Axiosのメディアチームが、最近の(特に2020年からの)購読制の動きを概観。Magid社「Video Entertainment Study」によれば、ストリーミングへの支払う意思のある消費者が、この1年間で9%から16%に増大していると紹介する。一方、有料によるサイロ化が分断にも関連と述べる。
Salesforce enters the streaming wars with new video service for professionals
クラウド型エンタープライズベンダーのSalesforce、ストリーミングメディア「Salesforce+」開設準備中。9月開催の同社「Dreamforce」で発表を計画。ユーザや開発者を対象とするストリーミングによるオウンドメディア。制作スタジオや50名の編集スタッフも用意し、拡充する。
How many readers actually scroll once they load an article? | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
Webメディアの多くの45%の読者は、15秒以内に離脱。そして、その6割は戻らない。また、表示した記事をスクロールするのは7割〜8割(地域差)。最もよく見られるのはページの切れ目。つまり読者は読み進めるべき記事なのかを早く見極めたがっている。デスクトップ(PC)とモバイルでは、後者のスクロール深度が浅くなる。
Comic Book Writers and Artists Follow Other Creators to Substack
ニューズレター(メルマガ)配信サービスの米Substack、コミック分野で作家らとの連携を強化中。Marvelで実績を誇る作家がハブとなって、多くのコミック作家が各自のメルマガ配信に取り組む。作家は著作権を維持したまま、購読料を得られるという。
Facebook、同社の広告ターゲティングの透明性を調査していた研究者のアカウントを停止
「Ad Observatory Projectは、Facebook上の政治広告に関する透明性を高める目的で、ニューヨーク大学の研究者、ローラ・エデルソン氏などが立ち上げたプロジェクト。Facebook上の政治広告関連データを匿名で提供できる専用拡張機能『Ad Observer』のWebブラウザへのインストールを、ボランティアに呼び掛けてきた」。

——Facebookにおける政治(的)広告の透明化を研究者ら第三者が推進する動きに、Facebookが待った。もちろん、Facebookの主張は利用規約の逸脱ということだろうが。

TikTok becomes the Olympics' breakout media platform
TOKYO2020の覇者はTikTok。世界の若いアスリートが多用することで、TOKYO2020を代表するメディアプラットフォームとなった。「ベッドルーム、シャワー、トレーニングジム、カフェテリアなど、テレビカメラが入れないような場所に視聴者を連れて行くものがあった」とする記事。
サブスクメディアのKPI設計とは?——「職人芸」から「予測」へ - Media × Tech
【ご紹介】:
私が編集に携わるメディア「Media×Tech」に新着記事です。購読型メディアでは、PV追求メディアとどう計数管理すべきなのか。着眼点を解説します。

Disruption This Week—–6/8/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年8月2日から2021年8月6日まで。

Special Report: Advertising on Misinformation - NewsGuard
Webメディア掲載コンテンツの信頼度をスコアする米NewsGuardとWebサイトのトラフィックと広告費情報を収集するcomScoreが共同調査。数千の誤報・偽情報サイトに1.7%のトラフィック、そして26億ドルの広告費(プログラマティック広告)が年間で流れ込んでいると推定する。
One Surprising Source of Influencers’ Monthly Income
【有料購読者向け記事】:
米NeoReach社が、10万人以上のフォロワーをもつクリエイター約1,000名を調査。彼らがどのプラットフォームを経由して収入を得ているかがわかる。それによれば、TikTokはまだ十分に成熟しておらず、個人ブログがそれを上回って稼いでいることだ。
圧倒的成長を遂げる「電子書籍」市場…しかし、今に至る道のりは平たんではなかった(飯田 一史) @gendai_biz
「出版専門メディア以外ではコンテンツの話ばかりがフォーカスされて、書誌データや検索、取次機能が重要だということはなかなか語られませんが、読者や書き手、出版社の利便性を考える上では決定的に重要なポイントです」。

——電子書籍をめぐる総合的なてい談。「コンテンツ・ハード・フォーマット・デリバリー」というテーマで改めて“歴史”を振り返っている。特に「デリバリー」については、引用箇所のように、広義のメタ情報(ディスカバリ)の議論に光を当てていて、納得感がある。

Personalized newsletters: a proposal
「もし、さまざまなニューズレター(メルマガ)を受け取る頻度をコントロールできれば、と考えた。そして、定期的に配信されるニューズレターの頻度や時間をカスタマイズできるようにすれば、受信箱を自分でコントロールできるカレンダーのようにすることができるはずだ」。

——増え続けるニューズレター。趣味のレターは週2回程度に、そして社会の動きに気をつけていたいニュースについては、毎朝になど、コンテンツディスカバリーとしての機能をコントロールする仕組みが必要になってきているとの論説。

Q&A :「 メタバース 」とは何か?:現代のインターネットの「後継版」 | DIGIDAY[日本版]
「メタバースは、現代のインターネットの「後継版」であり、コンテンツの内容は同じですが、そのコンテンツにアクセスできる場所や方法の制限はより少なくなります。現在のオンラインプラットフォームでは、ユーザーは特定のサービスの範囲内である程度自由に移動することができますが、プラットフォーム間の相互運用性は制限されています」。

——Facebook CEOの改めての「メタバース」市場へのコミットメントでハイライトを浴びる領域。ここでも重要なのは、閉鎖性ではなく透明性の高い相互運用性(真のプラットフォーム)ということだが、さてそれが実現していくか。

Disinformation for hire: PR firms are the new battleground for Facebook | ZDNet
Facebookのセキュリティポリシー責任者、オーストラリア議会にて証言。Facebookを舞台とする偽情報キャンペーンを行うに当たり、当事者自身は手を下さず、マーケティング会社やPR会社を用いて行うケースが目につくという。偽情報工作が産業化している顕著なケースだ。
五輪サーフィン、AIの波に乗る
【有料購読者向け記事】:
「サーフィンに必要な波を勢いづける風のように、目には見えないが強力なソフトウエアが関係している。研究者やコーチによると、機械学習アルゴリズムは波の予測を改善し、トレーニングやけがの予防、トップアスリートの勧誘にも貢献し、この先サーフィンをさらに進化させる可能性がある」。

——「今や10億ドル規模の産業のベースになっている」。研究者の発言が引用されているが、サーフィンは、まったくローテクでチャレンジする競技者がいる一方、金メダルを獲得したUSチームのように、各種データ分析を駆使するアプローチもある。相も変わらず“夢と感動”だけのストーリーだけで報道していて大丈夫?

How Product is Leading Media's New Growth Path: A look at the latest INMA Report - Twipe
プロダクトチームは、コンテンツやテクノロジーと密接に連携させる横断的機能だ。メディア運営企業内で「プロダクト」チームを組成するケースが増えている。INMA(国際ニュースメディア協会)会員社でも、4割弱が過去4年に、そして2割強が過去1年以内に部門を設けている。
NTT、遠隔地で行われているバドミントン競技を、ホログラムを用いてリアルタイム中継をデモ。TOKYO2020関連。同社が発表した5Gを駆使する「KIRARI」を用いた。予想外だった無観客での応援体験を支援する技術として効果を発揮した格好に。
出版状況クロニクル159(2021年7月1日~7月31日) - 出版・読書メモランダム
「21年6月の書籍雑誌推定販売金額は996億円で、前年比0.4%減。
書籍は490億円で、同0.2%増。
雑誌は475億円で、同0.9%減。
雑誌の内訳は月刊誌が407億円で、同3.1%増、週刊誌は67億円で、同20.0%減。
返品率は書籍が39.0%、雑誌は41.2%で、月刊誌は40.2%、週刊誌は46.8%」。

——週刊誌の惨状が続いている。

スローニュース、ジャーナリスト向けの「調査報道スキル講座」を開始・・・第1弾は「オープンデータ活用の取材術」 | Media Innovation
【ご紹介】:
「講師は、スローニュースのシニアコンテンツプロデューサーであり、NHKで長年、調査報道などの講師を務め、『NHK取材ノート』『政治マガジン』などを運営してきた熊田安伸氏が担当します」。

——元NHK熊田安伸氏が移籍間もないスローニュース株式会社でさっそく稼働。

入社3ヵ月で書いた辞表を撤回した私が、今度こそ「NHK」に辞表を出したわけ(熊田 安伸) @gendai_biz
【ご紹介】:
NHKのネットワーク報道部で活躍されてきた熊田安伸さんがSlowNewsのシニアコンテンツプロデューサーに着任。NHK「政治マガジン」などに注目してきた自分としては心強い!

Disruption This Week—–30/7/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年7月26日から2021年7月30日まで。

Paula Szuchman Named Director of Audio | The New York Times Company
米New York Times、“オーディオ担当ディレクター”にPaula Szuchman氏就任を発表。同社幹部が社員向けに送ったメールでは、驚いたことに、同社はオーディオ部門に、すでに100名ものスタッフを擁しているとある。動画も同様なのだろう。「新聞社」の姿は完全に変わった。
Snopes raises over $1.7 million to fight lawsuits
米老舗ファクトチェックメディア「Snopes」、特定の1社により繰り返し提起される訴訟に対抗するため、4万人を超える支持者から170万ドルの支援金を集める。従業員20名のSnopesが、大手企業からの訴訟攻撃に耐えているという。
Contentful raises $175M at a $3B valuation from Tiger for its content delivery service – TechCrunch
「ヘッドレスCMS」として知られた米ContentfulがシリーズFの資金調達を発表。時価総額を約30億ドルとした。動画やテキストなどによるコンテンツを、あらゆるニーズに沿ってAPI経由で配信する事業。利用事業者はWebやアプリに、流通するコンテンツを柔軟に活用できる。
Guardian digital reader revenue climbs during pandemic year with half from outside UK - Press Gazette
英Guardian Media Group(傘下にGuardianとObserverを置く)、デジタル版の購読者数が前年同期比46%増の40万1,000人、定期支払者数は24%増の56万人(印刷版購読者は8%増の12万人)と好調な業績を発表。デジタルでは、その半数が海外から獲得したもの。
6 key takeaways about the state of the news media in 2020
米Pew Researchがまとめた2020年、メディア界をめぐる6つの大きな変動。最大のインパクトは、米新聞業界で購読者収入がはじめて、広告収入を上回る。もちろん、広告収入がつるべ落としと理解すべきなのだろうが。
NBC News adding 200+ jobs as part of major streaming push
米大手放送ネットワークNBCは、ストリーミングとデジタルの両分野で200名以上の人員強化を実施中。NBCを傘下に置くNBCU News Groupのトップが明かした。「急速に変化するデジタルメディア業界において、ニュース消費者のニーズに応える」と述べ、「CNN+」の発表に対抗する。
How BuzzFeed taps its resources to grow an early foray into livestream shopping
今年、米BuzzFeedはAmazon Live(オンラインマーケットプレイスが提供するショッピング機能を持ったライブストリーム)に50本以上のライブストリームを提供。6月のAmazon Prime Dayでは、16時間のライブストリームを実施した。かつてのQVC、そして中国などでのトレンドを追う。
Why ‘slow journalism’ thrived during the pandemic
無数の“ニュース速報”を追いかけ続けるのを止め、情報を絞り、編集部と会員間で議論などをすることを特徴に、2019年に開設されたスローなニュースメディア「Tortoise(カメ)」。パンデミック期間中も堅実に会員を増やし、いまや11万人に。その半分の流入は会員の口コミからだという。

最適化のための、KPI(キーパフォーマンスインジケーター) |SEO Japan by アイオイクス

SEO Japan|アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ

最適化のための、KPI(キーパフォーマンスインジケーター) |SEO Japan by アイオイクス
1)訪問者一人当たりの収益、2)コンバージョン率、3) 顧客獲得コスト、4)顧客生涯価値…「Webサイトの最適化における4つの重要なKPI」。

——「顧客生涯価値」を算出する方程式も記事中に紹介されている。読み抜くためには歯ごたえがあるが、重要な解説記事。

アングル:五輪テレビ観戦支える最新技術、センサーやAIで選手を可視化
「毎秒約2000ものデータを収集するセンサーと位置を把握するシステムによって実現される。今大会では陸上選手全員がゼッケンに小型のモーションセンサータグを装着し、タグがコース周辺に設置された多数の受信機と交信する。システムは各選手の位置を認識する」。

——こちらもTOKYO2020関連の報道トレンド。記事は、スイスの高級腕時計メーカーであるオメガやインテルらが、進化したデータ取得の仕組みについて解説。引用箇所はまさにIoT的な世界だ。

Disruption This Week—–23/7/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年7月19日から2021年7月21日まで。

CNET is hiring. You should join us
米CNET、驚きの大躍進で、150名にも及ぶ人員増強を発表。2020年ViacomCBSからRed Venturesが買収したテクノロジー系ニュースサイト運営の同社は、この2年間で急速に成長したと発表。成長を説明する具体的な数値は公表していない。
Activist Malala Yousafzai is joining Facebook's newsletter platform, along with 30 others
Facebook、米国で始めたニューズレターサービス「Bulletin」に、30名強の“著名人ライター”の登録を発表。人権活動家マララ・ユスフザイ氏をはじめ、マルコム・グラッドウェル氏、イアン・ブレマー氏ら錚々たるラインナップ。同社はこのプロジェクトに500万ドル投資を発表ずみだ。
US influencer spending to surpass $3 billion in 2021
先日、間接的に紹介した米国市場における「インフルエンサーマーケティング」の急増トレンド。2020年が前年比14%強の増加だったのに対し、21年は34%弱の成長に。クリエイターエコノミーへの期待があると、eMarketerがリポート。
インターネットの利用環境は「スマホのみ」が最多 60代はスマホ利用者が7割超に【LINE調査】
「10代から20代のスマホ利用者は、引き続き95%以上と高水準であった。また2016年4月の調査開始以降、30代以降のスマホ利用者は増加傾向にある。特に年代が上がるほど、スマホ利用者の増加率が大きく、60代ではスマホ利用者が72%と過去最多となった」。

——私を含むシニア層でスマホ利用比率が、急速に右肩が上がっている。ガラケーからのシフトも最終盤だ。

Inside Facebook’s Data Wars
New York Timesが、Facebook社内で起きたデータの透明性をめぐる闘いを報道。同社が買収し一般に提供してきた情報分析サービスCrowdTangleチームは解体され、透明性を主張してきた幹部らが更迭、辞任している。Facebookが都合の悪い情報を取り繕うとする動きだとする。
ByteDance's Toutiao ordered by China to halt new registrations since Sept -sources
ByteDance傘下のニュースアプリ「Toutiao」が、中国当局の「要請」を受けて、新規ユーザ登録を昨年9月から停止していることがわかった。従来からのユーザからの利用は可能だが、ダウンロード後新規登録をしようとすると「新規登録を一時的に停止している」とメッセージが表示されるという。
FT editor among 180 journalists identified by clients of spyware firm
世界の著名ジャーナリスト180名が、イスラエルNSO Group開発のスパイウェア「Pegasus」の監視対象であったことが、NPO報道機関Forbidden StoriesとAmnesty Internationalの入手した漏えい情報で明らかに。「テロ対策等でNSOに発注できるのは国レベルに限られる」という本件の依頼主は、UAE、アゼルバイジャン、バーレーン、ハンガリー、インドなどだとされる。
GPT-3とそれを取り巻く周辺、パラダイムと限界
【無料会員向け記事】:
「もはや、画像と文章、動画と音声を分けて考える必要はなく、すべてトランスフォーマーに入れれば欲しい結果を得ることができる。オープンAIの『ジュークボックス(Jukebox)』は、歌詞を入力すると、作曲するだけでなく、求める歌手の歌唱スタイルやアレンジまで含めた音声を自動生成する」。

——“あの”清水亮氏によるGPT-3評価。GPT-3だけに止まらない実に広大な可能性が生じたが、同時に、どううまく利用したらいいのか、改めて誰もがぶつかっているようだ。
なにせ、引用箇所のように、テキストや画像だけでなく、音楽などあらゆる面で、人間的な創作もどきが可能な世界。それが猛スピードで発展している(数か月おきにパラダイムシフトが生じているという)のだから。

「誤情報は、拡散のスピードと規模を劇的に増加させている。プラットフォームがその一端を担っているのは、ご存じの通りだ。だからこそ本日の勧告で、我々は対策強化を求めた。プラットフォームがいくつかの誤情報対策を取っていることは承知している。だが、さらにもっともっと対策が必要だ」。

——ワクチンをめぐる情報(とあえて絞り込むが)について、バイデン政権とプラットフォームとのやり取りはますますヒートアップしている。

Japan’s plan to dump Fukushima wastewater met with pro-China disinformation- Coda Story
米NPOメディア「Coda Story」、日本をめぐる中国の偽情報工作をスクープ。中国の著名ジャーナリスト、政府関係者その他5つの親中派Twitterアカウントが、原発処理水の海洋投棄を危険と、別件の調査機関のデータをキャンペーンに利用。同時に香港や新疆に好意的な情報も発信。記事では、文脈を無視して科学的データを引用することで意図した影響を作りだす効果的な手法と分析されている。
コンテンツという「王」の帰還——書評:『音楽が未来を連れてくる』 - Media × Tech
【ご紹介】:
私が編集に携わる「Media×Tech」に新着記事です。音楽の話題ですが、メディア産業全体の示唆となる書物について。

Disruption This Week—–16/7/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年7月12日から2021年7月16日まで。

New Anthony Bourdain documentary deepfakes his voice
論争を呼ぶ新作ドキュメンタリーの誕生。3年前になくなったシェフ兼司会者として有名だったAnthony Bourdain氏を追った作品だが、作品中同氏が語った台詞は、ディープフェイク技術を用いて合成されたものだった。制作責任者自らが明かし、「倫理委員会」で議論しようと述べる。
The New York Times hires Jason Sobel as chief technology officer
米New York Times、新たなCTOにAirbnbやFacebookで幹部として活躍してきたJason Sobel氏を採用。CEOのMeredith Levien氏は、「テクノロジーは、当社のジャーナリズムとビジネスの野望の中心であり、購読者数増加の最も重要な要因のひとつだ」と述べると同時に、同氏を「理想的なリーダーであり、経営者としてのパートナー」とする。同社は650人(!)以上の技術職が存在すると記事は解説する。

Instagram’s Evolution

Stratechery by Ben Thompson

Instagram’s Evolution
TikTokに押され続けるInstagram。従来の“写真共有アプリ”路線を捨て動画投稿サービスへと舵を切ると最高責任者Adam Mosseri氏が表明。ブログ「Stratechery」のBen Thompson氏は、Instagramの本質は、元々写真共有にではなく、“エンターテインメント”であり、それを基に進化し続けることだったと分析する。
U.S. newsroom employment has fallen 26% since 2008
米報道機関の編集、記者らの雇用が、この12年間(2008ー20)で26%減少。新聞社で大量に解雇、ネットメディアで大量採用の結果だという。実際、新聞社での雇用が08年では62%だったのものが、20年には36%にまで低下した。Pew Researchによるリポートから。
Amazon launches its mobile-first Kindle Vella serialized story platform – TechCrunch
Amazon、iOS版Kindleアプリに“クリエーター・エコノミー”的アプリ内購入機能を追加した「Kindle Vella」の提供を開始(日本版はまだ公開されていないようだ)。連載小説の一部をKindleで無償公開し、続きは課金という仕組みでKDP(Kindle自費出版)と連携する仕組みのようだ。
1坪あれば10万冊の書店のオーナーに? “VR書店”の開業を支援するベンチャー
「消費者はその場でVRヘッドセットを装着・操作することで、バーチャル書店に並ぶ10万冊の本から好きな本を購入できる。決済もバーチャル空間上ででき、本は後日郵送で手元に届くという。一度に視界に表示される本の冊数は1000冊まで」。

——本気でビジネス化しようとしているようで、非常に感心。自分は、壮大な本の陳列にまみれながら、選書したいと思ったことはない。が、“棚”や“台”で見かけた本をただ目的もなく、見てまわって、気に入ったものを購入するという書店体験は、捨てがたいとは思う。

“The strongest rise in over a decade”: Global ad spend to reach $665 bn this year | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
マーケティング調査企業WARCが、世界の広告支出をめぐる総合調査年鑑「Ad Investment 2021/22 – The Rate of Recovery」を公表。世界の広告100市場を分析。2021年は前年比12.6%増と力強く復活と見込む。22年も8.2%増と予測。
沸騰クリエーターエコノミー 稼ぎ方デジタルで多彩に
【有料購読者向け記事】:
「私たちがやりたいのは音声で一変するモデルをつくることだけではない。プラットフォームや技術者ではなく、アーティストやクリエーター、有能な人材がつくるクリエーター主導の文化を推進したい」。

——CB Insightsによるリポート。購読者専用記事なので強くお勧めしにくいが、“クリエイターエコノミー”に関連する記事では、もっとも整理と網羅化が効いた良い論と思う。

Katherine Bell wants to build a better kind of business journalism
「私たちは絶対に反資本主義ではありませんが、私たちにとっては、資本主義を含めてすべてが疑問の対象です」。
MBO後、新たにQuartzに参画した編集長Katherine Bell氏が、新たな「ビジネスメディア」のあり方を語る。
「私たちは、企業が新たな問題を作り出すのではなく、問題を解決するのを支援するというミッションを明文化しています。また、不平等、包括性、持続可能性などについても言及しています」。
Email newsletters: Establish direct relationships, build habit and loyalty | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
「多くのメディアは、ニューズレター(メルマガ)をブランド構築のためのと考える。読者との定期的なコミュニケーションにより習慣と忠誠心を育成できるからだ。だが、ニューズレターは、広告や購読でそれ自体が有料の商品として、実際の収益を生むこともできる」。

——ニューズレターをメディアとして活用していくにあたってのポイントや課題、そして利用できるプラットフォームなどを整理した記事。

脱ターゲティング後の広告の未来 メディアと「ヒト」へ回帰するか
【ご紹介】:
月1連載のコラムが日経電子版に掲載されました。よろしければどうぞ。➡ 脱ターゲティング後の広告の未来 メディアと「ヒト」へ回帰するか