Disruption This Week—–12/7/2024

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2024年7月8日から2024年7月12日まで。

Local News Now | Elevating local news.

Local News Now | Elevating local news.

Local News Now | Elevating local news.
米バージニア州北部とワシントンDCをカバーして成長するオンライン・ローカルメディア(ネットワーク)企業「Local News Now」。2010年設立で成長を加速しているという。Axiosのローカルニューズレターの品ぞろえ同様、注目株だ。
CNNが100人削減、年内に新たなオンラインチャンネル開設へ
「米CNNは、デジタルおよび有料テレビのニュース取材チームを統合する計画の一環として約100人を削減、業務を見直している。…CNNの従業員は約3500人。今回は3%未満の従業員が削減されることになる」。

——CNNの新たなデジタル戦略とそのアウトプットであるインターネット番組が年内にもサービスインする。その準備の過程でレイオフも発表。その新生CNNを率いるCEOは、ご存じMark Thompson氏。前New York TimesのCEOだ。同氏のデジタル戦略も徐々に明らかになりつつある。別途紹介しよう。

ChatGPT-Maker OpenAI Asks for Proof That NYTimes Is Original | Entrepreneur
米New York Timesは昨12月にOpenAIを著作権侵害で提訴。OpenAIがChatGPTの学習のために何百万もの記事を使用したと主張する。 一方、OpenAIは、NYTimesの記事が実際にオリジナルであるという証拠の提出を求める法廷闘争に。
NYTimesは、これを「無関係、不適切な嫌がらせ」と反論する。
アルファベットに埋もれた秘宝、ユーチューブには4550億ドルの価値
「『ユーチューブには価値が隠されており、投資家は単体として取引できない。これを閉じ込めているグーグルというコングロマリットには、ほかに多数のリスクがある』と(アナリストの)マーティン氏はインタビューで述べた」。

——記事を読めば理解できるはずだが、米Alphabetは従来の検索事業主体であるGoogleをはじめとする多種の技術系事業のコングロマリット。YouTubeもその一つで、投資家らはYouTube単独価値に投資できない。検索事業などはAI進化の方向ひとつで価値毀損する恐れがある一方、YouTubeやそのエコシステムにはそのリスクがほぼない。この価値が隠されている事は問題だとする指摘を取り上げた記事だ。

New York Times Experiments With a New Headline Writer: OpenAI
米MicrosoftおよびOpenAIを、自社コンテンツを勝手に学習したと数十億ドルの損害賠償を求めた米New York Times。だが、米Intercept.が入手した情報(コード)によると、そのNYTimesは社内で記事見出し生成ツールにChatGPTを利用していた。同社広報は実務への利用は否定したが。
Veteran columnists making more money on Substack after local newspaper exits
こちらも“解雇”された2人のベテランジャーナリストが、Substackで自身のメディアを立ち上げた話題。いずれも30年近くカリフォルニア州のローカル紙「The Davis Enterprise」に勤務したが、5月に解雇。自身のニューズレターですでに過去の年収を上回る購読料を得ているという。
Washington Post 'third newsroom' creation gets underway
印刷版、そしてオンライン版のWashington Post編集部に、「第3の編集部」が新設。スタッフからの経営チーム批判が止まらない同社だが、収益改善のために、「ソーシャルメディアとサービス・ジャーナリズムに焦点を当て、AIとマイクロペイメントで」で収益化をめざす試みだという。
Google検索も不要に? 検索AI「Perplexity」がスゴすぎてちょっと怖い
「例えば、7月4日時点で東京都知事選(7月7日投開票)の最新状況を聞くと、こんなふうに答えてくれる。…
最新情報をベースに、有力候補4人を抽出した上で、石丸伸二氏が猛追する展開を簡潔にまとめている」。

——「こんなふうに」の先は、記事内のスクリーンショットを確認のこと。確かに凄い。そして、重要なのはほぼリアルタイムですぐれた情勢認識(メディアをはじめとするさまざまな情報源をリアルタイムで分析ということか)を示している。記事は、Perplexityが他のAIチャットボットに比べて明らかな誤りが少ない(信頼のおける情報源を採用しているということか)とも指摘する。

「新聞を読む時間」として思い浮かぶものは・紙の新聞は32.5%どまり(最新) : ガベージニュース
「もっとも多くの人が思い浮かんだのは『紙の新聞』で32.5%。次いで『新聞社のサイトやアプリ』12.4%、さらに『新聞社以外のサイトやアプリ』8.5%、そして『SNS上の新聞記事』が6.2%。SNS上に掲載された新聞記事を読むことを、『新聞を読む』と認識している人が案外多いことに驚く人もいるかもしれない」。

——例年行われている博報堂DYメディアパートナーズのメディア環境研究所の2024年版の整理。引用箇所はけっこう切実な問題で、問いかける人、答える人で「新聞(を読む)」の定義が異なっている事態が拡大している。私自身は“新聞(の閲読)体験”を印刷版を超えたものとして再定義しないと、新聞社の存続が危ぶまれると考える。逆に、そのように新聞社(のなかの人々)が自ら再定義できれば、社会的ニーズはもちろん、産業としての未来は開けるものと考える。

生成AI悪用で最多は「世論操作」約3割、その実態とは
「調査期間中に、生成AI機能の悪用で最も多かった目的は、世論の形成や影響を及ぼすことだった(報道されたケース全体の27%)。これらのケースでは、アクター(実行者)は、人々の政治的現実への認識を歪める幅広い戦術を展開していた」。

——「グーグルのAI部門、ディープマインドと研究部門、ジグソーの研究グループ」による調査リポートから。平和博さんのブログ記事から。世論への影響工作に続く悪用目的が「収益化」だ。「51件、20.5%を占めた」という。

Disruption This Week—–5/7/2024

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2024年7月1日から2024年7月5日まで。

2024 Zero-Click Search Study: For every 1,000 EU Google Searches, only 374 clicks go to the Open Web. In the US, it’s 360. - SparkToro
検索が自社サイトへ送客してくれるとのメディアの期待値があるが、米ユーザー間では、Googleでの検索1,000回ごとに、360クリックのみがGoogleが所有しない、Googleが広告料を支払わないコンテンツやサービスに到達。逆にいえば、全検索の2/3近くが、検索後もGoogleのエコシステム内に留まっていることになるとの分析記事。
「生成」ではなく「模倣」、
大手レコード会社提訴で
音楽AIの未来に暗雲
【有料購読者向け記事】:
「権利保有者がAI企業に対して起こした訴訟の中では、これまではニューヨーク・タイムズがよい例とされてきました。ですが、スーノとユーディオに対する訴訟は、AI企業にとって多くの点でさらに不利なものです」(米コーネル大学法科大学院のデジタル情報学教授ジェームス・グリメルマン氏の発言)。

——AI(企業)とコンテンツ権利者との争いが、いきなり本題に入ったというのがこの記事に中心。訴訟の行方を見守ろう。

Netflix, Amazon Lead With 53% of Original Streaming Title Orders in First Quarter of 2024, Study Finds
英市場調査会社Ampere Analysisによると、2024年1Qの世界の動画ストリーミングタイトル数で、NetflixおよびAmazonを併せると、全体の半数超となり他を圧倒(記事内のチャートで推移が見られる)。両サービスは、国外へと制作を外注し、量産を加速させているとする。
AI学習、権利者に適正報酬を ピクスタなどが新団体 - 日本経済新聞
【有料購読者向け記事】:
「画像ストックのピクスタは1日、米国とドイツの企業と共同で、生成AI(人工知能)の学習素材の権利保護をめざす団体『データセット・プロバイダーズ・アライアンス(DPA)』を立ち上げたと発表した。AI開発者による『無断学習』を防ぎ、画像や動画、音楽などのコンテンツ制作者や提供企業が適正な報酬を受け取れるよう働きかける」。

——記事を読む範囲では、「無断学習」行為を検出するなどのメカニズムについては言及がない。C2PAなどにゆだねるアプローチだろうか。単にデータ保有企業者連合(それも大規模とはいえない)で、実効性が担保できるだろうか?

生成AIで変わる10億人のGoogle検索 ネットの岐路に 編集委員 奥平和行 - 日本経済新聞
【有料購読者向け記事】:
「最も重要なことは、当社がコンテンツ提供者との関係を共生的と考えていることだ。ウェブ検索を主軸とする企業であり、コンテンツ提供者が独自性が高く新鮮なコンテンツをつくる強い動機を持たないと成功し得ない」。

——Google本社に、検索エンジンを統括する上級副社長を訪ねた際のコメント。同時に「AIオーバービュー」と呼ばれる、検索結果をAIによって概要紹介する機能が占める比率は10%程度として、すべてが覆われるわけではないという“(メディアへの)安心理論”を語る。実際に、現在の検索でも汎用性の高い検索に対してはそのような反応になっている。

TikTok applies for ‘Genie’ trademark in US for AI chatbot | Semafor
米Semaforによると、TikTokは、AIチャットボットソフトウェアの名称として「Genie」を商標登録申請。5月に米国特許商標庁に提出された書類によると、会話をシミュレートし、人間とAIの間の相互作用とコミュニケーションを促進し、人間のような音声とテキストを生成するという。
YouTube now lets you request removal of AI-generated content that simulates your face or voice | TechCrunch
YouTube、自分の顔や声を模倣したAI生成コンテンツやその他の合成コンテンツの削除を要請できるようサービス規約を変更。「責任あるAI」方針によるもので、プライバシー保護上の被害を受けた人物がコンテンツ削除を直接申し立てることができる方針を明確化する。ただし、この運用を適正に行うことには困難がありそうだ。
「不満を抱えた視聴者の1人は最近、SNSで次のようにいら立ちをぶちまけた。『プライムビデオにお金を払ってCMをたくさん見るってワケ分からん。うっとうしくなってきた』。
ネットフリックスとアマゾンの担当者はコメントを控えた」。

——以前紹介した米New York Timesの記事邦訳版。主旨は、広告抜きでプレミアムな映像体験ができるのを一つのウリにしてきた、Netflixをはじめとした有料ストリーミング勢力。だが、成長限界を迎えて、安価でCM入りの“TV番組もどき”版を提供するようにトレンドが変化。さらに、完全無料で広告入りの動画ストリーミングであるFASTのトレンドも高まってきている。これらを追った記事だ。

ChatGPT is hallucinating fake links to its news partners’ biggest investigations
ジェネレーティブAIが生成する論述には「ハルシネーション(幻覚)」が付きものと指摘される。代わって、AI企業はメディアとの提携に際し正確な出典(リンク)表示を約束するが、提携を発表した大手メディアへのバックリンクは誤りだらけだったとする米Nieman Labの調査結果。
What happened when British GQ stopped trying to 'feed the algorithm'
「記事の公開ペースを落とし、アルゴリズムに餌をやることを止めた」と英国版男性向けクオリティメディア「GQ」の視聴者開発・分析・SNS担当ディレクターがインタビューで語る。英GQが、より熱心なコア・オーディエンスを目指す戦略に転じた成果を詳細なチャートで解説。
「ChatGTPはなぜ、人間のような言葉を紡ぎ出せるのか?(前編)~日本の第一人者が、LLMの基本原理とブレークスルーを解説する」岡崎直観 - スマートニュース メディア研究所 SmartNews Media Research Institute
【ご紹介】:
私も関与しているスマートニュース メディア研究所の研究会報告から。東工大・岡崎直観教授が分かりやすい日本語LLM研究の原理と現状を解説します(後編も公開中)。ぜひご一読を。

Disruption This Week—–28/6/2024

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2024年6月24日から2024年6月28日まで。

NYT's Hannah Yang on subscription ceilings, international markets and the news bundles
「New York Timesは、ユーザーを獲得して6〜12か月間維持するために、紹介キャンペーンを利用している。だが、価格などのオファーはユーザーの行動と機械学習アルゴリズムに依存する。
ここ英国では、1年間、週わずか0.50ポンドのオファーが届いたばかりだ。別のブラウザでは、7日間無料、その後月2ポンドというオファーだった」。

——記事は、米New York Timesの「最高グロースおよび顧客担当」のHannah Yang氏にインタビューしたポッドキャストの紹介。
引用のくだりは、記事を執筆したJacob Granger氏の地の部分。記事は、NYTimesがデジタル購読者をさらに増やせる余地(2027年には、現在の1,050万人を1,500万人とする計画)として、世界の購読者予備軍の存在と、ゲーム、料理、スポーツと多種のコンテンツをアップセル可能な購読予備軍の存在をあげる。

GeminiがYouTube動画を一瞬で要約してくれるようになった(しかも無料) | ライフハッカー・ジャパン
「Geminiは、キャプションや字幕など、YouTubeが自動的に生成するテキストを使ってYouTube動画を要約します。つまり、動画にキャプションや字幕がない場合は、動画からは何も抽出できません。また、要約機能はすべての言語に対応しているわけではありません。現在対応しているのは英語、日本語、韓国語のみ」。

——YouTubeコンテンツの要約機能は、便利そうだ。若干の注意点を紹介しておく。

AI検索「Perplexity」の記事盗用疑惑を独自調査──無断スクレイピングで回答を生成か
「『WIRED』の調査から、Perplexityに関連するマシン(具体的にはAmazonのサーバー上にあり、Perplexityが操作していることがほぼ確実なもの)が、WIRED.comや、『WIRED』と同じコンデナストに所属するほかのメディアのコンテンツをスクレイピングしていることが判明したのである」。

——Perplexity関連で紹介してきた記事の和訳が出たので改めて照会しておく。WIREDはこの事象について詳しく報道しているメディアだ。

国産LLM開発のELYZA、GPT-4の性能を凌ぐ新モデルを発表

BRIDGE(ブリッジ)|「起業家と投資家を繋ぐ」テクノロジー&スタートアップ関連の話題をお届けするブログメディア

国産LLM開発のELYZA、GPT-4の性能を凌ぐ新モデルを発表
【有料購読者向け記事】:
「特筆すべきは、このモデルが推論や知識応用の面で優れた結果を示している点だ。文章生成、ロールプレイ、情報抽出、推論、構造化、人文科学、科学技術、プログラミングなど、幅広いタスクで高い能力を発揮している。唯一、数学の分野でやや劣る結果となったものの、それ以外のカテゴリではほぼ完璧な性能を示した」。

——興味深い進展。気になるのは、このようにポジティブに報じられるような技術開発であれば、喜んでコンテンツプロバイダーは、自らのコンテンツ資産を学習用に差し出すのかどうかということ。

声優の利益保護へ音声データを認証 AIカバー対策、初の団体設立へ:朝日新聞デジタル
「AI(人工知能)に学ばせる音声データを認証する団体が来月にも設立される。25日に会見した関係者によると、国内初。AI開発者は、認証を受けた質の高い安全なデータを購入でき、声優らにも対価が支払われるようになる。データの追跡や透明性の確保につながるため、AI開発と知的財産の保護という点からも先駆的な例となりそうだ」 。

——一般社団法人・日本音声AI学習データ認証サービス機構(AILAS(アイラス))の設立にともなっての報道。世界に先駆ける取り組みではないだろうか。データ認証(お墨付き)を与えるプロセスが興味深い。

Smashing, from Goodreads' co-founder, curates the best of the web using AI and human recommendations | TechCrunch
すぐれた書籍の紹介に力を注ぐソーシャルサービス「Goodreads」。共同創業者Otis Chandler氏が新たに、すぐれた「ニュース記事、ブログ記事、SNS投稿、ポッドキャスト」などの発見を助けるサービス「Smashing」が発表。AIとコミュニティの力を駆使するモデルだという。
記事はChandler氏が、その発想を得るにいたった経緯を詳しく述べている。
音楽生成AIのSunoとUdioを全米レコード協会が著作権侵害で提訴
「訴状では、特定の音声録音の特徴(発売された年代、テーマ、ジャンル、アーティストの説明など)を含む的を絞ったプロンプトを使用すると、著作権で保護された音声録音に酷似した音楽ファイルが生成される例が複数提示されている」。

——記事には、RIAAが権利侵害と酷似を指摘する楽曲のデモプレーヤーがリンクされている。また、サムネールはその酷似ぶりを指摘する比較図版だ。また、この種の侵害の特徴は、「規模は想像を絶するものだ」ということかもしれない。自動的に無数の権利侵害と見られる楽曲が生成できるということだ。

Exclusive: Amazon mulls $5 to $10 monthly price tag for unprofitable Alexa service, AI revamp
米Amazon、製品投入以来10年間利益をあげたことがなかったスマートスピーカープロジェクトのAlexaにテコ入れを計画。新たなAI開発で「能力を高めたAlexa」を投入、同時に月額5〜10ドルの有料課金化をめざす。Reutersによるスクープ。
Algorithms should not control what people see, UN chief says, launching Global Principles for Information Integrity
「アルゴリズムが人々の見るものを制御すべきではない」——。
国連事務総長が「情報の完全性に関するグローバル原則」を発表。誤った情報、偽情報、ヘイトスピーチによる被害に対処するための早急な行動の必要性を強調した。
AI音声による詐欺防止へ メタ、オーディオ透かしで新技術
「メタ(Meta)は、人工知能(AI )が生成したオーディオ・クリップに、いわゆる『透かし(ウォーターマーク)』となる隠し信号を埋め込めるシステムを開発した。ネット上でのAI生成コンテンツの検出に活用できる可能性がある」。

——画像系ではC2PAのようなメタデータを透かしとして用いる業界標準が動き出している。音声データでも同様の仕組みが待たれてきたが、Metaが「オーディオシール(AudioSeal)」を発表。すでにGitHubなどで公開済みだという。これを標準に育てられるかどうか。

Disruption This Week—–21/6/2024

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2024年6月17日から2024年6月21日まで。

Is the news industry ready for another pivot to video?
ロイタージャーナリズム研究所のDigital News Report 2024の中心的な研究者Nic Newman氏は、2024年、プラットフォーム上でのニュース消費が増加したのは、YouTube、TikTok、Instagramなどの若者に人気のプラットフォームによる動画への注力がけん引していると指摘する。
パブリッシャーの「 AI ライセンス契約」に対する賛否両論 Vol.2 | DIGIDAY[日本版]
【有料購読者向け記事】:
「LLMがすでにパブリッシャーの数十年分のコンテンツアーカイブにアクセスし、そのデータでトレーニングされていたとしたら、パブリッシャーは新しいコンテンツにしか権限を持たないかもしれない。新しいコンテンツに価値はあるが、その価値はどれほどのものだろうか」。

——LLMを運用するAI企業と提携するメディア各社。その取引のネガティブ要素を扱うDigidayの記事。「Vol.1」ではポジティブ要素を扱った。

ChatGPT - 2024 Digital News Reporter
Reuters Digital News Report 2024は貴重な調査年鑑だが、170ページ近くのPDF(もちろん、英語)で読み通すのが困難。そこでThe Guardiaの記者がさまざまにQ&Aが可能な専用GPTを作ってくれた(もちろん、非公式)。
米AI検索・PerplexityCEO「メディアと広告収入分配」 日本でも意欲 - 日本経済新聞
【有料購読者向け記事】:
「人工知能(AI)を使う検索サービスを手がける米新興企業のパープレキシティは、広告収入をメディア企業と分配する仕組みを始める。アラビンド・スリニバス最高経営責任者(CEO)が17日に明らかにした」。

——直前にWIREDの検証を紹介したが、Perplexity CEOへのインタビュー。

Perplexity Is a Bullshit Machine
【有料購読者向け記事】:
日本上陸を果たしたAI検索エンジンのPerplexity。米WIREDとエンジニアの分析では、Perplexityは、Robots.txtの指定を無視してコンテンツをクロールしていることがわかったという。この記事は、どのようにPerplexityが挙動しているかを試したフローを詳しく解説している。
パブリッシャーの「 AI ライセンス契約」に対する賛否両論 Vol.1 | DIGIDAY[日本版]
「(AI企業がコンテンツに対価を支払うことは良いことだが)ただし、パートナーシップの長期的な実行可能性を考慮することが重要だ。AI企業は、アーカイブのライセンスを取得して初期モデルトレーニングを完了すれば、データアクセス契約を更新する動機がほとんどなくなる」。

——「コンピュータージャーナリストのフランチェスコ・マルコーニ氏」のコメント。直接接していないがOpenAIは、日本のメディア企業各社にもオファを広げている。側聞するところによる、1回限りの“ショット”払いのようだ。

How generative AI can help local newspapers survive
適切な方法で導入されれば、編集部門が縮小し、リソースが不足する現在、AIが新聞社(ローカルニュース)らの生き残りを助けることができると、AIベースのニュース発信プラットフォームInformedのCEOが主張。一般的なLLM依存ではなくカスタム化LLMの導入がポイントだとする。

Digital News Report 2024

Reuters Institute for the Study of Journalism

Digital News Report 2024
恒例の世界のメディア動向調査「Reuters Digital News Report」の2024年版が公開。ニュースへの信頼、誤報、プラットフォームの変化、ニュース回避、AIの影響といった重要なテーマを取り上げ、世界47か国、約9万5000人を対象としたYouGovによる調査を基に考察したもの。
How Jeff Bezos Is Trying to Fix The Washington Post
【有料購読者向け記事】:
「Jeff Bezos氏はWashington Post紙をどうやって立て直そうとしているのか?」——デジタル世代向けに特化した第3のメディア設立を打ち出した新任の同紙発行人兼最高経営責任者Will Lewis氏の施策で大揺れの状況をBezos氏はどう考えているかを探る記事。
Bezos氏は、今回の騒動で退任を決めた編集長Sally Buzbee氏に「大胆なデジタル施策を」と強く求めていたとする関係者の証言がある。
メディアとAI(下) 「フェイク」時代の切り札か 本物と証明、技術で対抗 生み出す課題を自ら克服 - 日本経済新聞
【有料購読者向け記事】:
「東京大学発スタートアップのNABLAS(東京・文京)は、生成AI製の情報の正誤を判定するサービスを始めた。
東大の坂村健名誉教授は『情報があふれる中で、逆に真実の重要性は際立っている』と指摘する。『メディア存立の基盤はコンテンツの真正性だ』と話す」。

——記事は前・後編の「後」部分。生成AIなどがもたらす負の影響に対して、その克服もまた、AIによって補助、加速できるという“光”の部分を述べている。とはいえ、その上で国際的な動きが一覧表になって紹介されているものの、まだまだの手薄感がある。

「ニュースリテラシー」を身につけ、ニュースを日常生活の中で活用しよう〜鍛治本正人 - スマートニュース メディア研究所 SmartNews Media Research Institute
【ご紹介】:
香港大ジャーナリズム・メディア研究センター教授の鍛治本正人氏が、スマートニュース メディア研究所に「ニュースリテラシー」について寄稿。ご一読を。

Disruption This Week—–14/6/2024

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2024年6月10日から2024年6月14日まで。

After the Yahoo News app revamp, Yahoo preps AI summaries on homepage, too | TechCrunch
Instagramの創業者らが開発したニュースアプリ「Artifact」。結局期待に見合わず、年初には米Yahooに売却された。Yahooはこれを使い「Yahoo News」をリリース。同時にWebサイトではArtifactの技術を使って、記事冒頭にAI要約を付す取り組みの試行を始めたという。
Grab Them. Then Stump Them.
【有料購読者向け記事】:
Apple News、LinkedIn、Morning Brew、Washington Post、Vox Mediaそして Boston Globeと、次々メディア(メディア関連サービス)がワードパズルなどのゲームを投入。と、同分野で先を行くNew York Timesが報道。
サードパーティー・クッキー停止でネットメディア危機 - 日本経済新聞
【有料購読者向け記事】:
「媒体社向けに広告配信管理ツールのSSP(サプライ・サイド・プラットフォーム)を提供するfluct(フラクト、東京・港)の取締役の望月貴晃氏は、『日本はiPhoneの利用比率が高いため、アップルによるクッキー停止の影響が大きい。17年からiOSにおけるCPM(広告表示1000回当たりの広告料)は半分になった』と明かす」。

——ある種の常識だと思うが、ここから先が怖い。
「既存の広告サービスから得られる収益が低下した媒体が次にやるのは、『CPMが高い不適切な広告を受け入れる』か、『広告枠を増やす』こと」だという。
もちろん、記事は新たな広告技術をめぐる開発が進むという論だが。

How Americans Get News on TikTok, X, Facebook and Instagram
米Pew Researchが、今年3月実施の新たな調査・分析結果を公開。米国成人の半数が、TikTok、X、Facebook、Instagramにおいて(少なくとも時々は)ニュースに接触。なかでもXのユーザーの半数は、(多かれ少なかれ)ニュース接触がその利用目的と答えているとする。逆にX以外のプラットフォーム利用者はニュース接触が、その目的ではないとしている。
主張:生成AIを使ったプロパガンダ工作、AI企業は実態公表を
【有料購読者向け記事】:
「それは…悪意のある人物がオープンAIの製品を利用して影響工作をしていたことを明らかにしたレポートだった。オープンAIは、ロシア、中国、イラン、イスラエルなどの組織を含む、5つの秘密プロパガンダ・ネットワークを摘発した。これらのネットワークは、複数の言語で大量のソーシャルメディア・コメントを作成したり、ニュース記事をフェイスブックの投稿に変えたりするなど、偽装作戦にオープンAIの生成AI(ジェネレーティブAI)ツールを使用していた」。

——テクノロジープラットフォームと時に連携して影響力工作の研究と抑止活動に取り組んできた研究者らの論考。OpenAIは歴史が浅いながら、過去、GAFAらが許してきていた影響力工作の摘発に早期に取り組み、成果を見せていることを紹介する。

AI news reader Particle adds publishing partners and $10.9M in new funding | TechCrunch
米スタートアップParticle、出版社と提携し、AI時代の新しいビジネスモデルを模索中だ。AIを活用して様々な出版社のニュースを要約することで、読者があらゆる角度から記事を理解できるようにするニュースアプリを提供しようと企図。まずReutersをパートナーに迎えた。
How newspaper giant Mediahuis aims to reach 70% digital revenue by 2030
欧州を主市場とする多国籍メディア企業のMediahuis。同社の現在の購読者数は880万人。印刷とデジタルが半々だ。その同社は2030年までに、現在の売上比率(印刷7割:デジタル3割)の逆転(印刷3割:デジタル7割)をめざす。そうなれば持続可能な事業モデルだと目標を掲げる。
「ペイウォール」が生んだ分断─民主主義は「有料記事の壁」の裏で死ぬのか | 元米国国務次官の切実な訴え
【有料購読者向け記事】:
「溢れかえる、出所不明で信頼性の低い情報を前に、『2024年の大統領選挙期間中、選挙関連報道を無償化すべきだ』と、米『タイム』誌の元編集長で、オバマ政権下で国務次官を務めたリチャード・ステンゲルは米『アトランティック』誌への寄稿で訴える」。

——「ペイウォールは情報の二重構造を生み出す。すなわち、お金を払う読者層には『信頼でき、事実に基づいた情報』が、そうでない読者層には『出所不明で信頼性の低い情報』が提供される」。まぁ、その記事がペイウォールの中にある、というのも皮肉な話ではあるのだが。
無料でさまざまな情報源にアクセスできる自由は、インターネットがもたらした最大級の恩恵だったはずだが、理由はともかくとして、それが阻害される段階に入ったことは間違いない。

1日のスマホ使用3時間以上、でも読書にもニュースチェックにも時間はかけない―シチズン時計調査
「『出社前にニュースチェックにかける時間』で最も多かったのは、『チェックしない』22.8%。20代では3割超に上った。世代が上がるにつれ、ニュースチェックの時間は増えるが、40代、50代でも『10分』までが6割を占める」。

——スマホの普及で、ニュースはいつでも“隙間時間”にチェックできると思えば、出勤前・登校前に確認する必要もないということか。スマホ上での時間の自由が広がっている。

Googleの「Gemini 1.5 Pro」採用メモアプリ「NotebookLM」、日本でも利用可能に
「ソースを選択すると、データに基づく要約を表示し、その下のプロンプト枠で質問できるようになる。回答の文末には数字のついたラベルが表示され、ラベルにカーソルを合わせるとその文の根拠となるソースの部分が表示される」。

——いま急速に話題になっているGoogleの「Notebook LM」。利用イメージをあげれば、書籍1冊分のPDFをアップロードすると、その要約が示されると同時に、その内容についての質問に回答するなどの対話が可能になる。情報源はその書籍データに限定されるので、ノイズが入らないというわけだ。