Disruption This Week—–13/6/2025

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2025年6月9日から2025年6月13日まで。

<お知らせ>選挙報道の基本方針、新たに決めました 「ファクトチェック編集部」発足、SNSも検証:朝日新聞
「SNSなどで偽情報や誤情報が広まる現状も踏まえ、編集局に『ファクトチェック編集部』を発足させます。政党や政治家の発言も含めて、事実関係を素早くチェックできる態勢を強化しました」。

——朝日新聞が「ファクトチェック編集部」を組成。2016年以降、すでにファクトチェックに取り組んでいたとのことだったが、本腰を入れた。SmartNewsを代表して2017年からファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)を組成、推進してきた立場からは、「ようやく」という感慨。

Natural Language, Zero UI Redefining Engagement
例えば、ある顧客が、カリブ海への冬のクルーズのためのワードローブを勧めてほしいと、小売ブランドのエージェントに頼む。 エージェントは顧客の履歴と好みから、半ダースのアイテムを推奨、顧客が購入か拒否かを決める……。AIの浸透がマーケティングを変えるイメージがこれだ。鋭敏なマーケターなら、これまでのフローが決定的に変わることを認識するだろう。
Inside the 5-year strategy to create a paid CNN - Poynter
New York Timesを率いて、同社中興の祖となった前CEOのMark Thompson氏。今度は米CNNの復活に取り組む。同氏が指名したのがevp Alex MacCallum氏。示された5か年戦略は、CNNの優良ストリーミング化、バーティカル化、そのバンドル(バーティカルの抱き合わせ販売)化だ。同氏に取材した記事。
New IT publication appears to be largely AI-generated
クラウド、サイバーセキュリティ、量子コンピューティング…などを売り文句にする米ハイテクメディア「Levelact」。だが英Press Gazetteが子細に調べたところ、スタッフ集合写真や各々の“プロライター”のプロフィールは、AI生成された非存在の人物で作られていることが判明したという。
英国では、最近、各種メディアがコメントを取り上げた“専門家”が実は存在しないことが判明して、騒ぎとなったりした。
Disney and Universal say these images show how the AI tool Midjourney steals their famous characters
米DisneyおよびNBCUら映画スタジオは、スター・ウォーズからシンプソンズに至るまで、有名なキャラクターの意匠を剽窃したとしてMidjourney社を訴えた。彼らはMidjourney社を 「典型的な著作権フリーライダーで、盗作の底なし沼」と呼ぶ。映画産業でのAI訴訟の初のケースだ。
Amazon is about to be flooded with AI-generated video ads
Amazon上にAI生成動画広告があふれようとしている——。米Amazonは、試行運用中のAIによる動画広告生成機能をEC販売者に無料で提供しようとしている。事業者はワンクリックで静的な製品写真からプロモーション動画を生成できることになる。
2024 U.S. YouTube Impact Report
米YouTube、2024年「U.S. Impact Report」を公表。調査によると、YouTubeのクリエイターらによるエコシステムは、2024年に米国のGDPに550億ドル(米ドル)貢献し、米国内のフルタイムの雇用49万人分を支えることになったとする。
Social media creators to overtake traditional media in ad revenue this year
世界的な広告代理店WPP(旧称:GroupM)参加のメディアデータ調査会社WPP Media、YouTube、TikTok、Instagramなどのプラットフォーム上の(クリエイターによる)コンテンツが、今年中に伝統的メディア上の(プロによる)コンテンツの広告収入を凌駕するとの予測を公表。
Boston Globe, Future, Vox Media join ProRata’s generative AI licensing model
【有料購読者向け記事】:
優良コンテンツを持つメディアと透明性の高い収益分配モデルで提携、ライセンスされたコンテンツに限定したて検索に回答するAI検索事業ProRata。Atlantic、Fortune、Guardianなどと提携済みだが、今回Boston GlobeやVox Mediaなどが加わり、提携パートナー数は500社を突破したとする記事。
TVer 、生活者の6割が「利用経験あり」 総接触時間は1日440分に | DIGIDAY[日本版]
【有料購読者向け記事】:
「テレビスクリーンでの視聴コンテンツの多様化もみられる。録画視聴の割合が69.6%と前年から減少した一方で、TVerなどによる『見逃し配信』は4.9ポイント増加して50.0%に達した。『無料動画』は55.7%、『有料動画』は48.2%となり、いずれも約5割前後の利用率となっている」。

——TVerの浸透が、「見逃し配信」の増進に結びついているという。自由な視聴スタイルにまた一歩視聴者は向かっている。

選挙の情報源は既存メディア6割 スマニューがメディア価値観調査:朝日新聞デジタル
【ご紹介】:
私も協力しているスマートニュース メディア研究所による「メディア価値観全国調査」。2025年版(第2回)の調査結果を公表しました。分析結果は今後も発表予定です。

Disruption This Week—–6/6/2025

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2025年6月2日から2025年6月6日まで。

X tests highlighting posts that are liked by users with opposing views | TechCrunch
X 、通常は同意することのない人によって「いいね!」された投稿を認識できようにする実験を開始することを発表。Xは異なる視点を持つ人々によって「いいね!」された投稿を識別できるオープンソースアルゴリズムの開発に役立つとする。
Google 'handling stolen goods' with Youtube theft of paywalled news articles
「Google(YouTube)は盗品を、それと知りながら平然と売買している」と英ジャーナリストRob McGibbon氏が告発。氏によれば、氏ら執筆した有料記事の写真やテキストをAIが動画ニュースに仕立て直して人気を得るという手法が増え続けているという。

若年層の3割が生成AI検索を行う AIに推奨されるブランド設計が重要に

AdverTimes.(アドタイ) by 宣伝会議 – 宣伝会議が運営する、広告界のニュース&情報プラットフォーム「AdverTimes.(アドタイ)」

若年層の3割が生成AI検索を行う AIに推奨されるブランド設計が重要に
「『生成AIで商品・サービス・企業を検索したことがある』と回答した人(全体の約2割)でみると、そのうちの約7割(『よくある』13.5%、『ときどきある』31.2%、『まれにある』32.6%)が生成AIだけで商品・サービス・企業の比較・検討を完結した経験があると答えた」。

——「GoogleやYahooのWeb検索に加え、生成AIによる公式サイトやSNS、口コミサイトなど複数チャネルをまとめて比較・検討する“多層的な探索行動”が若年層を中心に拡大している」というのが、紹介されている調査の骨子になる。個人的には、若者が「生成AI」をどのようにして認知しているのか、知りたいところだ。それはともかく、ジェネレーティブAI経由での製品、サービスの認知、あるいは購買が進むのはほぼ間違いない。その浸透を示す一例と理解する。

The Washington Post Plans an Influx of Outside Opinion Writers
【有料購読者向け記事】:
米Washington Post、近く外部(メディア)ライターやインフルエンサーらの投稿プラットフォーム開設プロジェクトを進めている。「Ripple(さざ波)」と呼ぶもので、著名人に開放するが、慣れない筆者には「Ember」と呼ぶAIコーチがリードするという。
HaffPostをはじめとして十数年前に大流行りしたアプローチで拡散力や閲覧数の規模化をめざすというわけか。

メディア接触時間、スマホは過去最高に―博報堂・メディア定点調査2025

AdverTimes.(アドタイ) by 宣伝会議 – 宣伝会議が運営する、広告界のニュース&情報プラットフォーム「AdverTimes.(アドタイ)」

メディア接触時間、スマホは過去最高に―博報堂・メディア定点調査2025
「メディア総接触時間は440.0分(1日あたり週平均)。『携帯電話/スマートフォン』は昨年からさらに3.4分増加し、過去最高の165.1分となった。
近年、減少傾向が続いていた『テレビ』(122.1分/昨年差0.4分)『雑誌」(9.2分/同0.3分)は下げ止まり、『ラジオ』(24.0分/同+1.0分)『新聞』(10.7分/同+1.5分)はプラスに転じた。
メディア接触時間は『携帯電話スマートフォン』の牽引により、引き続きコロナ前よりも高い水準で推移している」。

——基本線は上記の引用通りだが、今回(も)注目したいのは「TVer」の伸長。有料サブスク系に比して、「『TVer』はさらに利用者を増やし約6割まで増加(59.7%/昨年差5.9ポイント増)し、2020年から利用率は約3倍に拡大している(20年19.8%→25年59.7%)」と特記されている。この時期、無料が受け入れられる要素か。

Why Business Insider is axing 100-plus staff and who is leaving
「コンテンツが永久に再利用され、ますます歪んで認識できなくなるものでない限り、AIがジャーナリストに取って代わることはない。そんな世界では、独創的なアイデアは存在せず、権力者が責任を問われることもない。私たちは皆、それよりも良いものを手に入れる価値がある」。

——大幅な人員削減とAI活用に舵をきった米Business Build Insider。その進路に同社労組の代表らが声明を発表。

検索減をディスカバーが補完する? 今、 Google とパブリッシャーの関係性は | DIGIDAY[日本版]
【有料購読者向け記事】:
「・2025年3月のGoogleコアアップデート後も、検索トラフィックに大きな変動はみられず、ディスカバー経由の流入が増えている。
・Redditの検索上位表示やAI Overviewsの導入で、一部パブリッシャーは検索順位やCTRの低下に直面している。
・GoogleはAI検索と検索収益の両立を図りつつ、ディスカバー拡充でパブリッシャーとの関係維持を模索している」。

——検索流入量が減退していることは、多くのメディア運営者が意識している。それが全面的にAI Overviewsとのトレードオフによるものかどうかは確かめられていない。ただし、それをまるで補うかのように、Google Discoverからの流入が堅調というのが、現下の実情。今後この状態がどう変化するかに固唾を飲んでいる事業者が多いのだろう。

Why AI Search Advertising Could Reach $25 Billion By 2029
米調査会社EMARKETER、米国の広告主が2029年までに250億ドル以上(今年は10億4,000万ドル)をAI活用の検索結果に予算を注ぎ込むと予測。ひとつの可能性はEC市場の急拡大だ。Perplexityは、ShopifyのすべてのSKUのタイトル、価格、在庫をリアルタイムで読み取ることができる。
Facebook and Instagram owner Meta to enable AI ad creation by end of next year
Facebook、Instagram、そしてWhatsAppを運用する米Meta、来年末までに広告主がAIツールを使って広告キャンペーンを完全に作成し、ターゲットを絞るのを支援する予定。AIツールは、画像、動画、テキストを含む広告全体を作成し、クライアントの予算に沿ったユーザーへのターゲティングも行うという。
新興技術系スタートアップへの投資を生業とする米BOND、Mary Meekerら4人のパートナーによる「Trends – Artificial Intelligence (AI)」が公開された。
300ページを優に越す膨大なチャート、資料集だ。かつて2010年前後に、“モバイル革命”の到来を示唆したMeeker氏らの「Internet Trends」の続編とも呼ぶべき新たな取り組み。

Disruption This Week—–30/5/2025

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2025年5月26日から2025年5月30日まで。

CDが強い日本、配信どう伸ばす Spotifyが着目する「推し」:朝日新聞
「興味深い動きは、日本のアーティストが日本語で歌った曲が受け入れられ始めている点です。2024年に日本のアーティストがスポティファイで生み出したロイヤルティーの約75%が日本語の楽曲によるものでした」。

——スポティファイのグローバル役員(ビジネス・サブスクリプション事業統括)のグスタフ・イェレンハイマー氏へのインタビューから。個人的に関心を喚起させられたのは、日本語楽曲の世界への広がりには、「世界的にストリーミングの利用者が増える中で、新しい楽曲との出会いが容易になったこと」だとしていること。
楽曲ごとに決済する仕組みでは、それはできなかったことだ。

ニューヨーク・タイムズ、アマゾンにコンテンツ提供へ-AI向け
「NYT(ニューヨーク・タイムズ)の29日発表によると、複数年にわたる提携により『NYTの編集コンテンツがアマゾンのさまざまな顧客体験に届けられることになる』と説明。契約には編集コンテンツのほか、NYTクッキングのレシピやスポーツに特化した『ジ・アスレチック』が含まれる」。

——特にレシピやスポーツ関連コンテンツが、AmazonのECなどとの相性が良いということか。NYTimesの価値の中核であるジャーナリズム系コンテンツを除外することで、将来への含みを持たせているのだろうか。

YouTube Dominates CTV With 28% Share Of Streaming Minutes
米MoffettNathanson ResearchおよびNielsenの調査では、YouTubeは、2025年4月現在、米国内のCTVストリーミング視聴時間の24%を占める。YouTube TV(日本国内では非提供)視聴分を加えると、28%となり、Netflixのシェア15%を大きく上回る。
ほんの4年前までは、Netflixが全ストリーミング視聴時間の26%を占め、誰もが認めるトップだったのが、構図が激変した。
Read the memos The Washington Post sent staff offering voluntary buyouts as the Jeff Bezos-owned paper restructures
米Washington Postが社員に向けて希望退職プログラムを告知。幹部から社員に向けたメールを紹介する記事。同紙はより一層YouTubeなどへの傾斜を強め、動画部門の再編を意図。ジャーナリズム内部で“リスキリング”が求められているのがわかる。
米大統領夫人が「AIは出版業界の未来」 それはすでに起きている
「メラニア氏はX(旧ツイッター)への投稿で、人工知能(AI)を使い自身の声で読み上げた回顧録を届けられることを光栄に思うと述べ、『出版の未来を始めよう』とつづった」。

——自身の声をサンプリングして、自身の回顧録を機械的に読み上げさせたオーディオブックの誕生。もちろん、これが初めての作品ではない。まさに出版業界は激変に向かっている。詳しくは記事を読んで欲しいが、後段でこんなくだりがある。
「この章についてメラニア・トランプ氏と実際に話すことができたらどうだろう。それは近いうちにやってくる」。

SynthID Detector — a new portal to help identify AI-generated content
Googleは、2年前からAI生成による動画像データにデータ透かしを加えて、その真正性を追跡確認できる「SynthID」を発表。今回のGoogle I/Oでは、SynthID利用データを網羅したポータル「SynthID Detector」を発表。SynthID利用の有無や該当部分を特定できるようにした。
グーグルのAIノート「NotebookLM」で長いYouTube動画を要約・分析する方法 | Business Insider Japan
「例えば『ソースで語られている内容をまとめて』と質問すると、動画内で語られているポイントをテキストで表示してくれる。これで動画を全編チェックしなくても、おおよそ何を伝えているのかが把握できる。
全体で語られていることを確認したい場合は、『ソースを文字起こしして』と質問すればいい」。

——GoogleのNotebookLMについてはいろいろと紹介してきた。資料を読み込ませて、それを要約したり、音声解説やマインドマップなどに変換するなど、使い処が満載(近く、要約動画生成機能もリリースされるはず)。この記事では、YouTube動画のポイントや文字起こしなどを指示できるという機能が紹介されている。手順など詳しい。

Amedia offers free digital access to teenagers | Tomorrow's Publisher
ノルウェー拠点で数多くのメディアを擁する財団Amedia、9月の議会選挙を前に、若い読者の民主主義への参加を促し、ジャーナリズムへの信頼を回復させるため、15歳から20歳を対象に100紙以上の地方紙への無料デジタルアクセスを提供すると発表。
ChatGPT referral traffic to publishers’ sites has nearly doubled this year
SimilarWebと米Digidayが実施した調査によると、OpenAIのChatGPTが外部サイトへのリフェラルトラフィックのうち、ニュースやメディアサイトへの送客は、この4月には83%となり、1月の64%から増加したことがわかった。急増したのは英BBC、米Fox News、そして英Independentがあるという。
ダイナミックプライシングとは?仕組みや導入のポイント、事例を紹介
「ダイナミックプライシングを用いた価格の設定は以下の順で進めます。
1. データの収集
2. 需要の予測
3. 価格の決定
それぞれの工程で、どのような作業を行うのか紹介します」。

——ユーザーへのオファリングで、重要なアプローチが「ダイナミックプライシング」。AIの普及で、まさにダイナミックに収益最大化(あるいは収益の平準化)が行いやすくなっている。記事はその基本概念から手法、そして事例まで行き届いた好解説。

Disruption This Week—–16/5/2025

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2025年5月12日から2025年5月16日まで。

A New Report Takes On the Future of News and Search
ニュースの“発見”とニュース媒体への“送客(トラフィック)”を支えてきた検索に異変が生じようとしている。原因のひとつはAIだ。米国のジャーナリズム研究機関Tow Center for Digital Journalismが、起きている地殻変動を独自の調査で追い、結果を公表した。
TelevisaUnivision Bets on Microdramas and Music in Upfront Push
スペイン語圏最大手メディアのTelevisaUnivisionは、広告主向け発表会で、若年層やモバイル世代を意識した新戦略を発表。注目は、1話約1分の縦型“マイクロドラマ”約40本をストリーミングサービスの「ViX」で配信する。マイクロドラマはアジアを中心に急速成長中トレンドだ。

How We’re Using AI

Columbia Journalism Review

How We’re Using AI
米国の著名メディア関係者、ジャーナリスト、そして研究者は、AIをどう使い、どう使うべきかを語った面白いオピニオン集。
業務効率化や調査、翻訳、データ分析など幅広く活用されており、例えばインタビューの自動書き起こしや衛星画像解析、膨大なデータからのトレンド抽出などで成果を上げていると述べられる一方で、執筆や表現、読者との信頼関係の維持には人間の判断や倫理観が不可欠とされ、AIの利用には慎重な意見も多い。
また、AI活用に伴う環境負荷や、読者への透明性確保も重要視する意見もある。
過去のニセ情報、約半数が「正しい」と誤認 4人に1人が拡散経験 総務省調査
「拡散された偽・誤情報は、ジャンル別に見ると『医療・健康』(62.6%)が最も多く、『経済』(48.8%)、『災害』(39.3%)が続いた。調査対象者にSNS・ネット情報を『正しい』と判断する基準を尋ねたところ、『公的機関が発信元・情報源である』が41.1%と最多に」。

——これだけで考え込まされる要素が満載だが、さらに興味深い傾向が指摘されている。それは「10代では『公的機関』や『専門家』」を判断基準として重視する傾向が強いのに比し、「60代以上では『自分の意見や信念と一致している』と答えた人も約2割」というくだり。いずれかが決定に正しいということはないが、それにしても「頑迷」というコトバが思い返される。

Google AI Overviews leads to dramatic reduction in clickthroughs for Mail Online
Google検索でAIによる要約「AI Overviews」が表示されると、英人気サイトMail Onlineの検索結果の場合、クリック率(CTR)はデスクトップで56.1%、モバイルで48.2%も低下し、サイト流入が大幅に減少したという。たとえAI Overviews内でトップリンクに表示されても、CTRは大きく下がる。特に一般キーワードで顕著だと、同社SEO担当責任者が述べた。
How Google forced publishers to accept AI scraping as price of appearing in search
米司法省の反トラスト裁判で明らかになった資料によると、GoogleはAIによる要約機能(AI Overviews)に媒体社のコンテンツを使うことについて、当初は使用を拒否できる選択肢(オプトアウト)を検討していたが、収益性を理由に却下した。
現状では、媒体社がオプトアウトするにはGoogle検索そのものからの除外が必要であり、事実上「可視性を失うか、無償でAIに使われるか」の選択を強いられることになる。
これにより、報道機関のトラフィックと著作権ビジネスの両方に悪影響を及ぼす恐れがある。Googleは限定的な制限手段を提供しているが、その内容は曖昧で周知も控えているとする記事。
How creators are using generative AI in podcasts, videos and newsletters — and what advertisers think about it
クリエイターがポッドキャスト、動画、ニューズレターでどうジェネレーティブAIを利用しているか。そして広告主はそれについてどう考えているか——。3月にKontent.AIがクリエイターらを対象に行った調査では、74%が週単位でAIツールを使用、39%が毎日使用していることが判明した。
Why More Young People Are Getting Their News From Influencers
米国の若者はSNSを通じてニュースを得る傾向が強まり、中でも親しみやすい語り口の「ニュースインフルエンサー」が人気を集めている。
信頼感や共感性のある発信が好まれ、従来の報道機関もこうした「タレント主導型ジャーナリズム」への対応を急ぐ。
一方で、多くのインフルエンサーは報道経験がなく、誤情報拡散のリスクがあるほか、SNS上で可視化されることによる記者の精神的負担や格差拡大の懸念もある。
読者との接点強化や多様性の促進といった利点もあるが、SNSという不安定な土壌で行う報道には限界もあるが、正しく運用されれば、ジャーナリズムの強化にもつながる可能性があるとする記事。
The Atlantic editor Jeffrey Goldberg: 'The market understands what a quality story is'
米Atlantic編集長Jeffrey Goldberg氏は、同誌のオーナーであるLaurene Powell Jobs氏について、「編集方針に一度も干渉したことがない」と高く評価。政治的圧力にも屈せず、メディアの役割を理解し、「嵐の中で立ち止まる(価値観を守る)行動をしただけ」と語ったという。
この姿勢は、Washington PostやLos Angeles Timesなど他紙で経営者の介入が問題となっている中、対照的な存在として読者や編集部から信頼を集める結果となった。
Goldberg氏は、Jobs氏の「何もしないこと」がむしろ称賛されている現状を紹介したわけで、経営者の報道への不介入が優れたジャーナリズムの土台なのだと強調した。
Der Spiegel daily quiz attracts 900,000 monthly users | Tomorrow's Publisher
ドイツの週刊誌「Der Spiegel」オンライン版、毎朝配信するニューズレターでニュースクイズを提供(無料)。このオンライン版クイズのMAUが90万人にのぼると、同プロダクトマネージャーが述べた。同メディアは、このクイズと読者コメント欄で購読化戦略を強化中。

ファクトチェックアワード2025

FIJ|ファクトチェック・イニシアティブ

ファクトチェックアワード2025
【ご紹介】:
今年も「ファクトチェックアワード2025」を開催します。現在、候補作品を募集しています。偽誤情報の危険性が叫ばれています。的確なファクトチェックが行われるためにも、ぜひ自薦他薦いずれでも参画を。今月末が締め切りです!

Disruption This Week—–2/5/2025

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2025年4月28日から2025年5月2日まで。

自壊するネット広告 ブランド毀損、細分化で収益も減少 – 日経デジタルガバナンス

NIKKEI Digital Governance(日経デジタルガバナンス):デジタル・AI時代のガバナンスを伝える専門メディア

自壊するネット広告 ブランド毀損、細分化で収益も減少 - 日経デジタルガバナンス
【有料購読者向け記事】:
「構造的な限界と混乱を乗り越えるためには、ユーザーの視点から見た『快適で納得感のある広告』の再設計が求められている。単なる最適化ではなく、広告価値の再定義が求められるのだ」。

——広告が逢着している極限的にネガティブな状況を包括的に説明する解説記事。事象自体にはすでに慣れ親しんでいるが、どこから読み解くべきか……という点では、クリアで説得力ある論だ。

AIエージェント支援のショッピング、広告を進化させる-ビザCEO
「同社(=米ビザ)はアンソロピックやマイクロソフト、オープンAIなどのAI企業と連携し、このサービスの導入に向けて取り組んでいる。
マキナニー氏(=ビザCEO)はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、 『今は商品があふれ、購入できる場所も多過ぎ、自分でショッピング体験を最適化する時間がない』と指摘」。

——VisaもMastercardも、AIエージェントによるショッピング機能進化に重大な可能性と懸念を見ている。悪意あるエージェントによる消費者の決済情報窃取対策はもちろんだが、一方で、消費者自身が商品購入体験を徐々にAIに委ねる可能性があり、ここに関与することはクレジット業界の死活的に重要と考えるからだ。

Americans largely foresee AI having negative effects on news, journalists
米Pew Research、調査(2024年実施)で米成人のおよそ半数が、AIは今後20年間、人々が入手するニュースに非常に(24%)または多少(26%)マイナスの影響があると回答したと公開。「非常に」(2%)または「やや」(8%)プラスに影響と答えたのはわずか10%だったという。
知識ゼロでもプログラミングができた! ChatGPTと5時間格闘したリアル体験記
「それこそChatGPTに聞いてみました。
『毎朝7時に世界中のニュースを厳選して、送るようにしたいんだけど、プログラミングしてもらえますか?』
すると突如送られてきた膨大な『コード』と呼ばれるやつ」。

——そうそううまい話があるはずもない、と決めてかかっていたが、「ChatGPTさん、隙あらば私の知らない単語を出してきてマウント取ってきます。その度に話を遮ってでも徹底的に細かく尋ねることで、次第と霧が晴れていったのです」という経緯を挟んで、ともかくめざすプログラミングが実現していく。これは興味深い。実践意欲が刺激される。

Google's NotebookLM expands its AI podcast feature to more languages | TechCrunch
何度か紹介してきたGoogle発のPDFなど長文資料の整理要約に大変便利な無料のツール「NotebookLM」。整理要約だけでなく、内容を基にポッドキャストまで生成するが、対応する音声が日本語含む多言語に広がった。
“誰が作ったか”をデジタル作品に埋め込めるWebアプリ、Adobeがパブリックβとして公開
「同アプリは最大50枚のJPEG/PNGファイルをドラッグ&ドロップで一括処理し、作者名やSNSリンク(Adobe Behance、Instagram、LinkedIn、Xなど)など任意のメタデータを埋め込める。付与したクレデンシャルは耐久性を持ち、スクリーンショットでも保持される。今後は動画や音声など大容量ファイルにも対応予定という」。

——Adobeらは以前より「C2PA」(電子透かしの技術標準)を推進してきた。その運用をより容易にしたツールと言えるだろうか。テキスト系では国産の標準化推進のOPがあるが、これからのものだ。

Publisher of PCMag and Mashable Sues OpenAI
【有料購読者向け記事】:
PCMag、Lifehackerといったテック系メディアを全世界で展開する出版社Ziff DavisがOpenAIに対して訴訟を提起。同社メディアのコンテンツを複製し、派生物を生成することで、同社の著作権と商標権を侵害とする。
日経電子版の生成AI新機能「Ask! NIKKEI」 こんな場面で便利 - 日本経済新聞
「『日本経済新聞 電子版』は有料会員向けに、ニュースの理解を助ける新機能『Ask! NIKKEI(β版)』の提供を始めました。読者がニュースに関する疑問を入力すると、生成AI(人工知能)が電子版の記事を使って情報を整理し項目立てて解説します。回答に引用した記事もすぐに参照できます」。

——さっそく記事フッタに示されるAsk! NIKKEIのスニペットで、自由文で記事の追加情報を求めてみた(コメントにスクショを貼る)。それなりに整理された情報が表示され、“使い物になる!”という印象だ。問題はこのようなUIで良いのかということだが。

YouTube Ad Revenue Bulks Up 10.3% to $8.9 Billion as Alphabet Q1 Net Profit Jumps 46%
2025年第1四半期のYouTubeの広告収入、前年同期比10.3%増の89.3億ドルに。 GoogleおよびYouTubeを擁するAlphabetは、同期業績でウォール街の予測を見事に上回った。
ただし、YouTubeの広告売上はアナリスト予想の89億7000万ドルにわずかに届かなかったが、サブスク売上などが好調だったという分析。
Alphabet、予想を上回る増収増益 「AIによる概要」のMAUは15億以上
「Alphabet全体の売上高は前年同期比12%増の902億3400万ドル(アナリスト予想は891億2000万ドル)、純利益は46%増の345億4000万ドル(1株当たり2.81ドル、アナリスト予想は2.01ドル)だった。売上高は7四半期連続の2桁台の増加で、アナリスト予測を大きく上回った」。

——具体的には? という問いには「部門別では、広告、Android、Chrome、デバイス、Googleマップ、Google Play、検索、YouTubeを担う『Googleサービス』セグメントの売上高は10%増の773億ドル。YouTube広告が好調だった」という回答だ。