Disruption This Week—–21/6/2025

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2025年6月16日から2025年6月19日まで。

Google's AI Mode can now have back-and-forth voice conversations | TechCrunch
米Google、AIモード検索に音声会話機能を追加と発表。Googleアプリを開き、新しく「Live」アイコンをタップし音声で質問をすれば、機能にアクセスできるようになる。 そうすると、AI生成による音声応答が作動。さらに会話で質問を続けることができるという。

国内初の「AI推進法」の狙いとは。米、EUの状況は。弁護士に聞く

AdverTimes.(アドタイ) by 宣伝会議 – 宣伝会議が運営する、広告界のニュース&情報プラットフォーム「AdverTimes.(アドタイ)」

国内初の「AI推進法」の狙いとは。米、EUの状況は。弁護士に聞く
「AI推進法では、事業者や個人について罰則はないものの、AI関連技術の積極活用、理解深化などのほか、国や地方公共団体の施策に協力することが努力義務とされています」。

——日本では、大きく「努力義務」「責務」が定義される一方、罰則は現時点で定義されていないということか。開発者フリーハンドに向けて舵を切ろうとしている米、配慮義務を定めた欧との、良くも悪くも中間。問題は中国など権威主義国のアプローチだろう。米国はそれを意識しているはずだ。

AIが働き方変える、アマゾンCEO予想-今後数年で人員縮小へ
「ジャシー氏(アンディ・ジャシーCEO)は従業員に宛てた電子メールで、生成AIやAI搭載ソフトウエアエージェントが『われわれの働き方を変えるはずだ』と指摘。新技術であるAIが職場にもたらす変化に関する自らの考えを明かした」。

——すでにそこここで話題になっている発言(文面)。Amazonに限らずいよいよAIに軸足を移そうとする大手プラットフォームのトップが、人員削減トレンドを公言しつつある。これまでポリコレを意識して避けてきた話題か。

Webサイト表示で我慢できる時間は「10秒以下」が71.3%【MMD研究所調査’】
「スマートフォンのWebサイトの読み込みが遅いと感じたことがあると回答した3,219人を対象に、表示されるまで我慢できる時間を聞いたところ、我慢できる時間で最も多かった回答は『4秒~5秒程度』で27.3%となった。10秒以下(1秒以内程度、6秒~10秒程度の合算割合)と回答した人は71.3%だった」。

——かつては「8秒ルール」(ECサイトでの離脱を計測したという)などというコトバが広がったが、その時代から、消費者の忍耐力はやや後退しているということか。対処にはアプリへの誘導などがあり得るが、これはこれで体力が求められる。広告などの表示負荷を落とす努力が必要だろう。

Overview and key findings of the 2025 Digital News Report

Reuters Institute for the Study of Journalism

Overview and key findings of the 2025 Digital News Report
英Reuters Institute(ロイター・ジャーナリズム研究所)、例年行っている世界のニュース消費に関する大規模調査「Digital News Report」2025年版を発表。AIチャットボットによるニュース接触が初めて調査。また、拡大が続くニュース忌避現象も継続調査が行われた。
TVer、広告売上2.2倍に コネクテッドテレビが後押し - 日本経済新聞
【有料購読者向け記事】:
「コネクテッドテレビ(CTV)の浸透も大きな追い風となった。TVerの動画再生数におけるCTVの割合は、24年12月末時点では36%を記録。25年1〜3月は38%と、伸び続けているという。
CTV広告は、テレビデバイスで視聴することから、家族など複数人が同時に視聴する『共視聴』が見込まれるため、近年、広告主から注目を集めている」。

——TVerがいよいよ広告メディアとしての存在感を強めている。映像ストリーミング各社が、まずサブスクで成長、その後、広告付き無料(あるいは廉価)で伸び代を探っているのと同期する要素もある。もちろん、TVerは放送局の番組ありきで違いはあるにせよだ。上記したように、これを居間で家族と観ているとすると、いったい、TVと何が異なるのか。これからはチューナーレスが、家族団らんの中央に座ることになるのかもしれない。

日本の出版社は「21世紀の産業とは思えない」ほど後れを取っている…デジタルを使って紙を売る「欧米の超大手出版社」の取り組み @gendai_biz
「ここでは超大手出版社Big5――Penguin Random House(PRH)、HarperCollins(ハーパーコリンズ)、Simon & Schuster(S&S)、アシェット Book Group(アシェット)、Macmillan Publishers(マクミラン)がマーケティングファネルのフェーズ(認知から関心、検討、購入、継続・拡散まで)ごとにどんな施策を行っているのかを整理してみよう」。

——認知 → 興味 → 関心&検討 → 購入、継続・拡散 というマーケティングファネルのフェーズごと、さらに各フェーズを通貫した施策についての事例などを紹介する勉強になる論。

Washington Post in talks with Substack about using its writers
米Washington Postが常連筆者やセレブらによる投稿プラットフォームを計画中であることは、すでに紹介した。本記事は、そのプラットフォーム構築のため、WaPoがニューズレター配信基盤のSubstack社に協業の打診をしたことを伝えるもの。
Reach launches series of Substack-based newsletters in bid to broaden audience
Mirror、Express、Daily Record、Daily Starなど著名メディアを傘下に擁する英メディア・コングロマリットReach PLC。同社はこれまでも各タイトルごとにニューズレター(一部有料)を刊行中だが、無料のSubstackニューズレターシリーズを新たに加え、“メルマガ”戦略を強化する。
グーグルAIツール、ニュースサイトに新たな脅威
【有料購読者向け記事】:
「デジタル市場調査会社シミラーウェブによると、オーガニック検索(広告を除いた検索結果)からハフポストのウェブサイト(デスクトップ用とモバイル用)への流入はこの3年間で半減した。ワシントン・ポスト紙も同程度減少した」。

——記事は、Google検索における「AI Overviews(AI概要)」や、新たに始まった「AI Mode(AIモード)」の影響を示唆しているが、「3年間」という時系列とピッタリ符合するわけではない。ただし、検索トレンドがゼロクリックに向かっていることは、Apple幹部がSafari上の検索行為が減少しているとの発言でも裏づけられる。

Disruption This Week—–24/5/2025

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2025年5月19日から2025年5月23日まで。

What Influences SEO Traffic Growth In The Age Of AI
AI時代、SEOがサイトへのトラフィックを左右する要素とは? メディア運営者が学んでおきたい要素が整理されている。いくつかのポイントが挙げられているので、1つ紹介すると、「AIが生成したコンテンツは避ける」だそうだ。人間による修正が重要だとしている。
What if Making Cartoons Becomes 90% Cheaper?
【有料購読者向け記事】:
「エンターテインメント・ビジネスにおいて、アニメーションほどAIから失うもの、そして得るものが大きい分野はない」ーー。
チャンネル登録が300万人を超える米人気アニメ「StEvEn & Parker」を制作するToonstar社は、1分のシーンでリップシンクに、数年前には4時間かけていたが、現在では15分にまで圧縮。「標準より80%早く、90%安くフルエピソードを作ることができる」とする。
記事は、多くのアニメ作品を手掛ける大手スタジオは、かつてのToonstar社と同様の人手による作業を、今も続けているとする。

The Agentic Web and Original Sin

Stratechery by Ben Thompson

The Agentic Web and Original Sin
Web上の広告モデルの限界が顕在化する中、米MicrosoftはBuild 2025で「Open Agentic Web」なるコンセプトを発表。AIエージェントがユーザーの代理で情報取得や意思決定を行う新時代を提唱。今後は仮想通貨などによるマイクロ決済導入が、持続可能なWeb経済の鍵とまで主張。
オープンAI、元アップル幹部アイブ氏の企業を65億ドルで買収へ
「オープンAIは、アップルの元幹部ジョナサン・アイブ氏が共同設立した人工知能(AI)デバイス開発のスタートアップ『io』を約65億ドル(約9300億円)で買収する。伝説的デザイナーを迎え入れてハードウエア領域への本格進出を図る」。

ーーそろそろプロトタイプぐらい登場するのかと思っていたら、まずはアイブ氏の個人会社ioを買収するという段階。スマートフォンに代わる(?)AIデバイス開発への道のりは長そうだ。

Google is bringing ads to AI Mode | TechCrunch
Googleの「AIモード」は、ユーザーがGoogle検索で質問するとAIが回答、関連サイトへのリンク表示や追加質問ができる機能だ。ポイントは、(質問への)回答の中や下に広告を表示することで、Googleが収益を得ようとしていること。これまで以上に広告で稼げるようになるのか否かだ。
Almost half of young people would prefer a world without internet, UK study finds
英・全国児童虐待防止協会(NSPCC)調査によると、16〜21歳の70%近くが、SNSで時間を消費した後に、自分自身を嫌悪していると明らかにした。42%は、オンラインでの行動について両親に嘘をついており、46%は、インターネットがまったくない世界のほうがいいと答えたという。
調査は、政府が検討している「デジタル夜間外出禁止令」(TikTokやInstagramの利用時間制限)を青少年の半数が支持しているという結果を示すが、政府寄りの発表でもあり注意してみるべきかもしれない。
Microsoft Build 2025基調講演まとめ テーマは「AIエージェント時代」
「NLWebは、『エージェント指向WebにおけるHTMLと同様の役割を果たす可能性を秘めたプロジェクト』。WebサイトやAPIを簡単にエージェント対応アプリにする方法を提供する。開発者はLLMの能力を活用して既存のサービスや製品を強化できる」。

ーーAIが関与する開発を支えるプラットフォーム化志向へと大きくウイングを広げたMicrosoft。Build2025では、先の投稿での紹介以外にも数々の発表があったが、なかでも最大の話題は「NLWeb」だろう。これによりWebコンテンツやWebサービスに簡単にAI機能を統合できるようになる。これからはどんなWebページでもおしゃべりしたり、複雑な問いかけに対して答えを返すことになりそう。問題はその際のMicrosoftのビジネスモデルなのだが。

Trump to Sign Bill Banning Deepfakes, Nonconsensual Images: What to Know
米Trump大統領、「Take It Down Act」法案に署名、成立の見込み。同意なく投稿された性的画像やAI生成のディープフェイク画像の拡散を犯罪とする。被害者の申請から48時間以内にSNSやWebサイトが該当画像を削除することを義務付ける。違反者には刑事罰や賠償が科され、特に未成年被害の場合はさらに厳罰となる。
法案は、Melania大統領夫人が強く推進し、超党派で可決される動きとなったことで知られる。
The new wave of Russian disinformation blogs
英「UK Defence Journal」は、最近、Substackなどニューズレター、個人ブログで、英国や欧州のライターによる親ロシア的な偽情報ブログが急増していると指摘。NATO非難やウクライナ政府の過激化、EU批判といった論調が共通し、AIによる生成で大量投稿されていると分析する。
Meta Battles an ‘Epidemic of Scams’ as Criminals Flood Instagram and Facebook
【有料購読者向け記事】:
米Wall Street Journal、Facebook、Instagramを運営する米Metaのサービス上で、大量の偽広告・偽販売などの犯罪が急増、「詐欺のパンデミック」が生じていると大きく報道。JP Morganなど金融機関が報告する詐欺の半数がMeta上だと指摘する。
2022年のMetaの社内分析では、新規広告主の7割が詐欺や低品質商品を宣伝していたと判明。詐欺の多くは東南アジアなど海外犯罪組織が関与し、暗号資産やAI技術の普及も背景にあるという。
だが、Metaは広告収益を重視し、詐欺対策の優先度を下げてきたため、詐欺アカウントへの対応が遅れ、被害が拡大した。Marketplaceも詐欺の温床となっていると記事は指摘する。

Disruption This Week—–16/5/2025

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2025年5月12日から2025年5月16日まで。

A New Report Takes On the Future of News and Search
ニュースの“発見”とニュース媒体への“送客(トラフィック)”を支えてきた検索に異変が生じようとしている。原因のひとつはAIだ。米国のジャーナリズム研究機関Tow Center for Digital Journalismが、起きている地殻変動を独自の調査で追い、結果を公表した。
TelevisaUnivision Bets on Microdramas and Music in Upfront Push
スペイン語圏最大手メディアのTelevisaUnivisionは、広告主向け発表会で、若年層やモバイル世代を意識した新戦略を発表。注目は、1話約1分の縦型“マイクロドラマ”約40本をストリーミングサービスの「ViX」で配信する。マイクロドラマはアジアを中心に急速成長中トレンドだ。

How We’re Using AI

Columbia Journalism Review

How We’re Using AI
米国の著名メディア関係者、ジャーナリスト、そして研究者は、AIをどう使い、どう使うべきかを語った面白いオピニオン集。
業務効率化や調査、翻訳、データ分析など幅広く活用されており、例えばインタビューの自動書き起こしや衛星画像解析、膨大なデータからのトレンド抽出などで成果を上げていると述べられる一方で、執筆や表現、読者との信頼関係の維持には人間の判断や倫理観が不可欠とされ、AIの利用には慎重な意見も多い。
また、AI活用に伴う環境負荷や、読者への透明性確保も重要視する意見もある。
過去のニセ情報、約半数が「正しい」と誤認 4人に1人が拡散経験 総務省調査
「拡散された偽・誤情報は、ジャンル別に見ると『医療・健康』(62.6%)が最も多く、『経済』(48.8%)、『災害』(39.3%)が続いた。調査対象者にSNS・ネット情報を『正しい』と判断する基準を尋ねたところ、『公的機関が発信元・情報源である』が41.1%と最多に」。

——これだけで考え込まされる要素が満載だが、さらに興味深い傾向が指摘されている。それは「10代では『公的機関』や『専門家』」を判断基準として重視する傾向が強いのに比し、「60代以上では『自分の意見や信念と一致している』と答えた人も約2割」というくだり。いずれかが決定に正しいということはないが、それにしても「頑迷」というコトバが思い返される。

Google AI Overviews leads to dramatic reduction in clickthroughs for Mail Online
Google検索でAIによる要約「AI Overviews」が表示されると、英人気サイトMail Onlineの検索結果の場合、クリック率(CTR)はデスクトップで56.1%、モバイルで48.2%も低下し、サイト流入が大幅に減少したという。たとえAI Overviews内でトップリンクに表示されても、CTRは大きく下がる。特に一般キーワードで顕著だと、同社SEO担当責任者が述べた。
How Google forced publishers to accept AI scraping as price of appearing in search
米司法省の反トラスト裁判で明らかになった資料によると、GoogleはAIによる要約機能(AI Overviews)に媒体社のコンテンツを使うことについて、当初は使用を拒否できる選択肢(オプトアウト)を検討していたが、収益性を理由に却下した。
現状では、媒体社がオプトアウトするにはGoogle検索そのものからの除外が必要であり、事実上「可視性を失うか、無償でAIに使われるか」の選択を強いられることになる。
これにより、報道機関のトラフィックと著作権ビジネスの両方に悪影響を及ぼす恐れがある。Googleは限定的な制限手段を提供しているが、その内容は曖昧で周知も控えているとする記事。
How creators are using generative AI in podcasts, videos and newsletters — and what advertisers think about it
クリエイターがポッドキャスト、動画、ニューズレターでどうジェネレーティブAIを利用しているか。そして広告主はそれについてどう考えているか——。3月にKontent.AIがクリエイターらを対象に行った調査では、74%が週単位でAIツールを使用、39%が毎日使用していることが判明した。
Why More Young People Are Getting Their News From Influencers
米国の若者はSNSを通じてニュースを得る傾向が強まり、中でも親しみやすい語り口の「ニュースインフルエンサー」が人気を集めている。
信頼感や共感性のある発信が好まれ、従来の報道機関もこうした「タレント主導型ジャーナリズム」への対応を急ぐ。
一方で、多くのインフルエンサーは報道経験がなく、誤情報拡散のリスクがあるほか、SNS上で可視化されることによる記者の精神的負担や格差拡大の懸念もある。
読者との接点強化や多様性の促進といった利点もあるが、SNSという不安定な土壌で行う報道には限界もあるが、正しく運用されれば、ジャーナリズムの強化にもつながる可能性があるとする記事。
The Atlantic editor Jeffrey Goldberg: 'The market understands what a quality story is'
米Atlantic編集長Jeffrey Goldberg氏は、同誌のオーナーであるLaurene Powell Jobs氏について、「編集方針に一度も干渉したことがない」と高く評価。政治的圧力にも屈せず、メディアの役割を理解し、「嵐の中で立ち止まる(価値観を守る)行動をしただけ」と語ったという。
この姿勢は、Washington PostやLos Angeles Timesなど他紙で経営者の介入が問題となっている中、対照的な存在として読者や編集部から信頼を集める結果となった。
Goldberg氏は、Jobs氏の「何もしないこと」がむしろ称賛されている現状を紹介したわけで、経営者の報道への不介入が優れたジャーナリズムの土台なのだと強調した。
Der Spiegel daily quiz attracts 900,000 monthly users | Tomorrow's Publisher
ドイツの週刊誌「Der Spiegel」オンライン版、毎朝配信するニューズレターでニュースクイズを提供(無料)。このオンライン版クイズのMAUが90万人にのぼると、同プロダクトマネージャーが述べた。同メディアは、このクイズと読者コメント欄で購読化戦略を強化中。

ファクトチェックアワード2025

FIJ|ファクトチェック・イニシアティブ

ファクトチェックアワード2025
【ご紹介】:
今年も「ファクトチェックアワード2025」を開催します。現在、候補作品を募集しています。偽誤情報の危険性が叫ばれています。的確なファクトチェックが行われるためにも、ぜひ自薦他薦いずれでも参画を。今月末が締め切りです!

Disruption This Week—–18/4/2025

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2025年4月14日から2025年4月18日まで。

Top 50 news websites in the world: New York Times overtakes BBC
英メディアPress Gazetteによる、世界の英語サイトトップ50ランキング(2025年3月版)。Trump政権の繰り出す政策を追って、著名な伝統的報道メディアへのトラフィックが急増(昨年同期比)。AP通信、Politico、Reutersなど数十パーセントの上昇を示す。
Global ad spend against news down by a third since pre-Covid
報道コンテンツへの世界の広告費が6年間で3分の1に減少と予測。米広告コンサルティングのWARC、2025年報道への広告費が323億ドルと、19年と比較して33.1%減少するとする。大きな原因のひとつが「キーワードフィルタリング」だ。ハードな報道コンテンツへの回避傾向が強まっている。
一方、26年には、インフルエンサーやクリエイターへの広告支出に凌駕されるとも調査は指摘する。
OpenAI is building a social network
OpenAIが、X風のソーシャルメディア(SNS)を開発中との業界情報。プロジェクトは初期段階だが、ChatGPTの画像生成に焦点を当てた内部プロトタイプがあり、ソーシャルフィードを備えている。社内での評価が始まった段階だという。
公取委が米グーグルに排除措置命令、独禁法違反を認定
「発表によると、グーグルはスマホメーカーに対し、グーグルプレイの使用を許可する条件として、『グーグルクローム』を搭載し、初期画面に配置することなどを求めていた。また、検索広告の収益の支払いの条件に、競合他社の検索サービスの排除を要求していた」。

——欧州などの先行事例に遅れて、日本でもGAFAMなど超大手ITによるメーカー囲い込みが排除措置に。ただし、Google関連アプリは人気プロダクトなので、この存在を隠すようなスマホがあっても、魅力が乏しいだろう。

NewsGuard’s Fight Against Censorship
気になる話題。米国で各種(メディア)サイトの情報の信頼性評価を事業とするNewsGuard。同社は、事業が左右両極端の勢力からの検閲の脅威にさらされているものの、断固として検閲に反対すると表明。右派サイトだけでなく左派サイトからも同社は攻撃されているという。
ネットフリックス、新しいAI検索エンジンを試験運用-番組探し支援
「同社(=Netflix社)によると、この検索エンジンはオープンAIの技術に基づいており、例えば気分を表す語など従来よりも具体的な言葉で検索でき、提供作品から候補が提示される。
オーストラリアとニュージーランドの一部会員は既にこの機能を使える」。

——先日は、「レグザ」ブランドのスマートTVにGeminiが搭載された話題を紹介したが、同様のアプローチがストリーミングOSにも。TVが究極の暇つぶし娯楽だとすると、怠惰なユーザーに、面倒な“検索行為”をいかにして行わせられるかが重要。やはり、訊ねなくても気分に合った提案が出てくるようにするのが、本質的な答えのような気がする。

The origins of Patch’s big AI newsletter experiment
全米各地向けの“ハイパー・ローカルニュース”メディア(細かく地域を分けて、専用ニューズレターを刊行)を運営するPatch。膨大な数にのぼる「ニュースキュレーター」(人間)に依存した事業だったが、地域発のさまざまな情報の収集・記事生成をAIによって行うと発表した。
「これらのニューズレターは、地域のニュースサイト、ソーシャルメディアグループ、町の公式ウェブサイトからスクレイピングし、大規模言語モデル(LLM)を使用して、最も関連性の高い見出しを選択し、記事の要約を作成する」という。
“Just the tip of the iceberg”: The New York Times’ Zach Seward on embracing AI
米New York Timesの初代AIイニシアティブ編集ディレクターに就任したZach Seward氏、インタビューに応え、NYTはAIに記事を書かせることはないとする一方、記者が膨大な資料、データから事実を見いだす支援をAIに任せることに取り組み、実績も生んでいると述べる。
The next big AI shift in media? Turning news into a two-way conversation
例えば、X上の多くのユーザーが、今では(xAIの)Grokをタグ付けして会話のフォローアップを行っている。ジェネレーティブAIを適切に用いることで、ニュースとの新しい接触(一方通行でない会話)の仕方が生み出されるかもしれないとする記事。
European Broadcasting Union launches fact-checking unit
EBU(欧州放送連合:European Broadcasting Union)は、欧州の公共放送のコンテンツ部門がネット上の誤報と闘うための支援を強化中。オープンソースの情報によるファクトチェックに取り組む新たな共同ネットワークを立ち上げた。
(パブリックエディターから 新聞と読者のあいだで)多メディア時代、情報の目利き役に 藤村厚夫:朝日新聞
【ご紹介】:
朝日新聞に、同社のパブリックエディターとしてコラムを寄稿しました。よろしければご一読を。

Disruption This Week—–11/4/2025

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2025年4月8日から2025年4月11日まで。

WordPress.com launches a free AI-powered website builder | TechCrunch
WordPress、AIを搭載した無料のWebサイト・ビルダーを発表。ユーザーはまず、自分のWebサイトのアイデアを説明するプロンプトを入力。 プロンプトでは、サイト名、簡単な説明、どのようなコンテンツをホストするかなどについての情報を提供し、できるだけ具体的に説明する。その後、生成されたサイトについて、AIとのチャットでユーザーの意向を反映した修正を重ねていくとする。
AP Debuts New Multiformat AI-Powered Content Delivery Platform
AP通信、ユーザーがAP通信が擁する膨大なビジュアル、オーディオ、テキストコンテンツをより簡単に検索し、利用できるよう設計された、新しいマルチフォーマットAI搭載のコンテンツ配信プラットフォームを発表。
「どこまで読んだっけ?」を解決。Kindleに新機能「Recaps」が登場
「Kindleが新機能『Recaps(リキャップ)』を発表。これは、本を読む前にサクッと内容を振り返れる“あらすじまとめ”のようなもの。まるでテレビ番組の『前回のあらすじ』のように、物語や登場人物の流れを簡単にチェックできるようになります」。

——面白い。ある意味で書籍の要約サービスのようなものだが、いろいろ考えると、あれこれと派生的なサービスを夢想してしまう。日本語版で機能しているのか確認してみたい。

Which types of people aren’t big fans of “impartial” news? People who don’t have power
世界40か国の、ニュース嗜好をめぐる大規模調査結果が公開。調査対象者の多くが“公平なニュースを好む”と回答する一方、分析の結果では、自分の好む結果を報じるニュースを好む傾向が強い。特にその傾向の強いグループも明らかになってきた。

Will A.I. Save the News?

The New Yorker

Will A.I. Save the News?
ニュース報道の長期的研究によると、何十年もの間、着実にネガティブな報道が増えている(文献あり)。 過去80年間、世の中が確実に悪化してきたということはない。 悪化しているのは世の中ではなく、ニュース業界の中なのだ。AI要約はこれを改善できるかもしれないとする論。

What was Quartz?

Zach Seward

What was Quartz?
三度(?)売却されたQuartz。2012年創刊の近未来的(であった)米Webメディア。一度は日本のユーザベースがオーナーに。創業者が振り返る、その売却の歴史。
「メディアビジネスは、理想主義者と皮肉屋の戦いのように感じられることが多い。私が好きな現代の ニューススタートアップのほとんどは、非営利の道を選んでいる。非営利の道には大きな課題もあるが、少なくとも皮肉屋の課題は一つではない」。
「30分くらいで楽しめるものない?」 Geminiと対話して動画を探せるテレビ、TVS REGZAから
「リモコンの『ボイス』ボタンを押しながらGeminiに話し掛けると、Googleが提供する音声認識サービスによって画面に会話が表示され、見たいものを探せる。例えばちょっと時間が空いた時に『30分くらいで楽しめるものない?』などと言うと、Geminiは『今話題のドラマ』『途中まで見ていたアニメ』『新着のおすすめ』といった候補を挙げる」。

——究極の“暇つぶしメディア”と、頭のなかで呟いてみたが、メディアってだいたいはそんなものかもしれないと思い直した。多忙な瞬間にはニュースに向かってなどいない。この製品に疑念があるとすれば、人間はわざわざ“(自分はヒマなので)なにかいい作品ない?”と問いかけたりしないのではないかということ。

高齢者はYouTubeに夢中になっている。これはハリウッドにとって新たな警鐘だ | Business Insider Japan
【有料購読者向け記事】:
「YouTubeの65歳以上の成人による視聴は過去2年間で96%増えて、ほぼ倍増し、ユーザーの15.4%を占める。2歳から11歳の子どもは16.9%で、両者の割合はほぼ同じだ。また、50歳から64歳の人々は同期間でYouTubeの視聴時間を62%増加させた」。

——すでに紹介しているが、米国でのNielsenの調査に基づく記事。ケーブル、放送、ストリーミング横断の測定で、YouTubeが(Disney、Netflixなどを抑えて)最大のシェアを獲得。興味深いのは、記事中でメディア業界人や広告業界人がいまだにYouTubeを正統的なメディアと見ていないにもかかわらず、シニア層の視聴者が急増しているというギャップに言及していることだ。

Independent says readers ‘often prefer’ stories on new AI ‘Bulletin’ to human-written versions
英メディアIndependent編集者、同メディアが活用を始めたGeminiを利用した記事要約サービス「Bulletin」が好調と伝える。人間執筆の記事以上に好まれることがあり、トラフィックを稼ぐ。理由の一端として、Googleディスカバーに掲載されるとの微妙な“マジック”に触れた記事。
Gen Z outlet says it proves young people will pay for news done the right way
18歳〜35歳、つまりZ世代とミレニアル世代をターゲットとするRocaNews。Instagramをプラットフォームに2020年に創業したニュースメディアは、ニューズレターやYouTubeにニュースネタを用いたクイズなどで、有料購読者を200万人超に。昨10月には黒字化したとする話題。