Disruption This Week—–12/11/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年11月9日から2021年11月12日まで。

「2021年にはフェイスブックの広告収益の半分以上がインスタグラムで発生すると予測」。

——米国市場についてのeMarketerのリポートから。「Facebook文書」が取りざたされているが、メタ(旧Facebook)にとり、Instagramがいかに重要かということがわかる。

The 100k Club: News websites with most subscriptions ranked
英Press Gazetteが英文ベースのデジタル版購読者10万人超メディアのTop30ランキングをアップデート。1位はNew York Timesの760万人、2位は(1年間アップデートなしだが)Washington Postの300万人、3位にWall Street Journal280万人と続く。
Updating The Verge’s background policy
米テクノロジー系メディア「The Verge」、大手ハイテク企業がPRの用いる常套的な手法である「バックグラウンド」をめぐる報道ポリシーの厳格化を発表。“情報源匿名”を前提に種々の恣意的な情報を提供するような大手テック企業の戦術に対抗する。手法の詳細な事例も示した。
New platform launches for business journalists
BtoB向けコンテンツ(ニュース、分析リポートなどホワイトペーパー、ニューズレター)を執筆できるジャーナリストに、購読料シェアはもちろん、固定給与や各種福利厚生サポートを提供して独立を支援する新興企業Workweekの話題。
ブロックチェーン・NFT活用したマンガのファンコミュニティーサービス「GANMA!コミュニティ」正式版が提供開始 | TechCrunch Japan
「『漫画の新たな楽しみ方やファンと漫画の新しい関係性を、ファン主体で創っていくコミュニティ」として、ファン同士の交流や創作活動を促進すると同時に、新しいオークション方式による作品関連のデジタルアイテム(NFT)の販売といったファン体験の実験も行われた」。

——正式サービスインということなので、試行運用の結果が良好だったということなのだろう。希少性のあるアイテムをオンラインで売買できることになると、場の熱量は上がるだろう。

Twitter brings $3 ‘Twitter Blue’ subscriptions to the US | Engadget
Twitter、ヘビーユーザ向け有料版である「Twitter Blue」を米国などでサービスイン。米国で月額3ドル。送信の取り消しや広告なしのTL、買収した「Scroll」などのサービスを提供する。その他ユーザカスタマイズ機能を盛り込んでいる。日本での提供については情報がない。
Exclusive: Backed by NYT, OpenWeb becomes a tech unicorn
イスラエル発でNYに拠点をもつOpenWeb。メディアなどにコメント投稿とユーザとの交流基盤を「Web OS」としてライセンスするテクノロジー企業。新たな資金調達ではNYTも出資し、時価総額11億ドルとなってユニコーンに。ファーストパーティデータのトレンドに乗った格好だ。
McClatchy tries out pre-roll in the audio versions of its articles
「Sacramento Bee」や「Miami Herald」など米ローカル紙を傘下に持つMcClatchyが、電子版サイトに掲載される記事に音声版を読み上げるウィジェットを設置。このCTRが好調なことから、この音声版に広告を挿入することに。
TechRadar editor in chief Swider leaving for Substack newsletter - Talking Biz News
“技術オタク”系メディアとして知られる「TechRadar」。その編集長Matt Swider氏がTechRadarを退任し自身のニューズレター(メルマガ)に専念する。これまでTwitter傘下のRevueで発行していたものを、Substackに丸ごと移行してリスタートするという。編集長自らがメルマガに移行するという、近未来的(?)メディア現象。
絶好調の「マンガ業界」が、“さらなる飛躍”を遂げるための「2つの課題」(飯田 一史) @gendai_biz
「2020年代に入るとジャンプラ、マガポケなど一部の出版社系マンガアプリおよび出版社のマンガ事業(紙、デジタル、ライツすべてを含む)の存在感が増した一方で、結局のところIT企業系マンガアプリからはオリジナルのヒット作が続出するような状況にはなっていない」。

——飯田一史氏の論考。ネタバレのようなことをして恐縮だが、“2つの課題”は、1) 編集部(あるいは編集人)の育成という課題、2) コンテンツの流通とマーケティングという媒体社(あるいは編集部単位)レベルでの不得手(非力さ)という課題、だ。いずれも従来型のメディア業界の全般に通底するものかと思う。

データ活用で描く“新聞の再定義” 毎日新聞社、デジタル人材採用で変革加速へ - Media × Tech
【ご紹介】:
Media×Techから新着記事です。意欲的にDX進める毎日新聞社を取材しました。ぜひご一読を。
【鈴木健】SNSは、僕らの社会をなめらかにしたのか?
【ご紹介】:
「インターネット業界で『addictive(中毒性がある)』という言葉が、ポジティブな意味で使われていることに対して、私はずっと違和感を持っていました。
中毒患者を増やしてもしょうがない。食品産業では、そんな言葉を使いませんよね」。

——スマートニュースのCEO、鈴木健がNewsPicksのインタビューで、重要なインターネット問題を語りました。有料購読者向け記事なんだけど……。

Disruption This Week—–15/10/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年10月11日から2021年10月15日まで。

New York Times Audio Could Spur a Realignment of the Podcasting Landscape
米New York Timesが意欲的な試み。同社の数々の番組やBuzzFeedなど他社のコンテンツを提供する、ポッドキャスト専用アプリ「New York Times Audio」のテストを開始した。昨年買収した人間が読み上げ・朗読を担当するAudmが制作する。Spotifyなど外部プラットフォームに頼らないという挑戦だ。
How Newspaper Closures Open the Door to Corporate Crime
「上場企業の何千もの施設を調査、地元の新聞社が閉鎖された町では、その後、地域の上場企業の違反行為が1.1%増加し、規制当局からの罰則が15%増加したことがわかった。また、新聞社のない町では、多くの違反行為の内容がより悪いものであることも判明した」。

——Marvin Bower ハーバード・ビジネス・スクール准教授であるJonas Heese氏の調査研究から。

アルゴリズムvs.中国、世界が見つめる激闘の行方
【有料購読者向け記事】:
「8月に発表されたルール案によると、企業は中毒や過剰支出につながるアルゴリズムの使用が禁じられる。また、ユーザーには、使用しないという選択肢が与えられるべきとしている」。

——すでに紹介した話題だが、改めて。非常にインパクトのあるテーマだと思う。いまやネット上の情報はあふれかえっており、なんらかの“自動的な選択”(アルゴリズム)による中間処理なしでは、最小の労力で最適な情報にたどり着けない。もちろん、そこにさまざまな作為が入り込む余地があることから、隠された大問題が生じているわけだ。

架空TikTokスターのネットワークを構築するFourFrontがシード資金調達 | TechCrunch Japan
「FourFrontの共同創業者Ilan Benjamin(イラン・ベンジャミン)氏によると、キャラクターのネットワークが本物の人間と誤解されないようにしており、彼らのプロフィールでストーリーのフィクション性を強調し、それぞれの動画には#fictional(フィクション)のタグがつけてある」。

——リアリティのある人間(キャラクター)を複数用意し、さまざまなショートムービーを配信していく試み。シナリオ次第で大量にストーリーを生み出すことができる。これからはバーチャル空間を舞台にしたクリエイティブビジネスが次々に誕生するのだろう。

ウェザーニュースの急成長を支える、Growth Hackチームの取り組みに迫る
「――現在はどのような体制でGrowth Hackチームを運営しているのでしょうか。
石橋(知博氏):開発を担うエンジニア、サービス運営を行うオペレーション、そしてマーケティングが三位一体となってサービスの改善に取り組んでいます」。

——ウェザーニュースという特性のあるサービス(コンテンツ)をどう、成長させるか。同社の「Growth Hackチーム」の取り組みを詳しく解説する記事。メディア系事業でもGrowth Hackのあり方は参考になるはず。

The creator economy is failing to spread the wealth
“クリエイターエコノミー”は、組織に属さない個人クリエイターでも相応の収入を得られるというトレンド。しかし、先ほど紹介したTwitchのデータ流出でもわかるように、著名な最上位のクリエイターがクリエイター収入の多くを占めてしまうという“現実”が少しずつ明らかになってきている。
中国、メディアの民間資本禁止を提案-企業統制を一段と強化へ
「発改委(=国家発展改革委員会)のウェブサイトに掲載された提案によれば、民間資本はニュースの収集・取材と配信が禁じられる。通信社や新聞社、放送局などの報道機関の設立・運営に民間資金が投じられることも禁止され、外国メディアのニュースコンテンツを再配信することも認められなくなる」。

——もはや、強権的だとか言論の自由がといったステレオタイプな報道ではなく、中国国内で何が進行しており、その着地点はどのようなものなのかを詳しく解説して欲しい。

Facebook is willing to open algorithms to regulators, Clegg says
“Facebook文書”問題でCNNの番組に出演したFacebookの広報責任者(と記事にある)Nick Clegg氏は、同社のアルゴリズムが、ユーザに言っていることと起きている実際が一致するよう、場合によって規制に基づく説明責任を果たす必要があると語った。
The Atlantic wants to hire newsletter writers — and it wants their subscribers, too
Substackを代表格にニューズレター配信プラットフォームは、既存メディアの書き手をニューズレターメディアの運営者として独立させようとしている。老舗メディアThe Atlanticはこの逆張りを狙う。これら運営者とニューズレターを、金銭保証した上で丸ごと傘下に治めようというのだ。面白いのは、購読者が独立したニューズレターにこれまで支払っていた金額で、Atlantic全体とニューズレターを購読できる点だ。Atlanticは傘下に入れる各種ニューズレターの購読者を、丸ごと獲得できるというわけだ。
かくして〈インターネット例外主義〉の時代の幕は開けた:『ネット企業はなぜ免責されるのか』池田純一書評
「1996年に米国で成立した通信品位法230条は、起草段階では、匿名掲示板の主に性的な品位を欠いた投稿に対して、プロバイダー企業、プラットフォーム企業による自主規制を促すための法律だった。しかし、1997年にケネス・ゼラン対アメリカ・オンライン訴訟の判決が出ると、風向きが変わる」。

——「パブリッシャーか?ディストリビューターか?」という問題の源泉から始まる豊かな書評。

衆院選にまつわる真偽不明な情報の検証を 総選挙ファクトチェックが始まる
【ご紹介】:
非営利法人FIJ(ファクトチェック・イニシアティブ)は、衆院選にまつわる真偽不明な情報の検証する「総選挙ファクトチェックプロジェクト」を立ち上げました。本記事を執筆したBuzzFeed Japanを含めた複数のパートナーメディアと取り組みます。

Disruption This Week—–3/9/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年8月30日から2021年9月3日まで。

The Next Creator Economy Unicorns
【有料購読者向け記事】:
米The Information、「クリエイターエコノミー」関連スタートアップで、ユニコーン(時価総額10億ドル以上)企業を7つをリストアップ。それに続き、ユニコーンを目指す存在として、Substack、WhatnotそしてSpliceをあげる。
How to make money on Substack: Newsletter platforms charted
ニューズレター(メルマガ)配信サービスSubstackと、クリエイターへの定期支払やチップなどが可能なPatreonを、ジャーナリストがどう活用できるか? 詳細な比較と活用事例を紹介する重要な記事。
アップル「公取委の調査が終結」発表の真意…どのAppビジネスへ影響があるのか
【全文閲読には要購読】:
「今回の発表に伴う変更点は『アプリ内に、外部決済サイトへつながるリンクを1つ配置できる』という点に集約できる。
これはアプリ内に、自社の決済サイトへ誘導する『決済はこちら』のようなリンクボタンを置けるようになる、ということだ」。

——App Store以外での決済手法をアプリ内に掲示できる。ただし、ゲームなどはその範囲に含まれていない。それでも、ユーザに別途、決済方法を(メールなどで)告知できる…。まあ、本当のユーザにとっては、支払い体験はシンプルであれば良いのだが。さすがに30%の“課税”では、ビジネスモデルが成立しない分野が多かったので、朗報。

Tech companies will try to push private browsing into the mainstream
Appleが今月にも、ユーザ情報をWebサイト等から遮断するセキュリティ機能「Apple Private Relay」を(iCloud+として)リリースする。Firefoxなどでも同様に、ユーザのブラウジング情報を遮断する動きが本格化。ますますターゲティングが困難な時代へ。
Biggest US newspapers by circulation revealed – 20% fall after Covid-19
ABC公査に相当するAAMが公開したデータによると、米国の大手新聞上位25紙は新型コロナ禍の1年間で、平日の印刷部数を20%も失ったという。なかでも際立った下落を示したのがUSA Today。やはり1年で60%以上の下落だ。(同紙はホテル配布が多い)
Scoop: Amazon quietly building live audio business
Amazon、ClubhouseやTwitterのSpacesに対抗する新たなライブオーディオ事業を多額の投資で準備中? 米Axiosが「スクープ」。AudibleからポッドキャストへとAmazonはオーディオ事業を拡張してきた。これをAmazon Musicやスマートスピーカー事業へとつなげる構想と記事は述べる。
“More than 60% of those readers that leave your site will not return”: How publishers can overcome churn to build engagement and loyalty | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
今日もChartbeatが公開したリポート「Navigating the New Reader Journey」からの紹介。サイト来訪者から読者へとエンゲージメントを高めるためのアプローチを6ステップで紹介する。
最初の「流入(コンテンツの発見)経路ごとにアプローチをカスタマイズする」は重要だ。
“The evidence is clear”: Headline testing continues to drive higher engagement for publishers | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
分析サービスのChartbeatによる調査と分析によると、メディア各社にとって、相当数の候補を使って効果的な記事見出しを見いだすテストへの取組みで、エンゲージメントが5倍といった有意な結果が得られるという。また、その取組みは継続によっても効果は逓減しないとする。
若者たちに不人気な「スポーツ観戦」…東京五輪で若年層の視聴率は伸びた? プロ野球中継のメイン視聴者は“75歳以上”説も…(沼澤典史)
「15分もテレビを見ない若者が、わざわざ1時間以上のスポーツ中継を見るわけがない」。

——「若者研究の第一人者で、マーケティングアナリストの原田曜平氏」のコメントだという。然り。75歳以上かぁ。

「数字やシェア数の競い合いは、僕の感覚からすると地方支局で繰り広げられる特ダネ競争ととてもよく似ています。県警ネタを一刻も早く出そうと競い合う。ゲーム的な競争の先にいるのは読者ではなく、『良い結果を残した自分(もしくはメディア)』を認めてほしいという承認欲求になっているところが特に似ています」。

——『ニュースの未来』を上梓した石戸諭氏の、ネットニュースのタイトルをめぐる論点。石戸氏はネットニュースのタイトルが皆似てきているとし、そのパターンを解説する。悩ましいのは、いまや新聞社など伝統メディアが、その技法を学び始めており、それによる手応えをつかみ始めているということではないのか。「良いニュース」の文化を創ることの難しさを感じもする。

Disruption This Week—–13/8/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年8月10日から2021年8月13日まで。

18~19世紀の新聞データ100万ページを英国企業が無償公開 商用利用は条件付きで可
「大英博物館と協力して古い新聞をデータ化し、サブスクリプション形式で提供している英Findmypast Newspaper Archiveは8月9日(現地時間)、18~19世紀に刊行された新聞約100万ページのデータを無償公開した。同社が許可すれば商用利用も可能という」。

——個人的に密かに、新聞ビジネスのピボットは、方向性としてこの種のデータベース事業が良いのではないかと思っていたところ。ぜひ日本でも成立させたい。

ビジネスパーソンを熱狂させる、国内1位“歴史ポッドキャスト“運営の正体──メルカリ共同創業者らも出資 | DIAMOND SIGNAL
「そこで広報活動の一環として始めたのが『コテンラジオ』だった。じわじわと人気を集め、今や人気Podcastランキングでは必ず上位にランクイン。支持する約14.2万人のユニークリスナーは、深井氏によれば『おもにビジネスパーソンや経営者など知的好奇心が高いリスナー』だという」。

——とっても面白い企業が、面白いポッドキャストの試み。可能性を感じさせるな。

The micropayments mirage
「マイクロペイメント(小額課金)の蜃気楼」。長い間、小額課金は購読制(サブスク)とは異なり、ビジネス上成立しないものと退けられてきた。記事は、小額課金の課題は、純粋に技術的なものであるとし(手数料の過大さなど)、改めてその可能性について言及する。
「TikTok売れ」で30年前の実験的SF小説が3万5000部の緊急重版……メガヒットに出版社も熱視線
「きっかけは、1人のTikTokユーザーによる動画投稿だ。
TikTokで小説を紹介する動画を投稿している『けんご(@けんご 小説紹介)』さんは2020年から動画投稿を行っており、若い世代に人気のTikTokクリエイターだ」。

——“TikTok売れ”。覚えておこう。もちろん、国内外でTikTok推しのヒット曲があることは認識していたが、このケースのようにTikTokerが直接本の推奨をするというのは、興味深い。

The age of the à la carte internet
米Axiosのメディアチームが、最近の(特に2020年からの)購読制の動きを概観。Magid社「Video Entertainment Study」によれば、ストリーミングへの支払う意思のある消費者が、この1年間で9%から16%に増大していると紹介する。一方、有料によるサイロ化が分断にも関連と述べる。
Salesforce enters the streaming wars with new video service for professionals
クラウド型エンタープライズベンダーのSalesforce、ストリーミングメディア「Salesforce+」開設準備中。9月開催の同社「Dreamforce」で発表を計画。ユーザや開発者を対象とするストリーミングによるオウンドメディア。制作スタジオや50名の編集スタッフも用意し、拡充する。
How many readers actually scroll once they load an article? | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
Webメディアの多くの45%の読者は、15秒以内に離脱。そして、その6割は戻らない。また、表示した記事をスクロールするのは7割〜8割(地域差)。最もよく見られるのはページの切れ目。つまり読者は読み進めるべき記事なのかを早く見極めたがっている。デスクトップ(PC)とモバイルでは、後者のスクロール深度が浅くなる。
Comic Book Writers and Artists Follow Other Creators to Substack
ニューズレター(メルマガ)配信サービスの米Substack、コミック分野で作家らとの連携を強化中。Marvelで実績を誇る作家がハブとなって、多くのコミック作家が各自のメルマガ配信に取り組む。作家は著作権を維持したまま、購読料を得られるという。
Facebook、同社の広告ターゲティングの透明性を調査していた研究者のアカウントを停止
「Ad Observatory Projectは、Facebook上の政治広告に関する透明性を高める目的で、ニューヨーク大学の研究者、ローラ・エデルソン氏などが立ち上げたプロジェクト。Facebook上の政治広告関連データを匿名で提供できる専用拡張機能『Ad Observer』のWebブラウザへのインストールを、ボランティアに呼び掛けてきた」。

——Facebookにおける政治(的)広告の透明化を研究者ら第三者が推進する動きに、Facebookが待った。もちろん、Facebookの主張は利用規約の逸脱ということだろうが。

TikTok becomes the Olympics' breakout media platform
TOKYO2020の覇者はTikTok。世界の若いアスリートが多用することで、TOKYO2020を代表するメディアプラットフォームとなった。「ベッドルーム、シャワー、トレーニングジム、カフェテリアなど、テレビカメラが入れないような場所に視聴者を連れて行くものがあった」とする記事。
サブスクメディアのKPI設計とは?——「職人芸」から「予測」へ - Media × Tech
【ご紹介】:
私が編集に携わるメディア「Media×Tech」に新着記事です。購読型メディアでは、PV追求メディアとどう計数管理すべきなのか。着眼点を解説します。

Disruption This Week—–12/3/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年3月9日から2021年3月12日まで。

 

 

【有料購読者向け記事】:
米The Information、Facebook CEOのMark Zuckerberg氏にVR/ARをめぐる取り組みについて長時間インタビュー。多岐にわたる内容だが、同氏は、「ソーシャル体験の究極」を目指しており、現在のコンピュータや電話などのコミュニケーション基盤では、それは得られないと力説。また、この分野で、Facebookはこれまでと異なり、自らがコントロールできる(ハードウェア)プラットフォームづくりをめざしている。

 

 

米国のテック系調査報道メディア「The Markup」、全米で2,500名以上のパネルを集め、異なる政治信条その他のパラメータを選ぶことで、Facebookのニューズフィードに表示されるニュースや広告(の差異)を体験できる「Split Screen」を公開。アルゴリズムによる選択的摂取の影響を可視化する。

 

 

「記事配信で利用する既存のコンテンツ管理システム(CMS)はそのまま、複雑なシステム連携開発なしに最短1週間で導入可能。初期費用はなく、かかるのは少額の月額基本料金と売上に応じた手数料のみと、低廉な価格で導入・運用可能とのことです」。

——既存CMSに接続できるサブスク機能をSaaSで提供する「Ximera Ae」。キメラは、従前は米Pianoを取り扱っていたはず。1年ほどの提携から自社開発の路線に転換したようだ。Pianoの取り扱いで得たノウハウなどはどう生かされるのだろうか?

 

 

Clubhouseに代表される“ソーシャル・オーディオ”が話題。記事は、米New York Timesの人気NBAリポータが、Locker Roomを活用したライブチャットに乗り出したと伝える。「ポッドキャストよりもライブ感があり、スポーツラジオよりもアクセスしやすく、ライブストリームよりもカジュアルな新しいメディア」だという。

 

 

“クリエイターエコノミー”が台頭して10年だという。その10年で、世界で5,000万人以上が、“自分はクリエイター”と考えるにまで成長。ベンチャーキャピタルの米SignalFireが年鑑調査「Creator Economy Market Map」を公開。才能をマネタイズ手法や広がりを追っている。

 

 

唐突に「オピニオンとニュースの分離」宣言を行うなど、記者・編集者らがビジネス運営方針をめぐり署名活動を行うなど、米Wall Street Journalが揺れている。米BuzzFeedが内部文書を入手し、老舗メディアのデジタル化の困難や高齢(かつ男性)読者への依存問題などを指摘する。

 

 

メディアへのアクセス分析サービスのChartbeatによると、米国のニュース記事の平均ワード数が逓減している。また、個々の記事ごとの平均滞在時間はわずかながら伸びを示した。記事は、一口サイズのニュースを多く摂取する動向に対し、映像や音声を含む新ロングフォームの可能性を論じる。

 

 

「ジャーナリストがニュースルームを離れて自分の仕事をしたいという誘惑は常に存在する。だが、現在では様々なツールが利用できるようになり、これまで以上に簡単にそれができるようになった」——。
では「クリエイターエコノミー」でいうクリエイターは、インフルエンサーとどう違うのか? それはインフルエンサーをお金で支援するのは広告主で、クリエイターのそれは“ファン”だということ。つまり、ファン(や熱心な読者)とのお金を含む直接的なつながりを仕組み化する基盤が徐々に出来てきたというのが、クリエイターエコノミーの原動力だ的なことが論じられている。

 

 

【有料購読者向け記事】:
「コロナワクチンが普及し活動制限が解除されていく中で黒字化するために、大勢の熱心なユーザー層を引き続き頼りにしていくと(CEOの=)シトロン氏は語る。ユーザーは応援の気持ちを示す手段として、自分たちが属するサーバー用の定額登録ニトロを購入することが多く、『友達同士で円陣を作ってハグしたり、ランチをおごったりするような感覚』だという」。——“通話アプリ”と紹介されるとピンとこないが、ゲーム実況などから利用者を拡大したDiscordは、新たなコミュニケーション基盤であり、また、UGCメディアでもある。このWSJの記事は、これに加えて非広告志向のビジネスモデルに着目する。

Women and leadership in the news media 2021: evidence from 12 markets

Reuters Institute for the Study of Journalism

 

 

Reuters Institute、世界12市場・240メディアでの女性のリーダーシップを調査。女性トップ編集者の比率は22%。日本は、昨年と同様、主要な報道機関のトップ編集者に女性が存在しない。南アフリカでは、逆にトップ編集者の大半が女性だとする。

 

 

【ご紹介】:
月一連載が日経新聞電子版に掲載されました。今回は私もクリエイターエコノミーに触れています。よろしければどうぞ。➡ クリエーターがけん引するSNS 「稼げる」仕組み作り 新経済圏に