Disruption This Week—–10/9/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年9月6日から2021年9月10日まで。

「ラジスマ」って知ってますか? もう「年寄りのメディア」ではないラジオ
「まとめると、男性は30代以上、女性は50代以上でラジオの接触率が高く、もはや『ラジオは年寄りのメディア』というイメージでは捉えられないといえる。ワイドFM対応ラジオの普及よりも、ラジスマのような仕掛けを今から普及させておきたいというラジオ業界の狙いは、悪くない」。

——新たに“ラジスマ”に動くかどうか別として、radikoも聴くし、ポッドキャスト化されたコンテンツにも親しく接するようになった。音声メディアが新たな付加価値を主張する時代ではないか。

Overcoming indifference: what attitudes towards news tell us about building trust
Reuters Institute for the Study(RISJ)、「ニュースに対する信頼」をめぐる4か国調査の結果を公開。明らかになってきたのは、声高な批判や怒りではなく、「(ニュースへの)無関心」の広がりだった。ジャーナリズムという仕事への無関心は、ジャーナリストとの交流の欠如という側面も見えてきた。
Facebook, Ray-Ban debut picture-taking smart glasses
Facebook、アイウェアのRay-Banと組んだスマートグラス「Ray-Ban Stories」を発表。写真と動画の撮影・録画ができる。操作は音声コマンドか、メガネにあるスイッチで。その反響(用途への反発も)はこれからだと記事は言及する。
What TikTok’s Growing Threat to YouTube Means
【有料購読者向け記事】:
TikTokの急成長は、Instagramに対する強力な競合という文脈で語られるが、事態はYouTubeを脅かすものと理解すべき。App Annieのリポートで、課金でこそ、TikTokとYouTubeはしのぎを削るが、ダウンロードでは、トップのTikTokに対しYouTubeはトップ10にも入らない状態だ。
Google トレンドを活用するための 15 のヒント
「Google トレンドを公開してから今年で 15 年を迎えました。これに際し、過去 15 年間における Google トレンドに関する検索動向を調べてみたところ、『Google トレンドの使い方』や『Google トレンドの仕組み』などが多く調べられていました。そこでこの度、Google トレンドを最大限に活用して興味深いインサイトを得るための 15 のヒントをご紹介します」。

——Googleの公式ブログから。Googleトレンドの使い方ぐらい知っているという方も多いが、この15の使い方には、これははじめてというものも含まれているのでは?

「どんな文章も3行に要約するAI」デモサイト、東大松尾研発ベンチャーが公開 「正確性は人間に匹敵」
「人間より短時間で要約でき、要約の正確性は『人間に匹敵する』という。今後も精度を高め、議事録作りやコールセンターでの対話メモ作成などでの活用を目指す」。

——すでに紹介済みの件だが。非常に洗練されたアウトプットを出してくれるので、その応用用途をぼんやりと考え続けている。自分の立ち位置からすると、DeepLのような翻訳サービスと組み合わせて、海外ニュースのダイジェストを高速かつ大量に生成するのなどは、考えられるなと。

Gannett announces launch of new premium sports subscription product, USA TODAY Sports+
米最大手新聞のひとつUSA Todayが、デジタルサービス「Sports+」を発表。映像・音声・VRなどを取り込んだスポーツニュースを配信。「5,300万人のスポーツファン」をターゲットとする大規模なアクションに打って出た。
Microsoft launches a personalized news service, Microsoft Start – TechCrunch
Microsoft、新たなニュースサービス「Microsoft Start」を開設。日本語版も立ち上がっている。同社のWindowsなどと連携するのはもちろん、Web版、iOS・Android版も提供する。ユーザによるカスタマイズ機能を充実させているのが目立つ。
プライバシーファースト時代のブランドセーフティ | Exchangewire Japan
「(EUの域内市場担当委員のティエリー・ブルトン氏によれば)行動規範は強化される予定だが、規範に署名した5つの主要プラットフォーム(グーグル、フェイスブック、マイクロソフト、ツイッター、ティックトック)のうち4つは約束を守っていないという」。

——広告とブランドセーフティをめぐる、近年の大きな構図変化をていねいに解説する記事。

東海地方の経済情報に特化したウェブサイト「中日BIZナビ」サービス開始

プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES

東海地方の経済情報に特化したウェブサイト「中日BIZナビ」サービス開始
「東海地方の経済・企業情報に特化した有料ウェブサイト。中日新聞および中日新聞東海本社発行の紙面に掲載される地域密着の経済ニュースに加え、デジタルならではの独自コンテンツを豊富にそろえた東海地方でのビジネスに必須のサイトです」。

——中日新聞社電子メディア局が、新たにビジネス(法人)向けに、有料情報サイトを開設。情報を詳細化してビジネスユースを狙い、法人内で複数ユーザによる利用を想定した価格モデルに。個人的に、「新聞社はデータベース企業になるべき」と思ってきたので、その成否に興味津々。

サブスク、短期・低コストで導入支援 キメラが考える「コンテンツ届ける人も幸せに」の哲学とは? - Media × Tech
【ご紹介】:
私も編集に携わっている「Media×Tech」から新着です。ぜひご一読を。➡ サブスク、短期・低コストで導入支援 キメラが考える「コンテンツ届ける人も幸せに」の哲学とは?

Disruption This Week—–27/8/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年8月23日から2021年8月27日まで。

「どんな文章も3行に要約するAI」デモサイト、東大松尾研発ベンチャーが公開 「正確性は人間に匹敵」
「文章の要約文を生成するAI「ELYZA DIGEST」を試せるデモサイトを公開した。人間より短時間で要約でき、要約の正確性は「人間に匹敵する」という。今後も精度を高め、議事録作りやコールセンターでの対話メモ作成などでの活用を目指す」。

——試しに、このニュース記事(本文全体)を要約させてみると…「文章の要約文を生成するAI「ELYZA DIGEST」を試せるデモサイトが公開された。人間より短時間で要約でき、要約の正確性は「人間に匹敵する」という。今後も精度を高め、議事録作りやコールセンターでの対話メモ作成などでの活用を目指す。」となり、要約文自体の体裁も安定して優れた結果。

Instagram Outlines How its Search Algorithms Work, and How You Can Optimize Your Presence
Instagram、第1回の「フィードアルゴリズムの仕組み」(記事中にリンクが示されている)解説に続き、第2回として、「検索アルゴリズムと関連する検索結果の表示」に関する仕組みを解説。今回はユーザがInstagram内部で興味を惹く投稿を“発見”する流れを示す重要な要素に当たる。
Politico sells to German publishing giant Axel Springer in deal worth about $1 billion
独Axel Springerおよび米Politico、資本提携を公表。両社ともその取引価額を明らかにしていないが、関係者によれば、やはり10億ドルとされる。興味深いのは、Axel Springerは、米Axiosとの同様の交渉も行ってきたと記事が指摘したこと。その可能性も今回の発表で消滅することになる。
Inside the Plan to Make Jeff Bezos’s Washington Post the Everything Newspaper
Jeff Bezos氏ら米Washington Postが、新編集長に前AP通信編集兼副社長のSally Buzbee氏を指名するプロセスを追った月刊Washingonian誌の詳細なリポート。社内・社外の最終候補者4名の評判についても解説する周到な記事だ。
活用進むヤフーの“中傷対策AI” 無償提供の背景は
「『Yahoo!ニュース』のコメント欄は、1日平均32万件超の投稿のうち約2万件が連日削除されている。複数のAIと人力を駆使し、不適切投稿のパトロールとともに、論理的な投稿を上位に表示することで健全化を目指し、技術は同業他社にも無償提供されている」。

——評価できる振る舞い。このシステム自体の評価は別の話として、テクノロジー各社はアプローチの違いこそあれ、さまざまな技術的な取り組みを社内で行っているわけだが、それをビジネス上の競争優位に直接関わる要素が薄ければ、公共的な分野に提供することを積極的に考えるべき。

12 revenue sources for digital news organizations | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
デジタルニュースメディアに、収益化をめぐる革新が起きている。それを12の手法に整理して事例紹介する記事。
「ニュースの発信ではなく、コミュニティの創造」「ペイウォールではなくメンバーシップ」「広告ではなくスポンサーシップ」「データの再パッケージ化と販売」「財団とNGO化」…といった具合だ。
Substack scoops up paid social app Cocoon's team
ニューズレター(メルマガ)配信サービスの米Substackが興味深い動き。有料購読型のソーシャルメディアアプリ「Cocoon」チームを買収との報道。狙いの詳細は見えないが、記事はニューズレター配信者と読者の関係をソーシャル化する意図と推測する。
How newsletters have helped publishers build up their subscription businesses
【有料購読者向け記事】:
登録後14日以内にサイトに戻ってこなかったり、メールを開かなかったりすると、その人はそのままの状態になってしまい、解約される危険性がある。米L.A.Timesはニューズレターをめぐるデータを、解約か、購読継続かの重要なシグナルとして分析する。
The Information、New York Magazine、Quartzなど、購読制の中心にニューズレターを置くメディア戦略を整理する。

共通の関心トピックで語り合えるアプリ「Talkstand」、ゲスト参加とオーディエンス機能追加で新たな体験提供へ

BRIDGE(ブリッジ)|「起業家と投資家を繋ぐ」テクノロジー&スタートアップ関連の話題をお届けするブログメディア

共通の関心トピックで語り合えるアプリ「Talkstand」、ゲスト参加とオーディエンス機能追加で新たな体験提供へ
「大西氏によれば、何かに詳しい二人が話す内容を漏れ聞くという体験は、エンターテイメントなどとも親和性が高いという。スポーツ観戦の後、同じチームのファンが居酒屋やスポーツバーで語り合う体験はコロナ禍で難しくなったが、Talkstand はその代替の場になれる可能性がある」。

——エンターテインメント分野でのユースケースが想定されているようだ。だとすると、Spotifyが買収した「Locker Room」のようなアプローチか。ビジネスユースでも特定テーマをディープに語り合えるような場も考えられるのでは?

質の高い「良いニュース」とは何か? これからのニュースが備えるべき「5つの要素」(石戸 諭) @gendai_biz
「(「良いニュース」であるための5つの要素とは)謎、驚き、批評、個性、思考です。社会の『謎』に迫り、『驚き』を与えるだけでなく、そこに『批評』が宿り、簡単にまねのできない『個性』があり、さらに読んだ人にとって『思考』する時間を提供するようなもの。それが良いニュースなのだと考えています」。

——石戸諭氏の新著について自身がイントロダクション。「ニュース」をめぐる定義は広いし、人々の欲求を受けてつねに変化を続ける。しかし、「良いニュース」の定義には、共通するものがある。

五輪の見方を変えたSNSとストリーミング 新たな共感・視聴スタイル生む
【ご紹介】:
連載コラムが日経新聞電子版に掲載されました。よろしければどうぞ。➡️ 五輪の見方を変えたSNSとストリーミング 新たな共感・視聴スタイル生む

Disruption This Week—–13/8/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年8月10日から2021年8月13日まで。

18~19世紀の新聞データ100万ページを英国企業が無償公開 商用利用は条件付きで可
「大英博物館と協力して古い新聞をデータ化し、サブスクリプション形式で提供している英Findmypast Newspaper Archiveは8月9日(現地時間)、18~19世紀に刊行された新聞約100万ページのデータを無償公開した。同社が許可すれば商用利用も可能という」。

——個人的に密かに、新聞ビジネスのピボットは、方向性としてこの種のデータベース事業が良いのではないかと思っていたところ。ぜひ日本でも成立させたい。

ビジネスパーソンを熱狂させる、国内1位“歴史ポッドキャスト“運営の正体──メルカリ共同創業者らも出資 | DIAMOND SIGNAL
「そこで広報活動の一環として始めたのが『コテンラジオ』だった。じわじわと人気を集め、今や人気Podcastランキングでは必ず上位にランクイン。支持する約14.2万人のユニークリスナーは、深井氏によれば『おもにビジネスパーソンや経営者など知的好奇心が高いリスナー』だという」。

——とっても面白い企業が、面白いポッドキャストの試み。可能性を感じさせるな。

The micropayments mirage
「マイクロペイメント(小額課金)の蜃気楼」。長い間、小額課金は購読制(サブスク)とは異なり、ビジネス上成立しないものと退けられてきた。記事は、小額課金の課題は、純粋に技術的なものであるとし(手数料の過大さなど)、改めてその可能性について言及する。
「TikTok売れ」で30年前の実験的SF小説が3万5000部の緊急重版……メガヒットに出版社も熱視線
「きっかけは、1人のTikTokユーザーによる動画投稿だ。
TikTokで小説を紹介する動画を投稿している『けんご(@けんご 小説紹介)』さんは2020年から動画投稿を行っており、若い世代に人気のTikTokクリエイターだ」。

——“TikTok売れ”。覚えておこう。もちろん、国内外でTikTok推しのヒット曲があることは認識していたが、このケースのようにTikTokerが直接本の推奨をするというのは、興味深い。

The age of the à la carte internet
米Axiosのメディアチームが、最近の(特に2020年からの)購読制の動きを概観。Magid社「Video Entertainment Study」によれば、ストリーミングへの支払う意思のある消費者が、この1年間で9%から16%に増大していると紹介する。一方、有料によるサイロ化が分断にも関連と述べる。
Salesforce enters the streaming wars with new video service for professionals
クラウド型エンタープライズベンダーのSalesforce、ストリーミングメディア「Salesforce+」開設準備中。9月開催の同社「Dreamforce」で発表を計画。ユーザや開発者を対象とするストリーミングによるオウンドメディア。制作スタジオや50名の編集スタッフも用意し、拡充する。
How many readers actually scroll once they load an article? | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
Webメディアの多くの45%の読者は、15秒以内に離脱。そして、その6割は戻らない。また、表示した記事をスクロールするのは7割〜8割(地域差)。最もよく見られるのはページの切れ目。つまり読者は読み進めるべき記事なのかを早く見極めたがっている。デスクトップ(PC)とモバイルでは、後者のスクロール深度が浅くなる。
Comic Book Writers and Artists Follow Other Creators to Substack
ニューズレター(メルマガ)配信サービスの米Substack、コミック分野で作家らとの連携を強化中。Marvelで実績を誇る作家がハブとなって、多くのコミック作家が各自のメルマガ配信に取り組む。作家は著作権を維持したまま、購読料を得られるという。
Facebook、同社の広告ターゲティングの透明性を調査していた研究者のアカウントを停止
「Ad Observatory Projectは、Facebook上の政治広告に関する透明性を高める目的で、ニューヨーク大学の研究者、ローラ・エデルソン氏などが立ち上げたプロジェクト。Facebook上の政治広告関連データを匿名で提供できる専用拡張機能『Ad Observer』のWebブラウザへのインストールを、ボランティアに呼び掛けてきた」。

——Facebookにおける政治(的)広告の透明化を研究者ら第三者が推進する動きに、Facebookが待った。もちろん、Facebookの主張は利用規約の逸脱ということだろうが。

TikTok becomes the Olympics' breakout media platform
TOKYO2020の覇者はTikTok。世界の若いアスリートが多用することで、TOKYO2020を代表するメディアプラットフォームとなった。「ベッドルーム、シャワー、トレーニングジム、カフェテリアなど、テレビカメラが入れないような場所に視聴者を連れて行くものがあった」とする記事。
サブスクメディアのKPI設計とは?——「職人芸」から「予測」へ - Media × Tech
【ご紹介】:
私が編集に携わるメディア「Media×Tech」に新着記事です。購読型メディアでは、PV追求メディアとどう計数管理すべきなのか。着眼点を解説します。

Disruption This Week—–25/6/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年6月21日から2021年6月25日まで。

グーグル、クッキー廃止計画を2023年に延期
【有料購読者向け記事】:
「米アルファベット傘下のグーグルは24日、ウェブ閲覧履歴を追跡するために広く使われているクッキーについて、廃止計画を延期すると発表した。広告業界、プライバシー擁護団体、規制当局からの抵抗と追及に屈した格好だ」。

——Googleの広告ビジネス(のパフォーマンス)にはマイナス要素ではないと思うが、FLoC(Googleによるポストクッキー時代のターゲティング手法)の業界からの受け入れが進んでいないとすると、長期的にはダメージとなる可能性もある。

Patreon CEO Jack Conte on why creators can’t depend on platforms
「なぜクリエイターはプラットフォーム任せにしてはいけないか」。創業8年。音楽アーティストらを中心にクリエイターへの購読サービスを提供してきたPatreon。いまや時価総額は40億ドルに。その創業者Jack Conte氏(同氏自身もミュージシャンだ)に聞いたロングインタビュー。自身の体験から話し始める。
Many people worldwide say they’re losing interest in news … but more are paying for it
Reuters Instituteによる「Digital News Report」が10周年、2021年版が公開。記事は、このボリュームのあるリポートを概観したもので便利。ニュースへの関心度、有料支払の動向、ニュース接触への直間比率、各国の動向分析では、日本の状況も含まれている。
What publishers can learn about TheSoul Publishing’s road to 1B social subscribers | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
10年前、“ソーシャルメディア・ファースト”を掲げ、自社ドメインにこだわらない戦略をとった多くのメディアが現れ、そして消えていった。しかし、Instagramをはじめとする新たなフォーマットを駆使して成長を遂げる新興メディアも誕生。記事は5年前に誕生、いまでは10億人のフォロワーを有するTheSoul Publishingを解説する。
ディープフェイクはどう作られる? 技術資料を無償公開 東大発ベンチャー
「資料は同社のWebページ上か、もしくはPDFをダウンロードすることで読める。ディープフェイクに使われている顔画像処理や音声処理の概要や、『オートエンコーダー』『GAN』(敵対的生成ネットワーク)などの画像を生成するディープラーニングモデルの基礎を取り上げている」。

——私のレベルでも理解が進む貴重な資料。

Shopify Seeks to Challenge Amazon Through Deals With BuzzFeed, Other Sites
【有料購読者向け記事】:
ECプラットフォームのShopify、BuzzFeedとアフィリエイト事業で提携。Vox MediaやComplex Networksなど各種メディア企業も提携を検討中とする記事。広告に次ぐ収入源を探すメディア群は、この分野でのAmazon頼みによるリスクを回避する動き。
「マンガアプリ」失敗の本質
「もし『アプリの総ユーザー数・総ダウンロード数』が重要と考えているなら、それは間違った勝利の条件です。見過ごすことはできません。繰り返される日本の『失敗の本質』です。
出版社のマンガアプリ戦略は、なぜ失敗する可能性があるのか? わかりやすく説明するためには、約6万点の少数作品でもユーザー数を劇的に伸ばしている『ピッコマ』を解説するのが最適です」。

——いろいろと“目からウロコ”なマンガアプリの解説。というか、出版社のアプリ戦略に対して、「ピッコマ」のアプローチがどう違うのかの議論。

フェイスブックの監督委員会、その効果に賛否
【有料購読者向け記事】:
「20人のメンバーで構成される委員会は、どのコンテンツを許可し、どのコンテンツを削除するかに関するフェイスブックの判断を裁定し始めて以来、同社の判断を撤回する決定を8回下した。また、同社の判断を支持した決定は3回あった」。

——時々の、おもに政治的事象において右往左往を続けてきたFacebook。そこで同社は、投稿コンテンツを検閲する運用ポリシーと判定を下す委員会を設けた。これは大きな前進だし学べるアプローチといえる。問題は記事が述べているように、委員会の決定が拘束力を持たないこと、そして、適切に検討がなされているかどうかだ。

Andreessen Horowitz and the 'Future' of Media
米西海岸の大手VCのAndreessen Horowitzが開設したテクノロジーメディア「Future」をめぐり、批判的な論調がメディア界からあがっている。BloombergやInformationなどで記者をしたEric Newcomer氏は肯定的な論評を公開。IT大手批判はあっても、テクノロジー嫌いであるべきではないとする。
10周年を迎えたライヴ配信大手「Twitch」から、クリエイターエコノミーの現在が見えてくる
「Twitchでストリーマーを支援するのは、ベル・アンド・セバスチャンのアルバムを買ったり、クラウドファンディングサイトの『Kickstarter』で新しいボードゲームの資金調達に参加するようなこととは違った。ストリーマーは実際にそこにいて、お金を渡すと反応が返ってくる。そして、すべてはリアルタイムで起きるのだ」。

——Amazon傘下のライブストリーミングサービス「Twithch」。調査会社の予測では、今年にはMAUが4,000万人を超える。そして、クリエイターが自身の活動を直接現金化する仕組みを備えたという意味でもパイオニアだ。

Disruption This Week—–6/11/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年11月2日から2020年11月6日まで。

 

 

米Disney参加のスポーツ専門放送局ESPNが、300名のレイオフを社員に伝えた。米CNBCが同社会長から社員に向け出されたレターを独自入手。Disney全体が新型コロナウイルスによるダメージを受ける当時に、ストリーミング市場での競争激化への適合を図る局面。

 

 

米New York Timesが第3四半期の業績を開示。同四半期では、デジタルのみの収入で34%増の1億5530万ドルで、同社の唯一の成長源となった(印刷版はコロナの影響で減)。広告は印刷・電子とも減。デジタル版の総購読者は700万人に到達。この時点ではじめて、電子版購読者収入が印刷版のそれを上回ったという。まさにデジタルサブスクが成長を支える企業となった。

 

 

あるデータ分析企業が「習慣的に高い関係性を持つ読者」を定義としてロイヤルユーザ像を分析。それがメディアにどのくらい存在するかを整理した。このような読者は、一メディアに3.8%しか存在しない。だが、この忠誠度の高いユーザが、一般的な読者の5倍コンテンツを消費するのだという。

 

 

米Wall Street Journalは、大統領選候補者らがどこでどんな発言をしたか、書き起こし原稿のデータベースを基に記者・編集者が使う内部用ツールとして開発したが、2020年大統領選報道では、「Talk2020」として読者に公開。それ自体が重要な「メディア」に発展したとする記事。

 

 

米ジャーナリストらにとってホットなテーマが、自身のニューズレターを持つこと。旋風を巻き起こすニューズレター配信サービスのSubstack社共同創業者Hamish McKenzie氏に踏み込んで訊ねる取材記事。やはり同社の創業は、Ben Thompson氏の個人メディア「Stratechery」にヒントを得ていたのだそうだ。その他にも、ニューズレターの書き手を意図的にアプローチしているのかとの問いには、シードファンディングを渡すことも“ほんの一握りだが”あるという。

 

 

Spotifyが論議を呼びそうなキャンペーンスキームを発表。楽曲を提供するアーティストが低いロイヤルティ率に同意すれば、Spotifyのアルゴリズムがリスナーにリコメンドする頻度や場所を拡大すること(キャンペーン化)ができるというもの。Spotifyはアーティストらに前払いを求めるわけではないというので、広告宣伝費という認識にはならないのだろう。

 

 

ニュースも、友だちとわいわい言いながら視聴する時代? 映像ストリーミングの米Hulu、ABCニュースのライブ番組にパーティウォッチ機能を導入。ぎりぎり大統領選報道に間に合わせた。同社によればニュース生番組にパーティウォッチが導入されるのは「初」だという。ゲーム中継などはTwitchなどで常態化しているわけだから、商用番組ストリーミングがその後を追っている図式だ。

 

 

米Washington Postのマーケティング責任者、購読者、とりわけ米国外からの購読者の成長戦略(購読者全体は「数年間で40%増」と説明)について語る。記事の切り出しやグラフィックが効果的と説明。LPで各国通貨に変換して見せることも重要と。

 

 

「人々は優れたコンテンツを求め、そのコンテンツを提供する情報源を信頼したいと考えている。人々は、関連性の高い情報や、見つけやすく使いやすいツールを求めている。また、シームレスなオンライン購入体験を求めているのだ」。

——正式にCNET Media Groupを統合したRed VenturesのCEO、Ric Elias氏の言葉。同氏のビジョンは、家、健康、経済、旅行、教育、テクノロジーなどの各分野で、消費者は意思決定を迫られ、最善の決定をするべく信頼性の高い情報を求めているという。そのための情報ポートフォリオ群を構築しようというわけだ。ちなみに、同氏は、あのNYハドソン川に不時着した旅客機に搭乗していたのだという。

「『日経MJ』(9/23)も『モールに迫る空洞化の足音』と題し、1月から6月にかけて、全国2800ヵ所の商業施設の出退店データから、アパレルや外食を中心にテナント1140店が純滅したことをレポートしている」。

——書店の退店があとを絶たないが、その他の産業も音を立てて、消滅していく。モールからの退店だから、個店というよりチェーン店が多いのだろうが。それでもこの状況だ。

 

 

【ご紹介】:
SmartNewsが米市場へ展開する経緯を、NewsPicksの後藤真義さんがたどってくれています(連載)。とても面白い。11月7日まで無料で読めるようです。

 

 

【ご紹介】:
私が編集に携わる「Media×Tech」、またまた新着記事を公開しました。「会員登録に貢献した記事は?」「ペイウォールの最適な位置は?」「無料体験は何週間がベター?」「ユーザーセグメントごとに有効なキャンペーンは?」読者をよく知るためのテクノロジーとは? 注目のベンダーPIANO Japanに聞きました。

 

 

【ご紹介】:
昨日から始まったInternet Media Days 2020。延べ800人以上の方々が申し込まれ、初日が終わりました。その初日に「Internet Media Awards」の創設を発表。あなたも優れたメディア活動を推薦・応募できます。

 

 

【ご紹介】:
SmartNewsでは、「米大統領選2020」をほぼリアルタイムで表示中(ソースはAP)。SmartNews US 版とほぼ同じ実装になっています。
【ご紹介】:
私も理事として参加しているFIJ(ファクトチェック・イニシアティブがセミナーを開催します。利用の輪が広がる「ファクトチェック・コンソール」の技術面を、開発を担当した東北大・乾教授や元スマートニュースの担当エンジニアが解説します。