Disruption This Week—–16/9/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年9月12日から2022年9月16日まで。

この1〜2か月、YouTubeの広告が長さも量も大幅に拡大し、特にスキップできない形式になっていることを指摘する視聴者がいる。また、Redditのスレッドや 最近のツイートで、スキップできない広告が10個も並んでいる事例が指摘されているという。

SNSの新常識「BeReal」は広まるのか?/GB Tech Trend

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SNSの新常識「BeReal」は広まるのか?/GB Tech Trend
「過去数週間の間に、大手SNS『Snap』や『Instagram』が立て続けに新たな投稿フォーマットの実験的導入を検討しているというニュースを見かけるようになりました。それが『本物の友情を築こう』をキャッチコピー にする新興SNS『BeReal』のフォーマットを真似たものです」。

——最近、米国などで人気が高まっている(らしい)新タイプのソーシャルメディアアプリ「BeReal」。人気が高まっているらしいというのは、アプリダウンロードランキングだけでなく、先行するInstagramやTikTokなどがBeRealのアイデアを模倣し始めているという話題を目にするからでもある。トレンドが動いているのだ。

TikTokの危うい宿命 利用10億人、米中対立の矢面に
【有料購読者向け記事】:
「『国家安全保障上のリスクをもたらしていることは明らかだ。中国共産党の恩を受けており、政府の監視要求に従うよう義務付けられている』
米連邦通信委員会(FCC)委員のブレンダン・カーは6月にグーグルとアップルに書簡を送り、スマホのアプリストアからティックトックを削除するよう要求した」。

——直前の投稿と連動する話題。TikTokは、いまや米中の地政学的緊張関係をある意味で、象徴するような話題に。もちろん、中国国内でも別の緊張関係に晒されているわけだが。

米国のテック企業と同じ手法でのしあがったTikTokと、それを疎ましく思うシリコンバレーの皮肉
「ドイツの大手メディア企業のアクセル・シュプリンガーのCEOであるマティアス・デフナーがいまにも怒りで震えそうになりながら、ギャロウェイの呼びかけをさらに強調している。『TikTokはすべての民主主義国家で禁止されるべきです』と、デフナーが最大のライバルと定義する会社について語る。『スパイの道具に決まっています』」。

——WIRED名物スティーヴン・レヴィ氏のコラム。記事はタイトルを見て分かるように、TikTok非難で凝り固まっている人々は、模倣、盗用による成功と責めるが、シリコンバレーの成功者たち(Facebookなどを想起)もそうやってのし上がってきたのではないかと皮肉るものだ。

Welcome to the new Verge
米Vox Media傘下、尖鋭なテックメディア「The Verge」が思い切ったサイトリデザイン。他社記事にもリンクする新コンセプトのフィード「Storystream」や新コメントシステム「Coral」など斬新なデザインの採用に感心。「KPIやコンバージョンなど退屈な質問をするな」とも言う。
米ツイッター社員に中国工作員が存在、FBIが通知=内部告発者
「証言では、米連邦捜査局(FBI)がツイッターに対し従業員の中に中国の工作員が少なくとも1人いると通知していたことが初めて明らかになり、ツイッターのセキュリティー問題がはるかに深刻である可能性が示された」。

——記事が述べるように、証言者であるピーター・ザトコ氏は、Twitter社内でそのユーザデータを中国側が手に入れるリスクへの懸念と、中国国内でのビジネスを手放したくない(つまりデータ漏えいリスクを黙認したい)勢力がせめぎ合っていたという。結局、スパイ問題を放置していたということなのだろう。

By 2032, Gen Z will be the primary demographic for news publishers: How to engage them, starting today | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
INMA(世界報道機関協会)、Z世代(おもに現在20代の若者)は世界人口の3割であり、2032年までに社会の中心、メディアの主要オーディエンスとなるとの報告を公表。完全なモバイルネイティブ世代である彼らをとらえて離さないことが重要と指摘する。「彼らは本物の情報を求め、惨事報道を避ける」という。「ニュース忌避」の傾向を重なる態様か。
90秒アニメで「フェイクに予防接種」、ウクライナ情報戦の次の一手とは?
「ファクトチェックがフェイクニュース拡散の事後対策で、『デバンキング(debunking, 虚偽暴露)』とも呼ばれるのに対し、フェイクニュース拡散前の対策として注目されているのが、『プレバンキング(prebunking, 事前暴露)』だ」。

——誤・偽情報対策として、どんな手法が“予防接種”的効果があるのか。記事が紹介、解説しているのは「プレバンキング」で、具体的にはユーモラスで注意を引くような短尺動画で、偽情報の典型的手法をあらかじめ解説、それを広く視聴させることだ。大規模な調査の結果、このような動画をあらかじめ視聴しておくのと、視聴していないのとでは、5%程度の差異が生じる(改善する)ということだ。

AIはコンテンツをどう作る?ーー自動生成、そのしくみ(1)

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AIはコンテンツをどう作る?ーー自動生成、そのしくみ(1)
「今日、GPT-3のようなAIシステムは、ほとんどの人間が一般的に区別できない人間の創造性と文体に似たテキストを生成するように設計されている。このようなAIモデルは、ジェネレーティブAIとも呼ばれます。つまり、幅広いユースケースに対応する新しいデジタルメディアコンテンツや合成データを作成できるアルゴリズムなのだ」。

——訳文自体がAI生成的でちょっと笑う。とはいえ、AIによる自動的なクリエイティブ生成は、劇的な展開を見せている。その現状と広がりを追った連載記事。(2) で公開されている。

Tracking the Faceless Killers who Mutilated and Executed a Ukrainian POW - bellingcat
7月に親ロシア派のTelegramチャンネルに流されたウクライナ捕虜兵士に対する残虐な殺害映像。そこに残されたいくつかのチェチェン人らしき武装集団のメンバーの特徴から、調査報道集団のBellingcatがその戦争犯罪者をついに特定。そのプロセスを詳細にリポート。
メディアリテラシーを、教育/ ビジネス で読み解くシンポジウム開催 - スマートニュース メディア研究所 SmartNews Media Research Institute
【ご紹介】:
来る10月、オンラインイベント「現代人に必須のスキル 〜 メディアリテラシーを読み解く」を開催します。私も所属するスマートニュースメディア研究所の主催です。ぜひご参加を。

Disruption This Week—–2/9/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年8月29日から2022年9月2日まで。

Meta is planning more paid features for Facebook and Instagram
Meta、傘下のFacebook、Instagram、そしてWhatsAppの有料機能を模索するプロジェクトチームを立ち上げた。米Vergeが社内メールを入手した。同社は短期的には広告収入依存だが、長期的に見れば有料機能の重要性が大きくなると、幹部は語っているとする。
How Snap’s Pandemic Hiring Frenzy Set It Up for Mass Layoffs
【有料購読者向け記事】:
前日に発表された米Snap(Snapchat運営企業)の従業員2割削減。記事は、新型コロナ禍での需要急増に対し、それを上回る人員採用を行ったツケが回ってきたとする。GoogleやMetaのような超大手が手をつけるのを見越して人員急拡大を進めた結果だという。
出版状況クロニクル172(2022年8月1日~8月31日) - 出版・読書メモランダム
「上半期電子出版市場は2373億円で、前年比8.5%増。電子コミックは2097億円、同10.2%増だが、電子書籍、電子雑誌はいずれもマイナスで、下半期もコミック次第ということになる。上半期の出版物シェアは電子出版28.5%、紙書籍42.3%、紙雑誌は29.2%である」(出版科学研究所調べ)。

——メディア業界の随所でコロナ禍成長の反動が露呈している。出版分野をけん引してきた電子出版も、コミックの成長が続く一方で、書籍や雑誌では低迷が顕在化。もちろん、コロナ禍の影響だけでない事情も作用しているのだろう。

ストリーミング業界で相次ぐ「広告付きプラン」は、ユーザーや広告主を本当に幸せにするのか
「わが家では下の子がディズニー映画好き、上の子はNetflixのドラマ『ストレンジャー・シングス』にハマっているのだが、何か手を打たなければならないだろう。どれかを解約でもしない限り、子どもたちを広告から守ることは不可能だ」。

——そう。映像配信だけではない。広告の退潮どころか、あらゆる分野に広告が浸透を始めている。その対象も、以前は可処分所得の高い成人層だったものが、現在では青少年、そして記事にもあるように、幼児にまで広がっている。

Mark Zuckerberg Tells Joe Rogan Waking Up in the Morning Is Like Getting ‘Punched in the Stomach’
【有料購読者向け記事】:
Meta CEOのMark Zuckerberg氏、著名ポッドキャスター Joe Rogan氏の番組に出演。3時間近く話した。「毎朝起き抜けに、腹を殴られたように感じる」と述べる。毎朝「100万通のメッセージが届く」と。同社への社会的批判へのストレスを語る。
メタ、個人情報流出の訴訟で和解に合意 英調査会社巡り(写真=AP)
【有料購読者向け記事】:
「2018年にフェイスブックから最大8700万人もの利用者データが流出したことが発覚した。英調査会社ケンブリッジ・アナリティカが情報を入手し、トランプ前大統領が勝利した16年の米大統領選で世論操作に流用したとされる」。

——いまだに日本の報道機関は婉曲にしか述べないが、単刀直入に言えば、ロシアが米国での大統領選挙、そして英国でのEU離脱国民投票に効果的に介入できたのは、このかつて存在した調査会社ケンブリッジ・アナリティカが入手したFacebookソーシャルグラフをめぐるデータがあったからだ。

When was the last time you tested the performance of your subscription offer page? An analysis of top outlets - The Fix
「購読」(サブスク、ペイウォール)メディアをめぐり、その「購読申込」ページの重要性について研究が進んでいる。New York TimesやWall Street Journalでは、この5〜7年の間、申込ページが間断なく変化しており、現在の姿に着地。ボタンも1つという共通性があるという。各社ともさまざまな購読(商品)タイプを持ちながら、入り口はボタン一つ。つまり、まずは購読をしてもらうことを重視しているという。
〈独自〉スマホアプリ不正機能検証へ 対中流出懸念で総務省
「総務省が、情報の無断送信などスマートフォンアプリの不正機能の検証に乗り出すことが26日、分かった。情報の無断送信を巡っては、中国IT大手の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」が利用者の個人情報を中国政府に送信している可能性があるとして、米政府などが懸念を強めている」。

——普及したLINE上で公的情報のやり取りに無頓着を続けてきた日本政府。一転、TikTokのバックドア問題を検証へ。

フェイクニュースへの「抗体」強めるには オードリー・タン氏の主張:朝日新聞デジタル
【有料購読者向け記事】:
「私は最重要のフェイクニュース対策は、教育を通じて、人々にメディアの記者がどのように取材し、記事を書いているのかを知ってもらうことだと思っています。一般の人々が記者の作業を知ることで、記者と同じ方法で、記事の真偽を調べることができるようになります」。

——朝日新聞による台湾・デジタル発展部 部長のオードリー・タン氏へのインタビュー後編。興味深く読んだ。強調するのは官民が協力して対策すること。市民がメディアリテラシーを高めていくことだと述べる。

Information Warfare in Russia's War in Ukraine
ロシアによるウクライナ侵攻。両国を軸に展開されている「認知戦」の状況をテキストとグラフィックで読み解く特集をForeign Policyが販売。限定的だが興味深い部分は無料でアクセスできる。
TikTokが躍進、SNS揺らす「アルゴリズム」(写真=ロイター)
【こちらもご紹介】:
日経MJ紙への寄稿が日経新聞電子版に掲載されました。こちらもよろしければご一読下さい。
プロダクトとしてのメディア ——「ビジネスとしての仕組みづくり」を考える - Media × Tech
【ご紹介】:
Media×Technologyから新着記事です。求める読者(オーディエンス)×ビジネスモデル×これらに最適化したコンテンツの組み合わせを考える論です。ご一読を。

Disruption This Week—–26/8/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年8月22日から2022年8月26日まで。

Exclusive: The Block launches tokenized paywall
暗号資産関連のメディアである米「The Block」、自身のメディアを、「アクセス・プロトコル」と呼ぶトークン売買によるペイウォール運用に乗り出す。同社がトークンを発行しそれを購読者が買う“有料購読制”。同メディアはすでに数千人の購読者、数百の企業購読者を有する。コンテンツの有用性に対してカネを支払うのか、トークンの投機性に魅せられているのか。行方を見守ろう。
「実在しない超リアル」次々に登場するAI生成画像の不安とは?
「筆者は、架空のファッション誌の表紙の画像を1860年代の創刊号から、10年ごとの年代順に2030年代まで生成してみた。
存在しないファッション誌の、存在しないバックナンバー(と未刊号)のアーカイブだ。それらを並べてみることで、存在しない『ファッションの歴史』が浮かんでくる」。

——急速に広がっている“AIによる描画サービス”。絵心のない人であっても、テキストで意図するものを説明すれば、それなりの、あるいは想像を超えたアウトプットが得られる。ここでもテクノロジーの両義性が浮き立ってくる。倫理的な歯止めや、詐欺的利用の抑止をどう行っていくのか。早く着手しなければ。

Economist reaches new audiences with Instagram

International News Media Association (INMA)

Economist reaches new audiences with Instagram
ペイウォールを運用する英The Economist、Instagramで若者を対象とした積極的な施策を実施。580万人のフォロワーの3分の2は18歳から34歳だという。単にブランド認知だけでなく、インスタを通じた記事経由での購読を獲得していると担当者が解説。
I made a map of Spotify podcast recommendations. Here's what I learned.
Spotifyが力を入れるアプリ内での“ポッドキャストの発見”アルゴリズム。オーディオ分野に詳しいブロガーが、Spotify(のポッドキャスト発見)アルゴリズムを解明、その楽曲のお勧め技術から発展したその特性を整理した画期的な投稿。
米メタ、3750万ドルで和解 FBの位置情報追跡巡る訴訟で
「サンフランシスコの連邦裁判所に22日に提出された今回の和解は予備的なもので、裁判所による承認が必要となる。原告側はフェイスブックが携帯端末の位置情報サービスをオフにしているユーザーからデータを収集し、カリフォルニア州法と自社のプライバシーポリシーに違反したと主張」。

——Metaの立場に立って、補足すると「メタは和解に同意するにあたり、不正行為を否定。現時点でコメント要請に応じていない」。否定はしているものの、その根拠を語る気はないらしい。

TikTokのiOSアプリも「キーロガーと同じような動作」と開発者が指摘
「クラウス氏によると、同氏の前回のブログを公開した後、アプリ内ブラウザを使っている企業の多くがJavaScriptコードが検出されないようにアプリを更新したという」。

——すでに昨日、このキーロガー問題を紹介したが、本日も補足的に紹介しておく。TikTok以外もIT大手が提供するアプリには多くこの種の“仕掛け”が仕込まれているが、TikTokのケースは危険度が高いと、論者は指摘したのだ。
面白いのは、引用箇所のように、論者が指摘した意図的脆弱性について、各社ともこそこそと隠蔽に走っているらしいことだ。

Short Content is skyrocketing: What does it mean for digital video? | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
TikTokはもちろん、それを追うYouTube Shorts、そしてFacebookとInstagramのReelsまで活況を呈している。記事は、このショートフォーム全盛が意味するものをひもとく。ユーザの認知的な負荷を軽減、そしてコミュニティの輪を広げる。
だが弱点もある。それは深いエンゲージメントだと指摘する。
An Interview With The New York Times Company CEO Meredith Kopit Levien
Ben Thompson氏の個人メディア「Stratechery」。有料購読制も敷くが、その無償バージョンに米New York Times CEOのMeredith Kopit Levien氏が登場。ロングインタビューに応えるという時代とメディアの変化を感じさせる驚きの展開。内容もNYTの重要な動きについて的確に触れるものだ。
たとえば、現在のNYTの編成をしているのは誰かとの問いに対しては、“プロダクトとして見た”場合、「現在では、ジャーナリスト、編集者、製品担当者、デザイナー、データ科学者、エンジニア、マーケティング担当者、製品マーケティング担当者が一体となって、デジタル製品エクスペリエンスに関する素晴らしい取り組みを行っている」と回答する。
Tech Companies Are Relinquishing Some Control of Online Ads to Users
【有料購読者向け記事】:
TikTok、Meta、Googleなど広告収入中心の大手プラットフォームで、表示する広告のタイプについて、ユーザが拒否したりできるコントロール権を広げる動きが進展とする記事。膨大な資金をかけて個人ターゲティング技術を開発しながら、ユーザが嫌がることをいまさら訊ねていると皮肉るコメントも含まれている。
Zero-click content: The counterintuitive way to succeed in a platform-native world | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
検索、ソーシャルメディアなどプラットフォームでは、“ゼロクリック”コンテンツの比重が高まっている。たとえば、Google検索結果ページではナレッジグラフが表示され、記事リンクをクリックする必要がない。InstagramやTikTokでは、コンテンツ中に外部リンクを許可しない。知名度や自身のページでのコンバージョンを求めるクリエイターは、どう振る舞い、工夫しているかを整理した資料性のある記事。
JIMA : JIMA会員オフラインイベント「JIMAなんでも相談会(第1回)」8月31日(水)開催
【JIMA会員向けご案内】:
31日開催のオフラインイベント「JIMAなんでも相談会(第1回)」の申込締切が近づきました。オフラインでフランクに語りあえる久々の機会です。会員社の皆さんはぜひ申し込みを!

Disruption This Week—–12/8/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年8月8日から2022年8月12日まで。

Q&A: Tim Armstrong on Web3, data and the 'bundling' of consumers
元AOLトップのTim Armstrong氏、同氏の得意分野である広告においてWeb3のトレンドが果たすだろう役割を予言。「Web3では、消費者を中心にバンドルが行われるようになる」。ユーザID(ログイン)の9割がWeb3技術で占められるという。
また、ストリーミング勢力の大手が次々と広告表示に乗り出しているのは、いまだ伐採されていない膨大な原生林が広告に供されることになるとする。
Why Investors Value a BeReal User Double That of Snap
【有料購読者向け記事】:
新興企業(上場、未上場を問わず)を同一基準(1DAUの金額評価)で評価すると? 現在急成長中の新たなソーシャル写真投稿アプリ「BeReal」が、投資にとって上場企業Pinterest、Snapを大きく上回った。BeRealは、1日1回ユーザに“盛らない”写真投稿を促す面白い趣向のサービス。写真を加工したりさせず、待ったなしで自らと周囲の風景などを同時に撮影させる。
Midjourneyを使って考えた「AIとクリエイティビティ」
「クオリティはかなり高いと思う。
もちろん絵のテイスト、というかモチーフには一定のベクトルがあり、言葉を飾らずにいえば『アメリカのコンテンツ企業でイメージボードに描かれる絵、それもゲームやSFなどのエンタメに偏っている』印象がある」。

——すでに話題になっている「Midjourney」。モチーフをテキスト入力すると、AIがこれを作画してくれる。引用したような“偏り”はこれまで学習していた膨大なデータにおける傾向を反映しているのだろう。さて、これがこのさきにどんな社会的な影響をもたらすのだろう。

Disney surpasses Netflix in global paid streaming subscribers
米Walt Disneyが第2四半期業績を開示。注目のストリーミングDisney+は1,440万人の加入で1億5,200万人に到達。HuluとESPN+を加えた同社のストリーミング加入者数は2億2,110万人で、Netflixの2億2,070万人をわずかながら上回った。また、広告表示付き廉価版Disney+も同時に発表した。
米国の若者が最も使うサービスはTikTokよりもYouTube──Pew Reseach Center調べ
「使っている若者が最も多いサービスは米Google傘下のYouTube。調査対象の95%が利用していると答えた。次は中国ByteDance傘下の米動画共有サービスTikTokで67%、米Meta傘下のInstagramが62%で3位、米SnapのSnapchatは僅差の59%で4位だった」。

——米Pew Research調べ。2014−15年、2018年、そして今年と遷移が伝わる記事。Facebookの下落が顕著だが、それは織り込んだInstaやWhatsApp買収だったのだろうが、YouTubeそしてTikTokの人気ぶりはそれを上回るものだった。

The survival guide for digital media and its investors
米Axiosが最近の米メディア企業をめぐる買収等イグジットを整理。自らの売却も含んでいる。規模とマルチプルからその成否が見えてくる。専門性とニッチ分野への焦点がポイントで、SNSによる規模追求は意味を失っているとも。読者と直接的な関係を構築した企業が有利だとする。
It’s Getting Harder to Hit 1 Million Followers on TikTok (Chart)
【有料購読者向け記事】:
100万人以上のフォロワーを擁するTikTokerが減少傾向に。1年前に比し4割もダウン。SNS関連データを調査するTrendpop調べてわかった。フォロワー100万人に届かない規模のインフルエンサーも減少傾向。短尺動画市場もレッドオーシャン化か?
NYT plans advertising expansion into non-news products
米New York Times、改めて広告事業に注力すべくAmazonから担当幹部を採用。有料購読者は900万人にまで成長したが、「毎月広告表示のあるコンテンツに触れる無料の読者は1億3,500万人」と遙かに大きいと記事は解説する。ファーストパーティデータの生かしどころというわけだ。記事を開くと、わかりやすいチャートがあるので、ぜひ参照を。
Axios Agrees to Sell Itself to Cox Enterprises for $525 Million
創刊5年目の新進気鋭の米メディアAxiosを、米ファンドCox Enterprisesが買収。時価総額 は5億2,500万ドル(2022年のAxiosの売上高は約1億ドル)。昨年、独Axel Springerからの買収打診では4億ドル程度の評価だったと記事は書いている。
Coxは家族経営の在アトランタの非上場ファンドで地方メディアへの投資を経験。Axiosの創業メンバーらはその地位に留まるという。
ネトフリ変節の内幕、広告付きプランを急いだ訳
【有料購読者向け記事】:
「春にこの計画を発表し、契約獲得合戦を演出。アルファベット傘下のグーグル、ケーブルテレビ(CATV)大手コムキャスト傘下のNBCユニバーサル、ダークホースのマイクロソフトが参戦した。ネットフリックスの目標の一つは、大きな『最低保証』を獲得し、多額の広告収入を確約してもらうことで財務リスクを抑えることだった」。

——記事はNetflixが広告表示バージョンを投入するに至るまでの複雑な経緯を裏側から明かすもの。Netflixは広告市場参入にあたり、数々のパートナー候補と会い、参考になる情報を得ていた。あまつさえ、強力なパートナー候補であるComcastの上級職を引き抜こうとして、マナーを知らないとまで怒らせていたそうだ(笑)

iPhone誕生15年、メディア産業を揺さぶるスマホ社会(写真=共同)
【ご紹介】:
日経電子版に連載コラムが掲載されました。振り返ればiPhoneが誕生して15周年。なにもかも変えまくってしまったスマホですが、影響力の根幹を考えてみました。よろしければどうぞ。
Web3とニュースの未来 SlowNewsイベントレポート - Media × Tech
【ご紹介】:
Media×Techから新着記事です。SlowNews代表の瀬尾氏とスマニューラボ取締役研究員の佐々木がWeb3でニュースの未来はどう変わるか? を議論しました!
国会議案データで「ワードクラウド」を作ってみよう - Media × Tech
【ご紹介】:
「Media×Tech」から新着のご案内。私も所属するスマートニュースメディア研究所のプロジェクト「国会議案データベース」の公開。これを研究所のスタッフ荻原和樹さんが「ワードクラウド」化する手法を解説しました。アウトプットには時代が刻印されています。プログラミングに興味のない方でも、このワードクラウドを眺めて見るとなにか伝わってくるはずです。
Consumer Reports chief content officer Bounds is departing for Smart News - Talking Biz News
【ご紹介】:
米Consumer ReportsのvpおよびCCO(チーフコンテンツオフィサー)だったGwendolyn Bounds氏がSmartNewsのコンテンツ部門の責任者に就任するとの報。Vice President of Content & Chief Journalistの Rich Jaroslovskyが紹介している。

Disruption This Week—–5/8/2022

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2022年8月1日から2022年8月5日まで。

「パブリッシャーは、スリーパー購読者や購読者ベースの幅広いエンゲージメント率を正確に把握するために、すべての関連チャネルとタッチポイントでのエンゲージメントを考慮する必要があります」。

——すでに紹介しているが、購読基盤提供事業のPianoが発表したリポートで、“休眠購読者”(活動していないが購読料を払い続けている人々)の比率が4割を超えるという問題。その実態の正確な把握から、対策を施していくべきとする実践的な記事。“寝た子を起こすな”的姿勢は、長期的に見てメディアの利益にならないという前提の議論だ。

Mobile users now spend 4-5 hours per day in apps – TechCrunch
各国のスマートフォン利用、新型コロナ禍を経てもアプリ利用時間は依然として(ゆるやかに)成長中。日本を含む世界13か国で、1日当たりアプリ利用が4時間以上。アプリ関連情報分析のdata.ai(旧App Annie)調べによる。
In tough conditions, business at The New York Times continues to thrive - Poynter
米New York Timesの第2四半期業績が公開。同期にデジタル(のみの)購読者を18万人追加。だが、デジタル広告収入は減少。注目は買収したThe Athleticの業績寄与だが、同部門の赤字により全社利益は減少。この期から同社はニュースとその他の購読とマージしてのみの発表へと変更。要するに、ニュース購読意欲の減少を上回るその他(スポーツ、料理、ゲームなど)購読意欲を重視する業績向上をめざす路線を明瞭にした。
Two new Hollywood newsletters are betting they've got the town covered
米ハリウッドのお手盛りメディア生態系を打ち破る? 批判的なリポータらが、投資資金も得てニューズレターを舞台に新興メディアとして活動。さまざまな偏見文化が浸透しているこの業界に2017年開設の「Ankler」で切り込むRichard Rushfield氏らを取材した記事。
IPアドレスに依存する CTV 広告、規制強化のリスクに直面:「IPアドレスは次のサードパーティCookieだ」 | DIGIDAY[日本版]
「良いニュースと悪いニュースがある。前者は、事実上の識別子としてIPアドレスにいつまでも依存してはいられないという認識が、CTVの広告業界に浸透しつつあること。後者は、業界の趨勢がいまだIPアドレスに依存していることだ」。

——TVのような固定設置型機器であれば、IPアドレスは追跡の精度をある程度確保できるということか。視聴“調査”に使われているらしい。もちろん、CMのパーソナライズも可能だろう。だが、このような識別子を断り亡く収集し、利用することへの圧力は高まっている。IPアドレスの利用もCookie相当のものとなっていくのだろう。

オープンAI、文章から画像を描く「DALL-E2」を100万人に提供
「オープンAIは、DALL-E 2でジェンダーと人種のバイアスに対処したことが、本格的な公開に踏み切る自信につながったと述べている。しかし、これが最終結論ではない。AIにおけるバイアスは悪質かつ解決が難しい問題であり、同社は新しい事例が発生するたびにモグラ叩きのように修正を続けなければならないだろう」。

——GPT-3から発展した自動画像生成システム「DALL-E(ダリー) 2」がいよいよ商用テストに。ちょっと使ってみたい気も。問題は、“ハンドラの匣”を開けるように、さまざまな問題を引き起こすだろうということ。

Bad Algorithm! How to Retrain Your  Social Media Feed
【有料購読者向け記事】:
「アルゴリズムには挙動不審な点がある。SNS界のあちこちで、最近レコメンデーションエンジンが紡ぎ出すコンテンツに不満の声が上がっている」。
アルゴリズムの劣化が進んでいるらしい。対する利用者がどうアルゴリズムを調教するか(それは小犬のトレーニングのようなものだという)実践的手法のあれこれを解説する面白い記事。手間(と時間)をかけただけ賢くなるが、悪くなるのもあっという間だとする。
Facebookがついにニュースを見限った、その3つの理由とは?
「フェイスブックは2022年2月、『ニュースフィード』から『ニュース』という文言を削除し、ただの『フィード』へと名称変更をした。
さらに7月には、その『フィード』もメインのタブを『ホーム』に譲る」。

——平和博さんが、Facebookにおける“ニュース離れ”の経緯をていねいに整理している。自分は「ニュースフィード」という名称から「フィード」に変更されたというのは認識していなかった。なるほど象徴的だ。

出版状況クロニクル171(2022年7月1日~7月31日) - 出版・読書メモランダム
「(出版科学研究所による22年上半期の出版物推定販売金額から)21年上半期がコロナ禍とコミック需要でトリプルプラスだったことに対して、22年上半期はトリプルマイナスに陥り、そのマイナス幅は19、20年に比べて最も大きい。
再び『鬼滅の刃』のような神風的ベストセラーが現われないかぎり、下半期も同様に推移していくだろう。
それは取次と書店の体力の限界へと誘っていくことになると推測される」。

——「トリプルプラス」から「トリプルマイナス」へ。出版界でも、厳しいリバウンド症状が現れているらしい。

Facebookの変化は「これまでのSNS」の終わり…すべてがTikTokになる?
「Facebookは友人や知人と繋がる第一の場所ではなくなるだろう。これからは、TikTokと似た中毒性のある動画のスクロール機能が搭載される。アルゴリズムによってユーザーが好きそうな動画、写真、投稿が流れるのだ。つまり、困惑するような叔母の投稿を目にするのではなく、ペットの動画を見たり、料理インフルエンサーのレシピを手に入れたりする可能性が高い」。

——何度かこのFacebook(そして、Instagram)の大改修の意味を追って投稿しているが、その整理となるような記事。
ポイントは、ここに書かれているように、自分と接点の高い人々(通常は、仲の良い知人や身内)の投稿を重視してきたFacebookのソーシャルなアルゴリズムが、特に若者にとってひどくイケてないものと受け止められているらしいことと、どうやら関連がありそうだ。

スマホの「フィード」が、私たちの認知に影響を与えていく | 永井孝尚オフィシャルサイト
【ご紹介】:
先日、古くからの知人の永井孝尚さんに招かれて私的におしゃべりをしてきました。永井さんがそこでの話題を題材にブログを書かれています。