Disruption This Week—–12/3/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年3月9日から2021年3月12日まで。

 

 

【有料購読者向け記事】:
米The Information、Facebook CEOのMark Zuckerberg氏にVR/ARをめぐる取り組みについて長時間インタビュー。多岐にわたる内容だが、同氏は、「ソーシャル体験の究極」を目指しており、現在のコンピュータや電話などのコミュニケーション基盤では、それは得られないと力説。また、この分野で、Facebookはこれまでと異なり、自らがコントロールできる(ハードウェア)プラットフォームづくりをめざしている。

 

 

米国のテック系調査報道メディア「The Markup」、全米で2,500名以上のパネルを集め、異なる政治信条その他のパラメータを選ぶことで、Facebookのニューズフィードに表示されるニュースや広告(の差異)を体験できる「Split Screen」を公開。アルゴリズムによる選択的摂取の影響を可視化する。

 

 

「記事配信で利用する既存のコンテンツ管理システム(CMS)はそのまま、複雑なシステム連携開発なしに最短1週間で導入可能。初期費用はなく、かかるのは少額の月額基本料金と売上に応じた手数料のみと、低廉な価格で導入・運用可能とのことです」。

——既存CMSに接続できるサブスク機能をSaaSで提供する「Ximera Ae」。キメラは、従前は米Pianoを取り扱っていたはず。1年ほどの提携から自社開発の路線に転換したようだ。Pianoの取り扱いで得たノウハウなどはどう生かされるのだろうか?

 

 

Clubhouseに代表される“ソーシャル・オーディオ”が話題。記事は、米New York Timesの人気NBAリポータが、Locker Roomを活用したライブチャットに乗り出したと伝える。「ポッドキャストよりもライブ感があり、スポーツラジオよりもアクセスしやすく、ライブストリームよりもカジュアルな新しいメディア」だという。

 

 

“クリエイターエコノミー”が台頭して10年だという。その10年で、世界で5,000万人以上が、“自分はクリエイター”と考えるにまで成長。ベンチャーキャピタルの米SignalFireが年鑑調査「Creator Economy Market Map」を公開。才能をマネタイズ手法や広がりを追っている。

 

 

唐突に「オピニオンとニュースの分離」宣言を行うなど、記者・編集者らがビジネス運営方針をめぐり署名活動を行うなど、米Wall Street Journalが揺れている。米BuzzFeedが内部文書を入手し、老舗メディアのデジタル化の困難や高齢(かつ男性)読者への依存問題などを指摘する。

 

 

メディアへのアクセス分析サービスのChartbeatによると、米国のニュース記事の平均ワード数が逓減している。また、個々の記事ごとの平均滞在時間はわずかながら伸びを示した。記事は、一口サイズのニュースを多く摂取する動向に対し、映像や音声を含む新ロングフォームの可能性を論じる。

 

 

「ジャーナリストがニュースルームを離れて自分の仕事をしたいという誘惑は常に存在する。だが、現在では様々なツールが利用できるようになり、これまで以上に簡単にそれができるようになった」——。
では「クリエイターエコノミー」でいうクリエイターは、インフルエンサーとどう違うのか? それはインフルエンサーをお金で支援するのは広告主で、クリエイターのそれは“ファン”だということ。つまり、ファン(や熱心な読者)とのお金を含む直接的なつながりを仕組み化する基盤が徐々に出来てきたというのが、クリエイターエコノミーの原動力だ的なことが論じられている。

 

 

【有料購読者向け記事】:
「コロナワクチンが普及し活動制限が解除されていく中で黒字化するために、大勢の熱心なユーザー層を引き続き頼りにしていくと(CEOの=)シトロン氏は語る。ユーザーは応援の気持ちを示す手段として、自分たちが属するサーバー用の定額登録ニトロを購入することが多く、『友達同士で円陣を作ってハグしたり、ランチをおごったりするような感覚』だという」。——“通話アプリ”と紹介されるとピンとこないが、ゲーム実況などから利用者を拡大したDiscordは、新たなコミュニケーション基盤であり、また、UGCメディアでもある。このWSJの記事は、これに加えて非広告志向のビジネスモデルに着目する。

Women and leadership in the news media 2021: evidence from 12 markets

Reuters Institute for the Study of Journalism

 

 

Reuters Institute、世界12市場・240メディアでの女性のリーダーシップを調査。女性トップ編集者の比率は22%。日本は、昨年と同様、主要な報道機関のトップ編集者に女性が存在しない。南アフリカでは、逆にトップ編集者の大半が女性だとする。

 

 

【ご紹介】:
月一連載が日経新聞電子版に掲載されました。今回は私もクリエイターエコノミーに触れています。よろしければどうぞ。➡ クリエーターがけん引するSNS 「稼げる」仕組み作り 新経済圏に

Disruption This Week—–5/3/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年3月2日から2021年3月5日まで。

 

 

「“他のプロバイダーのように”サードパーティーCookieの代わりにユーザーを一意に識別するような識別子を使うことはしないとGoogleは強調する。Googleが採用するのは、プライバシーサンドボックスをベースとするFLoC(Federated Learning of Cohorts、群れの連合学習)と呼ぶAPI」。

——いよいよ“ポスト・クッキー”時代に向けた技術的なコンセプトを固めたGoogle。問題はその精度であり、広告を嫌うトレンドをなだめられるような“体験”を提示できるかだ。

 

 

【有料購読者向け記事】:
米Wall Street Journalがデジタル戦略を強化中。新規購読者獲得(と若者層へのアピールのため)のためにSEOに取り組み成果を挙げている。だが、内部からはトレンド記事や検索に最適化された記事執筆への反感の声もあがり緊張感が高まっているという。

 

 

ジャーナリズム、とりわけ発展途上国におけるジャーナリズムにとって要となる資源は、「フリー&オープンソフトウェア」(FOSS)だと指摘するカタールNorthwestern大の研究者Lugo-Ocando教授。資金援助も重要だが、ジャーナリズム活動を可能とする養成教育や、ソフトウェアやデータなど資源の利用の確保が重要と述べる。

 

 

米New York Times、「2021年はライブの年になる」として、ライブ報道チームを組成した。同社の編集幹部Marc Lacey氏が同ライブチームの編集者3名を紹介する。編集者と特派員が組み、ライブ報道のフォーマットを洗練させ、リアルタイム・ジャーナリズムを強化していくとする。

 

 

【有料購読者向け記事】:
「『世界の消費者の81%が企業の個人情報の取り扱いに対する懸念を強め、48%はプライバシーへの不安から商品やサービスの購入・利用を中止している』。グーグル幹部は調査結果を引用してこう説明する」。——Googleが、データを収集してユーザターゲティングを行っていく振る舞いに規制を強化していく方針を改めて発表。Googleは代替技術に一定の目途を見いだしたということだろう。Facebookにいたっては、いまもターゲティング広告の有用性をキャンペーンしている状況。その間にも引用で示したように、ユーザの広告忌避感が高まっている。

 

 

「新しい『fan-powered』ロイヤリティの下では、アーティストは自分のファンの実際のリスニング習慣に基づいて支払われる。熱心なファンが特定アーティストの音楽を聴いている時間が多いほど、アーティストはそれに応じてより多くの収入を得られる」。

——SoundCloudが収益配分モデルをいよいよ変更。アーティストらはサービス全体の収入から機械的な配分を受けるのではなく、“自分のファンから収入を得る”。これは昨今のホットになりつつあるクリエイターエコノミーの文法に則るものだろう。

 

 

カナダで創刊175年の歴史を誇る老舗新聞社Globe and Mailが立ち上げたAIプロジェクト「Sophi.io」をめぐる解説記事。プロジェクト立ち上げ時、編集部は広告収入に影響あるPVにのみ固執していたが、新プロジェクトでは購読者獲得につながる指標もスコア化した。

 

 

「新型コロナワクチン誤情報ラベルは、まずはTwitterの人間のチームが誤情報と判断したツイートに追加する。この評価をAIツールに学習させることで、将来的には自動化していく。それには時間がかかるため、最初は英語のツイートへのラベル付けから開始する」。

——ワクチン関連情報をめぐるファクトチェック態勢づくりは急務だが、Twitterがプラットフォームとしてどのような態勢を組むか、一つのアプローチを見せた。記事に詳しいが、「ストライク制」は、興味深いレギュレーションだ。

 

 

米Northwestern大のMedill Spiegelリサーチセンターが45の米ローカルニュースを調査したところ、そのデジタル有料購読者の49%が、月に1度も購読メディアのサイトを訪れない“ゾンビ読者”だった。電子版購読者を将来の読者基盤と見たい業界にショックを与えている。

 

 

すでに一度紹介したが、Google検索のコアアップデートが2か月以内に行われる。「Core Web Vitals」と呼ばれるアルゴリズムでは、ページロード速度、反応性、視覚的安定など体験面の指標が重視されるが、普及しているCMSのWordPress(のエディタGutenbergのコード)での対応が遅れており危険水域にあるとする記事。

 

 

【ご紹介】:
私が編集に携わる「Media×Tech」に新着記事。注目の『デジタルエコノミーの罠』への書評です。➡ 書評:「空想のインターネット」に対する追悼文——『デジタルエコノミーの罠』

Disruption This Week—–19/2/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年2月15日から2021年2月19日まで。

 

 

投資家Benedict Evans氏の「(GoogleやFacebookが)新聞社に支払う」ことの意味と疑念を論じている。重要なポイントは、この支払いは利用の対価なのか、あるいは、補助金(それは税金から得られる)なのかという点。いろいろ論点を含むポストだ。

 

 

米国を中心とする大手テクノロジープラットフォーム9社、有害コンテンツやプラットフォーム上での不正な行為に対して、5つの要素からなる取り組みのためのフレームワークを発表。Facebook、Google、Microsoft、Twitter、Discord、Pinterest、Reddit、Shopify、そしてVimeoが加盟社だ。興味深いのは、コンテンツ監視に当たるスタッフの保護や支援なども含まれていることか。

 

 

「Pexは、コンテンツの著作権を有する個人や企業、コンテンツのライセンス供与やリミックスをしたいクリエイター、コンテンツがシェアされている大手デジタルプラットフォーム、これらを監督したい法執行機関を集合させた自社のAttribution Engine…」。

——記事では別の言葉「インターネットのためのライセンスインフラ」で魅力的なコンセプトの説明をしている。著作権をめぐっては、つねに“守り”の議論が先に立ち、その先に向かえないが、いかに権利(機会)を安全に広げていくかという究極の課題を大切にしたい。

 

 

英Oxford大などで戦略的リーダーシップやDX戦略を論じるLucy Kueng教授、メディアのデジタル化戦略や新たな事業創造をめぐる新著のため、数多くのインタビューを実施。
そのなかで、新聞社らメディアが正しいデジタル戦略を持ちながら、その9割が実行されていない事実に気づいたという。その理由は、仕事のやり方を変えたり、意思決定をしたり、立場の異なる人々の意見に耳を傾けたりすることの困難からだという。つまり、デジタルトランスフォーメーションは、まず、ヒト(組織)のトランスフォーメーションだということ。

 

 

豪州でのメディアをめぐる新法の成立をめぐり、先ほど紹介したように、Googleは大手メディア企業と個別に支払契約に向かっているが、他方、Facebookは対照的な選択。豪州および他国でにおいて、同国メディアの記事投稿を排除すると発表した。

 

 

豪州で、近日中にメディアに対しテクノロジープラットフォームが支払いを強制する法案の成立を控え、Googleが、ついにWSJなどを傘下にする大手メディア企業News Corpらに対し、年間数千万ドル支払う個別合意に至ったとの報道。Rupert Murdoch氏のここ数年にわたる執念が実った形。

 

 

昨日も紹介した、米Disney+の躍進ぶり。Netflixが10年かけて築いたポジションを、約1年で半分にまで縮めた。また、調査会社Magidによると、米国の平均的な家庭では、サブスクは3つまで購入可能という。そろそろシートの取り合い決着が見えてきた?

YouTubeは「第6のテレビ局」になろうとしている。 | AdverTimes(アドタイ) by 宣伝会議

AdverTimes(アドタイ)宣伝会議が運営する、広告界のニュース&情報プラットフォーム

 

 

「動画配信サービスに人びとが費やす合計時間の7〜8割がYouTubeではないでしょうか。『1:4』の7割とすると14%くらいですね。そうすると、地上波テレビ全体の時間に対しYouTubeはけっこうなボリュームになる。民放5局ネットワークとNHK、次がYouTube」。

——境 治氏の論。もともとTVに魅力を強く感じていない自分にも、相当にずっしりと響くトレンドシフトとその先が提起されている。

 

 

パンデミックの期間を通して、オーディオ(音声)市場が離陸。ポッドキャストや音声チャットSNS(Clubhouseなど)はすでに人口に膾炙した。同時にCESの発表では、2020年、ワイヤレスヘッドフォンが、有線のそれを史上初めて上回った。音声市場の急拡大は明瞭だが、検閲が困難などの問題も発生している。

 

 

「世界全体の年間売上高が150億ドル(約1兆5700億円)を超える場合に10%の最高税率が課され、グーグルやフェイスブックなどの米ネット広告大手が対象となる見通しだ。課税分がネット広告サービスの代金に上乗せされた場合、最終的な負担は広告主や消費者に転嫁されることになる」。

——世界規模のインターネット企業の収益について、どう課税の網をかけていくのかはホットな話題だ。この報道は、世界での徴税トレンドは異なって、米国内で起きている州財政問題から生じた動き。これが世界の徴税ニーズと融合していくのかどうか。

Disruption This Week—–12/2/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年2月8日から2021年2月12日まで。

 

 

米New York Times、「NYT Kids」と呼ばれる小児向けサブスクメディアを開発中とする報道。NYT幹部が米Axiosに述べた。同社には、小児版は日曜版(印刷版)に含まれているが、独立型の購読商品のテーマとして開発が進んでいるという。

 

 

「Podzモバイルアプリでは、ユーザーは60秒のポッドキャストクリップで構成された、同社が「初の音声ニュースフィード」と呼ぶものを視聴することができる。これらのクリップは、各ポッドキャストの最高の瞬間をハイライトするように設計されており、現在ユーザーが購読しているポッドキャストよりもはるかに幅広いタイトルを簡単に試せるようになっている」。

——音声も映像も、その体験は、時間に沿った流れに縛られている。その問題を解決するための要約や抽出も、人手に頼ってきている。この「Podz」アプリは機械的に、音声ストーリーのハイライト部分を抽出できるという。興味深いアプローチ。

 

 

Google、豪州に続き、英国・アルゼンチンで「News Showcase」を開始。計450媒体との提携でこれらのニュースを取り扱う。特に英国ではReuters、FT、New Statesmanなど伝統的かつ知名度の高いメディア120と提携を促進。

 

 

「スマートフォンの次に来るものは(AR)グラスである」とのトレンドが、徐々に具体的な動きに。Googleの初期における失敗にもめげず、Apple、Google、Facebook、Microsoftが取り組み、Samsung、Lenovoの動きもと述べる記事。越えなければならない課題も、より具体的に指摘する。

 

 

音楽ストリーミング「SloundCloud」が、ユーザからアーティストへの直接支払いモデルへの転換を計画との報道。従来は、他の多くの定額課金モデルと同様、定額からの案分配賦だった。実現すれば、ユーザはお気に入りアーティストに対し課金やチップなどを納めることになる。これは、最近のPatreonやOnlyFansなどの成功を背景にしたものと見える。新たなトレンドだ。

 

 

「世界のメディアの将来的な回復は、ニッチなオーディエンスとバーティカルな分野に焦点を当てることにある。成功の鍵は、非常に特定なテーマをめぐり信頼できるコンテンツの必要性を理解できる組織だ」。90年代開設の老舗食品関連サイトの米Allrecipesを分析した記事。

 

 

メディアは、改めてオープンWebをめざす。超大手が寡占的に支配するアプリやSNSへの依存を下げ、オープンWeb上でイノベーションを志向する動きを概説した記事。WordPressによるParse.ly買収、米WaPoのWeb関連技術への投資、そしてTwitterのBlueskyプロジェクトなどを扱う。

 

 

デジタルメディア、SNS、そして各種のアプリが発展するに従い、伝統メディアで保証された“ジャーナリズム職種”でも、勃興する新分野での活躍は保証されない。勃興する分野でのクリエーターや起業家に学ばなければならない。NY市立大学でのプログラム例などを紹介する記事。

 

 

英Telegraph(日刊紙Dairy TelegraphのWeb版)では、「10-1-23」と呼ぶ、2023年までに登録者1,000万人・有料購読者100万人獲得との目標を掲げている。記事は、同社が、特にソーシャルメディアへの投稿最適化AIツール「Echobox」を活用し投稿を最適化している動きを紹介する。

 

 

購読型(非広告依存型)新興メディアのパイオニアとつねに言及される「The Information」の創業者Jessica Lessin氏。創業7年目となった同氏へのインタビュー記事。「本当に難しいのはジャーナリズムそのものです。他のことはすべて学び、共有することができます」。

 

 

【ご紹介】:
日経MJでの連載が日経電子版に掲載されました。よろしければどうぞ。➡ 半導体品薄、生活に幅広く影響 ゲーム、マイニング 揺さぶる

Disruption This Week—–6/2/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年2月1日から2021年2月5日まで。

 

 

米New York Timesが2020年第4四半期・通年の業績を公表。デジタルのみの購読者を年間230万人も増やし、ついに購読者総数が750万人に。ニュース製品で500万人、料理やゲームが160万。「25年までに1,000万購読者」の目標が、現実的となってきた。

 

 

米Washington Postは、Instagramを“最終的な目標”である購読者獲得のための有力なプラットフォームとして、その活性化に注力。おかげでポートフォリオのなかで最も急成長し、いまやフォロワーは450万人に到達。さまざまな関係者からのコメントをまとめた記事。

 

 

「フェイスブックの『最高裁』と言われる『監督委員会』の初めての審議結果が公表された。
5件ある審議案件のうち4件について、フェイスブックのコンテンツ削除を撤回するよう勧告している。
新型コロナのインフォデミック、イスラム教徒への弾圧、ナゴルノ・カラバフ紛争、ナチスへの言及、そして乳がんキャンペーン」。——Facebookが投稿コンテンツへの検閲について、外部登用を含む独立型の審議委員会を設けたことは周知の通りだ。委員会は最初の指示・勧告を行った。個別の“テイクダウン(削除)”事例への興味というより、Facebookのなかで整合性なく積み上げられてきたポリシーに対する勧告と見た方が良さそうだ。

 

 

米AxiosのSara Fischer氏が興味深いメディアトレンドを指摘している。Live配信系サービス、Substackのようなニューズレター配信サービス、そしてClubhouseのような招待制の会話空間の誕生と隆盛は、パワーある人々にとってメディアを迂回する仕組みとなるというものだ。
これに、米大手VCのアンドリーセン・ホロウィッツが、自前でテクノロジー系メディアを強化している動きを加えても良いかも知れない。このトレンドはまだ理解されていないが、メディアにとって悪夢となるとも言う。

 

 

Twitterが一部地域で試行運用を始めた「Birdwatch」。投稿情報の真偽判断をユーザにクラウドソーシングするアプローチだが、IFCN(世界ファクトチェックネットワーク)の幹部を始めファクトチェッカーらは、このアプローチに対して懐疑的、もしくは懸念を示す。

 

 

「新型コロナについて関心のある情報では『地域周辺の感染状況』『ワクチン開発や治療法、治療薬の情報』が70%を超えました」。

——メディアをめぐるさまざまな状況が見えてくる記事。パンデミック関連でいえば、引用箇所のように、今後は「ワクチン」をめぐって、熱狂報道の第2波が予想される。

 

 

2019年4月に開設された英メディア「Tortoise」。BBCの元幹部らが“スローニュース”を提唱し、クラウドファンディングや購読で運営。2020年は、パンデミックがブースト。有料会員を50%伸ばしたと公表。1/3は30歳以下という。記事は購読収入は4億円以上と見積もる。

 

 

音楽ストリーミングのSpotify、ユーザの発話や背景のノイズなどを分析、感情、性別、年齢、アクセント(出身?)から、その場に最適な音楽をレコメンドする特許を申請。記事は、そのような動きをテック界で起きているトレンドと批判的に紹介する。

 

 

「20年12月の書籍雑誌推定販売金額は1148億円で、前年比8.3%増。
書籍は552億円で、同8.3%増。
雑誌は596億円で、同8.3%増。
かつてないトリプルの8.3%増である」。——久々の対前年(同月)比の大幅増。鬼滅効果が大きいのだろうが、この材料はいつまで続くのだろうか。

 

 

「読者(視聴者)は、Instagramであれ、Spotifyであれ、地元の新聞のデジタル版であれ、どこでコンテンツを消費するにしても、高品質でデザイン性の高い体験を期待している。Netflixが最大の競合相手は『睡眠』だと言うように、購読戦略を構築しているメディアは、他のすべての購読プロダクトと競合しているのだ」。

——海外では「プロダクト指向(思考)」という概念が浸透しつつある。最近では、「News Product Alliance」なる団体も誕生した。“ニュース(報道)”を「プロダクト(製品)」と見なすことで、利用者の体験を改善できる要素は広がる。今後のメディアをめぐる組織論では、「プロダクトマネージャ」人材に投資できるかどうかもポイントに。

 

 

【ご紹介】:
毎日見ないことがないビジュアルデータの東洋経済オンライン「新型コロナウイルス 国内感染の状況」を手がけた荻原和樹さんがスマートニュース メディア研究所およびスローニュースにジョイン。

 

 

【ご紹介】:
NewsPicks for Business編集長に就任された林亜季さんに「Media×Tech」が取材しました。メディアビジネスをめぐって聞きました。