Disruption This Week—–19/5/2023

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2023年5月15日から2023年5月19日まで。

The New York Times enters the podcast app business at a 'weird time' - Poynter
米New York Times、成功裡に拡大してきた同社ポッドキャスト作品群を束ねた購読者専用ポッドキャストアプリ「The New York Times Audio」を発表。著名テック批評家Peter Kafka氏は、「NYTのポッドキャストが好きで他社のポッドキャストは聴かない」人のための製品と皮肉る。
Netflix Advertising Tier Now Has “Nearly Five Million” Monthly Active Users
米Netflix、広告表示版の公開から6か月で、500万MAUを突破と発表。正確な購読者数は明かさないものの、100万人程度と業界筋は推測。ユーザの年齢は中央値で34歳だという。
生成AI 新聞協会の見解(要旨)
「生成AIによる報道コンテンツ利用をめぐり、日本新聞協会が17日に発表した見解の要旨は次の通り。
…1. 言論空間の混乱と社会の動揺、2. 個人情報保護上の懸念、3. 現行著作権法や法改正に至る過程の問題点、4. 報道機関の著作物等をめぐる課題、5. 不透明な運用実態、権利者への不十分な情報開示」。

——骨格のみの引用。原資料も公開されているので玩味したい。

Google traffic worth less than £75m per year to UK publishers says NMA
英報道メディア協会(NMA)、委嘱した調査でGoogleが英メディアにもたらすトラフィックの収益価値を年間7,500万£以下と推定。それに対し英Googleが得た広告収入は100億£以上とギャップを強調する。
A startup is giving away 500,000 TVs — with one catch: There's a second screen for ads. Here's how to get one.
無料のストリーミングTVアプリを提供する米Pluto TV。同社がパンチの効いたユニークなキャンペーンを開始。50万台ものTV(それもスクリーン2つ装備!)を無償配布するのだという。もちろん視聴データを同社に提供する必要があるのだが。
米国ポッドキャスト広告市場、2022年は2400億円超の26%増--2025年には約5380億円へ
「(インターネット広告業界団体の)IABは米国のポッドキャスト広告市場に関する調査結果を発表した。2022年のポッドキャスト広告売上高は、18億ドル(約2422億円)で、前年に比べ26%増だった」。

——急増かつ巨大な広告市場とまでは言えないかもしれないが、依然として成長を続ける音声メディア。ジェネレーティブAIによる無人ポッドキャスト放送が拡大する予感もある。

音声5秒と写真1枚でできあがり 選挙も脅かす偽動画への対策最前線:朝日新聞デジタル
【有料購読者向け記事】:
「『チャットGPTが公開されてから数カ月で、世界を変えた。来年の選挙が無事乗り切れるか心配だ』。ハーバス氏(=元Meta選挙対策担当幹部)はそう話す。『2025年が始まる頃には、技術を取り巻く世界はまったく変わっているだろう』」。

——朝日新聞の「ビッグテック」連載のなかの記事。ジェネレーティブAIが生成する真偽の見分けがつかないような情報の技術を紹介する一方、IT大手が経営上の課題にぶつかって一様に人手を減らしていることに、セキュリティ上の脆弱性が生じると警鐘を鳴らす。

【全文閲覧には要登録】:
Quartz、The Washington Post、The Guardian、Business Insider、HuffPostなどいずれも過去チャットボットに取り組み失敗してきた。だが、今は違う。「ある種のチャットボットは、サブスクリプションビジネスに最適だ」と新たに取り組みの波が到来しているとする記事。
GPT-4採用のインフルエンサーbot「CarynAI」、1週間で収益7万ドル
「マージョリーさん(=キャリン・マージョリー氏)は自分のファンのためにTelegramに有料のグループを作り、ファンからのメッセージに極力返事をするようにしていたが、そのために1日に約5時間費やすようになり、チャットbotを立ち上げることにしたという」。

——AI生成による音声とアバター、そして会話内容は学習されたもので、本人と個人的に会話する気分にさせるとしたら、ファンは……。想像通りのビジネスが現実のものとなってきた。

文章生成AI、訓練データの対価どう払うべきか
【有料購読者向け記事】:
「レディット(=米大規模掲示板)の広報担当者は、データのアクセスを有料化することでどのくらいの収入が得られるかは分からないとしたが、同社が所有するような種類のデータが今日の大規模言語モデルの一部を向上させると確信していると述べた」。

——この種の大規模掲示板やWikipediaなどWeb上のフリーな情報源(もちろん、メディアのWebサイトも含む)に改めてアクセスが集まっている。生成AIの“学習”行為としてのクロールが行われている蓋然性があるわけだ。記事はこの経済的対価を俎上に載せるが、別の視点では、生成AIが今後提供する「知性」がこれら情報に依存することの種々の課題が、経済的対価だけでなく語られるべき時代に来ているとも言える。

「第2のツイッター」 創業者やメタ、新SNS…(写真=ロイター) - 日本経済新聞
【ご紹介】:
日経MJ紙への寄稿が日経電子版に掲載されました。よろしければご一読を。➡ 「第2のツイッター」 創業者やメタ、新SNS開発

Disruption This Week—–28/4/2023

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2023年4月25日から2023年4月28日まで。

Mark Zuckerberg says he is absolutely not abandoning the metaverse as company division loses $4 billion
MetaのMark Zuckerberg氏、同社がメタバースからAIに軸足を移しているとの観測を否定。「AIとメタバースの両方にこれまで何年も前から注力してきたし、これからも力を入れていく」と語る。AIへの注力という戦略転換を自己擁護。
What BuzzFeed News's demise tells us about the future of online media
米BuzzFeed News終焉という苦い教訓。オンラインメディアは、SNSなど様々な場所に読者が存在しさえすれば、それと出会うことが最重要と長い間信じ込んできた。だがメディア自身を目的地と読者に認識させられなければ存続できないとの命題を突きつけられたのだとする論説。
子どもたちの死、TikTokのアルゴリズムが招くのか-米国で訴訟頻発
「今年2月には、『痛みを取り除いてほしい、死は救いだ』という動画がナスカ君のアカウント内にある『おすすめ』フィードに送られてきた。別の投稿では男性の声で、『口の中でショットガンの引き金を引いて脳を吹っ飛ばす』というものがあり、女性の声が『クール』と答えている」。

——記事には、子どもの自死の理由を追い求め、息子のTikTokアカウントを見ると、「このアプリのアルゴリズムが、うつや絶望、死についての多くの動画を表示していたことも分かった」とある。

グーグル、2四半期連続で広告収入マイナス
【有料購読者向け記事】:
「グーグルを傘下に抱えるアルファベットが25日発表した1-3月期(第1四半期)決算は、グーグルの広告収入が2四半期連続のマイナスとなった。
広告収入は前年同期比約1%減の545億ドル。減収は2004年にグーグルが上場して以来3度目で、昨年10-12月期(3.6%減)に続き2四半期連続」。

——依然として広告事業の停滞、特にYouTubeで減収が顕著。一方、決算発表を受けて株価は上昇。理由は自社株買いの発表と、Google Cloudが会計基準の変更もあって、ついに黒字化したことがあげられそうだ。

Google soft launches new subscription tools for publishers | What’s New in Publishing | Digital Publishing News
Google、メディア運営者が簡単に読者からの購読や寄付などの受付け管理ができる「Reader Revenue Manager(RRM)」を提供開始。中小零細メディア向けで導入が容易だという。Googleはその収入の5%を徴収する。また、購読者側はGoogleアカウントによるログインが求められる。
News app Artifact can now summarize stories using AI, including in fun styles
Instagramの創業者らが創業しサービス開始したニュースアプリ「Artifact」、OpenAIのAPIを使いニュースの「要約」を行うオプションボタンをアプリに実装。ただし、同社は「記事の全文に取って代わるものではない」と念を押す。
Meta Tries to Lure Advertisers With Reels Discounts, AI Tools
【有料購読者向け記事】:
少し以前の記事の紹介だが。Metaは例年、広告代理店等に自社のプロダクト戦略と選択すべき広告種別をプレゼンテーションしているが、今回は、高圧的な姿勢を改めている。注目はメタバース関連の露出を控え、短尺動画などを前面に押し出したことだ。メタバースという近未来製品を中心に据えてきた同社の姿勢が揺らいだ?

もはや何度もプロンプト入力するのも不要、指示出し一発で仕事を完遂してくれる「Auto-GPT」とは

BRIDGE(ブリッジ)|「起業家と投資家を繋ぐ」テクノロジー&スタートアップ関連の話題をお届けするブログメディア

もはや何度もプロンプト入力するのも不要、指示出し一発で仕事を完遂してくれる「Auto-GPT」とは
「Auto-GPT は GPT-4 モデルの AI アプリケーションだが、GPT-4 に勝手に仕事をさせることができる。何度もチャットボックスでプロンプトを与える必要はなく、仕事内容を伝えれば、AI がニーズに合わせて自己開発を続けるのだ」。

——こちらもすでに紹介した注目の「Auto-GPT」。その仕組みや威力についてわかりやすく解説している。ChatGPTより良質なインパクトを創りだしそうだということ。

アーティストのGrimes、生成AIで自分の声を自由に使っていいとツイート
「私の声を使ってAIが生成した曲がヒットした場合、ロイヤリティの50%をシェアしよう。これは、いつも私がコラボするアーティストとの取引条件と同じだ。私の声は自由に使っていい」。

——昨日、米Forbesの記事で紹介したが、日本語の紹介記事が出たので改めて。“勝手にやっていいよ”レベルなので、このような取り組みが急増するとは見ないが、ロイヤルティフィーを追跡的に管理できる仕組みが投入されたら、ビジネスとして急増するのでは?

2023 Digital media trends survey | Deloitte Insights
米調査会社Deloitteが「Digital media trends 2023」を公開。今回は若者たちにとってデジタルメディアを通じた文化、コミュニケーション、アート体験の融合などを大きく扱う一方、普及したストリーミングサービスが直面する視聴者らの厳しい評価も取り上げており興味深い。
シンポジウム「デジタル空間の活用と健全化に向けて」
【ご紹介】:
慶応大学で開催されたシンポジウム「デジタル空間の活用と健全化に向けて」に参加してきました。私の発言も掲載しています。

Disruption This Week—–7/4/2023

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2023年4月3日から2023年4月7日まで。

ChatGPT、何が問題か 元グーグル社員「非常に無責任で無謀」:朝日新聞デジタル
【有料購読者向け記事】:
「規制が何もないのをいいことに、マイクロソフトのような企業はいま、世界の全人口を実験台として利用することが許されてしまっています。倫理や道徳という観点から考えれば、もっと民主的な統制があってしかるべきでしょう」。

——元グーグル社員でAIが社会に与える影響を研究し、警鐘を鳴らしてきた人物による警告。

出版状況クロニクル179(2023年3月1日~3月31日) - 出版・読書メモランダム
「講談社の決算は売上高1694億8100万円、前年比0.8%減、営業利益は191億円、同11.9%減、当期純利益は149億6900万円、同3.8%減。
その内訳は紙媒体の『製品』が573億5500万円、同13.5%減、デジタル、版権関連の『事業収入』は1001億7200万円、同10.0%増。そのうちの『デジタル関連』収入は778億円、同10.9%増、『国内版権収入』は98億円、同13.6%減、『海外版権収入』は124億円、同35.2%増」。

——上記の引用箇所だけでも、メディア事業をめぐる存立構造、あるいはその発展方向を想像させる刺激に満ちている。「事業収入」が「製品収入」の倍近くもあるのだ。しかもその事業収入の8割がデジタル由来だという。講談社だけの現象には止まらないだろう。もちろん、とはいえ、現時点ではそのような事業構造を持てるのは国内で数社だろうが。

米Protocolの編集長のTom Krazit氏は、同メディアの閉鎖にともない、その2万人以上だった購読者メールリストを買い取って独立。広告付きのメールメディア「Runtime」として再スタートを切ったとする話題。良い話題でもあるが、読者リストを売買対象とするのには抵抗も感じてしまうのだが…。
Substack's new short-form 'Notes' feed looks a lot like Twitter
ニューズレター配信の米Substackは、ユーザーが投稿、引用、コメント、画像、リンク、アイデアを共有できる新たな「Notes」機能の追加を発表。Substack上で共有されたNotesは、Twitterによく似た専用の短文フィードで表示されるという。別に論じたが、Twitter後継争いが激化している。
MidJourney V4 VS Leonardo AI — Same Prompt, Different Results
ジェネレーティブAIについては、ついついChatGPTを話題にしてしまうが、先行し話題となった画像生成系サービスでも、改善や新興サービスの台頭が進んでいる。記事は、同じプロンプトでサービス(MidJournyとLeonardo AI)によりどうアウトプット(画像)が異なるかを具体的に比較した有益な資料。
「プロンプトエンジニアリング」の“教科書”、日本語版が登場 無償でAIの上手な使い方を解説
「プロンプトに関する基礎知識から使用アイデア、注意点などを記載。プロンプトエンジニアリングに関するテクニックの他、GPT-4など特定のAIモデルの特徴などについても言及している」。

——ジェネレーティブAIが技術分野を席巻するにつれ、AIから的確な回答(アウトプット)を得るための的確な指示(プロンプト)が重要になることは、何度か話題にしてきた。このプロンプトエンジニアリングをめぐるガイドブックの紹介。日本語化されたものだ。

Post, a publisher-focused Twitter alternative, launches to public
“読んだだけ払う”。従量型課金システムがこれから広がると見ているが、Twitter的手軽さと従量型課金制を提携メディアに提供する、米「Post News」の話題。利用者は事前に一定額支払い(バウチャー)、利用に応じてそれを消費するモデルのようだ。
新聞社の衰退はネットやスマホの普及が原因ではない グンゼという会社から考える本質:朝日新聞GLOBE+
「…断言できるが、新聞各社の売上が減少し続けているのは決して、インターネットやスマホが普及したからではない。
単に経営陣が世間ずれし、今もなお間違っているからである。
なぜそんなことを、断言できるのか」。

——「新聞社の本質的な強みとは本来、『知性ある記者・編集者』が『取材やエビデンス』に基づき、『信用できる情報』を届けてくれることにあったはずだ」と凡事を徹底すべきことを指摘するオピニオン記事。

カナダ政府が法制化をめざすプラットフォーマによるメディアへ支払いの義務化について、行われた調査研究「Meta and News」によると、Facebook(フィード)上の報道関連トラフィックは3%未満で、年々減少中であり、そのトラフィックもメディア自身による投稿が9割を占めており、ユーザによる投稿(シェア)は少ない。故にFBから恩恵を受けているのはメディア機関だと指摘。
米ツイッター、表示順決めるアルゴリズム公開 マスク氏「公約」、安全面懸念も:朝日新聞デジタル
【有料購読者向け記事】:
「同社は仕組みをブログで説明。(1)利用者の関心が高そうな人やテーマの投稿から約1500件を選ぶ(2)利用者が「いいね」やリツイートなどの反応をする確率をAIで予測し、点数をつける(3)同じアカウントの投稿が続かないように調整するなどした上で点数の高い順に流す、という主に三つの段階があるとした」。

——あまり大きな話題を呼んでいないようだが。ここで説明されているのは、Twitterの一人ひとりのユーザに対し、どのようなツイートを表示するかというパーソナライズについてだろう。自分のタイムラインを見ても思い当たるところだが、上記では説明できない要素もあるようなので、もう少し勉強したいところ。

ファクトチェックアワード2023

FIJ|ファクトチェック・イニシアティブ

ファクトチェックアワード2023
【ご紹介】:
多くの人々を誤解させるおそれのある社会的影響の大きな言説・情報を検証し、正確な事実を共有することに貢献したファクトチェック作品のうち、特に優れていて社会的意義が高いと認められたものを表彰します。締め切りは20日です。
「オリジネーター・プロファイル(OP)」の挑戦——ネットニュースの信頼性をどう担保するのか? - Media × Tech
【ご紹介】:
Media×Techに新着記事です。メディア業界で注目されるプロジェクト「OP(オリジネーター・プロファイル」技術研究組合について、事務局を主導するクロサカ氏に取材しました。

Disruption This Week—–31/3/2023

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2023年3月27日から2023年3月31日まで。

Netflix appears to be working to bring games to TV with the iPhone as a controller
米Netflixは、モバイルゲームをテレビを使って楽しめるようにする新機能の開発に取り組んでいる。NetflixのiOSアプリに隠されていたコードから、同社がiPhoneをゲームのコントローラーとして使用できるようにする開発を進めていると推測する記事。「この電話をゲームコントローラーに使いますか?」との1行が発見されたという。
Publishers Worry A.I. Chatbots Will Cut Readership
【有料購読者向け記事】:
「すべての検索結果は、我々のデータから取得し、我々の観点、我々のコンテンツをクロールし、我々のコンテンツを集約している。それには、我々のサイトへのトラフィックを促進するという見返りがあった」(米新聞チェーンGannett幹部の発言)。その全てが変わる可能性があると懸念する業界の動きを追った記事。
ネット記事、広告の信頼性向上へ 発信者情報の明示、仕組みづくり進む:東京新聞 TOKYO Web
「——信用できるコンテンツの作成者かどうかを見分ける情報とは。
ニュース記事でいえば、報道機関の『取材倫理綱領』や『編集方針』などだ。本当に信頼のおける取材や書き方をしている人が発信しているかどうか判断する目安となる。広告では『デジタル広告品質認証機構』の認証の有無といった情報だ」。

——それぞれの記事(コンテンツ)や広告と、その制作者(オリジネーター)との1:1の関係を表示できるようにする技術的試みがOP(オリジネーター・プロファイル)だ。どこで表示されようとも、そのオリジネーターを確認できるようにするための技術とそのコンセプトを、主導者の村井純氏が語る。

チャットGPTで最も影響を受ける職業は
【有料購読者向け記事】:
「生成AIの影響によって、大半の仕事が何らかの形で変わることも分かった。少なくとも一つの業務が生成AIの方が素早くこなせる仕事に就く労働者は8割に上った。広報スペシャリスト、司法担当記者、ブロックチェーン(分散型台帳技術)エンジニアといった情報処理の職業はとりわけ影響を受けやすいという」。

——逆に影響を「受けにくい」職種は、「手早く調理できるメニューを提供するシェフやオートバイの整備士、石油・ガス設備の修理・組み立て作業員」だという。

ChatGPT Pluginって何ができるの? - Qiita
「・Zapier Googleシート、Trello、Gmail、HubSpot、Salesforceなど、5,000以上のアプリと連携する。
とくにインパクトが強いのがZapierでしょう。これだけで、ほぼ(ネット上なら) 何でもできる気がします。
公式のプラグイン群と、独自のプラグインを使用することができます」。

——OpenAIが発表したPlugin戦略。あらかじめ10を超えるプラグインが用意されているが、もちろん、重要なのはこのようなアイデアと特定目的向けのフォーカスを持ったプラグインが、これから多様な開発者から提供されるだろうということ。

ステマ規制は10月1日から、河野大臣が発表 違反すれば行政処分の対象に
「野太郎デジタル大臣は3月28日の会見で、ステルスマーケティング(ステマ)を景品表示法における『不当表示』に指定したと発表した。10月1日以降は、措置命令などの行政処分の対象になる」。

——焦点は、いまではSNS、もしくはその上でのインフルエンサーの動きになるだろう。すでに脱税などのかどで告発、追徴などの対象となってきたが、“解釈の違い”というレベルでは終わらないことになる。

大規模言語モデル(LLM)に関連するビジネスを展開する際に留意すべき法規制・知的財産権・契約 | STORIA法律事務所
「大規模言語モデル(LLM)に関連するビジネスを展開する際に留意すべき法規制・知的財産権・契約について、何回かに分けてまとめてみようと思います。
今回は、まずは総論部分として『大規模言語モデル(LLM)に関連するビジネス3つの領域』と『それぞれの領域において法的に問題となる事柄』について簡単に説明をします」。

——そろそろ総合的なリスクについて研究を始めるべき時期。参考になりそうな法律家の連載がスタート。

The Streaming Business Model Is Hitting Its Half-Life
【有料購読者向け記事】:
2022年、Disneyは41億ドル、Paramountは18億ドル、Comcastは25億ドルのストリーミング配信による損失を計上。著名なメディア批評家Andrew A. Rosen氏は、ストリーミング配信事業が、減衰期のCATVの収益性にも遠く及ばないと重要な指摘。それでもNetflixにはYouTubeやTikTokのようなアルゴリズム駆動型の発見機能が備わっているが、他の事業にはそれもないとする。
「ChatGPT」がプラグインに対応、ネットの最新情報を利用可能に
「OpenAIによると、ChatGPTはプラグインを介することで、スポーツの試合状況や、株価、最新のニュースといった、通常の検索エンジンで得られるような情報にアクセスできるようになる。
また、個人的なメモや会社の文書といった知識ベースの情報の取得のほか、食品の注文やフライトの予約などに利用できるという」。

——昨日も紹介したChatGPTのプラグイン機能について。情報はほぼ同じだが、理解のために再掲。

How to play the long game, with New York Times CEO Meredith Kopit Levien
米VergeによるNew York TimesのCEO、Meredith Kopit Levien氏へのインタビュー(ブログ)。掘り下げた会話が多く、メディア関係者の参考になりそうだ。同氏は、NYTimesの現在の成功を、それまでのサイロ的組織から、5〜6年前にテック企業的な組織へと再編したことで説明する。
タイトル研究:「重要なキーワードは前に持ってくる」は、正解か? - Media × Tech
【ご紹介】:
Media×Techから新着記事です。
「よく言われていることのひとつに、『Web記事のタイトルでは、重要なキーワードを前に持ってくるべし』というものがあります。
体感的には妥当に思えますが、この『公式』はどれくらいデータで実証することができるのでしょうか」。

Disruption This Week—–24/3/2023

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2023年3月20日から2023年3月24日まで。

Google's new Bard chatbot told an AI expert it was trained using Gmail data. The company says that's inaccurate and Bard 'will make mistakes.'
ChatGPT対抗としてGoogleが先日発表、試用版が提供されている「Bard」。AI専門家のKate Crawford氏がチャットを通じてどんなデータセットを使ったのかを尋ねたところ、ユーザらのGmailデータを含むとの回答だった(スクショあり)。Googleはこれを不正確と慌てて打ち消すが…
TikTok CEO says it wasn't 'spying' when ByteDance employees surveilled journalists
昨日、米下院で行われた公聴会に出席した米TikTokのCEO、Shou Zi Chew氏は、ByteDance社員がTikTokアプリを通じて得たジャーナリストのIPからその地理情報を追跡していた事実(社員はその後解雇された)について、「スパイ行為という表現は適切ではないと思う」と述べる。
「AIが自動生成=著作権なし」「人間の創作=著作権あり」 米著作権局、AI生成コンテンツの登録ガイドライン公表
「16日に発表されたガイドラインによると、米国の憲法や著作権法では、『著作者は人間』と明記されており、判例などもそれを支持しているという。このため、AIが創作に関わったコンテンツの著作権登録を認めるかどうかは、『人間の創造性が含まれている』かが判断基準になるという」。

——著作権法については彼の国とは差異があるが、考え方の基礎として、わが国でも取り入れられる可能性はありそう。

対話型AIの登場でグーグルら巨大ITとニュースメディアの関係はどう変わるか
「Googleで『今買うべき最高のスマートフォン』と入力すると、CNET、TechRadar、Engadgetといったニュースサイトが作成したおすすめ端末に関する記事が表示される。同じ質問をChatGPTに投げかけると、AIは親切にも『専門家のレビュー』に基づいたおすすめ端末のリストを教えてくれるが、そこにはどのサイトへのリンクも含まれていない」。

——GoogleやMetaらと既存メディアとのリンク対価支払いをめぐるせめぎ合いと、出来上がった法制の矛盾を前半で説き、その後、AIによるチャットボットが、“記事へのリンク”をバイパスしてしまうリスクを説くという2段構えの論。いずれにおいてもNews Corpら大メディアがロビーイングで動きを阻止しようとしていることが浮かび上がる。

The Launch of Ad-Supported Disney+ and The Rise of AVOD  - Antenna Blog
広告表示付きの動画配信の3事業、提供初月は、新規加入者の20%がDisney+の広告付きプランに加入。Netflixの初月は9%、HBO Maxは14%だった。3か月目では、Disney+が36%に達し、Netflixが19%、HBO Maxが21%であった。今後は、Apple TVの広告市場参入が話題となりそうだ。米Antenna調べ。
GPT-4が労働市場に与える影響と各職種のリスク評価──OpenAIの研究者が論文発表
「調査の結果、米国の労働力の約80%が、GPTの導入によって少なくとも仕事の10%に影響を受ける可能性があり、約19%の労働者は仕事の50%に影響を受ける可能性があることが示されたという。
ほぼすべての職種に影響するが、特に現在高収入な職種のリスクが高いとしている。
調査は、学習達成度を表を用いて測定するルーブリック評価によって、職業別の人間の専門知識とGPT-4を使った場合を比較した」。

——「現在高収入な職種」とは? がポイントだ。記事によれば「数学者、ジャーナリスト、翻訳者、作家、Webデザイナー、会計士など」に相当するようだ。ジャーナリストが含まれていることには注意をしておいたほうがいい。また、影響受けにくい種類の職種も示されている。

School districts sue tech giants over youth mental health crisis
TikTokがユーザデータを侵害しているのではないか? あるいは、ジャーナリストらをスパイしているのではないかと、米国では賑々しい。しかし、米国でSNSをめぐり過熱しているのが青少年のウェルビーイング問題だ。大手SNS各社をターゲットに、いくつもの州で訴訟が起きているのだ。
Negative words in news headlines generate more clicks — but sad words are more effective than angry or scary ones
ニュース(の見出し)はどうしてネガティブなものであふれかえっているのか? “バイラルメディア”が発見した情動的表現が人々を引きつけるという法則が、新たな調査(Nature Human Behaviour掲載「ネガティブがオンライン・ニュースの消費を促進する」)によって改めて裏づけられたとする記事。
「ニュース忌避」現象の背景には、このような最適化が働いているのではないだろうか?
Twitterそっくりの分散型SNS「Bluesky」、Appストアに登場
「TechCrunchの記事をチェックすると、BlueskyのユーザーインターフェースはTwitterにそっくり。
たとえば、Twitterは新規ツイートをするときに『What’s happening』と表示されますが、Blueskyでは『What’s up』になっています」

——「Bluesky」はJack Dorsey氏がTwitterのCEOであった時代に取り組んでいたプロジェクトに端を発する。要するに、Twitterを分散アーキテクチャで“再発明”しようとしていたのだ。結果として当のTwitterがこの状況となったことから、“新時代のTwitter”が次々と声をあげることになってきたというわけだ。

「2022年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」 - News(ニュース) - 電通ウェブサイト
「2022年のインターネット広告媒体費は、前年比115.0%の2兆4,801億円(電通「2022年 日本の広告費」より)。インターネット広告媒体費を広告種別で見ると、検索連動型広告が前年比122.2%の9,766億円と増加し、構成比は39.4%となった。ビデオ(動画)広告は前年比115.4%の5,920億円、構成比は23.9%となった」。

——よく知られている「日本の広告費」統計の、インターネット広告部分を詳細に掘り下げた「2022年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」。ネット広告全体として、前年比114.3%の3兆912億円で、広告費全体の4割強に。

ファクトチェックアワード2023

FIJ|ファクトチェック・イニシアティブ

ファクトチェックアワード2023
私が参加している団体ファクトチェック・イニシアティブでは、優れた・有益なファクトチェックを行った活動を顕彰する「ファクトチェックアワード2023」を実施します。ぜひご応募下さい!
JIMA : グランプリ、部門賞など全13作品を発表!ーーInternet Media Awards 2023
【ご紹介】:
私の所属するインターネットメディア協会が例年行ってきたアワード「Internet Media Awards2023」が発表。グランプリ作品その他全13作が発表されました。例年以上の盛会を喜んでいます。