Disruption This Week—–30/8/2024

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2024年8月26日から2024年8月30日まで。

Can Tech Executives Be Held Responsible for What Happens on Their Platforms?
【有料購読者向け記事】:
「Pavel Durov氏への告発によって、Meta社のMark Zuckerberg CEOのようなハイテク企業幹部が、次にヨーロッパの地を踏んだときに逮捕される危険性があるかという懸念や疑問が起きている」。米New York Timesがハイテク業界に生じている恐怖を伝える。
インターネットの検索行動、YouTube利用が増加/複数回検索する人は約半数に減少【ナイル調査】
「インターネットを利用して調べものをする時最も利用頻度が高いものを尋ねた。すると、『Google(50.0%)』『Yahoo!(25.2%)』『YouTube(5.3%)』の順となった。
2023年調査では3位に『Twitter(5.0%)』がランクインしており、2024年は『X_旧Twitter(4.4%)』は0.6ポイント下がり4位という結果に」。

——よく考えてみれば、検索エンジンは検索のためのツール。一方、YouTubeやInstaなどは、SNS閲覧(や投稿)のための場。文脈が異なるなど、いろいろ考えがふくらむ。

Newsrooms are finding new ways to build community, online and off
「一緒にニュースの意味を理解するのを助けてくれるコミュニティが周りにないとき、相談できる人がいないとき、ニュースを追いかけるための社会的通貨がないとき、それは切り離されたように感じる」。

——ニュースをめぐるコミュニティ構築の重要性を語る議論。Institute for Nonprofit News(INN)のカンファレンスでの発言から。

NFT価格、2年で10分の1 バブルの跡からビジネスの芽 価格は語る - 日本経済新聞
【有料購読者向け記事】:
「非代替性トークン(NFT)の平均単価が2年間で約10分の1に急落した。短文投稿に3億円の値がついたバブルが去った今、売買は手ごろなデジタルアートや会員権が中心だ。本来の特性を生かした使い道が少しずつ広がっている」。

——投機的な期待が先行していたNFTが、徐々に地に足が着いたビジネスへの動き。「会員権のようなサービス利用権との相性が良い。ホテル開発・運営のNOT A HOTEL(ノットアホテル、東京・渋谷)は、リゾート施設のシェア所有でNFTを活用している」というのは、なるほどなー。

紙の漫画を続けていたら、家賃6万8000円すら払えなかった…「パッとしない」漫画家が年収2000万円を稼げる理由 7人のアシスタントは全員リモート勤務
「自身が実践しているようにアシスタントには徹夜厳禁とし、人によっては最低限の筋トレと散歩を義務化する。そして、漫画作りのノウハウを紹介している自身のYouTubeをアシスタント教育にも活用している。
登録者数が2万5000人を超えたYouTubeでの発信の成果もあり、近年、美大や専門学校などで講演する機会が増えた」。

——「紙の漫画のアシスタントだった丸山恭右さんは2019年から漫画アプリへの配信を始め、年収2000万円を稼ぐ電子漫画家になった」と、丸山氏のサクセスストリーリーを取材した記事。要するに生産性を上げること、戦略の狂気じみた徹底が伝わる。“生産性”というコトバと縁遠いとみられてきた分野だが、やりようがあることもよく理解できる。

メタCEO、コロナ巡る投稿でバイデン政権からの「圧力」明かす
「メタ・プラットフォームズのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)のさなか、コロナ関連のコンテンツを『検閲』するよう米国政府から『圧力』を受けたと明かした。要求に応じた同社の決定を後悔しているとも述べた」。

——こちらも政府、プラットフォーマーをめぐる話題。優等生ぶりを発揮してきた米ITプラットフォームも、大統領選後を見据えてか、新たな動き、言動を示し始めている。

マスク氏、加州のAI規制法案支持 安全性テスト義務付け
「米実業家のイーロン・マスク氏は16日、カリフォルニア州の人工知能(AI)規制法案(通称SB1047)を支持する意向を示した。同法案はハイテク企業やAI開発者に対し独自モデルの一部について安全性テストの実施を義務付ける内容」。

——直前の投稿のように、Musk氏もまた、カリフォルニア州AI規制新法を支持。「私は20年以上にわたってAI規制を支持している」とのこと。

Inside Megyn Kelly's YouTube success | Semafor
米ニュースキャスターのMegyn Kelly氏、FOXそしてNBCで人気ニュース番組で人気を博していたが、“差別的”とされる発言で番組降板。現在は、スタッフ6名で、230万人が登録するYouTubeチャンネルやポッドキャストで、かつてのレガシーメディアに匹敵する数字を獲得と明かす。
Pro-Russia 'news' sites spew incendiary US election falsehoods
ロシア政府に近い“偽ニュースサイト”ネットワークが、Trump前大統領の暗殺未遂事件の背後に米民主党の謀略があるとの情報を拡散。元となったBarack Obama氏らの会話記録がAI音声合成と米NewsGuardが分析。ロシアに逃亡した元米海兵隊員John Mark Dougan所有サイトが発信源だ。
This startup wants to be the iTunes of AI content licensing
「新鮮で高品質なデータへのアクセスを必要とするAI企業と、実際にデータ生成にコストをかけているメディア企業をつなぐマーケットプレイスを作ること」の目的とする新興企業Toolbitの話題。同社創業者はRAG技術に着目して創業したと語る。

Disruption This Week—–9/8/2024

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2024年8月5日から2024年8月9日まで。

The real story of the website accused of fuelling Southport riots
「私が見つけたのは、犯罪ニュースを集約し、ソーシャルメディア上で金儲けをしようとする金銭目的の活動のようだ。 (暴動の引き金とされる偽情報の発信源)『Channel3Now』の誤報(ミスインフォ)がロシア国家と関係しているという主張を立証する証拠は見つからなかった」。

——BBCの偽情報分野の担当記者が、英国全土に広がった暴動の起点となった情報源を分析。その“ニュース”メディアを運営する人物らとの接触を行った。

一時、“ウェアラブルAI”デバイスとして期待された「AI Pin」。
新興企業Humane社が発表して喧伝されたが、製品の完成度は不十分だったようだ。
米メディアVergeが入手した社内販売データでは、5月から8月にかけて、購入されたAI Pinよりも返品されたAI Pinの方が多かった。 6月までに、返品されなかったのは約8,000個だけだったと販売関係者筋の情報。個人的にはAppleが熟成すれば、ぐっと違うものになっていたのではないか。もっとも、Watchで十分それはできるということになるかもしれないのだが。
CNN Launches FAST Streaming Channel Focused On Original Series (Exclusive)
米メディアThe Hollywood Reporter、米CNNがオリジナルを主要コンテンツにしたFASTチャンネルを解説と報道。「FAST」は購読無料で広告を表示する動画ストリーミングのこと。廉価版+広告表示のストリーミング勢に対抗するトレンドになっている。
逮捕者400人、偽誤情報「反移民」「反イスラム」英刺殺傷事件でSNS起点に暴動全土へ
「『ホープ・ノット・ヘイト』の7月31日のまとめによると、事件のあった7月29日午後5時57分から、メッセージサービス『テレグラム』で、翌30日の午後8時、イスラム教のモスクがあるサウスポートの通りに集合を呼びかけていたという。呼びかけはティックトックからも行われていたとしている」。

——英国で生じているヘイトにまつわる暴動の経緯を、平和博さんがまとめている。特に興味深く読んだのは、タイムライン形式で事件の発生からヘイト投稿、各地での暴動へと広がっていく経緯。偽情報から実際の街頭行動への動きが迅速すぎるという印象だ。事件そのものは別にしても、ある種の組織だった動きがなかったのか、分析が為されるべきだろう。

New York Times Reports 13.6% Jump in Profit
米New York Timesが4 – 6月期四半期業績を公表。約30万人の新規デジタル購読者を獲得、前年同期比13.6%の増益。総購読者数は現在1,080万人超で、うち1,020万人がデジタルのみの購読者に。このデジタル版購読者の半数近くが、同社製品の複数を購読という好循環に。
昨日紹介したように、米新興メディアとしては“成功株”と見られていたAxiosが初の人員削減。同社CEOのJim VandeHei氏は、SNS、党派対立、ポッドキャストなどへの関心の分散と、AIの要約能力が相乗し、「私たちの生涯でメディアにとり最も困難な瞬間」に見舞われていると述べる。
Existential thoughts about Apple’s reliance on Services revenue
米Apple、その四半期決算に驚かされる。同社があげるサービス収入は、iPhone以外の製品群(の総和)以上の規模に。AppleはiPhone+サービス企業となった。
試される紙への忍耐力、残る新聞輪転機メーカーはあと1社
「これら新聞社が紙の新聞を発行し続ける限り、代わりを見つける必要があるが選択肢はいまや大手では東京機械製作所しかない。産業用新聞印刷機の製造と設置には何年もかかり、生産量を倍増させるのは簡単ではない」。

——高速で印刷できるからこその輪転機。そして輪転機が支えた情報網。やはり「遅い情報」価値をどう最高値するかに関心が向かう。

Canadian news engagement down significantly one year after Meta's ban: study
2023年6月、カナダで「Online News Act」が施行されたのを機に、MetaがFacebookやInstagramへのニュース記事投稿を制限を始めて1年。カナダでは、オンラインニュースの閲覧が1日当たり1,100万件も減少と「Media Ecosystem Observatory」が報告。
佐賀新聞がAIで記事を書いた紙面掲載 「まだ人が書いた方が速い」:朝日新聞デジタル
「AI紙面は1日限定で、当面はAIを講演の音声データの文字起こしや見出しの作成、校閲支援などに使う。記事作成については『まだ先の話だが、できるところから活用していきたい』とし、まずは地域の行事予定の一覧作成などで活用していく考えという」。

——「apnea」(AI-Powered News Editing Assistant)を使ってみた、最初の事例だろうか。佐賀新聞側の「決して悪いことはしていません」的コメントが……。胸をはってトライしてほしいのだが。

Disruption This Week—–3/8/2024

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2024年7月29日から2024年8月1日まで。

How AI is changing the shape of innovation in media 

Media Makers Meet | What’s new in media

How AI is changing the shape of innovation in media 
メディア業界人向け専門メディア「Media Makers Meet」、メディア業界がどのようにAIを活用しているかを、「コンテンツの作成とキュレーション」「ターゲットを絞ったコンテンツ推薦」「データに基づく洞察の向上」「自動化と業務の効率化」の5類型で事例を紹介する。
OpenAI、ChatGPTの「高度な音声モード」をロールアウト中 秋には全Plusユーザーに
「米OpenAIは7月30日(現地時間)、5月の発表イベントで予告したChatGPTアプリのGPT-4oベースの『高度な音声モード』のα版を、一部のChatGPT Plusユーザーに提供開始すると発表した」。——これは興味深い進展。個人的にもChatGPT有償サービスを利用しているが、日常的に使い始めると、音声による入出力が重要になってくる。無償版のGeminiでは同種サービスはないようなので、「GPT-4o」の「高度な音声モード」に期待。

News is TV genre seeing biggest dip in viewing - Ofcom
英放送行政を所管する組織Ofcomのリポートで、英視聴者がTV放送で「ニュース」視聴を昨年1年間で1人当たり16時間減らし、88時間となったことを明らかに。この結果、視聴分野のランキングが一つ下がり、スポーツ、ドラマに次ぐ3位となった。SNS利用の増加がその一因かと示唆。
インターネットの利用環境、「スマホのみ」が全体で55%/女性は65%と高い傾向【LINEヤフー調査】
「60代以上のシニア層においては、直近3年間の『スマホ』でのインターネット利用者の増加傾向が見られた。2021年10月と2024年4月を比較すると、60代は9ポイント上昇の87%、70代は17ポイント上昇の59%となった」。——最近、着目しているのが「シニア層」でのスマホ経由のネットアクセス比率(「メディアアクセス」でないことには注意が必要)。「若者=スマホ、シニア=TV」という図式は既に崩れているが、シニア層の“メディア接触”が、どうネットメディアへと動いてくかがに関心がある。想像だが、YouTubeが重要な役割を果たす。

Is A.I. Unstoppable? Some Hollywood Craftspeople Fear the Answer Is Yes.
【有料購読者向け記事】:
昨年、米Hollywoodで俳優および脚本家らの長期間のストライキがAI利用の厳しい制限を勝ち取った。だが、その他の働き手にとってはAIの脅威は増大している。記事は、映像制作者やアニメータがテクノロジーの進化で大きな影響を受けていることを伝える。
日本が拠点の海賊版対策団体は中国での取り締まりで大きな成果を出しつつある
「TorrentFreakは『中国は、著作権侵害に対する対応が甘いという認識が従来はありましたが、むしろ中国当局は海賊版サイトの運営者を逮捕する動きがかなりスピーディーで、著作権侵害の取り締まりに熱心に取り組んでいるようです。2023年から2024年にかけての訴追件数は、アメリカよりも中国の方が多い可能性があります』と指摘しています」。——いろいろと興味深い情報が漏られた記事。特に「CODA(一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構)」の活動には注目。さらに、引用箇所のように、中国での取り締まりの活性化の動向も興味深い。

Fewer digital news outlets launched last year, according to a new global report
Google News Initiativeが資金援助する調査プロジェクト「Global Project Oasis」によると、デジタルニュースメディア企業の創業が、2022年以降急減。調査はデジタルネイティブなニューススタートアップの動向を調べる。「経済的課題、成長の鈍化、政治的紛争」を背景に見る。
The music industry is engineering artist popularity – listeners are right to be angry
Spotifyサービスでプレイリストを再生中に、何度も同じ楽曲と出会うことがある。「繰り返し再生を求めての賄賂」の可能性をさまざまな面からSpotifyに当たった記事。行き着いた事態は、「多くのアーティストやほとんどのレーベルはSpotifyからの報復を恐れている」だ。
Websites are Blocking the Wrong AI Scrapers (Because AI Companies Keep Making New Ones)
AIサービス提供企業による無断のコンテンツ学習を防ぐために、多くのWebメディアはAIサービスのクローラがサイト内をクロールするのを拒否するrobots.txt記述を乱発している。記事は次々と現れる新たな名前でのクローラ排除が困難になっている状況を詳細に紹介する。
TikTok Collected U.S. Users’ Views on Gun Control, Abortion and Religion, U.S. Says
【有料購読者向け記事】:
米司法省、TikTokが中国拠点の親会社ByteDanceの指示により、米国ユーザーの意見を収集していたと発表。収集されたデータには、銃規制、中絶、宗教などに関するものが含まれていた。同アプリが安全保障上の脅威とする最大の主張となるものだ。

Disruption This Week—–19/7/2024

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2024年7月16日から2024年7月19日まで。

A One-Man Telemundo on TikTok
【有料購読者向け記事】:
Carlos Espina氏は米Biden政権(ホワイトハウス)が、他の放送局(報道機関)と同様の扱いを与えるパーソナリティの一人。この8月に実施する民主党大会では同氏のようなクリエイターに“プレスパス”を与えることになる。記事はEspina氏の日常を伝える興味深いもの。
Spotify、2023年2月にサービス開始したAIベースDJ機能に加え、スペイン語版DJ機能の提供を開始する。いずれも実在の人物(著名DJ)の音声をサンプリングしたもの。Spotfiyは、DJ機能により楽曲にコンテキストを提供し、スキップしにくくする効果があると説明する。
How news avoiders got information about Trump’s shooting - Poynter
「私のアンケートに答えてくれた人の大半、37%が友人や家族から銃撃事件のことを聞いたという。 そのほとんどは、テキストメッセージやその他の直接の連絡を受けた。 グループチャットで知った人もいる」。

——ニュースを忌避する人々が増大する時代。今回の大統領候補への銃撃事件を、そのような人々はどのようにして情報として得たのか。著名なジャーナリズム研究者である筆者がとっさに私的なアンケートを行った。

AI検索で進む「ただ乗り」、報道機関の記事にも 社会への影響は:朝日新聞デジタル
「AIの時代は、ジャーナリズムが生み出した価値から恩恵を受ける者とコンテンツを生み出す者のつながりをさらに弱める。報道機関がつくるコンテンツのただ乗りは、ジャーナリズムと大規模言語モデルの質の両方を弱めることになる」。

——米コロンビア大の研究者アンヤ・シフリン氏のコメントだと記事は述べている。「ただ乗り」か否かは別のアプローチがありえるとしても、「ニュースが難しい」「ニュースのもっと深いところを知りたいのに」との読者のニーズ(苦痛)に応える余地は、まだまだあると思う。その価値増部分をだれが意欲的に創るのかという視点を考えたい。

毎日新聞 富山県内での配送を9月末で休止へ 全国初 | NHK
「富山県内では大阪の工場で印刷した新聞を輸送してきて、販売店を通じ、各家庭や店頭などに配送していますが、印刷費や輸送費の負担が増していることに加え、県内での発行部数が減少傾向にあることから休止を決めたとしています」。

——夕刊の休刊どころではない状況に。「これからも富山のニュースをデジタルや本紙全国版などで発信し、全国紙としての役割を果たしていきます」と毎日新聞は述べている。「全国紙」の役割を読者側も考えることになる(全国紙と地方紙を併読・併購読する人々もいるので)。

Xの青バッジはDSA違反──欧州委員会が予備的見解 「法廷で戦う」とマスク氏
「欧州委員会が問題にしているのは、以下の3点だ。

– ブルーの認証済みバッジは認証済みとなっているものの、金を支払えば誰でも取得できるため、ユーザーを欺いている。悪意ある人がこれを悪用してユーザーを欺いている証拠がある
– 広告に関する必要な透明性に準拠していないため、ユーザー保護に必要な監視と調査ができない
– DSAでは一定の条件下で外部の研究者に公開データへのアクセスを提供するよう定めているが、提供していない」

——欧州のDSA(デジタルサービス法)に違反と、ようやくXがその対象に取り沙汰されることに。本記事の主題である「ブルーバッジ」をめぐるガバナンス欠如は、だいぶ以前から指摘されてきた。また、X(旧Twitter)のAPI利用(研究目的に絞るにしても)についても改善が見られない。

Apple, Nvidia, Anthropic Used Thousands of Swiped YouTube Videos to Train AI
米Proof News、独自のツールを開発し、Anthropic、Nvidia、Apple、SalesforceなどのAI企業が、数千ものYouTube動画の字幕を無断で取得、学習していることを突き止めた。
ツールはどんなクリエイターのコンテンツが学習されているか特定できる。多くは教育コンテンツだが、悪いことに、学習されたコンテンツには極端に扇動的な悪名高いクリエイターらのものも含まれているとする。
AI検索エンジン「Perplexity」でネット検索はどう変わるのか
【全文閲覧には要登録】:
「Perplexityは『従来の検索エンジンの代替となるもので、直接質問をし、選りすぐられた情報源によって裏付けられた簡潔で正確な回答を受け取ることができます』ということだ。つまり、Perplexityは、Webサイトを検索した結果、ヒットしたWebページをまとめた結果を回答するものということのようだ」。

——良くも悪くも話題のPerplexity。その使い勝手を詳細な試用記で理解できる。醍醐味は「Pro」版(有料)の利用なのかもしれない。ちょっと思案する。

YouTube Music is testing an AI-generated radio feature and adding a song recognition tool | TechCrunch
YouTube Music、“AI生成による会話型ラジオ機能”を試行中。米Premiumユーザーに展開される予定。 ユーザーは、鼻歌などで聴きたい曲をリクエストすれば、カスタムラジオ局を作ることができるようになるという。Shazamなどにも似た機能だといえる。
ゼレンスキー大統領の妻が「ブガッティを購入」という偽情報は、こうしてロシア発で一気に拡散された
「今回の『ブガッティ購入』に関する偽記事を数十のロシアメディア(多くはロシア政府が所有またはコントロールしている)が取り上げており、Vérité Cachéeを情報源として引用していた。ほとんどの記事は7月2日に掲載され、数十万から数百万のフォロワーをもつ複数の親ロシア政府派のTelegramチャンネルで拡散された。偽情報を調査している『@Antibot4Navalny』の研究者によると、それらのリンクはX上の偽のボットアカウントのネットワーク『Doppelganger』によっても拡散されたという」。

——記事は、「この『Vérité Cachée』は、AIを駆使して欧州や米国を対象にロシアのプロパガンダや偽情報を流しているウェブサイトのネットワークの一部だ」と紹介している。小さなサイトが発出した偽情報がいかに短時間の内に、世界に伝播、話題となったかを、プロセスとして紹介しており、勉強になる。

Disruption This Week—–12/7/2024

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2024年7月8日から2024年7月12日まで。

Local News Now | Elevating local news.

Local News Now | Elevating local news.

Local News Now | Elevating local news.
米バージニア州北部とワシントンDCをカバーして成長するオンライン・ローカルメディア(ネットワーク)企業「Local News Now」。2010年設立で成長を加速しているという。Axiosのローカルニューズレターの品ぞろえ同様、注目株だ。
CNNが100人削減、年内に新たなオンラインチャンネル開設へ
「米CNNは、デジタルおよび有料テレビのニュース取材チームを統合する計画の一環として約100人を削減、業務を見直している。…CNNの従業員は約3500人。今回は3%未満の従業員が削減されることになる」。

——CNNの新たなデジタル戦略とそのアウトプットであるインターネット番組が年内にもサービスインする。その準備の過程でレイオフも発表。その新生CNNを率いるCEOは、ご存じMark Thompson氏。前New York TimesのCEOだ。同氏のデジタル戦略も徐々に明らかになりつつある。別途紹介しよう。

ChatGPT-Maker OpenAI Asks for Proof That NYTimes Is Original | Entrepreneur
米New York Timesは昨12月にOpenAIを著作権侵害で提訴。OpenAIがChatGPTの学習のために何百万もの記事を使用したと主張する。 一方、OpenAIは、NYTimesの記事が実際にオリジナルであるという証拠の提出を求める法廷闘争に。
NYTimesは、これを「無関係、不適切な嫌がらせ」と反論する。
アルファベットに埋もれた秘宝、ユーチューブには4550億ドルの価値
「『ユーチューブには価値が隠されており、投資家は単体として取引できない。これを閉じ込めているグーグルというコングロマリットには、ほかに多数のリスクがある』と(アナリストの)マーティン氏はインタビューで述べた」。

——記事を読めば理解できるはずだが、米Alphabetは従来の検索事業主体であるGoogleをはじめとする多種の技術系事業のコングロマリット。YouTubeもその一つで、投資家らはYouTube単独価値に投資できない。検索事業などはAI進化の方向ひとつで価値毀損する恐れがある一方、YouTubeやそのエコシステムにはそのリスクがほぼない。この価値が隠されている事は問題だとする指摘を取り上げた記事だ。

New York Times Experiments With a New Headline Writer: OpenAI
米MicrosoftおよびOpenAIを、自社コンテンツを勝手に学習したと数十億ドルの損害賠償を求めた米New York Times。だが、米Intercept.が入手した情報(コード)によると、そのNYTimesは社内で記事見出し生成ツールにChatGPTを利用していた。同社広報は実務への利用は否定したが。
Veteran columnists making more money on Substack after local newspaper exits
こちらも“解雇”された2人のベテランジャーナリストが、Substackで自身のメディアを立ち上げた話題。いずれも30年近くカリフォルニア州のローカル紙「The Davis Enterprise」に勤務したが、5月に解雇。自身のニューズレターですでに過去の年収を上回る購読料を得ているという。
Washington Post 'third newsroom' creation gets underway
印刷版、そしてオンライン版のWashington Post編集部に、「第3の編集部」が新設。スタッフからの経営チーム批判が止まらない同社だが、収益改善のために、「ソーシャルメディアとサービス・ジャーナリズムに焦点を当て、AIとマイクロペイメントで」で収益化をめざす試みだという。
Google検索も不要に? 検索AI「Perplexity」がスゴすぎてちょっと怖い
「例えば、7月4日時点で東京都知事選(7月7日投開票)の最新状況を聞くと、こんなふうに答えてくれる。…
最新情報をベースに、有力候補4人を抽出した上で、石丸伸二氏が猛追する展開を簡潔にまとめている」。

——「こんなふうに」の先は、記事内のスクリーンショットを確認のこと。確かに凄い。そして、重要なのはほぼリアルタイムですぐれた情勢認識(メディアをはじめとするさまざまな情報源をリアルタイムで分析ということか)を示している。記事は、Perplexityが他のAIチャットボットに比べて明らかな誤りが少ない(信頼のおける情報源を採用しているということか)とも指摘する。

「新聞を読む時間」として思い浮かぶものは・紙の新聞は32.5%どまり(最新) : ガベージニュース
「もっとも多くの人が思い浮かんだのは『紙の新聞』で32.5%。次いで『新聞社のサイトやアプリ』12.4%、さらに『新聞社以外のサイトやアプリ』8.5%、そして『SNS上の新聞記事』が6.2%。SNS上に掲載された新聞記事を読むことを、『新聞を読む』と認識している人が案外多いことに驚く人もいるかもしれない」。

——例年行われている博報堂DYメディアパートナーズのメディア環境研究所の2024年版の整理。引用箇所はけっこう切実な問題で、問いかける人、答える人で「新聞(を読む)」の定義が異なっている事態が拡大している。私自身は“新聞(の閲読)体験”を印刷版を超えたものとして再定義しないと、新聞社の存続が危ぶまれると考える。逆に、そのように新聞社(のなかの人々)が自ら再定義できれば、社会的ニーズはもちろん、産業としての未来は開けるものと考える。

生成AI悪用で最多は「世論操作」約3割、その実態とは
「調査期間中に、生成AI機能の悪用で最も多かった目的は、世論の形成や影響を及ぼすことだった(報道されたケース全体の27%)。これらのケースでは、アクター(実行者)は、人々の政治的現実への認識を歪める幅広い戦術を展開していた」。

——「グーグルのAI部門、ディープマインドと研究部門、ジグソーの研究グループ」による調査リポートから。平和博さんのブログ記事から。世論への影響工作に続く悪用目的が「収益化」だ。「51件、20.5%を占めた」という。