Disruption This Week—–10/1/2025

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2025年1月6日から2025年1月10日まで。

Google's Daily Listen AI feature generates a podcast based on your Discover feed | TechCrunch
Google、Discover(ユーザー向けに最適化されたコンテンツ配信システム)コンテンツを、5分程度に要約した音声コンテンツ「Daily Listen」をテスト中。AndroidおよびiOSアプリとして、利用登録した一部ユーザーに配信をしているという。興味深い動きだ。

Journalism, media, and technology trends and predictions 2025

Reuters Institute for the Study of Journalism

Journalism, media, and technology trends and predictions 2025
毎年初に発表されるReuters Institute(ロイター・ジャーナリズム研究所)の「ジャーナリズム、メディア、テクノロジーのトレンドと予測」2025年版が公開。
51か国と地域65人の編集長、63人のCEO、または経営責任者を含む326人のデジタルリーダーのサンプルを対象に調査を実施。情報は多岐にわたるので、今後、何回かに分けて紹介していこう。
「ミラーフェイス」によるサイバー攻撃、中国の関与が疑われる-警察庁
「2019年ごろから国内の組織や事業者などを対象に行われたサイバー攻撃を巡り、警察庁などが8日、『MirrorFace』(ミラーフェイス)と呼ばれるグループが実行し、中国の関与が疑われる組織的な活動であると発表した」。

——言い換えれば、中国から3年もの間、ハッキングされっぱなしだったということ。記事には警察庁からの詳細な発表文がリンクされている。

Thousands of documentaries are fueling AI models built by Apple, Meta, and Nvidia
「何千本ものドキュメンタリー映像作品が、Apple、Meta、Nvidiaらが構築するLLMなどAIモデルの学習データとして用いられている」。ドキュメンタリー映像作品にお広く使われる字幕情報を抽出してAI学習に利用されていると、米The Atlanticが調査結果を11月に公表していたことを解説する記事。
メタ、第三者のファクトチェックを米国で廃止-検閲「行き過ぎ」
「フェイスブックやインスタグラムなどを傘下に持つ米メタ・プラットフォームズは、同社が米国で運営するソーシャルメディア上では第三者によるファクトチェックを終了すると明らかにした。今後はユーザーが投稿の正確性についてコメントできるコミュニティーノート方式に切り替え、表現の自由を促進するとしている」。

——米Trump大統領政権への最適化をめざすMeta。すでに紹介したように政策担当を、共和党寄りの人物へと切り替え、さっそくその姿勢を、ファクトチェック分野の方針で示した。今後は、投稿をめぐる意思決定のためのボードメンバーの変更にも手をつけるだろう。

日本語LLMの「実力」は? AI Model Score
【有料購読者向け記事】:
日本語対応LLMをベンチマーク。総合力評価では、1位 OpenAI o1およびpreview、2位Claude 3.5 Sonnet、3位Gemini 2.0 Flashというところ。NIKKEI Digital Governanceの購読者向けサービス。
Google sends funds to journalism collective in exchange for Online News Act exemption
Googleは、カナダで施行されたオンライン・ニュース法の免除と引き換えにカナダの報道機関に支払うことに合意。1億ドルを、その資金を分配するために設立されたジャーナリズム団体へ送金。これにより法の強制課金を5年間免れることができる。
Advertisers Keep Avoiding News Sites, and Publishers Have Had Enough of It
【有料購読者向け記事】:
プログラマティックな広告掲出システムに染まった広告業界。広告主(ブランド)側はキーワード指定の掲出禁止を多様しており、結果、一流メディアでも掲出が自動的に拒否される流れに、Washington Postでは4割の記事が禁止対象だとの証言が紹介されている記事。
日経グループ2025年の主な事業 - 日本経済新聞
「今春以降、日経電子版の有料会員向けに主要なニュース記事で提供します。対象記事に関連して『ニュースの背景には何が?』『今後の影響について教えてください』といった読者が知りたくなる質問を、生成AIが記事下の部分にあらかじめ用意します」。

——単に質問されそうなテーマを用意するだけでなく、「に追加で聞きたいことについてご自身で質問内容を入力して尋ねることもできます」ということだ。AIを積極的に利用して、より“情報(提供)サービス”化の姿勢を強めるのは、新聞に求められる発展の方向性のひとつだろう。

年頭のご挨拶:2025年のPublickeyも、読者が安心して記事を読めるように適切な広告だけを掲載します
「2025年の最初の記事として、Publickeyは今年もこの広告掲載の方針を変えることなく、不快な画像の広告や誤クリックを誘うような邪魔な広告、さらには詐欺サイトへ誘導するような広告などが掲載されないように運営していくことをご報告させていただきます」。

——明けましておめでとうございます。本日から、投稿を再開します。
まず最初に紹介するのが、Publickeyの広告掲載ポリシー。
メディアには、「コンテンツを見れば(読めば)、その質はわかるはず」とするだけではなく、その姿勢や取り組みを明文化して、信頼を得る努力が求められる。そうすることで高い評価を印象づけられる。

Disruption This Week—–20/12/2024

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2024年12月16日から2024年12月20日まで。

日本新聞協会、生成AIと著作権保護「新たな法整備を」 - 日本経済新聞
【有料購読者向け記事】:
「生成AIの普及に伴い偽・誤情報の拡散が社会問題となっている。協会によるユーザー調査では『約6割が誤った回答が表示された経験を持つ』との結果が出ており、背景には『無秩序なデータ収集』があると指摘した」。

——日本新聞協会による、政府推進案に対する見解。協会自身が掲載したページより、日経に依るこの記事の方が読みやすい。協会、すなわち新聞業界が警戒する関心事は、検索に近いポジションでAIが報道される情報のつまみ食いをしてしまうことのようだ。

Webは消滅に向かっている——。米Pew Researchによれば、2013年にはアクセス可能だったWebページの38%が、今ではアクセスできない。ある大学の研究者らによれば、2025年までに地方ニュースサイトの3分の1が失われるという。技術的欠陥、そして情報を消したがる動きも原因だ。
メタ、来年の米広告収入はインスタグラムが半分超の見通し=調査
「調査会社イーマーケターは調査で、米メタ・プラットフォームズの2025年の米国での広告収入は写真共有アプリ『インスタグラム』が半分超を占める見通しを示した。メタは主力商品の改善を通じて広告を増やし、売上高を拡大する取り組みを進めている」。

——なぜ、この予測が話題となるのかと言えば、ライバルで短尺動画アプリの筆頭アプリTikTokが米国で禁止される(あるいは所有権が動く)可能性が高まっているからだ。記事にはInstagram広告の内訳などが詳しく紹介されている。

More than 140 Kenya Facebook moderators diagnosed with severe PTSD
140人以上のケニア人Facebookモデレーターが重度のPTSDと診断され、アウトソーシング元のMetaとアウトソーシング先企業Samasource Kenyaに対して元モデレーターらが訴訟を提起との報道。モデレーターらは過激な動画像に繰り返し晒されていたとする。
IT技術者「自由な働き方」に盲点 サイバー攻撃の標的に 編集委員 須藤龍也 - 日本経済新聞
【有料購読者向け記事】:
「ディレクターを名乗る人物から「スキルをテストしたい」と通販サイト構築アプリのプログラムコードが送られてきた。男性がパソコンで実行したところ、セキュリティーソフトがウイルスを見つけたと警告を発した」。

——衝撃なのは、記事が「石川氏によると今回見つかったウイルスから、ハッカーの狙いは第一に仮想通貨など金銭目的だと推察する。ただ、男性のパソコンを乗っ取る機能も見つかっていることから、パソコン内部の機密情報を盗み取る目的もあるとみる」と続くこと。被害に遭いかけた技術者は、会社貸与のPCを使って、“スキルテスト”プログラムを走らせていたという。

AIの次なる飛躍、「長時間思考」に備えよ
【有料購読者向け記事】:
「長時間思考とは(少なくとも最大限に活用された場合では)文字通りの意味を持つ。長時間思考AIモデルは、生成する結果を「熟考する」ためにもっと時間をかけるように設計されている。進行状況を知らせ、途中でフィードバックを求めるほど賢くなるだろう」。

——OpenAIの長時間思考モデルが、「o-シリーズ」。「回答する前により長く考え、複雑なタスクを論理的に捉え、『科学、コーディング、数学の分野で、従来モデルよりも難しい問題』を解決するよう設計されている」という。

EU、TikTokの調査開始 選挙介入巡る疑い
「欧州連合(EU)欧州委員会は17日、11月のルーマニア大統領選などで選挙介入を抑制しなかった疑いがあるとして、中国の字節跳動(バイトダンス)傘下の短編動画投稿アプリ『TikTok(ティックトック)』に対する正式手続きを開始した」。

——これはすでに紹介した。国内大手紙でも論じている話題。これから注目されるのは、単にTikTokが適切な偽誤情報を含む政治コンテンツに対して適切にモデレーションするのを怠った、以上の、影響力工作方法上の新たなアプローチがあるのかどうかだろう。

More YouTube viewers are watching on their TVs | Semafor
YouTubeの視聴が、CTV(コネクティッドTV)上で急上昇。多くのクリエイターは4Kベースの(CTV向け)コンテンツで収益を伸ばしている——。同社幹部のKurt Wilms氏が述べた。「収益の大半をリビングルームのデバイスから得ているクリエイターの数は、前年比で30%増加」。
メタが新AIモデル公開 メタバースのアバター動作がリアルに
「メタは12日、人工知能(AI)モデル『Meta Motivo』をリリースすると発表した。メタバース空間でのキャラクターの動きをコントロールし、自然な動作を可能にした。
Meta Motivoはデジタルアバターによく見られる体の動きの問題を解決し、よりリアルで人間らしい動きを実現すると説明した」。

——ようやくMeta社は、AIに先行して全力を傾注してきたメタバース戦略とAIの接点を創りだすところにまでこぎ着けたようだ。今後は同社のアドバンテージが生きてくるのかもしれない。

Patrick Soon-Shiong's controversial shakeup at the L.A. Times:  'Bias meter,' opinion upheaval and a call for growth
米著名メディアの一つ、L.A. TimesのオーナーPatrick Soon-Shiong氏の言動、行動が話題だ。同紙がHarris大統領候補の支持を表明するのにストップをかけ、同紙記事のバイアス度を表示するメーターを設置しようとする。同氏へのインタビューをL.A. Times自ら行った。

Disruption This Week—–18/10/2024

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2024年10月15日から2024年10月18日まで。

The key decisions that saved the Boston Globe
米都市Bostonの著名ローカル新聞社Boston Globe、どうやって経営戦略を立て直せたのか。同社はいま、従業員数1000名弱、デジタル版購読者数26万名、印刷版購読者数は7万5000名を擁するが、2009年には廃業を迫られていた。買収などの戦略変更をめぐる経緯を伝える記事。
デジタル時代、新しい報道の地平開く 本紙に新聞協会賞 秋の新聞週間 - 日本経済新聞
「日経は編集者や記者、デザイナー、エンジニアで構成する職種横断のチームをつくっている。異なる経験やスキルを持つ人材が机を並べ、文字通りに協働する。どういう表現に落とし込むか早い段階から同じ目線で考えるために、デザイナーやエンジニアが記者の取材に同行するようなケースも増えた」。

——日経新聞が新聞協会賞受賞に当たり、取り組んでいるデジタル報道を支える組織体制について、「エンジニアら 記者と協働」との項目を立て、引用箇所のような組織変革の意義を述べている。これで十分なのかどうかは別として、昨今のイマーシブな報道コンテンツづくりでは、エンジニアやデザイナーとの深い協調組織が重要だ。

富士通、偽情報対策システム開発で連携 NECなど8者と - 日本経済新聞
【有料購読者向け記事】:
「慶應義塾大学SFC研究所、東京科学大学、東京大学、会津大学、名古屋工業大学、大阪大学も参加する。災害時の情報のファクトチェックや記事作成などの用途で公的機関や企業に試用してもらいながら、研究開発を進める」。

ーー何とも形容しにくい巨艦フォーメーション。「オールジャパンで」とのコメントにも当惑が伴うのだが。

How Israel’s bulky pager fooled Hezbollah
「ポケベルを直接知るレバノンの情報筋によれば、ポケベルを作った工作員は、小さいが強力なプラスチック爆弾と、X線では見えない斬新な起爆装置を隠すバッテリーを設計した」。
——そのポケベル“兵器”の内部構造を詳細に伝える画期的な調査報道。
主要生成AIモデル、欧州AI法違反の恐れ 評価テストで低スコア
「オープンAIのチャットGPTなど代表的な生成AI(人工知能)大規模言語モデル(LLM)が、欧州での評価テストで欧州連合(EU)が策定した世界初の包括的なAI規制『AI法』の重要な項目の基準を下回っていることが分かった。ロイターが閲覧したデータによると、サイバーセキュリティーに関する耐性や、差別や偏見を排した回答といったEUが重視する項目で低評価がついた」。

——“厳しい”EU法制下では、AI各社のサービスが現状のままでは(営業が)許可されない可能性も出てきた。自主的にEUでのサービス実施を見送るケースも出てくるだろう。

Pitchfork Alumni Launch New Music Publication, Hearing Things
【有料購読者向け記事】:
90年から10年代半ばまで独立系音楽批評メディアとして人気だった米Pitchfork。大手のCondé Nastに買収されて以後、創業者の退職などで衰退。そのPitchforkから5人のジャーナリストが退社、「Hearing Things」を創業。2階建ての定期購読制を敷く。ちょっとワクワクさせる話題。
Exclusive | New York Times to Bezos-Backed AI Startup: Stop Using Our Stuff
【有料購読者向け記事】:
OpenAIによるコンテンツの学習をめぐって係争中の米New York Times。今度はAIによるコンテンツ要約機能を持った検索システムのPerplexityにも、自社のコンテンツの利用の「停止と中止」を求める文書を送ったと、米Wall Street Journalが報道。
TikTok executives know about app’s effect on teens, lawsuit documents allege
米各州が、TikTokは青少年に害悪を与えていると提訴している裁判において、同社内でのコミュミニケーションを記した非公表文書が、誤って一部開示。それによると、同社内では問題を認識しながら対処を行ってこなかったことが明らかに。米NPR(公共ラジオ放送)が報道した。
X投稿の収益、有料契約者の反応で インプレゾンビ対策 - 日本経済新聞
【有料購読者向け記事】:
「Xは収益分配の仕組みの変更について、『皆さん(有料契約者)のフォロワーがXプレミアムに登録して投稿にエンゲージメントすることで、皆さんへの直接の支持につながる』としている」。

——Xによる、今回のクリエイター収益化方法の変更は、要するに収益化は、「利用者の投稿に対して、有料の『Xプレミアム』を契約している別の利用者が閲覧したり『いいね』などの反応をしたりすることで、支払いが行われる」というわけで、有料(プレミアム)ユーザーを増やすことが必須になる。うまい考えではあるが、X社が狙う購読料収入増につながるのか興味のあるところだ。

ネットメディアから放送局に転職した私 怪しい情報の「ファクトチェック」をしていて感じる深刻な危機とは|NHK広報局
「例えばさきほどの『トランプ氏が銃撃事件の前にゴルフに行っていた』という動画は、どのように検証して、なぜ誤りだと判断したのかを説明する。
それによって、もしNHKや私のことを信用できないという人でも、その動画が誤りだということは、自ら再検証して判断できます」。

——BuzzFeed Japanで数多くのファクトチェック記事を公開、現在はNHKで同様の業務に就く籏智広太氏。ファクトチェックを行う人々を代表して、その内側を述べる良い記事。

日本の分断はどこにあるのか 池田 謙一編著 前田 幸男編著 山脇 岳志編著
【ご紹介】:
スマートニュースメディア研究所が昨年実施した大規模な世論調査を基に各種分析を行った論文集『日本の分断はどこにあるのか』が出版されました。藤村も「SMPP調査が捉えたメディア接触の諸相――伝統メディア、そしてインターネットメディアをめぐる読者の選択」を担当しました。よろしければどうぞ。

Disruption This Week—–11/10/2024

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2024年10月1日から2024年10月11日まで。

「Xプレミアム」収益配分の仕組みを変更 インプレゾンビ対策にも?
「今後は投稿の返信欄に広告が表示されても収益は発生しません。代わりにこれからは、投稿に対してプレミアムユーザーがエンゲージメントすることで支払いが行われます」。

——「エンゲージメントとは、ある投稿に対してシェアやコメントなどのアクションを起こすこと」だと記事で解説。「これまでの広告収益分配プログラムでは閲覧数に応じて収益が発生していたため、日本人の投稿に海外のアカウントからリプライが付くケースが多く、災害発生時などに問題視されていた」とも述べている。要するに、“無意味な”閲覧数を稼いでも商売にはならないスキームを目指しているわけだ。

How The New York Times incorporates editorial judgment in algorithms to curate its home page
米New York Timesは、Webでもアプリでも、トップページにアルゴリズムを駆使したコンテンツキュレーションを施している。1日に公開する記事が250超だが、トップページに表示できる記事は50〜60に限られているからだ。このアルゴに編集者の意思をどう反映しているかを語った記事。
X、ブラジルでのサービス再開へ 命令に従い2860万レアルの罰金も支払ったため
「モラエス判事は、Xがブラジルの法律と『国家主権を尊重した司法の決定』を完全に順守することを条件に、活動の再開を許可した。
Xは、虚偽情報を拡散していた(と判事が指摘した)アカウントのブロックと、ブラジルでの海外企業の運営に関する法律で義務付けられているブラジルでの法定代理人の任命という、活動再開のための2つの条件を9月27日に完全に満たしたことを証明した」。

——ブラジル司法の求めるところにXが完全に屈伏した図式のようだ。法令遵守があるとはいえ、“言論プラットフォーム”でもあるものが、権力の意向に屈伏するだけがよいことなのかと言えば、留保しなければ。各国で「擬誤情報のまん延」を材料に、権力が情報の統制に身を乗り出そうとしている瞬間に起きた出来事だ。

グーグルに事業分割要求も、米当局が検討 ネット検索巡る訴訟で
「米司法省は8日、アルファベット傘下グーグルのインターネット検索が独占に当たるとの裁判所の判決を受け、同社にブラウザ『クローム』や基本ソフト(OS)『アンドロイド』など一部事業の切り離しを命じるよう裁判所に求める可能性があると明らかにした」。

——昨日はEpic Gamesとの係争をめぐり、Google Playアプリストアの開放という判決を紹介したが、今日は、改めて分割問題が話題になっている。改めて引用箇所を読み直すと、かつてのMicrosoftの独占時の問題と同じことが起きていることがわかる。

OpenAI exec rules out sharing revenue from SearchGPT with publishers, for now
OpenAIのメディアパートナーシップ担当責任者は、現在のところ、同社がSearchGPT製品から得られる広告収入を、コンテンツを掲出したメディア事業者と共有する方針はないとした。「新しい視聴者による大幅なトラフィック増」で、各メディアに公平に分配されると述べた。
Who U.S. Adults Follow on TikTok
米Pew Researchが新調査結果を発表。いまや成人の半数(52%)がTikTokを通じて定期的にニュースに接触する。だが、米成人のTikTokユーザーが多くフォローするのは、著名人などインフルエンサー。残念ながらジャーナリストらはごく少数に過ぎない。
US judge orders Google to open app store to competitors
「米連邦判事、GoogleにPlayストアをライバルに開放するよう命令」。Apic GamesがGoogleに提起した訴訟で大勝利。競合他社の作るアプリストアに、Google Playストアのカタログを利用できるようにしなければならない。進行中のAppleとの係争の行方にも影響大だろう。
Substack wants to do more than just newsletters | Semafor
好調に拡大するニューズレター配信サービスSubstackの現状を、米Semaforが報じた。報道に寄ればSubstackは直近1年で、購読者を100万人増やしたという。黒字化には至っていないものの、2022年に900万ドルだった売上は好調に推移しているものと見る。
Google’s Grip on Search Slips as TikTok and AI Startup Mount Challenge
【有料購読者向け記事】:
「調査会社eMarketerによると、米国の検索広告市場におけるグーグルのシェアは来年、10年以上ぶりに50%を下回ると予想されている」。TikTokやAmazonがブランド商材の検索に力を入れているからという。特にAmazonは22%のシェアが見込まれているとする。
「沖縄独立」煽る偽投稿拡散 背後に約200の中国工作アカウント - 日本経済新聞
【有料購読者向け記事】:
「『沖縄独立』を促す偽動画が今、SNS上で拡散し続けている。日本経済新聞が先端の人工知能(AI)ツールで解析したところ、背後に拡散を請け負う大量の『情報工作アカウント』が見つかった。主に中華圏に向けたSNSの投稿だが、専門家は今後、日本の世論分断にもつながりかねないと警鐘を鳴らす」。

——朝日新聞による調査報道を紹介してきたが、今度は日経新聞による読みごたえのあるビジュアル調査報道を紹介する。こちらイスラエルで開発されたツールを使うなどして流布されている偽情報を追跡すると、おもに3つの発信源(アカウント)が浮かび上がったという。それぞれは幼稚な動画などだが、結果として広範囲に偽情報が拡散していることも判明。

ロシアの偽情報作戦「ドッペルゲンガー」は西側諸国だけではなく自国首脳部も欺いている
「ロシア政府主導の工作ネットワーク『ドッペルゲンガー』は、西側諸国を標的として、さまざまな偽情報作戦を展開しています。しかしその偽情報作戦が、西側諸国だけではなく、ロシア政府の首脳部も欺く結果になっていることを、世界情勢を扱うニュースサイト・Foreign Affairsが報じています」。

——一昨年にその存在が暴露された、ロシア政府系の偽情報生産企業SDAとその偽情報キャンペーンの主体「ドッペルゲンガー」。その大規模な偽情報生産の状況を克明に伝える膨大な内部資料が西側メディアに漏えいした。この記事は、数GBにおよぶ文書を入手した外交専門誌「Foreign Affairs(フォーリン・アフェアーズ)」の記事を翻訳紹介したもの。影響工作の実像を伝える驚愕の内容。

ChatGPT、会話がスムーズになりました
「ChatGPTで、『高度な音声モード』(Advanced Voice Mode)の提供が始まりました。有料プラン加入者が対象の新しいアップデートです。
OpenAIは機能のリリースに合わせて、本機能を使っている動画を投稿」。

——すでに紹介をしている話題だが、改めて。50か国語に対応しており日本語も含まれる。応答速度が速いのは謳い文句どおりだが、さらに凄いのは動画にもあるように、注文された文章を生成中に、ユーザーが割り込んで指示を与えると、即座に対応する。あとは音声の自然さが高まっていけば……。

Microsoft starts paying publishers for content surfaced by Copilot | TechCrunch
米Microsoftは、同社が展開中のAI機能のCopilotの各種アップデートを発表。注目される新機能が「Copilot Daily」。提携した大手メディアからの天気や時事問題記事の要約を音声で提供する。Dailyに用いられるコンテンツに対して、報酬を支払うという。
“広告への苦情”の50年史 Webサイトで26万件をまとめて紹介 ネット広告に「見たくない」の声も
「日本広告審査機構(JARO)は10月1日、設立から50年の間に寄せられた広告への苦情をまとめたWebサイト『苦情の50年史』を公開した。累計約26万件の消費者の声を分析し、時代ごとの件数の推移や内容、広告媒体などの変化について紹介している」。

——素晴らしい取り組み。「50年間の(苦情・問合せ)件数推移」のチャートを見ると、現在がそのピークであることが如実。興味深い。

Politico’s wonky Pro service to roll out new AI tool | Semafor
米政治専門メディアPoliticoは、テック企業Capitol AIと提携。政策、州・連邦立法、議会委員会の公聴会を詳細にカバーするPoliticoのプレミアム購読版Politico Proの購読者用ツールを開発すると発表。メディアが自らの読者専用サービスのためにAI技術を導入するケースとなる。

Disruption This Week—–7/9/2024

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2024年9月2日から2024年9月6日まで。

生成AIが再定義する、真にユーザー中心のUI/UX
【有料購読者向け記事】:
「もしホテルのアプリが気に入らなくても、新しいアプリを作ることはできない。銀行のアプリに入っている要らない機能が嫌だと感じても、あきらめるしかない。私たちは、一見すると道具のようなアプリに囲まれている。しかし、それらはこれまで人類が知っていたどんな道具とは違い、他の誰かが定義した目的にのみ役立つ道具なのだ。…自分たちの目的に合わせて設計できるようにするべきではないだろうか?」

——米のエクスペリエンスデザイナーCliff Kuang氏による論。現在のジェネレーティブAIの代名詞になっている“チャットボット”も、それがユーザーインターフェイスの完成形ではないとの説を述べている。

New Report Highlights Key 2024 Video Content Trends
TikTok、YouTubeともにショート動画の長尺化が進む。YouTubeでは、この上半期中の30秒超動画のアップロードが39%増(30秒以下は約10%増)となった。TikTokでも1〜2分尺動画がやはり39%増。米Tubular Lab調査より。
試合のハイライト映像をAIでリアルタイム生成 要約文も 視聴者が指示したシーンで生成も
「同技術(=「NEC Multimedia OLAP」)はユーザーからの指示を基に該当シーンを要約した映像や文章を生成できるといい、今後、ユーザーが求めるハイライトシーン投稿を自動生成するサービス開発などへの活用を目指す」。

——興味深い。技術やソリューションの完成度にも影響されるが、この流れから、映像メディアの制作フローが大きく変わるだろう。ひとつの素材からさまざまなコンテンツを生み出し、収益の多様化を図ることができそうだ。併せて、放映権獲得に際しての契約条項などにも工夫が必要だ。

Left-Wing Misinformation Is Having a Moment
【有料購読者向け記事】:
偽・誤情報は“保守主義者”による専売特許ではない。「左派の誤報が勢いを増している」との米New York Times記事。次期大統領選をめぐるこの夏の政治的混乱は、進歩主義者の間でデマが広まるのに理想的な条件を作り出したとする。発信源となった著名人らの名前も挙がっているので興味ある向きは参照されたい。
「生成AI」はいよいよこれから“幻滅期”へ、ガートナーのハイプサイクル2024年版
「(先進技術におけるハイプ・サイクル2024年版の)この内『生成AI』は“過度の期待のピーク期”と“幻滅期”の境界線だと位置付けられており、現在の大きな期待値に対し、今後はネガティブな要素などに目が向くようになることが予測されている」。

——例年発表されている、調査会社Gartnerによる“テクノロジー・Hype Cycle”。注目の先進技術は、初期に大きな注目と興奮を呼び、次にそれが幻滅に変わるなどのカーブを描き、やがて現実的な着地点(受容期)を迎えるという視点。ジェネレーティブAIは、いよいよ幻滅期に直面しようとしている。まあ、想像に難くない状況だ。私が着目するメディア産業は、“嵐が過ぎ去った”などと思わない方がいい。

Beijing-Backed Trolls Target U.S. Voters as Election Nears
【有料購読者向け記事】:
2024年米大統領選を標的にした中国(政府を背景にした)の世界最大級の影響力工作「Spamouflage(スパモフラージ)」の活動が活性化と、米調査会社Graphikaが最新のリポートを公開。Trump、Harris両陣営に向けより激しい分断を招く工作を推進する。
記事は、保守メディアを装った活動手法をいくつも紹介する。
「エモい記事」は新聞のコアバリューか
「参加者のBさんから『重要なことを、というのがポイントだと思います』という指摘が入りました。『新聞社が、普遍性のない個人のストーリーまでを「重要なこと」としていいのか』と、Bさんは疑問を投げかけました」。

——メディア、報道関係の一部で論議の的となっている「新聞にエモい記事、必要?」論。西田亮介氏の問題提起から始まったこの議論に、新聞社に属していた時期もあり、また、新興商業メディアで人気記事を公開してきた経験もある、亀松さんも参加。要するに、皆、新聞の生き残り方に絶大な関心を寄せているらしい。私もそうなのだが(笑)

OnPoynt Report - Poynter
米Poynter研究所、ジャーナリズムの現状をまとめたリポート「OnPoynt」を公開。読者、信頼、クリエイター、ローカルニュース、プロダクト、収益、AIとイノベーションを論じる。特に「結論:悲観論より可能性–5つのポイント」に注目したい。
その投稿はデマ? InstagramやFacebookのファクトチェック、Metaが日本でも 広告も対象
「リトマスのファクトチェッカーがコンテンツの正確性を審査、評価。『虚偽』(False)、『改変』(Altered)、『一部虚偽』(Partly False)と評価したコンテンツはMetaは配信を制限して閲覧と閲覧者を減らし、ラベルを付け、シェアしようとする人に通知する」。

——「みんなとつくる ファクトチェック専門メディア」が、Metaの提携ファクトチェッカーとなり、FacebookやInstagram上の第三者ファクトチェックを担うことに。現下の情報流通状況、そしてMetaのスタンスなど、困難や制約が多いと想像するが、成果に期待。

Xへの接続遮断、ブラジル通信会社 最高裁命令受け
「Xは30日夜の段階ではブラジルでアクセスできていたが、一部のブラジルのユーザーは他のプラットフォームで、Xへのアクセスが既にブロックされていると投稿。現地のニュースメディアUOLによると、ブラジルの大手通信キャリア3社は、31日午前0時(日本時間正午)からアクセス遮断を開始するとしている」。

——「2000万人」(日経の報道)の利用者がいるブラジルのXが停止に。それなりの規模の社会実験として見守る。