目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2023年8月9日から2023年8月18日まで。

「反応が見えることは、やはり大事なんですよ。新聞記事をつくるときって、読者の存在はゼロじゃないけど、意識は取材先や上司に向きがち。取材先とはじかに接するし、社内調整もこなさないと記事が出せないから。一方で読者は何百万人いても直接は話せない。目にも見えにくいから、うっかりするとないがしろになる」。
——後藤氏が言われていることはいちいちもっともだが、それより聞き手が真剣であることが伝わってくる。変わることへの希求がそこにはあるのではないか。



「広告と編集のファイアウォール(報道のための編集記事と企業からお金をもらって書く広告記事を分ける姿勢)は厳密に守りつつ、例えば、データ分析やユーザーエクスペリエンス(ユーザーが得られる体験)の向上につながるテクノロジーの部分については、ビジネスと編集部門とが協業して、読者に伝わりやすい最適な形で届ける努力は重ねていく必要がある。それができない限り、メディア企業の持続可能性はなくなるんじゃないかと感じます」。
——至言。ダイヤモンド・オンラインはここまでは十分に出来ているということだろう。「オーディエンス開発部」を独自の組織として持っているのはその流れからだろう。次は、デジタル基盤の完全な刷新だろう。それは道半ばだと見ている。
映像ストリーミング各社の戦略について詳細なリポート。タイトルが端的なので紹介する。さすがのWall Street Journalの記事だ。
「“ストリーミングフレーション”の到来とメディア各社の賭け——ディズニーなどによる価格引き上げは、損失を削減し、より有利な広告付きプランにユーザーを誘導する努力の一環である」
Telegraph Media Group hits one million subscriptions
Press Gazette


Linear TV Falls Below 50 Percent of Viewing for First Time
The Hollywood Reporter

Nielsenのプラットフォーム別視聴の月間調査によると、7月の「TV視聴」は前月比増だったものの、増分はストリーミングおよびゲーム、光学ディスクの再生などで占められた。調査が始まって2年間で初めての現象。

人間が作成したポリシーに沿ってGPT-4が、実際の監視を行うプロセスにも記事は言及しているので、要参照だ。
LINE、日本語の大規模言語モデル公開 オープンソースで 商用利用もOK
ITmedia NEWS

——待たれていたLINEによる日本LLMのOSSでの供与開始。日本語対象で36億パラメータはそれなりに大きい。記事では、「最終学習は約650GBのコーパスで実施」とあるが、どのように素材を集めたのかに関心がある。


ChatGPTやBardは私的・商用目的のLLM。対するMetaのLlama 2はオープンソースで、“無料”が原則でカスタマイズが可能。となれば後者を選択すべきか? その課題を論じた記事。

「(豪州で成立した大手ITとメディア企業の取引ルール化の結果)各メディア企業への聞き取りによれば、これらの取引による収入の総額は、年間2億豪ドル(約190億円)をはるかに超えています。ジャーナリストの雇用も大幅に増えました」。
——記事中でも触れられているが、「大手メディア」との交渉に選別されることが、各種の副作用を生むのではないかという視点は、いまも払しょくされていないと思う。この問題は、「公益性」にかなうメディアに公金を充当しようという、将来あり得る政治的施策にも影響を及ぼすかもしれない。



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