Disruption This Week—–12/9/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年9月1日から2020年9月11日まで。

 

 

「Canalysが発表した新たなデータによると、スマートフォンの出荷は今年、前年比10.7%減となることが見込まれる。ただ、注目すべきいくつかの明るい要素がある。まず、5Gスマホの出荷は引き続き増えている」。

——自宅を出ないことがデフォルトになると、モバイル機器への需要が変化する、というのは当然。5Gはそのような“モバイル”というパラダイムを変える推進力になるのかどうか。

 

 

TikTok、今週、記者らに同アプリのアルゴリズムについて解説。「機械学習を利用し、他のクラスターのユーザとの距離の近さ、ユーザが好むコンテンツに基づき、次の動画を提示」「同じようなコンテンツを複数せるなど、ユーザーを飽きさせるような冗長性を避ける」などだ。同社は米市場で生き延びるために、“透明性”を高める努力を続けている。

 

 

“建設的なジャーナリズム”。追及を主にするトピックスに対し文字通りポジティブなトピックスを扱うが、同時に課題の解決法やその成果などに着目する。このようなニュースを集める「Squirrel News(リスのニュース)」がドイツのNPOから。記事はその創業者に取材したもの。

 

 

米Yahoo Sports、今秋からスタートするNFLのライブストリーミングに、家族や友人らと同時観戦する機能「WatchTogether」や、競技映像にデータを合成表示する「Yahoo Sports PlayAR」などを加えると発表。

 

 

【有料購読者向け記事】:
「とはいえ、IDFAの撤廃が市場に及ぼす影響を推測するのに必要な基準が、アドテクベンダー数社のあいだで統一されない、もしくは公開されないのであれば、賢明な予算立てなど不可能なのである」。——業界(特にメディアの?)の反発に配慮した格好で、Apple新iOSでのユーザトラッキングの事実上禁止が先延ばしされた。しかし、記事は、IDFAの廃止で過去のトラッキング手法の代替アプローチがない以上、悲観的な状況に変わりがないとする。

 

 

購読制スポーツメディア(ペイウォール内だけでなく、最近はポッドキャスト広告も開発中だが)の米「The Athletic」、新型コロナウイルス禍でスポーツ競技がすべて中止に追いやられ、6月には従業員解雇なども実施したものの、どうにか存続にメドをつけ、購読者100万人に到達という。経営者らが取材に応じたが、アグレッシブで知られる共同創業者らも、3月末には、自社の存続に悲観的な気持ちになっていたという。

 

 

「結局のところイベントのトータルの長さは1時間が精一杯かなと考えています。30分でメインを終えて、あとはインタラクティブな(Q&Aなど視聴者との対話の)時間に15分、残りは予備として15分といった感じで…」。

——とても充実したノウハウ論。

 

 

英The Guardian、「オピニオン欄」にGPT-3が全編執筆した論説「ロボットは平和的な存在であること」を掲載。「なぜ人間はわざと自分を危険にさらすことを選ぶのか? 人間は地球上で最も高度な生物ではないのか?」など外池ながら論述していく。

 

 

「講談社のウェブメディア『現代ビジネス』の編集部員だった長尾さんは、使っていたCMS(サイトのコンテンツ生成ツール)で、記事だけではなく、ソースコード(プログラム言語)もさわれることを知った。試しにフェイスブックのいいねボタンの位置を動かす修正を加えた…」。

——“なぜ合同会社?”という、けっこう重要な問いへの回答もあり。学びの多い記事。

 

 

Google検索をめぐる最新状況をBacklinkoが公開。いろいろと驚くべき結果が開示されている。
検索者の約6割が、検索結果からたった1つのページにしか遷移しない(リストトップを占めることが至上命題)。4つ以上に遷移するのは6%。また、利用者の23%が検索語オートコンプリートを利用。また、約2割が連動広告をクリックなどだ。

 

 

新型コロナウイルスを機会に、メディアは新たな成長モデルへ転換。広告収入に苦しむ米「Quartz」は、2019年初に有料購読制を導入。だが、当初は伸び悩み。コロナ禍を機に、関連情報のニューズレター「Need to know」で勝機をつかんだ。他の業界事例なども紹介する記事。

 

 

「月刊誌の増加は前月と同じくコミックの貢献で、『鬼滅の刃』(集英社)21巻の初版が300万部刊行されたことによっている。
まさに今月だけでなく、今年は『鬼滅の刃』様々であるけれど、いつまで続くのか。そして来年も同じようにヒットするコミックが生まれるかどうか」。——業界全体の数字を上向かせるぐらいのインパクトある『鬼滅の刃』。一昔前ならこれで自社ビルだろうが、いまであれば、作品開拓とメディアのイノベーションに投資を振り向けることは喫緊。そのような気配が見え隠れしている。

 

 

【ご紹介】:
私が編集にも携わる「Media × Tech」に、メディアビジネスに拘る方々にインパクトのある論考が掲載されました。ぜひご確認を。

新しいウェブアプリを一般公開しました

FIJ|ファクトチェック・イニシアティブ

 

 

【ご紹介】:
私も理事として参加しているFIJ(ファクトチェック・イニシアティブ)から、一般の方々向けにファクトチェックの現況を手軽に確認してもらえるWebアプリ「ファクトチェックナビ」がリリースされました。ご活用を。

Disruption This Week—–14/8/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年8月11日から2020年8月14日まで。

 

 

Reuters、歴史的ビデオの発見を迅速化するAIベースのツールを発表。Googleのファンドの支援を受けて開発。ベータ運用を始めた。動画内の人間の出演時間をタイムスタンプし、音声からテキストへのトランスクリプトや翻訳を作成することができるという。日本でも報道映画などを対象にこの種のサービスが誕生するといいし、コンテンツホルダのビジネスチャンスにもなると思う。

 

 

ByteDance社、同社がインドネシアで展開していたニュースアプリにおいて、中国政府に批判的な記事の検閲を行っていたと、関係者がReutersに証言。ByteDanceはニュースアプリ各国版(日本にも)を提供している。米政府の排除令に傍証を与える報道と言えそうだ。

 

 

「この方式は、News+の会員のフラストレーションの原因を1つ取り除く。月に9.99ドル払うと、The New YorkerやThe Wall Street Journalなどのパブリッシャーの有料記事を読めるが、それはパブリッシャーのウェブサイトではなく、Newsアプリからでないとアクセスできない」。

——この議論で、パブリッシャーが怒るとすると(実際にそのような声について記事は触れているが)、Webワールドと(モバイル)アプリワールドの観点のギャップがある。このケースではApple+の有料購読者にとっては、ニュース体験の改善が見込まれるメリットをもたらすからだ。このギャップは、実はいまも随所に残っており、利用者、パブリッシャー、そしてアプリ開発者の悩ませている。

 

 

「状況はこれまで以上に『スプリンターネット(splinternet)』に近づいている。
テック業界のリーダーたちは、世界中の国家が他国のウェブサイトや製品をシャットアウトすることで、ワールド・ワイド・ウェブ(WWW)が終焉を迎える可能性があると長い間警告してきましたが、8月5日にトランプ政権が提案した新しい計画は、アメリカがその方向に一歩踏み込んだことを表している」。——十数年前から指摘されてきた、“インターネット上で起きる国家間の分断”がスプリンターネットが現実のものになってきている。実際のところ、ロシア、中国、北朝鮮と、強権的な政治体制を敷く諸国では、ネットの本質である双方向性を阻害する仕組みが組まれてきているわけだが、いまや米国をはじめとする対抗軸もあからさまな姿を見せつつある。

 

 

【全文閲覧には要購読】:
「調査では、ライブエクスペリエンスに対する支出は過去30年間で70%増加し、コンテンツを自動的にカスタマイズすることが重要と答えた生活者の割合は67%という結果が示された。その一方で、パーソナライズされた広告コンテンツが倫理的であると回答した割合は17%、ニュースフィードでは24%と、広告やニュースフィードが倫理的かどうかについては、消費者は懐疑的であることが見受けられた」。——コンテンツの表示について、消費者の揺れる判断。ライブエクスペリエンス(さまざまなイベント性のある事象)に強い関心が取り出された点にも、興味を惹く。

 

 

大成功だった8年間の任期を終えようとしている、米New York Times CEOのMark Thompson氏、気楽になっているのか、CNBC Proの広範囲な質問に大胆に答えている。興味を惹いたのは、大流行のポッドキャストの先にあるニュースの未来形は、単に聴き流すモデルではなく、問えば答えるようなフォーマットだとしている点だ。

 

 

【有料購読者向け記事】:
「ネットフリックスが大事にしているのは、『ユーザーが観たい作品を探すまでの時間をいかに短くし、実際に観ている時間を最大化するか』ということです。
そのためには、個々人に合った作品をおすすめするパーソナライゼーションは欠かせません。
どのようにして行っているのか、詳しく説明しましょう。ステップは大きく3つ。①作品ごとに、ジャンルやテーマなどをタグ付けする②ユーザーの好みを学習する③その人に合ったおすすめを表示するという流れです」。——Netflixユージーニー・ヨウ氏のコメント。そのレコメンデーションの仕組みについて、踏み込んだ解説をしている。タグ付けは人間の仕事と明言している。

「『ボット』によって『いいね』や『シェア』を自動的に増幅させることも可能になり、そのようなサービスを提供する業者もある。
そしてこのような『フェイクエンゲージメント』がフェイクニュース氾濫を後押ししている、とも指摘されてきた」。——コメントの書き込みや「いいね!」などのリアクションが、そのコンテンツへの信頼感や親しみを醸成すること、さらに、その種のリアクションを偽造できることは知られてきた。したがって、本論で紹介されている研究結果は、概ね想定されることだが、依然としてボットによる偽造対策が進んでいない事態が重要だと思う。

 

 

いま、ポッドキャストに代表されるオーディオビジネスに何が起きようとしているのかを、段階を分けて整理した論。完成段階として、収入モデルを内部化したアグリゲーションプラットフォームの誕生期に入ろうとしているという論。そのリーダーはもちろん、Spotifyだ。

 

 

「フェイクニュース問題に取り組んできたジャーナリズム組織『ファースト・ドラフト』は3月に公開した『コロナウイルス:責任ある報道と倫理』という記事で、13のルールを紹介した」。

——もちろん、偽情報の流布においては、“確信犯”の存在も重要だ。だが、他方、そこかしこで、誤った情報発信による過誤も指摘される。つまり、情報伝播のメカニズムを見誤ることによって、意図せぬ誤情報としての広がりを招くというリスク。このメカニズムについても、理解を深めていく必要がある。

 

 

【ご紹介】:
「デマはあらゆる国で拡散されています。今回、国連の新しいキャンペーン『Pause/ちょっと待って』をFIJとともに展開することは、日本におけるデマ拡散の防止と『シェアする前に考えよう』という考えの浸透に大きく貢献すると信じています」。——私も参加しているファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)は、国連が行っている「ちょっと待って」キャンペーンに、日本から協力している。5つの“W”について、注意を向けていきたい。

Disruption This Week—–31/7/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年7月27日から2020年7月31日まで。

 

 

ユーザ(読者)の利用体験に着目し、アプリの訪問頻度などの利用習慣を4割改善。英Financial Timesの「プロダクトとテクノロジー」担当者が実践した改善を、3つのポイントで紹介するブログポスト。コンテンツの改良ではなく、ナビゲーションなどの利用体験に焦点を当てた論だ。

 

 

「アーティストが音楽ライブや演劇などを主にステージ上で演じ、ライブ配信で提供されるコンテンツを、デジタルライブエンターテインメントと定義。その市場規模を推計・予測したもの。2020年の市場規模は140億円に達する見通しとなり、2021年には前年比約2.2倍となる314億円に急拡大と予測している」。

——自分が最近感じているメディアとエンターテインメント業界の大きなトレンド。それが(パフォーマンスやアクション、競技などの)デジタルライブ化だ。ライブならではの体験を、デジタル化することで、安全はもちろん、コスト低減効果でニッチ分野が主役になり得ると見る。

 

 

「1兆語から成るきわめて巨大な例文集を元に、1750億種類の変数を持つ『言語モデル』に言葉と言葉の関連の度合いを記憶させておく。この『言語モデル』に対して『数種類の実例と課題文』を与えると、それらしい文章を出力する。これがGPT-3の動作だ」。

——テック関連の人々にとって話題騒然の「GPT-3」。ライターの星暁雄さんが、分かりやすく解説。現在のAIテクノロジーの急激な進化の理由についても、理解が得られるだろう。

 

 

「Google検索の検索結果トップは、Googleだった!」。
テクノロジー企業を中心に調査報道を行う米The Markupが1万5,000以上の人気検索語の検索結果を調査。その結果は、41%で自社製品をトップページやダイレクトアンサーに掲載しているとする。

 

 

【有料購読者向け記事】:
「ニュースレターのサブスクリプションを手がけるパブリッシャーのリーダーたちは、既存サブスクライバーによる『口コミ』と『ブランドアドボカシー』こそが、良質な新規サブスクライバーの獲得にもっとも重要な要素だと話す。多くの場合、参加者がニュースレターのサブスクライバー基盤に与えた影響の大きさを、ゲーム感覚でトラッキングできる紹介プログラムは、こうした参加者が持つサブスクライバーとしての価値を、ほかの読者のそれよりも高いものにするという」。——記事では、上記のような結論(とはいえ、口コミ手法がすべてうまくいくわけでないと断るが)から、読者からの「紹介プログラム」について解説をしている。「Morning Brew」のある意味で原始的だが、効果のある紹介プログラムについては、過去私の投稿で紹介している。

 

 

米国ではポッドキャストが大人気で、マイクなど録音機器が売れているが、ポッドキャスト専用の編集ソフトウェアも登場している。「Descript」は、無料版から各種購読オプションをラインナップ。AIによる音声合成やオーバーダビング機能まで提供する。さながら音声版「フォトショ」のようだ。

 

 

「出版科学研究所のまとめによりますと、ことし1月から6月にかけての紙の出版物と電子出版の売り上げの合計は、推計で、前の年の同じ時期より202億円、率にして2.6%多い7,945億円となりました。
このうち電子出版は前の年の同じ時期を28.4%上回る大幅な伸びとなっていて…」。——改めて今年前半を振り返っても、電子版(電子版コミック)へのトレンドが、パンデミックで加速されたことが見えてくる。

 

 

次期iOS(14)は、iPhoneでWebサービスやアプリによるユーザのセキュリティ侵害に対して一段と厳しい仕組みを実装。そのベータ版の段階から、次々と素行の悪いアプリを暴いている。今度は、米Vergeが、Instagramが使われていない際にもiPhoneのカメラにアクセスすると指摘。その親会社Facebookは、これをバグだとし、対処中と返答した。

 

 

「まず最初に、森をひとりで散歩する際にぴったりの曲がかかる。新古典主義の心踊るようなメロディーだが、シェパードがスマートフォンを左に動かすと、ジャイロスコープがこれに反応して調子ががらりと変わった」。

——先日、Appleのウェアラブル製品群の連携について記事を書いたところだが、この記事のLifeScoreに“立体音響”が加わるとどんなことが起きるだろうか? 楽しみ(と自分は思う)な分野。

 

 

何度か紹介している米メルマガ「Morning Brew」。いまや45名の従業員を擁し、20年度には年商2,000万ドルに達する(!)と、CEOのAlex Liebermanは語る。インタビューワもまた、AdWeekを解雇され、一念発起、Substackを使ってメルマガビジネスを開始したJosh Sternberg氏だ。

Disruption This Week—–24/7/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年7月20日から2020年7月24日まで。

 

 

【有料購読者向け記事】:
米The InformationのCEO、早くもNew York Times次期CEOに指名されたMeredith Kopit Levien氏にインタビュー。
NYT次期CEOのビジョンとは、ジャーナリズムに投資するのは当然として、同時に、同社を世界最高クラスのテック企業とすることと述べる。音楽やゲームをしながらニュースを消費できるようにするというものだ。

 

 

「この記事で最も注目すべきところはラインで区切られた部分より下、『Now for the fun part』以降にあります。ここでマヌエル氏は上記記事の本文部分が自分の書いたものではなく、GPT-3が書いたものであることを明かしています」。

——ここのところテック界を騒がせているGPT-3。その出現のインパクトに、メディア業界が騒がないのはなぜだろう?

 

 

「広告大手のWPPが、世界中に数万人いる社員に対し、ちょっと変わった企業研修ヴィデオを送付した。AIの基本的なコンセプトを説明する映像なのだが、プレゼンターはヴィデオを観る社員たち一人ひとりの名前を呼び、それぞれの言語で話している」。

——ディープフェイクの事例と呼ぶことがここで重要なのではない。このような仕組みが、どれだけコスト的にも、そして精度が高まれば、どれくらい一人ひとりに親密な影響を与えられるか、次のメディアの可能性としても大きなインパクトを海だそうだ。

 

 

Spotify、動画ポッドキャストを発表。世界中で利用可能になる。当初は、無料ユーザーと有料版ユーザのいずれも、厳選されたクリエイターのポッドキャストで実施される。動画版と音声版を使い分けることもできるという。音声ストリーミングと動画のそれとの境界が消失する?

 

 

「仕様を認識しているか否かを問わず、リツイートした人の行為が著作者人格権侵害の主体であること」「リツイート時に著作者名を追記しなかった」「リツイートした画像をクリックすれば署名などが表示されるが、Twitterの利用者が必ずしもクリックして閲覧するわけではなく、リツイートした人が著作者名を表示したことにはならない」。

——これは知財高裁の判決上の指摘だが、最高裁でもおおむね同様の指摘のようだ。Twitterの仕様では画像は“サムネール”であり、リンクから著作権を明示したオリジナルに到達することができるわけだが、そのような行為(リンクバック)を誰もがするわけではないと解釈。

 

 

「CMP(Consent Management Platform/同意管理プラットフォーム)とは、訪問者の利用目的ごとにユーザー本人の同意を取得・管理することができるツールです。言い変えると、『同意していないユーザーのデータを”保持しない”ための機能』でもあります」。

——言わずもがなのことだが、従来、サービスを利用したいがために、過度な許諾をWebやアプリのサービスに与えすぎ、結果として個人をめぐるデータが過度に利用されるという“社会問題”があった。また、分散的に取得されたデータが統合されることで、個人データがまるごと掌握されるような意図せぬ事態も生じてきた。これを管理するためのツールがCMP。だが、CMPを提供・運用するのがプラットフォーマに占有されてはいけない(なんとかサンドボックス)。これからの大きなテーマだ。

 

 

米Fox Sportsは、ライブスポーツへの希求が高まる中、テクノロジーで視聴者の欲求を満たす取り組みを続けている(先日も紹介した)。この記事では、MLBのゲームを中継するアプリを開発。Tinderのような左右スワイプを取り入れ、直観的な操作で試合情報を得られようにと工夫しているという。この分野は、いろいろとやれること・やるべきことが多そうだ。

 

 

WNPが、欧州メディアにアンケート調査を実施中。(途中経過の)その結果、メディアの7割が新たな収益源を模索している。記事が注目するのは、リードジェネレーション型広告の一種で「コンテンツ・ツー・キャプチャー」と呼ぶ手法。一般的なリードジェン型に比し3割CPCが高いという。

 

 

米地方紙Salt Lake Tribuneが営利事業を非営利化する選択して1年。その間、寄付基金も設置した。その後、同メディアと基金は、個人から3,000件以上の寄付を受け付け、入金も好調だ。メディアへのアクセスと購読は伸びたがパンデミックの影響も大きく、今後は不確定とする。

 

 

【有料購読者向け記事】:
「ニュースレターのサブスクライバー数は3000人超。そのなかの400人以上が、ボーナスコンテンツの『フライデーQ&A(Friday Q&A)』読むために、月額5ドル(約534円)、または年額30ドル(約3211円)の有料会員になっている。このSubstackでの収入は現在、いまやケネディ氏の支えになっているという。現に業界では、いまやSubstackは『生活費を稼げるレギュラーの仕事』を意味する、フリーランサー用語になっている」。——上記は、あるフード関連ライターが、自身の志向を反映できるパーソナルメディアとしてニューズレターを創刊、その後、誤って有料化ボタンを押してしまったところ、続々読者からのチップが入ってきた……という部分。面白いエピソード。

 

 

【ご紹介】:日経MJ紙への月いち連載が、日経電子版に掲載されました。よろしければどうぞ。➡ アップル、スマホの次はウエアラブル 立体音響技術でARに布石

Disruption This Week—–5/6/2020

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2020年6月1日から2020年6月5日まで。

 

 

「『ソーシャルメディアは”真実の裁定者”になるべきでない』とするザッカーバーグ氏。『”真実の裁定者”などではない。選挙に関する不正確な情報を指摘していく』と述べるドーシー氏。
問題コンテンツへの対応は、2社だけの課題ではない」。——とても重要な事象について、平和博さんが状況を整理。

 

 

「筆者は仕事柄、講演会やトークイベントの運営をサポートする機会が多い。その試行錯誤の中で見えてきた、初心者に使いやすいツールや手法を、いくつか比較して紹介する」。

——何回かこの比較記事を紹介してきた。今回はいよいよ「完全版」らしく、実践的かつ痒いところに手が届く内容。

 

 

米ニュースメディアの間では、パンデミックの脅威に際し、読者に質問を募り、メディアから回答する“読者フィードバック型”記事スタイルへの模索が広がる。不安や疑問の募る時期、読者とのエンゲージメントを高めるトレンドとして事例を紹介する記事。

 

 

独自のスタンスから、長く購読者制を採用せずにきた英The Guardian。その一方で、読者に“登録制”を求める施策を強化中。同メディア最高技術責任者との会話では、テストを通じてグロースポイントを発見したとし、登録制の“壁”を強化する動きが加速していると記事は述べる。

 

 

「例えば、ある部分ではメンバーのことを考え、ある部分ではオーディエンスのことを考え、ある部分では顧客のことを考え、プロダクトデザイナーやエンジニアはユーザーのことを話していました。言葉が違っていても、みんな同じ人のことを言っているのです」。

——米Wall Street Journalで、最高ニュース戦略担当兼最高プロダクトおよびテクノロジー担当者に着任したLouise Story氏に聞く記事。同氏はWSJで進行中のデジタル改革「DXS」を統括する。

 

 

「業界で人気かつ評判も高いものといえば、Blue microphones(ブルーマイクロホンズ)のマイクでしょう。たとえば、130ドル(約1万4000円)のYeti(イエティ)や、100ドル(約1万800円)のYeti Nano(イエティナノ)。空いているUSBポートに直接プスッと差し込んで使えるもので、なかなかの音質が得られます」。

——Zoomのメディア化が進んだが、並行してポッドキャストもブレークすべきでは? Zoomのような会話型でなく、勝手なことをしながら“あの人のあの話題”を聴きたいというのには、ニーズがある。Zoomでカメラ、マイク、証明などに凝るより、安価に始められそう。

 

 

「Microsoftが、同社MSNニュースのために雇用していた数十人の編集スタッフと契約を更新せず、AIにそれらの業務を代行させることが明らかになった。…AIを用いたコンテンツの取捨選択のアルゴリズムにめどが立ったことで、編集スタッフの契約終了に踏み切ったとみられる」。

——高度に人間的な業務であるはずの編集職を、AIによって置き換えられた事例と言うべきか。

 

 

「ヤフーは6月1日、『Yahoo!ニュース』コメント欄の健全化に向けて使用しているAIを、外部の事業者に提供する方針を明らかにした。ヤフーでは現在、深層学習を用いた自然言語処理モデルによって、個人への誹謗中傷などの悪質なコメントを検知し、1日に平均で約2万件を削除している」。

——重要な動き。ファクトチェックもそうだが、社会に共通して生じている課題を、各社内だけに閉じられた対策を実施するのは、損失。各社は責任をもって対策を実施すべきだが、それを社会の動きにも開いていくことが望まれる。

 

 

Facebookのターゲティング広告を活用して、自社メディアの購読者を獲得する手法の解説。汎用性の高いマーケティングファネルを用いた概念説明で理解しやすい。ポイントは、自社メディアへの見込み購読者と新規来訪者を効率的に選別する、“(ファネルの)入り口”部分の設計だ。

 

 

「TRCの電子図書館サービスは全国276館に導入されているようだが、3月期の貸出は4万5100件、前年同月比255%増、4月貸出は6万7000件、同423%増となっている。
これらがコロナ禍の図書館の光景をいえるが、書店や古本屋だけでなく、コロナ後の図書館もどうなるであろうか」。——在宅業務期間が続く中、切実に図書館の再開を望んできたが、電子貸し出しサービスは順調に利用を増やしたらしい。こうなってくると、図書館の今後は“箱”ではなく、継続可能なサービスの一層の開発になると感じる。

 

 

【ご紹介】:
私もその推進に携わるファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)、理事兼事務局長の楊井さんが、「ファクトチェックとは何か?」など基本的な問いに答えました。➡ 今求められるコロナ禍でのファクトチェック FIJ事務局長楊井人文インタビュー