Disruption This Week—–11/6/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年6月7日から2021年6月11日まで。

「『earnings estimator(予想収入)』というスクリーンが見えますね。この人の例だと、月額4.99ドル(約530円)で2%のフォロワーがスーパーフォローしてくれたら、月の収入が6,250ドル(約68万円)になると表示されています」。

——既に紹介したところではあるが。Twitterでお金を稼ぐには、少々高いハードルを越えなければならない。

「InstagramやFacebook、Snapchatなど、テキストベースのキャプションが主流のフィードで動画を主に視聴している多くの人にとって、キャプションのないテレビを見ると、音声があっても意味を理解するのが難しくなるという不確かながら証言がある」。

——引用箇所は確たる証拠があるわけでないと謳っているが、確かに、スマートフォンでは音声を消した状態で動画を見るのが常態。最近のTV番組ではアクセシビリティの関係からかスーパーが入るのも常態。

非営利メディアの「The Conversation」がAI活用による偽文書生成技術により生成された「学術論文」が、専門家を欺瞞できるレベルであることを確認した。テーマは各種に上り、新型コロナウイルス関連にも及んだが、査読付き論文のレベルに達していた。
Substackでニューズレターを発行するライターに、初めて米ホワイトハウスのブリーフィングに参加する記者証が発行された。記者は「the Uprising」を主宰するHunter Walker氏。前Yahoo! Newsの記者としてホワイトハウスで行われるブリーフィングに参加していた人物だ。
米Axiosが、意欲的に取り組んでいるのが、全米各地のニーズに応えるローカルニュース(メルマガにWebサイトを組み合わせる方式)の品揃えだ。起点になったのは「Charlotte Agenda」の買収。その創業者(現在は、Axiosでローカル担当責任者)に、成功法則を聞いた記事。
「アプリインストール数は、2020年にすべてのカテゴリーにおいて前年比50%増となったのち、2021年第1四半期に2020年比で31%の増加を記録した。セッション数は2020年に2019年比で30%増、2021年は現時点でさらに4.5%増となっている」。

——2020年が“巣ごもり”の年だったことは周知の通りだが、21年年初も同様のトレンドが続いている。面白いのは、家にいる時間が伸びても、モバイル(アプリ)の世界が伸びていることだろう。そもそも論ではあるが、モバイル(スマートフォン)=パーソナルメディアという本質が、この社会的変動期に見えてきたのだと思う。

「縦スクロールだと、各カットに独特の『タメ』ができる。どのコマも均等な速度でスクロールしていくことになるので、無言のコマもそれなりに滞在時間が生じる。これが、作者が想定したリズムというか、間をためるためのコマの役割を具体化させる効果があるように思えたのだ」。

——小寺信良さんが(コマ割りによるページ構成に対し)縦スクロール世界(縦方向無限)への転換のインパクトを、うまく、私のようなおじさんにも説明してくれている。コマ割り(視線がS字に動く)では、空白コマの読み飛ばしが、ユーザの任意であったのが、縦方向スクロールだと、“タメ”として差し挟まれる効果は、実は潜在的に大きいのだと思う。それはコミックスを読む際のリズムに影響する。

Passport

Stratechery by Ben Thompson

人気個人ブログ「Stratechery」を運営するBen Thompson氏、統合的な購読システム「Passport」をオープンソースを使い自力開発。ブログ、ニューズレター、そしてポッドキャストなどコンテンツラインナップを購読者は等価的に管理できる。「パスポート」という概念を文字どおり活用して、他の購読サービスとも相互乗り入れ可能な仕組みだ。
“編集部(とそのプロダクト)のイノベーション”をどう実現するのか? メディアコンサルティングのTwipeが、そのイノベーションへの5つのアプローチを紹介する記事。まずはイノベーションの必要性を問うことから、PoC(プルーフ・オブ・コンセプト)、そしてデザインスプリントへ。
「米国人の4人に3人が、本当のニュースと間違ったニュースの見出しを見分ける相対的な能力を過剰評価している。調査の回答者は、実際の能力よりも、平均で22パーセンタイル高く自己評価した」。

——考えさせられる調査研究。いかに目の前にある現象に対し慎重に判断するがという“心構え”が必要なのだが、それを欠く人々が多いということらしい。

Disruption This Week—–16/4/2021

目に止まったメディアとテクノロジーに関する“トピックス”。2021年4月12日から2021年4月16日まで。

世界最大手の通信社Reutersが、自社Webサイトをリニューアルし、ペイウォール化を発表。登録と無料プレビュー期間を経て、購読料は、Bloomberg Newsのデジタル購読料と同額の34.99ドル(月額)となる。これまで速報やお楽しみ動画を求めて来訪してきた読者は剥落するのだろう。今後は特定業界ごとの分析などを強化し、ニューズレターなども投入するという。
Amazonの現CEOであるJeff Bezos氏、株主宛て書簡で、Amazon Prime会員が2億人を突破したことを公表。20年1月に1億5,000万人を突破したと公表して以来の進ちょく。ちなみに、Netflixの会員は2億4,000万人、Disney+では1億人を突破したばかりだ。Bezos氏は以後会長職へと退くため、この書簡は最後のものとなる。
英メディアPress Gazetteが、10万人以上のデジタル購読者を有する英語ベースのニュースメディアをランキング。1位のNew York Times(670万人)から、28位のInvestor’s Business Dailyまで。興味深いのは、ニューズレターのSubstackも新顔で10位にランクイン。
「ローカルの事業主は、フェイスブックやグーグルでは届かない特定のマーケットにリーチすることを知っています。もし、経済的に平均的、あるいは平均以上の成長が見込めるコミュニティで、そこに根を下ろしたオーナーや発行人がいれば、住民やローカルビジネスの最大のニーズに応じる決断を下すことができます」。

——「ニュース砂漠と幽霊新聞 ローカルニュースは生き残るか?」調査に携わったPenny Abernathy教授へ、ジャーナリストの津山恵子氏がインタビュー。上記の報告の良いサマリーでもある。

クリエイターやブランドの収益化と読者データ管理のPicoがバージョンアップし、資金調達。共同創業者のJason Bade氏は、最も重要な進化として「CRMの力でクリエイターが読者を理解できるようになった」と述べ、「PicoがクリエイターエコノミーのためのOSになる」と主張する。
Vanity Fair(Condé Nast傘下の老舗メディア)の元編集長Jon Kelly、著名作家らを集めたメディアを計画。作家らには出資金と配当ベースの還元を行う計画で、タイトルは未定だが「Substack時代のVanity Fair」と呼ぶ。クリエイターエコノミーと伝統的出版を連携する取り組みだそうだ。
米Vergeから独立、個人メディア「Platformer」を運営するCasey Newton氏、同メディアの報道をベースに議論をするコミュニティ「Sidechannel」の開設を公表。Discordサーバーで運営する。仲間の7人のジャーナリストも参加するという。ジャーナリストが本能的にコミュニティ形成を恐れる理由に触れ、Disocordでは匿名アカウントでも参加できるとメリットを語る。
「開封やクリックだけでなく、ホワイトペーパーのダウンロードやウェビナーへの登録など、ウェブサイトでの行動パターンをCRMで追跡することができた」。
航空関連出版社の事例。印刷物購読者データとオンライン行動など組み合わせて「深く豊か」なファーストパーティデータの利用手法を取り上げた記事。
米Wall Street Journalは、新聞ビジネスとしては異例なほど成功を持続。だが、そのためにイノベーションが遅れてもきたという。「購読者が減る一番の理由は、彼らが死ぬことだ」とは同社編集者のジョークだ。これを早急に若返らせる必要がある。電子版購読者数を、現在の246万人を、24年には倍増しなければならないのだ。
だがそこに文化的壁が立ちはだかる。詳細に解説する記事。
英Hearst傘下のCosmopolitanは動画に注力中だ。動画担当責任者Edie Jefferys氏へのインタビュー。同氏はForbesの「30 under 30」受賞の著名ディレクター。Cosmopolitan UKは、昨年、動画再生回数を40%増加させ、収益は27%増となったという。
【ご紹介】:
私が編集に携わるMedia×Techから新着記事です。有料購読モデルに挑戦中の「KAI-YOU Premium」の挑戦を紹介します。
【ご紹介】:
SmartNewsが「ワクチン」チャンネルを開設。地元での接種時期や接種会場などがわかる機能を盛り込んでいます。ITmedia Newsが記事にしてくれました。